クレーンゲームに特化した初の繁華街店舗。数値分析で景品を選定
──店舗の概要を教えてください。
私が勤務する「クレーン横丁 道頓堀店」は、イオンファンタジーが手掛けるクレーン専門店の新業態店舗として、2024年7月にオープンした店舗です。当社は主にショッピングセンター内でアミューズメント事業やプレイグランド事業を展開していますが、「クレーン横丁 道頓堀店」は繁華街の路面店に位置する特徴を持っています。
店舗面積は約130坪と比較的小規模ながら、クレーンゲームに特化し、100台以上の機械を設置しています。1台の機械に複数のプレイスペースを設けており、全体で300以上のプレイブースを備えています。
既存のモーリーファンタジーとの大きな違いは、お客さまの層です。ショッピングセンター内の店舗では土日の家族連れが中心となりますが、当店は客層の9割が外国人観光客で、平日・休日の区別なく賑わいを見せています。
──お仕事内容を教えてください。
現在、店舗には17名のスタッフが在籍しており、社員4名とアルバイト・パートナーで構成されています。私は2024年9月にこの店舗に異動し、2025年4月からは副支配人として、スタッフのシフトや、作業の流れを決めるワークスケジュールの作成・管理を行っています。また、クレーンゲーム専門店として最も重要な景品の選定や発注も担当しています。
特に力を入れているのが景品分析です。お客さまの9割がインバウンドということもあり、海外からのお客さまに喜んでいただける景品選定が重要です。日本の国民的アニメやゲームに登場する世界的に認知度の高いキャラクターが、特に人気があります。
売上管理ツールを活用し、1日・1週間単位の売上やブース別の平均収益を確認しながら、好調な景品は拡大、不調な景品は原因を分析して改善を図っています。
子どもの笑顔を世界規模で実現したい──キャリアの原点と、海外志望が叶った異動
──就職活動ではどんな軸を持っていましたか?
就職活動では2つの軸を持って活動していました。1つめは「子どもに笑顔を与えられるような仕事をしたい」という業務内容に関する軸です。この軸は学生時代のアルバイト経験が大きく影響しています。
100円ショップでレジ担当をしていた際の、お子さまへの対応が特に印象に残っています。会計を待ちきれない様子の子どもに、おもちゃだけ先にレジに通しテープを貼って渡してあげると、無邪気な笑顔を見せてくれました。
幅広い年齢層のお客さまの中でも、子どもの笑顔が自分にとって一番嬉しく、ただのお金稼ぎだと思っていたアルバイトに、初めてやりがいを感じました。この経験から、将来も子どもたちの笑顔に関われる仕事がしたいと考えるようになりました。
2つめの軸は「海外での活躍の機会があること」。これは自己実現に関する軸でした。社会人生活を送りながら、将来的に海外で働き、さまざまな価値観の人々と触れ合うことで人生経験を豊かにしたいという願望があったためです。
──イオンファンタジーに入社を決めた理由は何ですか?
説明会で聞いた、14年間海外で活躍している先輩社員の「子どもの楽しいという気持ちはどこの国でも変わらない」という言葉に感銘を受けました。自分の軸であった「子どもの笑顔」を、国内にとどまらず世界規模で実現できる点に大きな魅力を感じました。
実際に海外展開をし、子どもの笑顔のために本気で取り組んでいる会社はここしかないと確信し、当社1社に絞って選考に臨みました。
──入社後の配属先ではどんなお仕事をしていましたか?
入社後は、個人的な事情で宮城での勤務を希望しました。柔軟に対応してもらい、宮城の「モーリーファンタジー」で1年半働くことができました。この経験から、社員の事情に寄り添う温かい会社だと実感しています。
宮城の店舗での最終出勤日には、印象深い出来事がありました。常連のお客さまから手紙やお菓子、たくさんの激励の言葉をいただいたのです。業務経験が浅く、ミスも多かった中で、日頃の挨拶や心に寄り添った接客が評価されたと実感できた瞬間でした。
その後、「クレーン横丁 道頓堀店」への異動が決まりました。これは希望したわけではありませんでしたが、入社時から毎年の自己申告書で海外志望を出し続けていたことが関係していると思っています。「クレーン横丁 道頓堀店」は来店客の9割が外国人で、国内にいながら様々な国の方と関われる店舗です。宮城での1年半の実績と、継続的な海外志望が評価されての異動だったと感じています。
競合店出店で売上急落の危機──1か月で回復を果たした「数値分析」という武器
──異動後に苦労したことを教えてください。
私が「クレーン横丁 道頓堀店」に異動したのは、店舗がオープンして2カ月後で、着任直後から大きな試練が待ち受けていました。同じ通り沿いに、当店の3倍ほどの規模を持つ競合店がオープンしたのです。その影響で売上は急激に落ち込み、着任からわずか1週間で厳しい状況に直面することになりました。
そもそも宮城から大阪への異動で、お客さまやスタッフの雰囲気の違いにも戸惑いがありました。宮城では時間の流れがゆったりとしていましたが、大阪はコミュニケーションが活発で、スピード感も早くも全く異なります。
さらに、以前の店舗は比較的小規模でしたから、全国でトップクラスの売上規模を誇る店舗での仕事に大きなプレッシャーを感じていました。
──それらをどのように乗り越えたのでしょうか?
