欧米文化への憧れと地元への思い――就職活動で見つけた道
国際英語学部に在籍していた学生時代、私は欧米の文化に深く魅せられていました。映画や音楽を通じて触れた欧米の世界に興味を抱き、それならば英語も学んでおこうと考えたことが、この学部を選んだきっかけでした。授業では欧米の方々とのコミュニケーションを重ねながら、文学や映画を通じてその文化的背景を学び、ますます欧米文化への親しみが深まっていきました。
学生時代には海外への短期留学も経験しました。1年生の時にはシンガポールへ、2年生の時にはイギリスのロンドンへと足を運びました。イギリスを選んだ理由は、やはりロックやアートといった文化に惹かれたからです。留学中には印象的な出来事もありました。イギリスで不良少年に絡まれたことがあったのですが、なぜかその後仲良くなってしまったんです。今思い返しても不思議な体験でしたね。授業ではプレゼンテーションの機会も多く、人前で話す経験を積めたことは、現在の仕事に非常に役立っていると感じています。
就職活動を始める頃には、自分の進むべき道が少しずつ見えてきました。東海地区出身ということもあり、自動車関連の仕事に興味を持っていました。父や近所の方が自動車関係会社に勤めていたこともあり、そこに出入りする商社で営業職に就くのも良いなと考えるようになったんです。人と関わる仕事がしたいという思いもあり、営業職を希望していました。
今の会社については、実はエントリーするまで全く知りませんでした。しかし会社見学に訪れた際、なんとも言葉では表現しにくいのですが、活気があって良いなという印象を受けたことを覚えています。そして決め手となったのは面接でした。面接官との会話で気負うことなく自然に話ができたんです。その時に感じた「ここなら大丈夫そうだな」という直感を信じて、入社を決めました。
1週間の研修を経て、すぐに営業の現場へ飛び込んだ日々
当時入社後の全体研修は、ビジネスマナーを一通り学ぶというものでした。社会人としての基本的な振る舞いや言葉遣いを身につけたら、すぐに先輩について営業に同行することになりました。当時の営業スタイルは、座学で学ぶよりも実践で経験を積むという方針だったのだと思います。
初めて営業に出る時の気持ちは、やはり不安でいっぱいでした。ビジネスマナーは学んだものの、実際にお客様の前でどう話せばいいのか、どんな質問をされるのか、まったく想像がつきませんでした。それでも先輩に付いて回る中で、少しずつ営業の流れや話し方を吸収していきました。今振り返ると、先輩の話し方をそのままコピーするような形になっていましたね。良くも悪くも、見よう見まねで覚えていった時期でした。
入社後の配属から現在まで、私は一貫して営業職を続けています。もちろん経験を重ねるごとに責任の範囲は確実に広がっています。徐々に顧客の規模が大きくなり、売り上げに寄与する影響額も大きくなっていきました。担当するエリアや業務の幅が増えるにつれて、求められる判断や対応力も高まっていったのです。
これまでの営業経験の中で、失敗と苦労は驚くほどたくさん経験しました。印象に残っていることがあまりにも多すぎて、文字では書ききれないほどです。そして、その経験は現在も更新され続けています。お客様との関係構築や商談での試行錯誤、時には厳しい言葉をいただくこともありました。しかし、そうした一つひとつの経験が、今の自分を形作っているのだと実感しています。入社当時を思い出すと、当時どんなことを考えていたのか明確には覚えていません。それでも、今こうして営業の仕事を続けていられるのは、失敗を乗り越えながら少しずつ成長してきたからだと思います。
準備不足の失敗から学んだ営業の真髄と、文化の壁を越える日々
現在、私は親会社の北米拠点でAssistant Sales Managerとして営業を担当しています。係長職に相当するポジションですが、日本との連携が重要な役割となっているため、ほぼ全体を把握する必要があり、日々責任の重さを感じながら仕事をしています。売り上げの拡大がチームのミッションであり、そのために奔走する毎日です。正直なところ、まだまだ成功には程遠いと感じています。それでも、これまでの経験を通じて培ってきた強みは確実に活きていると実感しています。日本で色々なジャンルの製造業のお客様を担当してきたので、知識の幅は比較的広く、それが海外での営業活動においても大きな武器となっています。
海外で働く中で最も苦労しているのが、文化の違いによる仕事観の違いです。これは現在進行形で直面している課題でもあります。時間への感覚、難易度の高い課題への臨み方、打ち合わせの準備など、挙げればキリがありません。日本では当たり前だったことが通用せず、相手の行動や考え方に戸惑うことも少なくありません。その対処法を聞かれると、正直に言えば「忍耐です」としか答えられません。文化を変えることはできませんし、相手に自分の価値観を押し付けることもできない。だからこそ、理解し、受け入れ、その中で最善を尽くすしかないのです。
学生時代と比べて自分が成長したと感じるのは、準備に時間をかけるようになったことです。そのきっかけとなったのは、とある顧客での打ち合わせでした。準備不足のまま臨んだその場で、私は完全に撃沈してしまったのです。質問に答えられず、提案も的外れで、顧客の信頼を失いかけた経験は、今でも鮮明に覚えています。その失敗が、私の仕事に対する姿勢を根本から変えました。以来、どんな打ち合わせでも入念に準備するようになり、想定される質問や課題について事前に考え抜くようになりました。
営業として働く中で最もやりがいを感じるのは、トラブルや交渉事を解決する瞬間です。困難な状況に直面し、それを乗り越えたときの達成感は何物にも代えがたいものがあります。文化の違いという壁に直面しながらも、これまで培ってきた幅広い知識と、失敗から学んだ準備の大切さを武器に、一つひとつの課題に向き合っています。
未開拓市場への挑戦と、次世代を担うリーダーへの道
短期的には、北米拠点で協働ロボットの拡販を成功させたいですね。それが今の私の最大のミッションです。需要自体は確実に存在しているんです。ただ、その市場には競合がたくさんいます。だからこそ、どう付加価値を付けてアピールするか、そこに工夫が必要だと思っています。実績のない製品を売るというのは簡単なことではありませんが、それを成し遂げてこそ、自分の成長を実感できると思っています。
中長期的な視点で言えば、年齢的にもマネージメント側へのステップアップをイメージしています。そのために今から準備していることがあります。それは、より俯瞰で物事をとらえ、全体を把握することを意識しているということです。プレイヤーとして現場で戦うことも大切ですが、チーム全体を見渡し、メンバーの力を最大限に引き出すことができるリーダーになりたいと考えています。
これから当社にジョインする方には、ぜひ一緒に働きましょうと伝えたいです。活躍できるのは、変化に柔軟に対応できる積極的な人ですね。加えて、政治によって大きく変動する時代、業界ですので、そのあたりのリテラシーもあると良いと思います。
当社の魅力は何かと聞かれたら、自分の意思ややりたいことにチャレンジできる環境です。 歴代課長職の方々が私のそういった意思を認め許容してくださったおかげで今があります。自分の意思ややりたいことを尊重してもらえるのは何より大事なことです。今後のキャリアにおいては、せっかく異文化で働いているので、譲れないではなく受け入れられるようになりたいですね。異なる価値観を受け入れることで、自分自身の視野がさらに広がると信じています。
