アパレル販売員の仕事はシフト制であったり、体力が必要であったりと、この先も長く働けるのだろうか?と考え、他の職種を検討する方も少なくないでしょう。一方で、アパレル販売員としての経験や身につけたスキルはどんな仕事で活かせるのか?と不安に思われる方もいるかもしれません。
そこで本記事では、他の職種でも活かすことができるアパレル販売員のスキルや経験をご紹介すると共に、アパレル販売員から他の業界・職種に転職した5人の転職経験談をご紹介していこうと思います。
他の職種でも活かせる、アパレル販売員が身につけている経験やスキルは?
アパレル販売員として働く中で身につけたスキルや経験は他の職種でも十分に活かすことができます。その一例をご紹介していきます。
・コミュニケーション能力
店頭で接客をする際に、商品について説明したり、コーディネートを提案したり、お客様の要望をヒアリングしたりと、お客様ごとや状況に合わせたコミュニケーションを取ることが求められます。こうした能力はどのような職種でも活かすことができるでしょう。
・ヒアリング力
アパレルショップでは、たまたま立ち寄ったお客様もいれば特定の商品を求めて来店される方もいらっしゃいます。また、好みやどのような服を求めているのか、どのようなシーンで着たいのかなど、提案をする上で必要な情報は多岐にわたります。こうしたスキルは、営業職をはじめとしたお客様と接する仕事はもちろんのこと、社内の従業員と接する機会の多いバックオフィス系の職種でも活かすことができるでしょう。
・提案力
アパレルショップでは季節ごとに商品が入れ替わり、在庫数が変動する中でお客様のニーズに合わせて提案を行うことになります。また、単品ではなくコーディネートをして複数の製品を提案したり、お客様の手持ちの製品と組み合わせた場合など、複数の利用シーンを想起させたりと、あらゆる角度で提案した経験はもちろんのこと、さまざまなパターンがあることを知っているということも、営業職で活かすことができるでしょう。
・マネジメントスキル
店長や副店長になれば、店舗のメンバーを取りまとめ、売上目標の達成に向けて進捗を管理したり、メンバーのモチベーションを管理したりと、マネジメントスキルが求められます。こうした経験やスキルは他の業種や職種においても活かすことができるでしょう。
・デザイン力
色彩能力検定やパーソナルカラー検定など色味に関する検定を持っている方もいるかと思います。こうしたスキルは資料作りなどにおいても活かすことができるでしょう。
・売り上げにこだわった経験
個人の販売成績や所属店舗自体の販売成績など、数字にこだわり、達成に向けて行動や工夫を重ねた経験は、とくに営業職で活かすことができるでしょう。
・SNSの運用経験
SNSで個人のアカウントを持ち、情報を発信し、特定のプラットフォーム上でコーディネートなどの情報を広めて、集客や販売につなげたという経験をお持ちの方も多いでしょう。企業でのSNS運用などで活かすことも可能です。
ここでご紹介したのはあくまでも一部です。希望する職種があれば、どのような仕事なのかを把握し、自分自身の経験と照らし合わせてみるのが良いでしょう。
元アパレル販売員5人の転職経験談
過去にアパレル販売員として働いたことのある方は、どのような業界や職種に転職しているのでしょうか?ここからは、元アパレル販売員の方の転職経験談をご紹介していきたいと思います。もし転職をしたいけれど職種が浮かばないという方は、ヒントにしてみてはいかがでしょうか?
※ 記載の情報は記事公開当時の内容です
▶︎大和ライフネクスト株式会社
事業内容:マンション管理事業、ビル・商業施設等管理事業、建設業、警備事業、貨物利用運送事業、コールセンター事業、損害保険、生命保険代理店事業
・転職後の業界:不動産管理業界
・業務内容:マンション管理の第一線で働く仲間たちのサポート業務を行う
・キャリアチェンジについて:
2017年6月1日に大和ライフネクストに中途で入社した須山さん。前職ではスーツの販売員として、第一線でお客様と接しながら働いていました。
須山さん 「学生時代に接客のアルバイトをした経験から、目の前でお客様が喜んでくださる仕事に魅力を感じ、新卒では販売員という職業を選択しました。ただ作業的に販売をするのではなく、ご要望に応じて『こういったシーンにはこういったスーツが良いですよ』と提案するなど、お客様とのコミュニケーションをする機会が多かったので、とても楽しかったですね」
須山さんが転職を決意したきっかけは、日々の業務を通じて見つけた「自分の新たな可能性」だったと言います。
須山さん 「日々販売員として業務にあたる中で『こういったマニュアルがあったら、みんなが効率的に働けるんじゃないか』といったように、一緒に働いている販売員の仲間たちがどうやったらスムーズに働けるのかを自然と思い付くようになりました。そこで実際にマニュアルをつくってみると、仲間からとても好評で。以来、自分の小さな工夫で周りの仲間をサポートすることにおもしろさとやりがいを見出すようになりました。
第一線に立ってお客様と接しながら働くというよりは、その一歩後ろでサポートすることに集中してみたい。それが自分を成長させる新たな可能性であると感じるようになり、事務職への転職を決意しました」
→ストーリー:小さな工夫を積み重ね、自分自身をアップデートする──「事務職」としての新たな挑戦
▶︎パーソルキャリア株式会社
事業内容:人材紹介サービス、求人メディアの運営、転職・就職支援、採用・経営支援、副業・兼業・フリーランス支援サービスの提供
・転職後の業界:人材業界
・業務内容:建設・不動産チームのユニットリーダーとしてPA業務を担当
※ PA:個人のお客さまへのキャリアカウンセリングを行うキャリアアドバイザーと、法人の窓口を担当するリクルーティングアドバイザーの機能を併せ持ったポジション
