絶えず変化する世の中に合わせて事業を変化させていくザイマックスのおもしろさ
──ザイマックスに入社した理由を教えてください。
私は2006年にザイマックスへ新卒入社をしました。今は7,500名を超える従業員がいる当社ですが、当時はまだグループ全体で300人ほどだったと記憶しています。
なぜザイマックスへ入社を決めたのかというと、当時私は大学院で建築(設計)を学んでいたのですが、図面を書くことよりも、建物を不動産として扱い、ビジネスをしていくことにおもしろさを感じていました。また当時、建築分野でも環境配慮やエコの話題が取り上げられるようになり、スクラップアンドビルドよりも、今の建物をどう生かすかということについて、課題やコンペでも触れることが多くなっていました。
その中で本当にたまたまですが、ザイマックスに出会い、当時ザイマックスがそういう観点で事業を創っていたので、純粋に興味を持ったのだと思います。
また少し違う観点ですが、漠然と若い会社がいいなと思っていました(笑)。堅い会社ではなく、自由に意見を言い合って、事業がどんどん変化していく会社。そこもザイマックスとマッチして、入社を決めました。
──現在のお仕事、そして入社後からこれまでの経歴を教えてください。
現在は、当社が運営している「からくさホテル」に携わっていますが、入社してからはこのような部署を経験しました。
・1年目 :不動産の証券化を目的とした部署にて開発や売買業務。
・2年目~:三井住友銀行グループとの合弁会社であるマックスリアルティへ出向。
銀行顧客に対する不動産コンサルや売買に携わる。
この頃から不動産ファンド生成や銀行・国内投資家を回る仕事にも携わっていました。しかし2008年にリーマンショックがあり、国内や米系の投資家はなかなかお金を出す余裕がなくなってしまったため、投資家を探しに東南アジアとの関係構築に注力をし始めるのですが、後にホテル事業にも関連していく出来事となりましたね。
──池西さんが感じる「ザイマックスだからこそのおもしろさ」を教えてください。
やはり「変化が当たり前」という環境はおもしろいなと思います。「からくさホテル」の成り立ち、ホテル事業が大きく打撃を受けたコロナ禍、そしてインバウンドの観光客が戻ってきた現在と絶えず変化をしている世の中、そして社会課題に手を打ちながらも、事業としても成功させていくことはおもしろいですね。私はホテルをやりたくて、ザイマックスに入ったわけではないですしね(笑)。
時代の変化によって生まれた「からくさホテル」~単なるホテル事業に目新しさはない~
──「からくさホテル」の成り立ち、そして池西さんのホテルとの関わりについて教えてください。
私は2013年10月に経営企画部に異動し、新規事業について考えるタイミングが訪れました。そこですでに目を付けていたのが「ホテル事業」になります。
2013年というのは東京オリンピックの開催が決まった年で、かつ、当時の安倍首相が訪日外国人(インバウンド)を増やすための施策(観光ビザの緩和など)に力を入れている時期でした。そのため、ホテルというのは、インバウンドの需要が伸びる見込みが十分にあり、開拓の余地があったのです。
ただ単にホテル事業に参入するというのでは何も目新しさはありませんので、もともとある事業だけれども新しく作り替える必要がありました。そこでコンセプトとして目を付けたのが「インバウンド旅行客を対象とした『観光客向け』宿泊特化型ホテル」です。
インバウンドの需要が伸びるといっても、すでに日本にあるホテルというのは基本的に日本国内のビジネスマンや旅行客をターゲットとしており、空間は日本目線で構成されています。
たとえば、部屋のサイズなどは最たるもので、外国人旅行客から見れば小さすぎて、買い込んだ大量のお土産を持ち込んだり、大きなトランクケースを広げたりするスペースはない。さらに家族で旅行をすることが多いインバウンドにとって一番ニーズが高いのはツインベッドルームだそうですが、日本の多くのホテルではシングルベッドルームが中心です。こういう観点で、インバウンドの方が過ごしやすいホテル空間を創るというやり方をとりました。
そして私たちがホテルに目を付けた理由はもう1つあります。それはホテル業界全体に社会課題となっていた大きな課題があったからです。
ホテル業界は、業界的に賃金水準が高くなく、いわゆるパート・アルバイトの方の割合も非常に高いです。また残業など、必ずしも適切な就業環境が守られているとは言い難い業界でもありました。そのため、他業界からホテル業界に転職するという人は多くなく、当時から人出不足で悩まされていた業界です。そこでホテルの宿泊者(消費者)だけでなく、働く人にも国外から来てもらおうと考え、この業界全体の課題を変えていくためにも当社が先陣を切っていこうということでスタートしました。
そして2014年にホテル事業に携わるメンバーを公募し、2015年2月にインバウンドビジネス開発部を発足。そこから事業が進み、株式会社からくさホテルズが軌道に乗ってきたタイミングで私も異動しました。
──ホテル事業を行うことに反対の意見などはなかったのでしょうか?
ほとんどなかったですね。みんな、それはもう前のめりでやっていました。挑戦をする中でうまくいかないことはたくさんあり、大変なことはたくさんありましたけどね(笑)。
さらに当時の日本では、企業の経済活動の中で不動産の利用の仕方が変化するなど、オフィスビルや商業施設が供給過多で利用されないものが増えつつあるという状況がありました。ここで私たちは、オフィスビルや商業施設を、供給不足であるホテルにコンバージョン(用途変更)するという不動産会社としての取り組みも行っています。当時はとても珍しいことで多くのメディアにも取り上げられたり、国交省から講演依頼をいただいたりということもありました!
