ものづくり情報データベースの開発を担当。一歩ずつ着実に目標に向かって前進していく
入社後から現在まで、ものづくり革新部で生産技術領域における業務支援システムの開発に従事してきた藪。要件定義からシステムの導入支援、ユーザー教育までを一貫して担当しています。
「私はDX推進を担当しており、主に工程設計者を支援するための『ものづくり情報データベース』の開発を行っています。ユーザーの要望や課題を吸い上げるために、プロジェクト担当者へのヒアリングを定期的に行い、要件定義を固めた後は外部ベンダーと連携しながら、システム機能の開発や導入支援を行うのが大まかな流れです。
また、ものづくり情報データベースに格納されたデータを各製造帳票に出力する機能の開発にも携わっています。 システム化が進んでいる領域では、実際に使ってメリットを感じてもらうことで要望が増え、より良い仕組みへと着実に変わりつつあります。さらに、システムの良さを多くの方に知ってもらおうと説明会を開催し、新機能や仕様変更などの情報共有も行っています」
10名程度のチームメンバーと共に、多岐にわたる分野に対応しながらシステム構築に尽力しています。
「いろんな分野がある中で、私がメインで担当しているのはギア加工。アイシンの主力製品であるパワートレインは、歯車を使用する部品が多く使われ、その加工部分に携わっています。チームには頼れるメンバーが多く、どんな質問にも丁寧に答えてくれますし、時には厳しくも愛のある言葉をかけられることもありますが、いい雰囲気の中で働くことができています」
藪は2022年から、ものづくり情報データベースの構築にずっと携わってきました。システムの導入に至った背景についてこう話します。
「これまでは各部門がExcelや紙帳票をベースに工程設計業務を行っていました。しかし、それでは使用しているリソースや工程にかかるコスト、さらには実際にラインで何が製造されているのかを網羅的に把握することは難しい。
また、自動車産業はいま、100年に一度の大変革期を迎えています。さまざまな製品ラインナップが増えていく未来を見据え、工程設計業務のリードタイム短縮と、工程設計に関わるすべてのデータを一元管理できる新システムの構築が必要となり、導入に至りました。
一方で、課題も多く存在します。工程設計をする際、たとえば組立ラインと加工ラインでは、大まかな流れは同じでも業務プロセスが大きく異なります。それらを一つのシステムにまとめるには、領域ごとでの開発が求められ、複雑な工程設計業務を理解する必要があります。こうした課題解決に向けて、私たちはチームで協力しながら日々業務にあたっています」
長年続けてきたテニスでインカレ準優勝。より大きな舞台でDXに挑むためアイシンへ
幼稚園の頃からテニスを始め、大学ではテニス部に所属してインカレ準優勝を果たした藪。長年続けてきたのには理由がありました。
「物心がついた頃にはすでに始めていて、小学校から大学まで一貫してテニスに打ち込んできました。これほど長く続けてこられたのは、一つのことを極めたいという想いが強かったから。
テニスは次のポイントやゲーム展開を常に考えながらプレーする必要があり、野球やサッカー、水泳なども経験しましたが、ここまで頭を使って体を動かすスポーツはないなと。そこがテニスのおもしろいところで、感覚よりも経験や知識を活かしながらプレーしていました」
テニスと仕事を両立させられる環境を求めて、大学卒業後は工具メーカーに入社。ここには「テニス日本リーグ」という実業団の最高峰の団体戦に出場するチームがあり、そこに所属しながら総合職として働くことができることに魅力を感じて、藪はキャリアをスタートさせます。
「大学で良い結果が出せたので、もう少しテニスを続けたいという想いが当時はあって。一方、一つのことを極めていきたいという自身の性格上、今後はやはり仕事をメインでやっていきたい、という想いがあり、テニスに関しては2年という期限を設けました。
前職では、ERPという基幹システムの保守運用を担当し、ユーザーからの要望や不具合に対し、ベンダーと協力しながら解決を図ることが主な業務でした。またBIツールを使用して、生産実績や進捗状況を可視化するなど、製造帳票の見える化にも取り組みました」
約2年間、テニスも仕事も手を抜かずに真剣に取り組んできた藪。その後、今後のキャリアをあらためて考えていく中で、仕事に対する新たな想いが芽生えたと言います。
