お客様、メンバー、プロジェクト全体。多方面に心を配りながらPMとして業務を推進
中部地方の自動車メーカーを中心に担当するモビリティ第六事業部に所属する園田。現在は静岡県浜松市にあるお客様の拠点に常駐し、自動車のボディECUのテストを担当しています。
「ボディECUは、エアコンやライト、ワイパーなどを操作した時の制御や、ドアロック状態の開け閉め、プッシュエンジンスタート/ストップスイッチを押してエンジンをかける際の制御など多くの機能があります。私たちは、その機能が正しく動くかどうかを検証するための環境構築から、評価設計、評価の実行までを行っています」
園田は、PM(プロジェクトマネージャー)として3名のメンバーをまとめながら、お客様とのやりとりをはじめ、プロジェクトの管理やメンバーの育成などに幅広く対応。小規模なチームということもあり、園田自身もプレイングマネージャーとしてテスト業務をしながら、お客様、メンバー、プロジェクト全体と、多方面に目を向けて仕事をしていると言います。
「まずは、お客様の負担を減らすことが大切です。お客様も多くの仕事を抱えていますから、お客様にしかできない仕事に専念してもらいたいのです。私たちにできることはこちらから提案してリードしていったり、代替案を提案したりしています。
その上で、作業の進め方や成果物の品質については、『ベリサーブのあるべき姿』を守りながら判断をしたり、チェックをしたりすることを大切にしています。私たちはテストの専門家です。お客様に言われた通りに進めるだけではなく、これまでベリサーブが培ってきた実績や知見を活用しながら、より良い方法を提示することが必要です。
そして、厳しいスケジュールで依頼が来た際にはお客様と調整するなど、メンバーに負荷がかかり過ぎないことも気を付けています。同時に、メンバーが目指すものや伸ばしたいスキル、得意分野などに合わせて作業の割り振りを考えたり、サポートの仕方を変えたりなど、それぞれの成長につながるような接し方を心掛けています」
自主開催の勉強会から社内アワードで最優秀賞を受賞。探究心が生んだ成果
園田は、2012年に新卒でベリサーブに入社。以降、一貫してモビリティ領域でキャリアを歩んできました。
最初に担当した自動車部品メーカーでは、車外との通信を行う車載機のテスト業務に従事します。次に担当した自動車メーカーでは、お客様のチームに入って6年ほどさまざまな製品のテストを実施。テスト自動化のための環境構築を経験したことが、自分にとっての転機になったと振り返ります。
「毎年新しい製品が出てくるため、まずはテストのための環境を作らなければいけません。自動でテストができる環境構築が求められるので、専用のシミュレーターを使う必要があります。複数の製品で環境構築から担当したことで、専門性の高いスキルを身に付けることができました。
さらに、複数あるシミュレーターを統一して使えるようなツールを海外の会社に依頼して制作することになったのです。お客様と仕様を決め、実装の依頼から問題が起きた時の対応まで私が推進したのですが、依頼先の会社の担当者は日本語が話せません。全て英語でのやりとりだったものの、先方から『英語でコミュニケーションが取れて助かる』と喜んでもらうこともできて、とても楽しかったですね」
テストの自動化に取り組んだことで興味を持ち、自主的に勉強を始めた園田。自分が学ぶだけではなく、社内に広めるための活動にも挑戦します。
「私は一人で黙々と本を読んで勉強することが得意ではないため、社内で自動化に詳しい人に相談して勉強会を主催することになり、月1回の勉強会を2年間続けました。その成果として、テスト自動化のために必要な情報を共有するための仕組みを会社に提案することになったのです。
当時はまだテスト自動化は一部でしか取り組んでいなかったため、他のチームの事例を知りたいと思っても、情報が公開されていませんでした。また、情報を公開するにしても、『テストプロセスのどの部分を、どのような方法で、どのレベルで自動化しているか』を共有するための定義がなく、ノウハウを応用することが難しかったのです。そこで、データの利活用がしやすいように、皆が同じような定義で情報を共有できるような入力フォームを作成しました」
このアイデアを「VIA(ベリサーブ・イノベーション・アワード)」という社内表彰制度に応募したところ、最優秀賞を受賞。会社としてテスト自動化を推進する一つのきっかけになれたのではないかと話します。
