現場での経験を踏まえ数字を見ることの大切さ

東急イーライフデザインは、自立された方がお暮らしになるシニア住宅や介護が必要な方がお暮らしになるケア住宅の経営・運営を通じて、シニアライフを幅広くサポートする、東急不動産ホールディングスグループの会社です。

池田は大学では経済学を専攻する傍ら、ボランティアに積極的に参加してきました。その中で、池田は高齢者に携わりたいと感じるようになり、高齢者事業にさまざまな職種で関わることが出来る東急イーライフデザインに、新卒で入社しました。

池田 「現在入社5年目で、入社後2年間はグランケアあざみ野というケア住宅でケアスタッフとして働き、次の2年はグランクレール世田谷中町で経理を担当。こちらはシニア住宅とケア住宅が一緒になった住宅なのでその両方を見てきました。

2021年度からは、経営企画部へ配属になりました。現在の部署は、部長も合わせて4名体制。チームとしては全部で23の住宅を担当しています」

本社部門での仕事へ異動となり、池田がこれまでと大きく変わったと感じているのは「お客様との距離感」。住宅スタッフ時は目の前にご入居者の顔があり、日々直接的にサービスを行っている実感が強かったのに対し、経営企画部ではパソコン上の数字越しに住宅を見る状況へと大きく変化したわけです。

池田 「特に経営企画部だけを希望したという訳ではありませんが、まだ経験していない仕事への異動は希望していました。以前は担当住宅の経理として本社に報告を上げていましたが、今は現場から上がってくる数字と本社の数字資料の両方を見る仕事です。そういう意味で、以前より視野が広がりましたね」

現在の仕事に就いて半年ほど。まだまだ部署全体の仕事を把握することに必死だと話す池田ですが、シニア住宅もケア住宅も、いかに良いサービスを維持しつつ利益を出すことができるかが予算管理の仕事だととらえています。

池田 「ご入居者と直接向き合う仕事ではなくなりましたが、数字の裏で何が起こっているのか、考えて判断することが重要です。単純に『費用がたくさんかかっている部分を抑えよう』ということではなく、『ここのコストは上がっているけれど、その裏で何か起こっているのか』といった視点を持つことが大切だと思います。

入社から5年間、現場スタッフの姿を見て自身も住宅のスタッフとして従事してきたので、そうした経験は数字を見る上でも大切にしていきたいと考えています」

いつも周囲の人に助けられてきたから、自分もできることで役立ちたい

▲ボランティア活動に力を入れていた大学時代

池田は福祉系大学を卒業したわけではありませんが、就職活動を始める前から高齢者に携わる仕事をしてみたい、と漠然と考えていたといいます。

東急イーライフデザインについては、ケアスタッフに留まらずいろいろな役割を経験できる点で魅力を感じ、多岐にわたる業務を経験していくなかで自分に合う仕事を見つけられる可能性があることや、様々な立場で高齢者を支えられることに惹かれたと語ります。

池田 「大学の授業でも高齢化が進む中で経済政策をどうしていくかといった講義はありましたが、私の場合はボランティア活動を通して高齢化社会の課題を肌で感じてきたことが、今の道に繋がったように思います。

ボランティアは、地方に行くと少子高齢化が進んでマンパワーが足りず催事を手伝って欲しいとか、災害救援ではヘドロかきを手伝って欲しいとか、そういったヘルプを求める声に対して力になりたいと思って参加していました。中国まで行って植林活動をしたこともありましたね」

大学時代、インカレでの活動を通してボランティアに関心を持ち、年に2回程度は参加費用を自ら払ってボランティア活動をする生活を大学の4年間続けました。

池田 「私自身、これまで周りの人に助けられることがとても多かったと思います。自分ができなくて困っていると周囲の人が支えてくれて、人に恵まれているなと感じてきました。恩返しというわけではありませんが、自分にできることがあれば何でもやりたいと思って、ボランティアに参加していたんです」

もともと帰国子女で、中学進学のタイミングで日本へ帰国した経験を持つ池田。帰国当時、日本の授業のレベルについていくことができず心が折れそうになったこともありましたが、周囲の友人たちの支えのおかげで乗り越えられてきました。

大学受験で希望の学校に現役で合格ができず、浪人するか迷っていたときに「自分の進みたいほうを選べば良い」という親の励ましで気持ちが楽になったことも印象に残っているといいます。

池田 「私自身、そうやっていつも周囲からの支えに感謝してきた人生でした。海外ボランティアの参加を機に思ったのは、国内外関係なく誰かが助けを求めていて、それに対して自分は力を貸すだけだということ。

就職についても、高齢者支援の業界を選ぶ人は周囲にほとんどいませんでしたが、逆になぜこういった業界を仕事として選ぶ人がいるのかという疑問や関心があって、ならば自分で経験してみたいと思ったんです。

