新しいサービスをリリースし、お客様により密着したサポートを届ける
自らの立場を「プレイングマネージャー」と表現する南澤。リーダーとして、ヘルプデスク業務のマネジメントからメンバーのアサイン、問い合わせ対応の満足度分析などを行いながら、技術的なサポートや対応についての相談などといったプレイヤーとしての仕事も兼務しています。
「比率でいえば、プレイヤーとしての業務が全体の8割くらいを占めているかもしれません。長きに渡り携わってきたヘルプデスク業務はやりがいも大きいですし、なによりメンバーの一人ひとりが自律して業務を行ってくれるので信頼して任せることができています」
ヘルプデスク課のメンバーは南澤を含めて10名。ヘルプデスク課で育ったメンバーが他部署に異動し活躍することもしばしば。それによりメンバーの入れ替わりがあり、現在は若手メンバーも増えました。
そんな若手育成を担っているのが、南澤が確立した研修プログラムによる教育制度。入社後の研修期間では、通り扱う製品の基本機能を理解するために自習とレビューを繰り返すほか、メンバーがお客様役になって模擬問い合わせを実施します。その後、先輩メンバーが後ろに控えながら実際のお客様からの問い合わせの対応を実践し、ひとり立ちに導いていく仕組みです。
「研修の終了期間は人によってそれぞれですが、早い方だと3カ月くらいで基本的なお問い合わせを一人で対応できるようになります。平均的には3~6カ月程度はかかりますが、一人ひとりのペースに合わせてひとり立ちするまでじっくりと指導しています」
2021年には、これまでのオンプレミスのみのサポートから、SaaSのサポートもリリースしました。お客様のニーズが多様化していく中で、リックソフトのサポートに求められる内容も変化していると感じています。
「以前はお問い合わせ内容への回答のみを考えればよかったのですが、今はお客様の背景を理解した上で、運用方法のレビューなど、よりお客様に密着したサポートが望まれていると感じています。
そのため、ヘルプデスク課のメンバーには、基本的な知識を修得した上で、お客様の潜在的なニーズを読み取ることのできる力をつけてもらいたいですね。こればかりは経験を重ねるしかないので、何ごとにも怖がらずに飛び込んで挑戦してほしいと思っています」
在宅勤務で不足するコミュニケーションは、新たなツールの導入で解消
働き方もコロナ禍を経て大きく変化しました。コロナ禍以前は出社がメインでしたが、現在のヘルプデスク課では、出社と在宅を柔軟に選べる働き方(2024年4月時点)となっています。
「在宅勤務になると通勤時間がかからないので、その分が実務の時間にスライドし効率的に働くことができていると感じます。今では子どもも大きくなりましたが、甘えん坊なところがあるので、子どもとの時間を多く取れるのはありがたいですね。
出社をすることのメリットも大きく、メンバー間でタイミングを合わせて週に1日は出社している方もいます。入社していきなり在宅勤務になる不安も解消できますし、メリハリをつけることでチームとしてのパフォーマンス向上につながっていることから、柔軟に出社と在宅を切り替えられる環境は非常に助かっています」
在宅勤務を利用できるようになったことから、メンバーがお互いの状況を把握しにくく、コミュニケーションが取りづらくなったという課題も当初はありました。そこで、ヘルプデスク課ではメンバー全員で話し合い、仮想オフィスツールを導入しました。
「仮想オフィスツールは、出勤していたころにオフィスで周り人と話していたような日常的な会話やつぶやきなどを投稿する場所です。業務に関連する相談などはSlackを使い、文章では伝わりにくいことは通話機能を使ってコミュニケーションを取っています。さまざまなツールを使いこなすことで、在宅勤務で不足しがちなコミュニケーションが補えるようになりました。
このような新しいコミュニケーションでは、思わぬメリットもありました。以前から、質問があった内容はチーム内で共有するように心がけていましたが、それでもオフィスで隣に聞ける人がいると、その場での口頭の質問で終わってしまい、文章に残らないという課題を抱えていたのです。しかし、オンラインで記録を残すことで、内容が蓄積されるようになり、ノウハウの共有がスムーズになったと感じています」