・キャリアチェンジについて:
廣瀬さん 「私の前職は紳士服を扱うアパレル業で、新卒入社から4年間ほど販売員として働き、2018年にパーソルキャリアに転職しました。アパレル業界から人材サービス業界に転じたのは、商品や時代に左右されないスキルとキャリアを身につけたかったからです」
廣瀬さん 「前職時代は、自分に自信がなかったり、将来に不安を感じたりすることが少なくありませんでした。でも今は違います。異業種で培った経験をベースに、自分にしかないキャリアを築いている実感があるからです。
パーソルキャリアには手厚い研修体制が用意されており、社員がやりたいということに対して前向きに支援してくれる社風もあります。メンバー、マネジャーはいずれも顧客志向が高く、人材業界未経験でも非常に働きやすい条件が揃っています」
→ストーリー:確かな手応えのある仕事を求めて、アパレル業界から人材業界にチャレンジ
▶︎ランスタッド株式会社
事業内容:人材派遣サービス、人材紹介サービス、テクノロジーサービス、アウトソーシング事業、人事サービス
・転職後の業界:人材業界
・業務内容:転職先を探すスタッフから希望をヒアリングしてキャリアプランを提示し、条件に合う求人を紹介して就業決定までをサポート
・キャリアチェンジについて:
大学卒業後はアパレル会社に就職し、ショップの販売員としてキャリアをスタートさせた楠原さん。20代半ばで店長を務めましたが、長期を見据えた働き方に向けて一度目の転職をすることになります。
楠原さん 「勤めていたアパレルブランドは10代向けだったので、だんだん自分の好きなテイストが変わってきたというのも理由の一つにありました。また、これから30代40代と長く働いていきたい自分にとって、このままでいいのかなという想いを抱くようになったんです。
長く働き続けるためには、パソコンスキルやオフィスでのビジネスマナーを今のうちに身につけなくてはいけないと思い、20代後半に差し掛かる前に転職を決めました」
その後楠原さんは、美容業界を専門とする求人広告の営業職にキャリアチェンジします。ところが、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、状況が一変します。広告主となるクライアントのお店は求人を募集するどころか営業を休止せざるを得ない状況に陥り、求人広告の需要は激減してしまったのです。
楠原さん 「そこで、需要が高まっている業界で長く働ける仕事がしたいと考え、新たに転職活動をすることにしたんです。『顧客に寄り添いながら、自分も成長できる仕事』を軸に、人材業界に絞って転職活動を行いました。さまざまな企業の中から、最終的には面接をしてくださった課長と事業部長の人柄に惹かれ、ランスタッドを選びました」
後輩の成長も楠原にとって励みになっていると話します。
楠原 「アパレル会社にいたときは、店長としてスタッフをフォローしたり、後輩の育成に携わったりすることもありました。今後は、その経験をランスタッドでも活かせればと思っています。
後輩が成長していく姿を見ると私も嬉しいですし、後輩が担当していた派遣スタッフさんの就業が決まり、どんどん前向きになっていく様子も見ると逆に励まされますね」
→ストーリー:人と接することで自分も成長できる。コーディネーターとして私が大切にしている想い
▶︎株式会社リクルートスタッフィング
事業内容:人材派遣、人材紹介(紹介予定派遣)、アウトソーシング
・転職後の業界:人材業界
・業務内容:派遣営業を担当
・キャリアチェンジについて:
齊藤さん 「アパレル業界では、ファッション販売員として働くことを通して、目の前のお客様がどんな方で、どんな目的をもって店舗にいらしているのかを想像し、瞬時にニーズを察して対応をするスキルを学びました。転職した2社目もアパレル関連の職場で、デザイン企画も含め多方面でファッションに関わる職場で過ごしました。5年が過ぎたころ、自分の中で納得できるところまで経験することができたと感じたため、次の目標へ進むために転職しようと決断しました。
お客様のニーズに寄り添いつつも、自分の世界観を存分に表現できるようなブランドを作りたいと思っていました。そのためには、まずはビジネススキルが必要になります。今何をやるべきなのか……そう考えたときに『次は営業職に挑戦してみよう』と思うようになりました。
営業という仕事は、販売員時代の接客・コミュニケーションスキルを少しでも活かすことができ、また、企業で働くビジネスパーソンとしてのポータブルスキルを身につけて、自分に足りないことを補うことができるのではないか、と考えました』
齊藤さん 「初めての営業職へのキャリアチェンジで不安を感じていた自分に言ってあげたいのは、『自分の中で明確に“こういう自分になりたい”とか、“こういうこと成長して身につけたい”って気持ちがひとつでもあれば、営業力やビジネススキルは今はなくても大丈夫。つらいときは絶対にフォローしてくれる人がたくさんいるよ』ということです。ありがたいことに、年間表彰も2度いただくことができ、自分の成長を実感することができました」
→ストーリー:いつか自分のブランドを!営業力を磨き、私の挑戦を支えてくれるリクルートスタッフィング
医療業界や不動産業界、人材業界と業界はさまざまですが、販売員時代に身につけたコミュニケーション能力を活かし、人と接する職種に転職している方が多いようでした。talentbookには、さまざまな企業で活躍しているビジネスパーソンのコンテンツを掲載されています。
ご自身と似たようなキャリアを歩んでいる方や理想のキャリアを歩んでいる人を見つけて、今後のキャリアを考えるヒントにしてみてください。
