地域情報誌の挑戦と、グローバルへの憧れから始まった就職活動
学生時代、私は他大学の友人4名とともに、地域情報誌のフランチャイズ運営に熱中していました。成功報酬制で、掲載料の大半は営業を獲得したメンバーに還元される仕組みでした。私たちはレストランなどの店舗に対して電話や飛び込み営業を行い、広告掲載料をいただき、月刊で発行したフリーペーパーを駅前で手配りする日々を送っていました。飲食店や家庭教師のアルバイトも掛け持ちしながら、稼いだお金は長期休暇の海外旅行に充てていました。
立ち上げ当初は物珍しさもあり、フリーペーパーを受け取ってくださる方も多く、掲載に協力してくださる店舗も多数ありました。しかし、半年ほど経つと誌面に変化がなくなり、発行部数をさばくことが難しくなっていきました。期中にメンバーが脱退したり、本社にあたるフランチャイズ元が倒産したりと、想定外の困難が次々と発生しました。私の報酬原資が不足した際には、本来受け取るはずだった報酬を一眼レフカメラの現物支給で調整したこともありました。ビジネスの厳しさとおもしろさを、身をもって学んだ経験です。
就職活動では、グローバルに活躍できる企業を軸に志望先を探していました。幼少期からグローバルな環境で育ったため、海外で働くことに抵抗がなかったからです。自身が海外に駐在する機会のある企業に絞り込み、商社・海運を中心に、メーカーや小売まで幅広く検討していました。学生という立場を生かしてさまざまな企業の方とお会いでき、就職活動そのものを非常に楽しんでいたことを覚えています。
豊田通商については、トヨタグループの商社として自動車関連事業を主軸としながらも、トーメンとの合併を経て総合商社へと進化し始めている企業という印象を持っていました。二次面接では、地域情報誌の活動について興味深く聞いていただき、損益分岐点の考え方などについても深掘りしていただいたことで、非常に楽しくお話しできたことが印象に残っています。総合商社を第一志望としていた中で、唯一内定をいただいたのが豊田通商だったため、入社を決意しました。
関連会社での学びと海外研修、そして本社への帰任
入社後は約2週間、名古屋で社会人としての基本動作を徹底的に学ぶ研修を受けました。厳しくも充実した研修を経て、私は関連会社へ出向することになりました。配属先では、国内スポーツ小売メーカーさまのプライベートブランド商品の企画・生産・輸入を、2年間担当しました。
関連会社での業務は、想像以上に複雑な立場での仕事でした。子会社から見れば本社の人間という立場であったため、正直なところやりにくさを感じる場面も少なくありませんでした。周囲の目や期待が、時にプレッシャーとなって重くのしかかることもありました。しかし、そこで立ち止まるわけにはいきません。若さを強みに、すべてを吸収しようという前向きな姿勢で、一つひとつの課題に向き合いながら乗り越えていきました。
入社3年目から4年目にかけて、私にとって大きな転機が訪れました。アメリカへ研修生として派遣されることになったのです。現地ではロジスティクス担当として、現地スタッフと同じチームの一員として業務に携わりました。本社から派遣された人間であることを意識させないよう、あくまでトレーニーとして学ばせていただく姿勢を持ちながら、チームの仕事を積極的に引き受け、少しでも役に立てるよう努めました。その結果、現地スタッフからの信頼を得ることができました。
アメリカでの経験は、その後のグローバル会議の運営という貴重な機会にもつながりました。日本への招聘ビザの準備から、メンバーの宿泊先手配、会議資料やアジェンダの作成まで一手に担い、幅広い業務と視点を身につけることができました。関連会社3社への出向を含め、計6年の経験を経て、育休・産休を挟み、現在は本社の営業部で企画・事業管理を担当しています。振り返ると、就職活動時に繊維業界の専門商社も視野に入れていたため、入社後のギャップは特にありませんでした。イメージしていた通りの仕事ができていると感じています。
連結事業の経営管理とチームリーダーとしての挑戦
現在、私はサステナブルファッション部に所属し、関連会社の経営管理・支援を担当しています。具体的には、業績管理やガバナンス全般、本部企画部からの依頼に対する窓口業務を行っています。チームリーダーとして全般を担うとともに、部長やグループリーダーを支える役割も果たしています。この仕事は、将来のビジネスの種をまくという重要なミッションを持っており、日々やりがいを感じながら取り組んでいます。
この業務における成功体験として特に挙げられるのは、部連結一体経営を目指すうえでの風土醸成です。こまめな発信を心がけ、子会社の窓口担当者と密にコミュニケーションを重ねることで、組織全体の関係構築を進めてきました。また、投資案件の検討・実行も重要な業務の一つです。社内には投融資協議会という会議体があり、2025年度は合計10件を超える案件を上程しました。いずれも将来の事業成長につながる重要な意思決定であり、検討から実行まで携わることができたことは、大きな達成感につながっています。
一方で、苦労したこともありました。計画策定業務において、無駄な作業が発生してしまったことは反省点です。ただ、この経験を通じて、業務の効率化や本質的な価値創出について深く考えるきっかけとなりました。チームリーダーとして特にやりがいを感じるのは、本部企画部や役員からの問い合わせに対して迅速に回答案を作成し、部内のコンセンサスを形成する瞬間です。毎回大変ではありますが、組織の意思決定をスピーディーに進めるうえで重要な役割を果たしていると実感しています。
学生時代と比べて、自身の成長を強く感じるのは、計数管理や財務経理に関する知識・スキルが身についたことです。数字を通じて経営を見る視点が養われ、より戦略的な思考ができるようになりました。経営管理の仕事は地道な作業も多いものの、会社全体の成長を支える重要な基盤であり、その責任の重さとやりがいを日々感じています。
好奇心と探求心を持って、自分が輝けるフィールドを見つけてほしい
私の短期的な目標は、関連会社へ再度出向し、営業部のマネージャーとして数字を獲得するポジションに就くことです。中長期的には、本社コーポレート部署への社内出向、関連会社への出向を経て、その後本社のグループリーダーを務め、将来的には関連会社の経営メンバーとして活躍できればと考えています。このキャリアビジョンを実現するうえで、これまで培ってきた、何事にも好奇心と探究心を持ち、楽しみながら道を切り開いていく姿勢が大きな強みになると感じています。
当社の魅力について改めてお伝えすると、真の意味での「総合商社」として、五大商社と肩を並べる領域が着実に増えてきている点が挙げられます。過去10年間で非常に高い成長スピードを遂げており、それに伴って求められるガバナンスや業界でのプレゼンスも高まっています。こうした成長を肌で感じながら、誇りを持って働ける会社になっていると実感しています。この成長の波に乗りながら、自身も成長していける環境があることは、当社で働く大きな魅力だと思います。
当社で活躍できるのは、何事にも好奇心と探究心を持ち、楽しみながら道を切り開いていける人だと考えています。スキルは後から身につくものです。最初から完璧である必要はありません。むしろ、新しいことに挑戦する意欲や、わからないことを前向きに楽しめる姿勢こそが重要だと思います。
これから当社への入社を考えている皆さんには、ぜひ何事にも好奇心と探究心を持ち、楽しみながら道を切り開いていく姿勢を大切にしてほしいです。また、会社選びの際には、「自分が輝けるフィールドを探す」という視点を持つことをおすすめします。給与や知名度だけでなく、自分の強みを活かせる場所か、自分が成長できる環境かを見極めることが、充実したキャリアを築く第一歩になると思います。皆さんと一緒に働ける日を楽しみにしています。

