大学で培った知見を生かし、タイヤメーカーで新たな挑戦へ
大学時代、唐津さんは放射光X線を用いた構造物質科学の研究に取り組んでいました。具体的には温度や圧力といったわずかな外部変化によって、多様な磁気構造を示す「スキルミオン」という現象に着目し、その磁気の構造と性質の関係を解明する研究です。高度な解析技術を駆使し、物質の本質に迫る探究の日々でした。
就職活動では、この研究経験を生かせる環境を求め、放射光X線を活用する企業や構造解析に強みを持つ企業を軸に検討。そのなかで出会ったのが、ゴム材料の機能解明に取り組むTOYO TIREでした。ゴムは古くから研究されている素材ですが、EV化など自動車業界の変化に伴い、耐久性や省エネ性など、より高度な性能が求められています。こうした進化のなかでゴム研究は常にアップデートされ続けており、「大学で培った知識を生かしながら、新しい技術に挑戦できる」と確信しました。
さらに、入社を決める大きな要因となったのは面接の雰囲気でした。複数の企業の面接を受けるなかで、TOYO TIREの面接は最も印象的で、社員の方々との会話が事前に楽しく進み、「この人たちと一緒に働きたい」と心から思えたといいます。実際に入社後も、明るく前向きな方が多く、風通しの良い職場環境を日々実感しているそうです。
“自由な発想”で切り拓く、シミュレーション開発の最前線
入社後、唐津さんは中央研究所のゴム材料グループに配属され、まずはゴムに関する基礎知識を徹底的に学びました。その後、ゴムの機能解析業務に携わり、材料特性を深く理解する経験を積み重ねます。
配属から一年後、現在所属している先行技術開発部へ異動。当時、同部ではシミュレーション担当として、ゴムの知識に加え、物理学やプログラミングに精通した人材を求めていました。化学系出身が多い中央研究所において、物理を専攻していた唐津さんの専門性が評価され異動が決まりました。
それ以来5年間、ゴム材料のシミュレーション業務に取り組み、現在はシミュレーション技術の開発に加え、材料開発グループと連携し、設計結果の予測などにも挑戦しています。唐津さんが常に意識しているのは、「常識にとらわれない自由な発想」。シミュレーションは現段階では実験が難しい事象を検証する役割を担っており、既存技術の延長線上ではイノベーションは生まれません。だからこそ、柔軟な発想で未知の可能性に挑戦する姿勢を大切にしているのです。
さらに、社外発信にも積極的に取り組んでいます。技術を論文にまとめ、学会で発表することで、当社の技術を広くアピールするだけでなく、自身のモチベーション向上にもつながっています。他社の発表から刺激を受け、「もっと成長したい」という前向きな気持ちを得られるからです。特にアメリカで開催された国際学会への参加は印象的でした。世界最先端の技術や日本とは異なる開発アプローチに触れ、海外研究者との意見交換を通じて視野を大きく広げる貴重な機会となったといいます。
新しいことに挑戦し、革新的な技術開発へ
「自分にできることを少しずつ増やしながら、より多くの経験を積んでいきたい」と唐津さんは語ります。企業ではアウトプットや成果が重視されますが、革新的な技術を生み出すためには、幅広い知識と経験の蓄積が不可欠です。
その思いを胸に入社以来、大学との共同研究や新しい手法を活用したタイヤ性能予測など、毎年新しいテーマに挑戦し、学びを重ねてきました。「常に新入社員のような気持ちで謙虚に学び続けること」を信条として、挑戦を成長の糧にしています。
今年1月からはチームが変わり、タイヤのシミュレーション開発を担当するようになりました。同じシミュレーションでも、ゴムとタイヤでは全く異なるアプローチが求められ、日々試行錯誤を重ねています。それでも唐津さんは、「新しいことに挑戦できる良い機会」と前向きに捉えています。
先行技術開発部が手がける領域は広く、空気を必要としない“エアレスタイヤ”の開発や計測機器の研究など、多様な領域のプロジェクトが進行中です。こうした多様なフィールドを最大限に生かしながら、積極的に新しい挑戦を続けし、自身の成長と革新的な技術開発の両立を目指しています。
TOYO TIREの推しポイントは?
先行技術開発部は、社員の自主性を尊重してくれる部署です。自らゴールを設定し、その達成までのプロセスを上司と相談しながら柔軟に決めることができます。上司とは気さくに会話ができ、仕事の話はもちろん、雑談も含めてコミュニケーションが非常に取りやすい雰囲気です。
また、職場はオープンスペースで、物理的にも風通しの良い環境が整っています。他部署との距離も近く、部門を超えて意見交換できる点も魅力です。こうした人間関係の良さや、明るく開かれた職場環境はTOYO TIREの大きな推しポイントだと思っています。