「工具メーカーで働く中で、しだいにものづくりの世界に魅了されるようになりました。自動車や飛行機、ロケットを実際に加工している現場を目の前にすると、日本の技術力の高さに感銘を受けたんです。
そして、より規模の大きい企業で、組織の中核を担うシステムに携わりたいという想いが強くなり、それをきっかけに転職を考えるようになりました。私は愛知県出身で、小さい頃からアイシンやトヨタ自動車のことは知っていて、いつか自分も働いてみたいという憧れはあったんです。転職活動では、DX領域に携われることを軸とし、そこにマッチしたのがアイシンでした」
面接では、“世界に向けてものづくりをしている会社”という印象を受け、スケールの大きさに驚いたと話します。最終的には、それがアイシンへの入社の決め手になりました。
「アイシンだけで約3万5,000人の社員がいて、グループ全体となると約11万5,000人にも及びます。また、複雑な製品を作る工程設計のシステム化という業務では、これまで経験したことがないくらい難易度が高く、組織の規模の大きさも含めて、あらためて“すごい会社だな”と気づかされましたね」
システム化の良さを理解してもらい、実際に使ってもらえることが何よりもやりがい
アイシンに入社後は、ものづくり革新部に配属された藪。開発職を担当することになり、現在に至るまでに感じた心情の変化をこう話します。
「DX推進においては、構想に対してユーザーの理解が追いついていない領域がまだあります。このギャップを埋めることも、私たちの役割だと感じるようになったのは一つの変化ですね。同時に難しさも痛感していますが、より良いシステム開発を行い、一つずつ課題を解決していければと考えています」
また、失敗体験を学びに変えることができた印象的な出来事がありました。
「私が作成した、製造帳票への出力機能で不具合が発生したことがありました。日頃から品質管理に重きをおいていたため、その時は非常に焦りましたし、大きな責任も感じました。この失敗を教訓に、テストパターンを増やし、上長への確認回数も2倍に増やすなど再発防止に努めています」
一方、DX推進に取り組む中で大きなやりがいも感じています。
「工程設計業務は非常に複雑なのですが、それをシステム化して実際に使ってもらえることにやりがいを感じます。自分が携わったシステムが多くの方の役に立てると思うと、もっと頑張ろうと思いますね。
以前、ユーザーから『システム自体の構想がすごくいいね』と声をかけてもらったことがあります。システム化の良さを理解してもらえたことは、大きな励みになっています」
あらためて感じたものづくりの魅力。アイシンで見つけた次なる目標に向けて一直線
前職でもデータベース系の業務に携わった経験があり、そこでの経験は現在の仕事にも活きていると話す藪。アイシン3年目を迎えたいま、今後のビジョンについて語ります。
「現在は、まだ上司ありきの業務ではありますが、一つのプロジェクトを自らが中心となって動かせるような人材になりたいですね。ものづくり情報データベースが構築されれば、格納されたデータを利活用することで、新しい工程設計の際に過去の情報を参照できるようになります。
そうなれば工数削減にも大きく貢献できますよね。少し先の未来を想像しながら、皆さんにメリットを感じてもらえるよう今後も尽力したいと思います」
続けて、アイシンに向いていると思う人物像をこう話します。
「一つの研究や開発に没頭できる方は、アイシンに向いていると思います。ものづくり産業の品質への姿勢は素晴らしいですし、『良いものを作っていこう』という共通認識を皆が持っています。
そのため、自動車業界以外の方でも、ものづくりの経験があって、共通のマインドが身についていれば大歓迎。欲を言えば、仕事に真面目な人が多いので、もう少しユニークさがあってもいいのかなと(笑)」
テニスからものづくりへとシフトチェンジした藪が、最後にものづくり産業の魅力を語ります。
「現在はDX関連の知識とスキルを磨くことが楽しくて、テニスをする時間は減りましたが、ものづくりにはそれだけの魅力があると思っています。アイシンに入社後は、とくに品質に対する強いこだわりを感じていますし、工程設計のシステムを導入する部門で、日々変わっていく技術力には驚かされています。
普段乗っている自動車に組み込まれている部品が、どのような原理で動き、どれほど複雑な工程を経て自動車は走っているのか。それを知ることで、あらためてものづくり産業の素晴らしさを実感していますね」
※ 記載内容は2025年4月時点のものです
