「なぜ?」を追いかけた幼少期と、データに新たな価値を見出す学生時代
子どもの頃から、物事の「なぜ?」「どうして?」という部分にとことん興味を持つ性格でした。一人で黙々と何かに集中することも好きでしたし、友達とにぎやかに過ごすことも同じくらい好きで、どちらの時間も自分らしく楽しんでいた記憶があります。
特に夢中になっていたのは、読書と音楽です。物語や楽曲の世界観を頭の中でイメージしながら、そこに自分を重ね合わせて楽しんでいました。中学に入ると吹奏楽と出会い、音楽への興味がさらに深まりました。担当していた楽器はチューバで、バンド全体のベースラインを支える役割を担っていました。縁の下の力持ちのようなポジションで、だからこそ演奏全体に貢献できているという実感があり、とても好きなパートでした。
今でも忘れられないのは、演奏会の終盤、曲が終わった直後の瞬間です。余韻と静寂が会場を包み、そこからじわじわと観客席から拍手が鳴り響いてくる——あの数秒間に凝縮された達成感・一体感・高揚感は、何ものにも代えがたい体験でした。仲間と一つの音楽を作り上げる喜びを、あの瞬間に強く感じました。
大学では、データ分析に力を注ぎました。興味を持ったきっかけは、曖昧な事象や課題に対して仮説を立て、データを使って検証・明確化し、解決の方向性を導いていくという一連のプロセスに、おもしろさを感じたからです。データはそのままでは単なる文字の羅列や行動履歴に過ぎませんが、視点や分析手法を工夫することで、まったく新しい価値を見出すことができる——そこに強い魅力を感じていました。
卒業研究では、生成AI(人工知能)で作った画像と実写画像が、求人広告への応募意欲に与える影響を、アンケートデータを通じて分析しました。特に、生成画像に対して人が感じる「不気味さ」や「リアルさ」の知覚が、応募意欲にどのような影響を及ぼすかを明らかにする分析に取り組みました。採用や広告という身近なテーマにデータ分析をかけ合わせることで、実社会における課題解決の可能性を実感できた研究でした。
勉強以外では、スーパーマーケットのレジ業務のアルバイトに力を入れました。お客様が快適に買い物を終えられるよう、一人ひとりに対して丁寧で心地良い接客を心がけていました。データという抽象的な世界と、接客という人と直接向き合う現場——この両方を経験したことが、今の自分の土台になっていると感じています。
「人にしかできない価値」を問われた面接。DX領域への志向が定まるまで
就職活動を始めるにあたって、私が一番大切にしていたのは「クライアントの価値を最大化・最適化することに貢献しながら、自分自身の価値も高め続けられる環境であること」でした。企業が持つ強みや課題と、自分が提供できるスキルをうまくかけ合わせることで、新たな価値を生み出したい。そうした思いが、就職活動における軸となっていました。
IT・情報業界は変化のスピードがとても速く、それに伴って求められる人物像も常にアップデートされていくと感じていました。だからこそ、就職をゴールとして捉えるのではなく、入社後も継続的に学び、自ら価値を発信し続ける姿勢を持って選考に臨むことを意識していました。
エントリーはIT・情報業界を中心に行っていましたが、その中でも職種は絞っていました。純粋なシステム開発よりも、データ分析をもとに課題を発見し、解決策を提案するような上流工程(プロジェクトの要件定義や戦略立案など、開発の初期段階に関わる工程)に携わりたいと考えていたからです。クライアントの強みや課題をデータやデジタル技術を使って可視化し、その分析をもとに価値の創出に貢献したい。課題の特定から解決策の提案まで一貫して関われることに、より本質的な価値提供の可能性を感じていました。
C&R社の選考で特に印象に残っているのは、面接官や新卒採用担当との対話の中で、「AI技術が発展する時代において、人だからこそ提供できる価値とは何か」を深く問われたことです。その問いは、自分の強みや存在意義を改めて言語化するきっかけになりました。
私がその場で答えたのは、「意思決定」という部分でした。AIの進化によって情報収集や生成のスピードは飛躍的に向上しています。ですが、得られた情報をもとに現状や課題の本質を見極め、それぞれの意味や価値を判断し、最適な行動へとつなげていくプロセスは、やはり人間にしか担えないと考えたからです。この問いに向き合うことで、自分がDX・データ領域においてどのように貢献できるのかを、より具体的にイメージできるようになりました。選考を通じて自分自身の考えが深まっていくような感覚があり、それ自体が当社への関心をさらに高めるきっかけになったと感じています。
「ターミナル」のような会社で実現する、柔軟なキャリア形成という決め手
入社を決めた理由を一言で言うなら、「幅広い領域で事業を展開しながらも、個人の志向や目標に応じて柔軟にキャリアを形成できる環境」が整っていた点です。就職活動を通じていくつかの企業と比較する中で、多様なプロジェクトを経験しながら自分の目指す方向性に沿ってスキルを伸ばしていける、という点が他社にはない魅力だと感じました。
入社前にC&R社に対して抱いていたイメージは、「ターミナル」という言葉がぴったりくるものでした。様々な領域と関わりを持ちながら事業を展開していることから、多くの価値や情報が一ヵ所に集まり、そこから新たな価値を生み出していく企業なのだと。その印象は、入社後も大きく変わっていません。
