入社以来、部品調達の前線に立つ
──今までの経歴と今の業務内容を教えてください。
2006年に入社し、小名浜にある生産企画部の部品生産管理グループに配属になりました。業務内容は、プリンターやゲームコントローラーなどの加工部品や金型を調達する仕事です。その後、小名浜から仙台開発センター(古川)へ異動し、2016年から3年間は海外赴任も経験しました。2019年に日本に帰ってきまして、2022年から今の部署に所属しています。
資材部門の業務は大きく2つに分かれています。1つは新製品立ち上げに関する業務で、もう1つは量産後の部品の調達をする業務です。私は主に後者を行っています。
量産といっても、生産が常に安定しているかというとそうではなく、むしろお客様の需要の変動に合わせ、毎日のように当社の生産計画は変わります。それに合わせて取引先の供給は変動に対応する事ができるのか、できない場合は当社内での調整はできるのか、というように、変化に対しての対応が求められます。
また、突発的な災害に対する対応、たとえば、地震により取引先の工場が被災してしまった場合に、供給はどうなるか、リカバリー策はどうするか、といったことを確認・検討する事も重要な任務です。
当社製品の量産が終わった後でも、お客様の補修用として少量の製品を長期にわたって供給しなければいけません。ただ、それに使われる部品はすでに生産が終了していたり、品質的な懸念があったりするので、そう簡単にはいきません。それを私たちは「エンドオブライフの問題」というのですが、このイレギュラーな業務が仕事の多くを占めるようになってきているのが悩みどころです。
海外赴任で得た学びは、自ら考え行動する「何ができるのかを考える姿勢」
──海外赴任で得た学びについて教えてください。
私は2016年から2019年まで新製品の購買管理及び調達業務サポートとしてALPS ALPINE NORTH AMERICA (北米)へ赴任していました。そこで得た一番の学びは、物事を前に進めるためには、言うだけではなく、何ができるのかを考える姿勢が大切ということです。
赴任前は、評論家のように「それはこうだよね、だからダメなんだよ」というような、ある種、批判的な言動が多かったように思います。一方で赴任先では、批判することはいくらでもできますが、「何をするの?」「何ができるの?」ということを自ら考え、行動しないと物事が前に進まないことを実感しました。
とくに赴任先では仕事に関連する人が自分しかいないという状況がよくあったので、私の姿勢が変わったと思います。
──印象に残っている経験はありますか?
入社して3年ほど経った時、金型を日本から中国へ移動して、移動先で部品を作れるように段取りをすることになりました。当時はベテランの方もいる中、全体的な調整をするのが私の役割でした。
金型の移管から認定までのスケジュールを作成したところ、「こんな日程ではできない」と現地に出張中の方に怒られたり、金型の輸送がスムーズにいかなかったりと苦労した記憶があります。当時はあまり周りに相談できなかったので、問題をどう解決すればいいのだろうと一人で悩んだことがすごく印象に残っています。
そのような時は、大学時代に行っていた合唱団にOBとして参加して練習をしたり、大学時代の友人と集まったりすることを楽しみに仕事に励んでいました。長く働いていく上で、仕事以外のところで息抜きすることも大切だと思いますね。
一つひとつの課題と向き合い、失敗を次に生かすことを大切に
──学生時代に行っていた活動はありますか?
2つのサークル活動に参加していました。1つは合唱団と、もう1つは学園祭の出し物を企画するサークルです。とくに学園祭の出し物を企画するサークルは、卒業後もOBメンバーと集まり活動したのがいい思い出です。
「また学園祭で企画したい」という話になり、OBだけでは出し物を出せないので、現役生に代表になってもらいつつ、OBを中心にして企画・運営をしたことがあります。占いの館、大学キャンパスツアー、ポケモンをテーマにした遊び場など、さまざまな企画をしましたね。私は進捗を管理して取りまとめる役割が多かったです。
社会人になると学生の時ほど時間に余裕がなく、それぞれの都合に合わせて調整を行ったり、課題に対する現実的な妥協点を出したりする経験は今の業務に活かせているのではないかと思います。
──仕事のやりがいはなんですか?
さまざまな課題に対し、それを解決していくことに仕事のやりがいを感じます。
仕事にはトラブルがつきものです。その時、「何が起こったか?」「なぜ起こったか?」いう現実を確認しながら課題を解決していくことがとてもおもしろいです。中には、自分の予測を超えるトラブルが起きることもあります。
たとえば、「届く予定の荷物が通関で遅れてしまって実は届いていない」ということや、「運送中に貨物の中まで濡れてしまって廃棄した」ということもありました。事前に予測できなかったことを事実として受け止め、失敗から新たに学ぶと共に、常に何が起こってもおかしくないという姿勢でいる事が重要だと私は思います。
目の前のことに精一杯取り組みながら、家庭も仕事も充実させていきたい
──これからどのような存在になっていきたいですか?
子どもが2人いて、共働きで夫婦ともに家事育児に参画しているので仕事と家庭を両立していきたいと思っています。
そのために、まずは目の前のことを精一杯やっていきたいと考えています。最近、文化人類学の話を聞く機会がありました。文化人類学とは、人類の文化や社会を深く理解し、その多様性を明らかにする学問です。その中でキャリアプランについての話があり、キャリアプランを描けるのはある程度安定した直線的な人生を想定できる人を暗に前提としているが、そうではない環境で生きる人は違う考えをするという話でした。
自分のことを振り返ると、たとえば5年前の自分が今の自分の状況を当てられるかというと、そうではないと考え、先のことを悩むよりは、子どもが熱を出した場合に、打合せの予定があるが、夫婦のどちらが病院に連れて行くかというような目の前の問題を1つずつ解決していくことが大切だと考えました。
家庭や個人で困り事を抱えたままだと仕事を含んだ他のパフォーマンスが落ちるというのは感覚的に最近感じることもあるので、目先の困り事を地道に片づけていくことが、長い目で見ると自分に返ってくるというのは確実にあると考えています。
子どもの看護休暇などの休みが取れる制度や職場の人の理解もあって業務のやりくりができている今の環境はとてもありがたく、今後も仕事と家庭の両立をめざしていきたいです。
──この仕事をする上で持ってほしい価値観やマインドを教えてください。
現実に対する興味や関心を忘れないでほしいです。
私の仕事はものを買うという立場ですから、問題のきっかけは外部要因が大きいです。たとえば、納期の問題や生産終了の問題は取引先という社外起因で起こるし、新しい部品を使いたいというのはデザイナーからの要求になります。
ただ、その発生した問題や依頼をそのまま相手にコピペして送るというような横流しの仕事の仕方はあまりよくないと思っています。問題の原因を深掘りしたり、一歩引いた広い目線で物事を捉えたりすることが大切で、それは興味や関心がないと始まらないとも思います。
興味や関心を忘れないでほしい。これは私も意識していることで、私も含めて働く方にはそのような考えを持ってほしいと思います。
※ 記載内容は2024年9月時点のものです
