常に相手側の立場に立って、それぞれの立場が求める情報をわかりやすい言葉で
勝亦が所属するのは、防災統括部 救助車輛グループ 特販車輛チーム。全国の消防機関に向けた消防車両の販売や検査、納品後のアフターサービス対応を担っています。
「チームのコアメンバーは事務サポートを含めて10名。それぞれが営業としてメインで担当する車両の種別とエリアを持ち、地方の営業窓口と協働して営業活動を行っています。その中で私がメインで扱っているのは海外製の消防車両です。納入台数はまだ少ないのですが、私を含めた少人数のチームで全国の営業をカバーしています」
ヨーロッパなど海外にはより先進的な技術を有した消防車両メーカーが存在します。激しい競争のもと、制御系統が高度にデジタル化されていたり、車両にアルミニウムを採用し軽量化されていたりと、技術的に進化した車両が多いのが特徴です。
「私が担当している海外製の車両は、よりスピーディーかつパワフルな性能を有し、従来の車両に比べて効率的な消防活動ができます。ただ、日本に持ち込まれて間もない車両ということもあり、いまはまだ、お客様に知っていただくフェーズです」
同じ仕様の車両が普及する海外と違って、お客様ごとに細かくカスタマイズされるのが日本の消防業界の特徴。各消防からさまざまな要望が寄せられるなか、勝亦は相手の立場に立つことを常に心がけてきました。
「サプライヤーは私たちからすると車両をつくってもらう立場。要望や仕様をどのように伝えれば車両がつくりやすいかを想像しながら対話するようにしています。
一方、車両を提供するお客様に対しては、車両の使いやすさ、納入することでどんなメリットがあるかを絶えず意識してきました。
サプライヤーとお客様それぞれの立場に立ちながら、既存の仕様とお客様の要望との擦り合わせを行い、双方と良い関係を保つよう努めています」
製造現場の大変さを知ることで、全体のマネジメントや調整能力が身につく
「出身大学が工業系だったこともあり、技術と営業を掛け合わせた技術営業への興味から帝国繊維に興味を持ちました。防災関係の仕事ができること、官公庁をお客様としていて安定した経営基盤があるところに魅力を感じたことが入社を決めた理由です」
入社後、1年目はホース課、2年目は資機材課に所属して物品の販売に携わりました。
「1年目は社内にいることが多かったので、かかってきた電話に真っ先に出ることを心がけていました。後々になって人脈が広がっていったのは、そのときに販売会社の営業の皆さんに名前を覚えてもらえたおかげだと思います」
そして、3年目にいまも所属する部署に異動し、車両営業に携わり始めた勝亦。そこで約1年間にわたって上司や先輩について仕事を覚えた後、初めて自分が担当した車両を納入します。
「かたちにのこる仕事が4年目でできたことはとてもうれしかったです。また当時、日本では初導入となる車両も何台か担当していました」
すべての業務を初めてひとりで担当するなか、さまざまな壁に直面した勝亦でしたが、周囲に支えられながら多くを学んだと言います。
「全体のマネジメントや調整の部分で苦労しました。海外の工場や自社の工場に対して、急な変更や短い納期など、製造現場の苦労を十分理解せずに無理を言ってしまい、迷惑をかけてしまいましたね。それでも親身になって一緒に仕事を進めていただいたおかげで、製造現場のことがよく理解できるようになり、それが大きな収穫になっています。
また、帝国繊維の社員はそれぞれが各分野のプロフェッショナル。誰に何を聞けばいいかが明確で、仕事が進めやすかったことも印象的でした」
相手の立場に立って考えることの大切さを勝亦が知ったのも、このころでした。
「自分で車両を担当し始めたころは、まだまだ未熟で、お客様からご指摘やお叱りを受けることが少なくありませんでした。そうやって失敗経験を重ねるうちに、お客様の立場になって考えるようになっていったんです。すると、自分のどこに問題があったのかがおのずと理解できるようになりました。成長する機会を与えていただいたと思っています」
お客様からの感謝の言葉がやりがいに。かたちがのこる仕事ができる醍醐味
