多様性を受け入れる社風に惹かれ入社
──VCとしての仕事内容と、イグニション・ポイントに入社した決め手を教えてください。
上岡:なんでも……と言っていいほど幅広いことをやらせてもらっています。ファンドの投資戦略や自分の関心領域をベースにさまざまな起業家と面談させていただいたり、他のVCの方々とキャッチアップMTGをしたり、ファンドの投資戦略策定を行うこともあります。
入社理由は大きく2つ。1つめは、会社が多様性を大切にしている雰囲気を実感できたことです。イグニション・ポイントグループには、UXデザイナーやDXコンサルタント、エンジニアなど多種多様な職種の人材がいます。また、イグニション・ポイントベンチャーパートナーズのCEOが面接官だったんですが、この人と働きたいなと直感的に思いました。
2つめは、早い段階から多くの業界・ビジネスに触れるチャンスがある点です。常に新たな技術、ビジネスに触れられて刺激がたくさんあります。
澤柳:確かに、ここまで積極的に人に会いに行っていいんだ、自分次第なんだというのは驚きでしたね。
私は、就活の軸を意思決定者の近くで働けることに置いていました。VCが接するのは、主に経営者や役員など会社の中核を担う方々。若手の時期からそのような方々と話をし、さらには会社の変革に関われる仕事はなかなかないと思います。加えて、当社はキャリアを積んだVCの先輩とも対等に働ける環境。社内の意思決定者との距離が近いこともポイントでした。
茂木:僕は、インターンシップに参加したときの印象が決め手になりました。社内の人が、学生である自分たちにも時間を割き向き合ってくれたんです。実践形式のインターンシップだったため、嬉しい評価も厳しい指摘ももらったんですが、真剣に自分の成長のために言ってくれているのが伝わってきてこの人たちと働いてみたいと感じました。
澤柳:私は先輩社員としてインターンシップに参加していたので嬉しいですね。当時の茂木さんは、明るいだけじゃなく深く物事を考えている方だなと印象に残ってました。入社してから半年ほど経つけど、実際にVCになってみてどうですか?
人と会う時間が大半。広い世界で働ける
茂木:毎日新しいことを学べて刺激的です。学生時代は研究に打ち込んでいましたが、今はスタートアップの代表と面談する日々でガラッと生活が変わりました。新しいサービスや、解決のアプローチを聞くのは本当に新鮮です。常に発見があって楽しいし、自分なりに成長を実感できています。
上岡:毎週10人以上の人と面談するために、スタートアップのデータベース検索だけでなく、知り合いに紹介してもらったりピッチイベントで声をかけたりと日々工夫してアクションする必要がありますよね。
澤柳:VCになる前は、投資検討の業務が1日の中でかなりの時間を占めると思っていましたが、実際は外の方々と会う時間がほとんどですよね。
茂木:僕はもともと研究系の出身なので、研究職に進んだ友人たちと話すとかなり違いを感じます。研究職の友人は、クローズドなコミュニティで仕事が完結している。VCはオープンワールドですよね。とくに、当社は業界の担当制ではないので本当に自由です。同級生の中では異質ですが、自分にとっては合っていたなと思います。
じつはまったく違う、VCとコンサルタントの働き方
上岡:ベンチャーキャピタルには独特のカルチャーがありますよね。僕は、グループのコンサルティング会社で2年半コンサルタントとして働き、その後異動してVCになったので最初は本当にきつかったです(笑)。求められるスキルや必要な考え方がまったく異なるので、そこで培ったOSをうまくほぐして順応させていくのが大変でした。先輩が丁寧に教えてくれたけど、慣れるまで3カ月くらいかかりましたね。
澤柳:私も異動当初は戸惑いました……。
茂木:コンサルタントとVCは、就活生の中でよく比較検討されますよね。お二人は両方の経験がありますが、具体的にはどういう点が違うんですか?
上岡:求められる成果がまったく違いますね。コンサルティング業務は、企業のお悩みの解決法を探し、検討結果をまとめることに多くの時間を割きます。その成果物自体がバリューとなる特性があります。
一方で、VCにおいては投資を実行し、その投資先が実際に成長することがすべて。まとまった資料やプロセスは大事なことですが、成果にはなりません。
かける時間と会える人の幅に大きな差がある
澤柳:それに加えて「時間軸」もまったく違いますよね。コンサルティング業務のプロジェクトは、基本的に数カ月単位。1年間でも長い方です。
一方で、VCはときに10年単位で伴走して支援することになります。投資検討から投資実行までは数カ月単位ですが、実際に投資を実施した後が本番ですからね。
私は、じっくり腰を据えて企業に深入りしていきたいタイプなので、VCの働き方はとても好きです。
上岡:あとは、誰を支援できるかを自分で決められるというのもVCならではの特徴ですね。コンサルタントは、基本的にはプロジェクトにアサインされると一定の期間はそこにかかりきりになります。プロフェッショナルとして特定の領域を極めたい人には向いていますが、関われる人の幅でいうと狭いです。
VCは、自分が心から信じられるスタートアップの方々を探し、自分なりの支援をしていく仕事なので世界が広くなったように感じます。コンサルタントとVCの仕事は、一見似ているようでかなり違うなと感じますね。
茂木:両方経験されたお二人から聞くと、VCとコンサルには明確な違いがあることがわかりますね。
(前後編の前編。後編はこちら)
※ 記載内容は2023年10月時点のものです
(文:丸岡愛美 取材・編集:井澤梓/カタル)
note記事(参考)▼
https://note.com/ignitionpoint/n/nc716a6663281