一方で、入社前には不安もありました。C&R社では常駐という働き方(クライアント先の職場に常駐して業務を行うスタイル)があり、本社とは異なる環境でも自分がしっかりパフォーマンスを発揮できるのか、という点がずっと気になっていました。また、就職を機に大阪から上京してきたこともあり、仕事面だけでなく生活面での新しい環境への適応という課題も抱えていました。
そんな不安を和らげてくれたのが、内定後に設けられた先輩社員との座談会や個別面談の機会です。日々の働き方や業務を継続していくための工夫について具体的に相談できただけでなく、新しい環境にどのように適応していくか、仕事とどう向き合っていくべきかといった、実生活に根ざした話まで丁寧に聞いてもらえました。先輩社員の実体験に基づいた言葉は説得力があり、入社後の働き方をリアルにイメージする大きな助けになりました。
内定後のサポートは面談だけにとどまらず、資格取得支援も充実していました。私はデータの可視化スキルに関するツールの認定資格(分析結果をグラフやダッシュボードなどで視覚的にわかりやすく表現する技術の資格)を取得しました。資格取得にあたり適切なサポートのもとで学習を進められ、無事に試験に合格することができたのです。この経験は、入社前に自信を持つきっかけにもなりました。
そして実際に入社してみると、良い意味でのギャップを感じました。想像以上に幅広く多様なプロジェクトを手がけていたのです。各プロジェクトの説明を聞く中で印象的だったのは、クライアントの課題を明確にしたうえで、それに最適なツールの選定・導入・運用まで一貫して対応しているという点でした。単に技術を提供するだけでなく、課題解決に直結する形で価値を生み出す体制が整っている。それぞれのプロジェクトで強みを活かしながら価値創出につなげる姿勢を目の当たりにして、入社前に感じていた「ターミナル」としての企業像が、より確かなものになったと感じています。
データの価値を引き出す基盤づくりと、AI時代に「人が担うべきこと」への問い
現在、私はWeb解析業務と社内システム開発業務という、二つの軸で業務にあたっています。
Web解析では、クライアントのホームページにおけるユーザーの行動データ、ページの閲覧数やボタンのクリックといったアクションを分析し、その結果をもとにホームページの使いやすさを高めるための改善施策を提案しています。過去のデータとの比較や利用傾向の読み解きを通じて、クライアントにとって本当に意味のある示唆を届けようと意識しています。
社内システム開発では、Excelで管理されていた従業員データをもとに、特定の条件を満たす対象者や関連情報を自動で抽出・管理できるシステムを構築しました。この業務で私が大切にしているのは、「依頼された内容をそのまま実装する」だけにとどまらないことです。依頼者がどのような成果物を本当に求めているのかを丁寧にすり合わせながら、必須要件を満たしたうえでさらにどんな付加価値を提供できるかを密に相談・調整して進めています。
そうした取り組みの中で、特に印象に残っている瞬間があります。必須要件を満たしたうえで追加の改善提案や工夫を盛り込んだ際に、「こんなところまで対応していただいてありがとうございます」という言葉をいただけたことです。期待を超える価値を届けられたと実感できた、とても嬉しい経験でした。
今後は、クライアントが保有するデータと向き合う立場として、その価値を最大限に引き出すための基盤づくりや、意思決定支援に携わっていきたいと考えています。データを単なる数値の集まりとして扱うのではなく、その背景や傾向、データ同士の関係性を分かりやすく可視化し、必要な情報へ迅速にアクセスできる仕組みを整える——そうした環境を作ることで、より質の高い提案ができると信じています。
またAI技術の活用についても、日々意識を深めています。私が重視しているのは、「人が担うべき作業」と「AIに任せるべき作業」の役割を明確にすることです。計画の立案や内容の確認・評価、最終的な意思決定は人が担い、情報整理や文章生成、定型的な実行作業はAIに委ねる。そのような考え方を軸にAIを、すべてを代替するものとしてではなく、人の判断力や創造性を補完し行動と意思決定のスピードと質を高めてくれるパートナーとして活用していきたいと思っています。
5年後、10年後には、新しい技術や手法を「便利だから」「話題だから」という理由だけで取り入れるのではなく、その背景や仕組み、活用する意義を深く理解したうえで、本当に価値のある形で使いこなせる人材になりたいと考えています。そして、得た知見を業務や課題解決に結び付け、周囲に新たな価値を提供できる存在へと成長していきたいです。
\就職活動中のみなさんへのメッセージ/
分からないことや不安に感じることがたくさんある時期だと思います。それでも、自分自身の強みや興味・関心、目指す業界の動向や求められているニーズといった「判断の軸」は、必ず見つかるはずです。そうした要素をパズルのピースのように一つひとつ整理して組み合わせていくことで、自分が進むべき方向性が見えてくると思います。自分なりの道筋を信じて、一歩ずつ前向きに進んでください。