お客様やサプライヤー、製造現場など、それぞれの立場になって考えられるようになり、しだいに仕事はうまく回り出しました。中でも無事に納入した後にいただく感謝の言葉は、仕事に対する熱意やモチベーションアップにつながっていると言います。
「消防機能を高めるために、お客様が海外から納入したいと希望した車両があり、その納入を担当しました。海外には魅力のある車両がありますが、国内の法令がネックとなり参入障壁が高いのが現状です。そこで私はドイツに3週間ほど滞在し、日本のルールに適合しているかを検査したり、その車両の技術面について学んだりしながら、納入にあたっての改良点をまとめていきました」
前例がないため、どんな検査を行うべきか手探りで模索するなか、それでも前に進めたのは、お客様の要望に応えたいという想いがあったから。それだけに車両が無事納入に至ったときの喜びは格別でした。
「納入時、お客様から感謝の言葉をもらい、それはいまも心の中に残っています。また、納入した新型車両はお身体に障害のある方を救出できる機能を持ちます。
検査を担当した第三者機関の方からも、『こうして新しい車両が日本に入ることで、ますます国内消防技術の活発化すると思います』と言葉をかけていただいたのです。第三者機関の方から評価いただいたことは大きな励みになりましたし、この仕事の存在意義を強く感じましたね」
若手の挑戦を後押しする環境の中で、その後も果敢に挑戦を繰り返してきた勝亦。帝国繊維で働く醍醐味についてこう話します。
「実益性がきわめて高い消防車両として仕事がかたちにのこるところにやりがいを感じています。お客様の想いを起点に、自分が介在することで地域を守ることにつながるのは、大きな喜びです。自然災害による被害が甚大化するなか、消防車両や救助工作車両に携わることは、日本の安全を守ることにほかなりません。いまはそれがやりがいになっていますね」
また、勝亦が担当する車両の多くを製造するのは業界最大手の海外サプライヤー。年数回の海外出張も含め、海外のビッグプレイヤーと直接やり取りできることにも大きな手ごたえを感じていると言います。
「まだまだ若手と言われるこの年齢で、業界最大手の企業と対等にビジネスができるのは、そうそうないこと。仕事をする上でのモチベーションになっていますね」
これからも挑戦を繰り返し、プロフェッショナルに応えられるプロフェッショナルに
仕事をする上で重要となるのは、お客様との信頼関係を築くことだと話す勝亦。これからもその考えが変わることはありません。
「実はこう見えて、人見知りなところがあって。工業系の大学出身ということもありますが、車両や製品を通して話した方が話がしやすいんです。商談では、少しでも得意な分野でお客様と会話をするように工夫しています」
製品や技術の専門知識を持つという印象を持たれるようになった勝亦には、お客様から問い合わせや相談を受けるように。そうやってコツコツ信頼関係を築いてきました。
「お問い合わせや要望があった際に迅速かつ正確にレスポンスするなど、小さな積み重ねが信頼関係の構築や、ひいては次の仕事につながっていると思っています。
また、消防業界は横のつながりが強く、お客様同士で情報交換される機会がとても多いんです。どこにどんな話が伝わってもいいように、一つひとつの案件に誠実に取り組んでいくことを、これからもやっていきたいですね。
一方、お客様は災害の現場で実際に商品を扱うプロフェッショナル。お客様の方が知識が豊富なケースも。そんなときも決して見栄を張らず教えを請いながらも、説得できるだけのプロ意識に磨きをかけていくつもりです」
顧客からの信頼を獲得し、営業のプロフェッショナルとなるための第一歩は、仕事に対して責任を負うこと。帝国繊維株にフィットする人材について勝亦はこう述べます。
「私たちが扱っているのはただのモノではありません。現場で使えないようなものをお客様には売れないという責任感を常に持つことが大切だと思います。そういった責任感を持てる人材に来てほしいですね」
これからめざす目標について、「国内未導入の海外の新車両の導入に今後も取り組んでいきたい」と話す勝亦。業界を活発化していくために、また防災に貢献するために。これからも前だけを見ながら挑戦を続けます。
※ 記載内容は2023年12月時点のものです

