風力発電機の用地確保に奔走。工程全体を俯瞰する視点を持って、プロジェクトを前へ
気候変動への対策と急速な脱炭素化が迫られる中、「風から無限の価値を創出する」というミッションのもと、陸上および洋上の風力エネルギーを存分に活用した効率的な発電所運営をめざす日本風力開発。現在、K氏は開発本部開発第二部で、風力発電機の設置場所の用地確保に努めています。
「東北本社に所属して、風力発電機建設に向けて、土地の確保に携わっています。風力発電機の設置場所を選定するためには、風況結果をもとに卓上で地形を見ながら、風向や風車間の距離、民家からの距離を考え配置します。その後、現地を確認し、土地を調べて地権者を特定した後、地権者交渉に臨みます。
地権者交渉へ必要となる、説明図面はillustratorやCADを使用し作成を行います。地権者の中には高齢者も多いため、皆さんが理解しやすい内容にすることを心がけています。
また、風力発電機の設置への同意を得てから実際に本契約を締結するまでには、通常5〜6年を要します。同意取得後、本契約までの時間が長いため、地権者と良好な関係性を維持することが大切です」
また、土地確保のため各種許認可を取得することも、K氏の重要な業務のひとつです。
「風力発電機を建設するためにはさまざまな許認可の取得をしなくてはなりません。たとえば、建設予定地が農地の場合、農地法によって農業以外の用途が認められていないため、『農地転用』と呼ばれる手続きが必要です。
そのほか、森林法、道路法、景観条例など、さまざまな法律・条例などに準拠して許認可を取得しなくてはならないため、国や自治体など各行政や、関係する地権者などと協議して進めています」
開発第二部を構成するのは約8名のメンバーです。全員が一丸となって業務に取り組んできました。
「開発第二部では、青森県内で同時に9つのプロジェクトを進行中で、各メンバーがそれぞれ複数の案件を担当しています。
基本的にはふたり一組で行動しておりますが、必要に応じて他メンバーが支援に入るため、部署全体がワンチームという印象です。ベテラン社員を含む先輩たちから学びながら業務を遂行しています」
中でもK氏は若手ですが、仕事をする上で広い視野を持つことを心がけてきました。
「プロジェクトが長期にわたるため、工程全体を俯瞰する視点を持つことを意識しています。日々の業務に追われていると、遅延を招いてしまうことがあるからです。
常にプロジェクトの全体の動向を把握し、長期的な視点で行動するよう努めています」
建設反対の撤回に向けて尽力。地域住民との地道な対話がスキル向上のきっかけに
学生時代はラグビーに熱中したK氏。地元青森で働ける職場を探していてたどり着いたのが、日本風力開発でした。
「日本風力開発を知ったのは、ホームページを見たことがきっかけです。ホームページを見て風力開発という、馴染みのない職種でしたが、人の生活の支えになる仕事であること魅力を感じました。
入社の決め手は、地元の方とコミュニケーションを図ることが主な仕事だと聞いたことです。私は県内では内陸部の出身なので、風力発電に馴染みがあったわけではありませんが、人と話すことは嫌いではなかったので、不安はほとんどありませんでした」
入社して3カ月後に、とある地域のプロジェクトに参加することになりました。担当した仕事は、入社前には想像もしていなかったものでしたが、そこで手にした成果もまた、想像以上に大きなものでした。
「当時の私が任されていたのは風力発電所の建設に反対する方々の対応です。建設反対の撤回に向けて、地権者との合意形成や地元対応に取り組みましたが、新入社員には難易度の高い仕事でした。
しかし、その中でコミュニケーション能力が格段に向上しました。現場で上司が地権者と交渉する様子を観察する中で、適切なタイミングで必要な情報を提供する技術や交渉のコツのようなものがつかめたと感じています。また、言葉選びのスキルも身につきました」
プロジェクトで得た手ごたえ。地域と共に自己成長を実感