このままでは通用しないという危機感を抱いたことから、私は様々な施策を実行することにしました。まず接客面では、外国人のお客さまに特別な体験価値を提供するため、景品獲得時に鈴を鳴らして盛り上げたり、店頭での呼び込みを強化したりしました。
これにより、お客さま同士が交流し合う雰囲気が生まれ、自然とギャラリーが形成されるようになりました。プレイ料金の設定では、1,000円で5回だったプレイ回数を6回に増やし、お客さまにより多くプレイしていただける工夫をしました。
また、数値分析にも力を入れました。上司のエリアマネジャーからは「売れそうだから」という定性的な理由ではなく、具体的な数字と根拠を示すことを求められました。
例えば、ゲーム機の配置1つをとっても、店頭に置くのと奥に置くのとでは、動線的にゲーム機内の景品の売上の違いが生まれます。また、同じキャラクターの景品でも、サイズや特徴によって売れ行きが異なります。そこで、売上データを徹底的に分析し、どの景品をどの場所に展開すれば効果的かを検証していきました。
こうした努力の結果、競合店出店後約1カ月で売上を回復させることができました。現在では、予算に対して大幅に上回る数字を安定して出せるようになり、当社のクレーンゲーム部門では売上上位ナンバーワン、全業態でも上位の売上規模を誇る店舗となっています。当店独自の強みを確立し、現在の「クレーン横丁 道頓堀店」の基盤づくりに貢献できたと自負しています。
責任者として感じる喜び──スタッフの成長と海外事業への夢を胸に
──お仕事の中でどんな時にやりがいを感じますか?
店舗の売上回復のための取り組みを通じて、私は自分が数値分析を得意としていることに気づきました。そして定量的に分析したものが数字として結果に反映された時に、大きなやりがいを感じるようになりました。
また、店舗責任者としてのやりがいも感じています。自身が試行錯誤した結果が売上向上につながった時はもちろん、部下が成長する姿を見られることにも喜びを感じます。スタッフの育成面では、スタッフ一人ひとりが自分なりの創意工夫を加えられる機会を提供するように心がけています。
私自身、1年目のスタッフ時代に最も成長を実感できたのは、単に指示された仕事をこなすだけでなく、自分なりの工夫や改善を加えられた時だったからです。スタッフが行動を起こした際には必ずフィードバックをし、スタッフ自身が行動の意味や価値を理解して、さらなるモチベーション向上につながるようにしています。
──今後の目標を教えてください。
まずは「クレーン横丁 道頓堀店」のスタッフ指導・教育を継続し、店舗の長期的な成長を目指していきたいです。当店は既存のノウハウが通用しない新しい業態のため、店舗責任者として率先して新しい取り組みにチャレンジしていく必要があります。
現状の売上に満足することなく、さまざまなアイデアを形にして、売上最大化に向けて貪欲に挑戦していく姿勢の大切さを、スタッフにも伝えていきたいと思います。
将来的には、複数店舗を管理するエリアマネジャーや本部での経験を積んだ後、入社前からの目標である海外事業への挑戦を目指しています。そのために現在は、会社の教育研修制度を活用しながら、自己啓発として英語の勉強に取り組んでいます。
──どのような方がイオンファンタジーに合うと思いますか?
まず大切なのは子どもが好きであることです。そして仕事をする上で人間関係を重視する方にも向いていると思います。子どもの“えがお”のために本気で取り組む会社だからこそ、やはりスタッフが一番“えがお”でいないといけないと思います。
だからこそ良好な人間関係が重要です。実際に店舗見学で社員と交流することで、アットホームな雰囲気や、スタッフの人の良さを感じることができると思います。
そしてスタッフ同士の良好な関係性を築く基盤となっているのは、全社員が共通して掲げる「こどもたちの夢中を育み、“えがお”あふれる世界をつくる。」という当社の理念です。社員にとって、仕事が大変な時でも続けていける原動力となるのは、自分たちの遊具で遊んでもらい、また自分の接客を通じて、お客さまの一生の思い出作りに貢献できることです。
当社で働く社員のモチベーションの根底には、そういった家族の大切な瞬間に立ち会える喜びがあるのではないかと思います。
※ 記載内容は2025年5月時点のものです
