「モバイル事業推進室」が担う役割と、向き合っているテーマ
私が所属するモバイル事業推進室のミッションは、モバイル領域におけるゲームQA・デバッグの価値を、事業としてどのように拡張していくかを考え、実行に移すことです。
そのうえで、単純に「案件を増やす」「シェアを追う」ではなく、少数精鋭の限られたリソースの中で「どこに集中するか」を常に意識し、いかに再現性のある事業モデルを構築することができるかが重要となります。
その中で、私が担っている役割は、個別案件を細かく管理するというより、デバッグサービスを提供している事業部をはじめとした関連部署と連携し、「モバイル領域全体が前進するための仕組みを整理・設計する」立場となります。
前述でお伝えした通り、私たちは少数精鋭の組織であり、すべてのことに対して注力することは現実的ではありません。
いかに効果を最大化できるのかを常に意識し、意思決定や判断を行うように心がけています。
目の前の課題に反応するのではなく、中長期的に意味を持つ判断を積み重ねることが、このポジションの本質だと考えています。
具体的には、これまで当社では入り込めなかった難易度の高い顧客や案件に対し、「ヒト・モノ・カネ」の観点で何が足りていないのかを分解し、取れる形に再設計することも役割の一つです。
たとえば、その案件を獲得するために高度な人材レベルが求められる場合は、育成や採用、体制強化といった「ヒト」に関わる戦略が軸になりますし、既存サービスでは対応しきれない場合は、顧客ニーズに合わせた商材のカスタマイズや商品設計を検討します。
そうした前提整理をもとに、営業、事業部、時には経営とも議論しながら、戦略を具体的なアクションプランに落とし込み、実行までを推進していく。
その一連を担うのが、現在のモバイル事業推進室の役割です。
キャリアの中で培われた「前提を疑う」視点
これまで、企画・開発の現場から事業開発、経営、組織づくりまで幅広く経験し、多角的な視点を養ってきました。
特に海外での事業立ち上げや経営に携わった経験は、「環境は変わる」「正解はすぐに崩れる」という前提を持って意思決定する重要性を教えてくれました。
実際に、海外で企業経営をしていた時期に、新型コロナの影響とロックダウンという未曾有の事態を現地で経験しました。
制度や慣行に頼った調整がほとんど効かず、事業活動そのものが物理的に制限される環境の中で、それまで前提としていた事業構造は一気に通用しなくなり、事業のピボットを含め経営の在り方そのものを見直さざるを得ない状況でした。
周囲の企業が撤退や事業縮小を余儀なくされるなかで、 過去の成功体験や既存の型に基づいた判断が、必ずしも有効ではない場面に何度も直面しました。
この経験を通じて、「環境は変わる」「正解はすぐに崩れる」という前提に立ち、状況に応じて前提を置き直し、構造そのものを更新し続ける必要性を強く意識するようになりました。
この考え方は、現在のポジションでも強く活きています。
入社後に直面したギャップと、学び直した「大企業の進め方」
入社してまず感じたのは、課題の多さと同時に、会社全体が持つポテンシャルの大きさでした。
数百億規模の売上を支える事業基盤がある一方で、仕組みや役割分担にはまだ改善の余地があり、そこに設計のチャンスがあると確信しました。
一方で、自身の進め方が必ずしも最適ではなかった場合もあります。
エピソードとして、スピードを重視するあまり、意思決定プロセスや合意形成を十分に取れなかったケースがありました。
この経験から学んだのは、大企業では「速さ」と同じくらい「誰がどう決めるのかを明確にすること」が重要だということ。
現在は、ベンチャー的な推進力と、大企業ならではのガバナンスをどう両立させるかを意識しながら、進め方そのものを再設計しています。
変化を前提に、構造を残していく仕事
今後はモバイル領域において、当社がまだ十分に取り組めていない領域やアプローチに挑戦していきます 。
その際に大切にしたい想いとしては、特定の部署や個人だけが得をする形ではなく、事業部やグループ全体にとって意味のある構造をつくること。
当社は、完成された会社ではありません。
だからこそ、今後ご入社をいただく方々には自分たちの手で仕組みや役割を設計し、更新していく余地があります。
決まった正解を求める方には難しいかもしれませんが、変化を前提に考え、自分の判断や設計を組織に残していきたい方にとっては、非常に実践的な環境です。
この仕事のやりがいを一言で表すなら、「自分の足跡を残しやすいこと」。
試行錯誤のプロセスも含めてオープンに共有できる環境で、一緒に事業と組織をつくっていける仲間と出会えることをお待ちしています。