「テスト自動化に興味を持つきっかけをくれたのはお客様ですが、そこから自分なりに考えて取り組んできた成果を評価してもらえたことがうれしかったですね」
PL時代の苦い失敗で学んだ自分に必要な力。成功も失敗もしたから広がったキャリア
現在はPMとして活躍する園田ですが、その過程では大きな失敗も。それは、担当3社目となる自動車部品メーカーのプロジェクトで、初めてPL(プロジェクトリーダー)としてECUのテストを行うことになった時のことです。
「自分を含めて6人ほどのチームだったのですが、やらなくてはいけない作業がたくさんある中で、少し手がかかりそうな作業をずるずると後回しにしてしまったんです。
もともとお客様からは、『予算を増やしてもいいから期日通りに終わらせてほしい』と言われていたのですが、テスト環境は限られているし、お客様からお金を頂く以上、人を増やしたのに手を余らせる状況になってはいけないと思い、それ以上人を増やす判断はできませんでした。
けれど忙しさのあまり手を付けられないまま、終盤になってお客様から『どうなっていますか?』と指摘を受けてしまい、結局お客様に手伝っていただくことに……。きちんと計画を立ててマネジメントすることの重要性を痛感しました」
その後、PMを目指すに当たっては、現在担当しているプロジェクトの前PMである上司の下で3年間さまざまなことを学んだと言います。
「作業の進め方、マネジメント、そしてコミュニケーションの取り方など、PMとして身に付けるべきスキルをじっくり教わったんです。特に、関係者間で認識のずれが起こらないようなコミュニケーションは強く意識するようになりました。
最終段階で作業が間に合わなかったり、トラブルに発展したりしないよう、不明点があれば早期に解決しておくことや、『〜だろう』『〜だと思う』という曖昧な認識合わせはしないことなどは今でも肝に銘じていますし、メンバーにも気を付けるように伝えています」
もともとはテストエンジニアとしての専門性を高めていくキャリアを目指していたと話す園田ですが、成果を出せたことも失敗したことも、多くの経験を積んだことでキャリアの広がりを感じていると話します。
「テスト自動化やテスト環境構築に面白さを感じているので、その専門性は引き続き高めていきたいと思っています。一方で、技術者であってもマネジメント力は必要だということも見えてきました。今PMを経験していることが、自分のキャリアにおいて大切なステップになっていると感じています」
自分の得意分野を社内に広げて、ベリサーブの新しい強みを作っていきたい
これまで、ベリサーブでさまざまな挑戦をしながら成長してきた園田。チャレンジを後押ししてくれる風土が、会社の魅力だと言います。
「社員がやりたいと発信したことに挑戦させてくれる会社です。私が勉強会を開きたいと言ったら実現できましたし、AIなどの新しい技術に関する研究会などもあり、スキルアップをサポートしてくれる制度がとても充実しています。
私が入社した頃よりも会社の規模はかなり大きくなりましたが、風通しの良さは変わりません。今は浜松で勤務していますが、中部エリアでも上下関係問わずにコミュニケーションできる雰囲気を感じます。
浜松はベリサーブの拠点がある名古屋からのアクセスがいいので、拠点のメンバーとの交流もしやすいですし、私が入っているゴルフ部の活動には経営陣が参加することもあるんですよ。気軽に話ができるのは、この会社の良いところです」
これまでのキャリアを振り返り、「計画的に進んできたわけではありませんが、未来に向けてうまくつながっていますね」と笑う園田。身に付けてきた専門性を生かして、会社に貢献する新たな展開も描いています。
「海外の企業とプロジェクトを推進した経験がとても印象に残っているので、また英語を使う仕事にも挑戦してみたいというのが、目標の一つです。
もう一つは、私が得意とするシミュレーターを使うスキルを社内に広げること。このシミュレーターは、まだ社内で使いこなせるメンバーが多くありませんが、自動車メーカーをはじめお客様から求められている技術です。
だからこそ、そのスキルを横展開することで、ベリサーブの新たなサービスとして展開できるかもしれないし、専門部署ができる未来もあるかもしれない。そこに関わることができたらうれしいですね」
※ 記載内容は2026年1月時点のものです
※ 記事内で”モビリティ第六事業部”と表記している組織は、2026年度の組織改編以前の名称です。現在は組織再編により、”モビリティ本部 プロダクト品質技術第三部”などに再編されています。