仕事が大変なのに給与は高くないと一般的にはいわれがちな業界ですが、それでもここを選ぶ志のある方々はどういう人たちなんだろう、そして実際にどういったビジネスがあるのかを身を持って知りたかったのです」

難しいけれど必要不可欠なケアの仕事は究極のサービス業

大学卒業後、東急イーライフデザインへ入社してから池田が取得した資格はふたつ。福祉系の介護職員初任者研修と宅地建物取引士です。どちらも東急イーライフデザインで働くうえで必須であり、入社後2年間は実際にケアスタッフとして勤務しました。

池田 「東急イーライフデザインは、ケアスタッフや看護師など介護・医療系に特化した人材による運営業、シニア住宅・ケア住宅という建物管理だけではなく、企画・開発・営業など非常に幅広い業務を手掛けています。新卒入社の場合は、まず原則として住宅に配属され、その後いろいろな部署をローテーションしてキャリアを積んでいくんです」

ケア住宅での業務内容は、食事の介助や入浴介助、ベッドから起こしたりお手洗いの手伝いをしたりするなど、ひとりのケアスタッフとしての仕事。池田は2度の異動を経験し、現在3つ目の部署で勤務していますが、「ケアの仕事が一番大変だった」と思うほど、心身ともに負担は少なくないと語ります。

池田 「大げさではなく、やはり『命を預かる仕事』ですから。自分のミスで取り返しのつかないことになってしまってはいけません。そうした要素と背中合わせですが、限られた時間で行わなければならないことは多いですし、精神的にも体力的にもタフであることが求められます。

でも、究極のサービス業だなと思うんです。どうやってご入居者の人生を豊かなものにしてさしあげられるか、というところに尽きます。難しいですが必要で、大切にしないといけない仕事です。とてもやりがいがあって、高尚な仕事だということに気づけたことは、今後の自分の働く目的を考える上でもとても大きなきっかけであったと考えています」

介護士・看護師・ケアマネージャーなどいろいろな役割の人が、チームでご入居者のためにサービスを提供するという現場で働き始めたことで、とても壮大な仕事をしていると感じた池田。

池田 「目の前のご入居者とのコミュニケーションはもちろん大切ですが、ご家族とのコミュニケーションもとても重要。ご入居者が何を一番求めているかのヒントをお持ちであるご家族からのお話をヒントにサービスを提供し、そこに専門的な知識を加味してさらなる提案をしていきます

シニア住宅、ケア住宅共にスタッフは本当に知識と経験が豊富でベテランの方が多く、ご入居者のためのサービスや対応方法をよく知っているので、とても勉強になりましたし、介護の仕事の価値がよくわかりました。私自身にとって根底にあるものは、やはり『周りの方が喜んでくれたら嬉しい』ということ。ご入居者から直接感謝の気持ちを伝えていただけることも励みになりました」

高齢者を支える仕事をする人が、健康で働きやすい環境を創りたい

池田がいま目標としているのは、会社全体がどのように動いているのかを、数字で見れるようになること。大局的に会社を見られる立場にいる現在の部署だからこそ、どんどん勉強していきたいと語ります。

池田 「経営企画部という部署で予算管理を中心に携わっていますが、まだまだ大局的な視点を持てるまでには先が長そうです(笑)。でも、いずれ数字で会社を理解できるようになりたいですね。そのために勉強は惜しみません」

ケア住宅、シニア住宅で現場を体験したところから、高齢者を支える仕事の大変さと価値を知った池田。現場のスタッフへのさらなる配慮や環境改善への想いも抱いています。

池田 「自分の家族の介護で大変な経験をしたからこそケアスタッフになった、という方もいらっしゃいました。高齢者を支える仕事に就いてみたいという人が、どうしたら長く、ご自身の健康を保ちながら働きやすいような環境づくりができるのか。これは、今後答えを導き出したいことのひとつです。改善していける部分が見つかったらどんどん良くしていきたい。それが、私の壮大な目標のひとつでもあります」

池田が所属する経営企画部は、まさにケアスタッフの離職率や処遇の改善などを検討する部署でもあります。

池田 「離職率を下げるために必要な施策として、処遇の改善が挙げられます。そのためにどういったところにお金を使い、どこを抑えていけばいいのかといった話を頻繁にしていますね。現在の仕事は私の今後の長いビジョンにも必要不可欠なステップだと思います」

高齢者向け住宅はまさに、日本が直面する高齢社会と向き合う最前線のひとつ。池田は自らの経験をもとに、高齢者支援に対してさまざまな立場から関わり、現場目線を大切にしながらご入居者とスタッフのどちらにとっても望ましくより良い姿を模索中です。

今後も新たな視点を経験しながら、正面から課題解決に取り組み、次代のサービス構築を担う人材として成長を目指していきます。