父の背中を見て自然と志したディベロッパーの道
自分の原体験は間違いなく家族にあります。5歳年上の兄がいて、いつも喧嘩をしては負かされていました(笑)。兄にどうやったら勝てるのかをいつも考えていた経験から、負けず嫌いな性格や向上心が身についたかなと思います。
また、実は父親もディベロッパーの仕事をしているんです。幼いころからモデルルームに連れていってもらったり、ドライブをしながら「この建物は……」といった話をしてもらったり、無意識のうちに不動産への興味を抱くようになっていました。そんな父の背中を見て育ったことが、ディベロッパーを志したきっかけだと思います。
アカペラサークル最高責任者×結婚式アルバイト=ディベロッパーという選択
小中高時代はサッカー、水泳、トランポリンなどさまざまなことにチャレンジしながら勉強と遊びを両立していました。そして慶應義塾大学に入学後はアカペラサークルに所属しました。ゴスペラーズのように5,6人でバンドを結成し、都内のライブハウスでライブを行ったり、サークルの定期コンサートに参加するために熾烈なオーディションを勝ち抜いたり。入学から卒業まで、4年間みっちりやり切りました。
とくに、コンサートの最高責任者として200人のサークル員をまとめてひとつのコンサートをつくり上げたのは本当に貴重な経験でした。サークルへの帰属意識が異なるメンバーのベクトルを、同一の方向に集めていくのがとても難しかったですね……。1対1のコミュニケーションの機会を増やして自分の想いを伝えたり、逆に相手の本音をしっかりと受け止めたりと、最終的にお互いが同じ方向を向くことができるよう工夫を凝らしました。
本番に向けメンバー全員で本気で練習に励み、落選や失敗を乗り越えてひとつのコンサートをつくり上げた経験は現在にも生きています。ディベロッパーの仕事においても、担当間の良好な関係性が結果的にアウトプットの質を高めるといった点で、アカペラサークル時代におけるコンサート責任者としての感覚と似ているんです。
また、結婚式場でのアルバイトも大きな原体験となっています。具体的な業務としては披露宴中のお酒や料理を提供、新郎新婦ご両親のエスコートなどをしていました。結婚という人生で最も幸せな瞬間に立ち会う経験を通して、人々の幸せや笑顔が自分を突き動かす原動力になっていると強く感じました。
アカペラサークルの経験で得た「多くの人を巻き込んで成果を生み出したい」という想いと、結婚式場のアルバイトの経験で得た「人々に幸せな影響を与えられる仕事がしたい」というふたつの想い。そして幼いころからの父親の影響やゼミで都市社会学を専攻していた経験を踏まえ、ディベロッパーでまちづくりがしたいと考えるようになりました。
東急不動産に入社を決めたのは、リゾート事業など幅広い事業実績がありますし、何より自分と近い距離感、価値観を持った人たちと仕事ができる環境だなと思ったからですね。
ムードメーカーとして常に明るく楽しく〜苦労と成長の3年間〜
入社後2年間は東急ハーヴェストクラブの開発、販売管理を担当していたのですが、関係者の多さに驚きました。
グループ会社の中だけでも、販売では東急リゾート、ホテル運営では東急リゾートサービスという会社があります。また開発業務では、現場の工事管理を行うゼネコン、設計会社、デザイナー、家具・備品メーカーなど、あらゆる関係者と業務を進めます。右も左もわからない中で、年齢や性別、専門性がさまざまな関係者と並行して業務を進めなければいけない環境は非常に刺激的でした。
グループ会社であれば頻繁にオフィスを訪れる、開発現場では積極的にコミュニケーションをとる、リゾート現地には自ら出向くなど、なるべく個別で話をする機会を増やし、少しずつ関係性を築いていきました。
業務に慣れてきてからは、自発的に自分の意見を形にするよう意識しました。具体的にはリゾートホテルならではの経験として、「遊び心」を盛り込みました。
たとえば那須のコテージを担当した際には、普段は採用しないような可愛らしい鹿の形をした家具を入れてみました。インスタグラムなどで自分が採用した家具が投稿されるとやっぱり嬉しいですよね。
入社3年目からは、東急ステイの開発、計画業務を担当することになりました。リゾートホテルとは異なり共用部も客室も広さが限られるため、その中で質の高いモノづくりが求められる点は難しく思います。
担当ホテルこそ違えど、引き続き現場のスタッフの方々、業者様との人間関係を大切にすることを心掛けています。とくに東急ステイは都内に店舗が多いため、配属後1週間で都内全18店舗を回ることができました。
現場を含め多くの関係者と業務を進めるホテルの部署を3年間経験したことで、自分の人間性の強みを生かせて仕事ができていると思います。
自分の仕事の軸は、「常に前向きに楽しく」ですね。仕事上の関係者が多く、自分が後ろ向きな姿勢だと周囲にも悪影響を与えてしまうので、良いムードをつくれるよう意識しています。
先月オープンした店舗の支配人と開業間近の夜に飲んでいたときに、「開発担当の南賀の想いが伝わってくるから、俺もホテルの運営を頑張らなきゃな」と言っていただきました。30歳も年の離れたベテランの支配人からそんな言葉をいただける経験はなかなかないと思います。このような経験の一つひとつが、今の自分の原動力になっていると改めて感じることができました。
自分の市場価値を高めて自立したい
今後の展望としては、極端に言うと自分ひとりでも仕事ができる能力を身につけたいと思っています。今までの自分は、アカペラサークルもディベロッパーにおいてもメンバーをつなぎ止めるだけで、たくさんの人の助けがないと自分だけでは何もできませんでした。
今後はさまざまなスキルを磨いて、自分自身の可能性を広げていきたいと思っています。具体的には、金融資産としての不動産知識を身につけたいと思っています。
これまでは不動産がより高い収益を生み出すためのハードづくりに携わってきましたが、不動産の取得・売却・運用についてもスキルを高めたいです。