やりたいことが気兼ねなく実践できる環境を整えたい
現在はチームの多くが若い社員なので、お客様からの問い合わせの対応方法について相談を受けることが増えてきました。そこで、タスク報告や相談などを行っていた朝会に加えて、夕方にもミーティングを行い、チーム全員で情報を共有するようにしています。
また、お客様への対応で特に素晴らしかった事例や、みんなの意見を発散する場として、月に一度の頻度で全員が内容を振り返る機会もレギュラー化。それぞれのメンバーが学び合うことで、対応の質の向上に努めています。
「私が経験から教えるだけでなく、チームで話し合うことで逆に私が気づかなかったことを指摘されることもあり、私自身が助けられることも少なくありません。自分の経験や知識を共有して、対応品質の向上につなげていけるところがヘルプデスク課の文化だと思っています。
また、お客様ごとにツールに対する考え方や実践したいことが異なるため、同じ質問であっても回答を変えなければならないこともあります。質問に対して表面的に回答するだけではなく、お客様がどういう立場であり、どんな会社の文化があるのかを意識して回答するようにしています。お客様の問題に直接踏み込んで解決まで導けるところがこの仕事の醍醐味ですね」
リックソフトではAtlassian製品の認定資格取得を推奨しているため、資格取得のための勉強会も自主的に行われています。合格をめざすメンバーが1日1時間程度オンラインで集まり、それぞれ同時に勉強をしながら、質問がある時に声をかけるような形で進めていると語ります。
「私自身は、Atlassian製品の認定資格を5つ取得しました。今は6つめを勉強中です。自身の技術力を向上させることでより質の高いサポートができますし、社員の技術力向上に会社が支援してくれるので、勉強にも熱が入ります。この資格試験は問題文が英語という難しさがある上、過去問の問題集が出ているわけではないので、勉強会の機会があったのはすごく助かりました」
ヘルプデスク課の研修は、課を越えて社内全体へ
お客様対応の共有や試験の勉強会などのように、チームとして必要だと思ったことを考えるだけでなく、実行する行動力が社風としてリックソフトにあると、南澤は感じています。
「社員がやりたいことを理由なく止めることはありません。勉強会にしても、長い目で見れば会社の利益につながることだと考えています。声をあげやすい環境であるからこそ、みんなが自律して成長してくれると以前から思っており、その文化が今も脈々と続いています」
リックソフトは取り扱う製品が幅広い一方で、成長フェーズにある会社であるゆえに、まだまだ研修フローが整っていないケースがあるのも事実です。その中で、すべての製品知識を網羅的に把握している南澤は会社の中でも一目置かれた存在。現在では、エンジニアなどで入社した社員も南澤の研修を受け、一定期間をヘルプデスクで学んでもらっています。
「ヘルプデスクの仕事は、一見するとエンジニアの仕事とはまったく関係がないように感じるかもしれません。しかし、製品知識をつけるだけでなく、お客様のニーズの把握など得られるものは非常に多いと考えています。決して無駄な時間ではないので、社員の皆さんにぜひ経験してもらいたいですね」
教育体制の整備や実践を繰り返してきた南澤は、さらに高い視座で会社に貢献していきたいと語ります。
「これまでヘルプデスク課で蓄積してきた教育に関するノウハウを、今後はリックソフト全体の教育体系に落とし込んでいきたいと考えています。入社いただいた皆さんがいち早く製品知識を身につけ、どの配属部署であっても立ち上がりまでのスピードを均一化し、質の高いサービス提供につながればと考えています」
ヘルプデスク課のリーダーに抜擢された際には、請け負う仕事の量に気圧されそうになりながらもここまで来たと振り返る南澤。新サポートのリリースや、コロナ禍での勤務体制の変化を経て、ヘルプデスク課にとどまらないリーダー力を発揮するまでに成長しました。
プレイヤーとして、リーダーとして、そして子育ての経験を重ねてきたからこそ、社員全員の働きやすさとキャリアアップを支えていけるのでしょう。今や南澤は、“ヘルプデスクの母”というよりは、“リックソフトの母”なのかもしれません。
※ 記載内容は2024年4月時点のものです