担当プロジェクトの現地メンバーのひとりとして、地元対応に奔走したK氏。風力発電機建設反対の撤回に貢献したと感じています。
「私が初めて担当したプロジェクトでは、私の入社前から多数の地区で反対運動が続いており、風力発電機建設に対する強い抵抗がありました。過去に風力発電施設から発生する騒音や低周波音が健康被害を及ぼす可能性について指摘されたことがあったためです。
そこで私が心がけたのが、徹底して住民と同じ目線に立って接することでした。地区の活動に参加するなど、地元の方々との交流を通じて、皆さんの考えや意見を深く理解するよう努めました。
その上で、時折事業の話を持ち出し、環境アセスメントの結果にもとづいて安全が確保されていることを説明し、風力発電機の建設がその地域にとって利益になることを丁寧に伝えていきました。
こうした地道な活動の結果、最終的に住民の皆さんの理解が得られ、地区内で風力発電機の建設を支持する決議がなされるに至っていると考えます」
地権者との合意形成や各種許認可の取得に向けて動き出すのはこれからですが、一連の取り組みの成果に、K氏は確かな手ごたえを感じていると言います。
「初めて、地区の反対決議が撤回となったと聞いた時は、大きな達成感がありました。あれだけ強く反対されていた皆さんの意見が180度覆ったのですから。それまでの努力が報われたと感じています」
思い立ったらすぐに行動に移せるのが自身の強みだと話すK氏。仕事を通じて多くを学び、成長を実感していると言います。
「担当する市町村について、以前に増して詳細に調査するようになりました。情報が多ければ多いほど、地元の方々と雑談する機会が増え、その結果、関係性が深まることを実感しています。現地で開催されるイベントに積極的に参加するようにしているのもそのためです。
また、事業計画認定申請のプロセスが非常に複雑だと感じたため、部署内で役立てられたらと、約1年かけて、業務フローについて詳しく記載したマニュアルを自ら進んで作成したこともありました。
さらに、関連省庁のホームページを定期的にチェックしていると、風力発電機建設と直接関係する法律の改正に気づくことが少なくありません。これらは許認可を取得する上で非常に重要な情報です。同様の案件を担当しているメンバーたちと積極的に情報共有しています。
またCADを使って図面を作成する技術も、社内の熟練者に教えてもらったおかげで、入社時と比べて格段に向上し、仕事の効率も上がったと感じます」
風力発電を通じて、地域と共に歩む。地元の未来に貢献できる存在をめざして
K氏が日本風力開発に入社して2024年で丸5年。彼には成し遂げたい仕事、そしてその先に、めざす姿があります。
「現在担当している案件には途中から参加したため、風力発電機がなぜその位置に設置されたのかなど、全体像をつかむことに時間がかかりました。風力発電機の設置場所を選定する段階からプロジェクトを担当してみたいと考えています。
私の目標は、現在の上長である先輩社員のように尊敬される存在になることです。一日も早く、メインで案件を遂行できるようになりたいと考えています」
風力発電機の建設を通じて会社への貢献や地域に利益を還元、地方創生に貢献できていることに大きなやりがいを感じていると話すK氏。日本風力開発の一員としてビジョンを実現するために、未来の仲間に対してこんな期待を寄せます。
「風力発電機を建設するに当たって、私たちは土地に関する事項を扱っています。風力発電機の構造、メンテナンス、および建設工事などに精通する方がいれば、地権者に対してより説得力のある説明が可能です。
私たちも風力発電に関わることは勉強しておりますが、今後、東北本社に専門的な知識を持つ仲間が増えることを願っています」
「六ヶ所村に立ち並ぶ風力発電機を遠方から眺める光景は圧巻ですよ」と誇らしげに語るK氏。自らを育んだ地元青森の住人に向けて、これからも風力発電所の開発を通じて、新しい価値を提供し続けます。
※ 記載内容は2024年4月時点のものです