また、ホテルを建て、運営を自らやるだけでいいのだろうか?「泊まりに来てください、でも宿泊以外はお客さんのご自由に」ということでいいのだろうか?と思った私たちは、旅行そのものをつくるべく、ツアーの催行やバス事業会社の運営まで自分たちで手掛けました。
当時、訪日外国人が日本に旅行に来る場合、せっかくツアーに申し込んでも、ホテルが取れない、バスが取れないなどの理由で催行できないケースも多くありましたが、私たちはすべて自前で行っていたのでツアー催行率は100%という強みもホテル業界では発揮していました。これもホテル業界や不動産会社の常識にとらわれることなく、誰もやったことないことに取り組んだからこそ得られた強みですね。
からくさホテルが気になった方は、ぜひからくさホテル公式サイトをご覧ください!
コロナ禍で大打撃を受けたホテル。打撃を受けたからこそ目を付けたのは……?
──コロナ禍で観光業は大きな影響があったと思いますが、からくさホテルはどうだったのでしょうか?
もちろんからくさホテルも、他ホテルと同様に休業を余儀なくされました。
ただザイマックスグループはホテル事業だけで成り立っている会社ではありませんので、逆にコロナ禍で売り上げが伸びたサテライトオフィス事業「ZXY(ジザイ)」など、グループ全体で協力し合っていました。そのためすぐに廃業を決断することはなく、コロナ禍の先を見ていました。それがリネンサプライ事業(※1)です。
ザイマックスグループの中には「ザイマックスサラ」という清掃会社があり、当社で管理をしているオフィスビルや商業施設の清掃事業を行っておりました。ホテル事業を始めたタイミングで客室清掃にも挑戦していたのですが、リネンサプライ事業についても、当社にはシナジーがあると思っていました。
ホテルというのは、リネンが回っていないとルームメイクができないので、その客室を販売することができません。世の中にはリネンが回らないから、全室営業できないというホテルもたくさんあります。なのでホテルにとってリネンサプライ事業というのはとても大切なのですが、どのホテルもリネンを他社に外注して、下請けとしてリネン会社を扱うことが一般的でした。
またリネン業界は古くからあり大きな業界ではありますが、洗濯工場が必要で、その工場や設備に投資できる会社がどれだけあるかというと、それほど多くはありません。そのため、他事業もやっていて体力があるザイマックスグループに利があるのではないかと狙いをつけ、コロナ禍の少し前からリネンサプライ事業に挑戦していたのです(※2)。
そしてコロナ禍に入り、世の中ではホテルの休業と同時に、多くの客室清掃会社・リネン会社が打撃を受けました。体力のない清掃・リネン会社は廃業を余儀なくされます。その結果、コロナ禍が少し落ち着き、観光客が戻ってきた頃には客室を売りたくても売れない、リネンや客室清掃が回っていないというホテルがたくさん出てきました。そんな中、客室清掃もリネンサプライ事業も自前でやっていたからくさホテルは高稼働率を維持することができました。
もちろんザイマックスもコロナ禍の先が明確に見えていたというわけではないですが、いびつな業界構造に目を付け、後追いすることなく、新たなことに挑戦していく、そんなザイマックスグループの強みを大きく実感した数年間でした。
※1 リネンサプライ事業:ホテルで使うシーツやタオル(リネン)を洗濯し、ホテルまで配送する事業
※2 ザイマックスカレス:https://caress.xymax.co.jp/
──ザイマックスグループは目の付け所がいいなと思うのですが、なぜそのようなところに踏み込んでいくのでしょうか?
やはり昔から「世の中の変化、社会課題がチャンスになる」という考え方があるからだと思います。ただホテルをやりたくてやったわけではなく、今後日本全体の変化によってホテルを利用するお客さんが変わっていく、業界自体に人出不足という社会課題がある。であれば、ザイマックスグループがそこに事業をやる意義があると思っています。
これからのザイマックスグループについて
──次世代に残したいザイマックスグループの風土はありますか?
頑張っている人がいたら、自分の領域じゃなくても関わりたくなる空気感。もし部署や会社が違ったら関わらない、どんなことをやっているかも知らないという会社だったら、ここまでザイマックスグループは大きくなっていなかったのではないかなと思います。
ザイマックスグループの業態についても言えることで、コーポレートビジョンにも「日本株式会社の不動産部をめざす」という言葉があるように、ザイマックスグループでは業界業種を問わず、さまざまなオーナー・利用者にアプローチをしています。そういう意味では、不動産業界に入社したとしても、自分の領域ではない不動産業界以外のところにも関心を持って仕事をする。そういう志を持った方はザイマックスグループに合っているように感じますね。
──ザイマックスグループの展望を教えてください。
人を集めて勝負するという考えもありますが、私は人が集まる会社にしていきたいと思っています。
もう少し具体的に言うと、ザイマックスグループの社内報年始号でも「経営の三要素はヒト・モノ(技術)・カネだけれども、私たちの強みは、言うまでもなく『人』です」と社長の島田が話していたんですが、人が集まるにはモノやカネも必要になります。なので人が集まってくるような会社や事業をどう作っていくかがポイントになってきますよね。
人がいないと事業拡大できない、ただ事業拡大していないところに人は集まってこない。ホテル事業も棟数をむやみやたらに増やしたいわけではなく、評判を高めて、人が集まるホテルにしたい。ただ棟数を増やさないと評判も高まらない。そのようにして、人が自然と集まってくる会社にするためには私たちは何に取り組まなければならないのか考える日々です。
※ 記載内容は2025年1月時点のものです
