ライフイベントを受け止め、仕事と向き合い続ける
― サイバーセキュリティの専門家としての選択 ―
「育児休職を取ろう」と決めたとき、正直なところ迷いがなかったわけではありません。
私が担当している業務は、お客さまである金融系企業におけるセキュリティ業務支援です。
セキュリティ点検やログ解析によるセキュリティインシデント兆候の確認など、サイバーセキュリティの仕事は、システムにおける「機密性」「完全性」「可用性」を継続的に確保することが求められます。そのため、リスクを洗い出し、影響を見極めたうえで、必要な低減策を検討・実行するといった業務が中心になります。
インシデントは予告なく発生します。
だからこそ、「一定期間、現場を離れる」ことで、専門性の面で後れを取らないか、チームやお客様に影響を与えないかといった、仕事に関する不安を強く感じていました。
それでも私は、サイバーセキュリティの専門家として仕事に向き合い続けるためには、自分自身の生活や価値観とも誠実に向き合うことが欠かせないと以前から考えていました。
大きなライフイベントが訪れたとき、それを無理に押し込めるのではなく、きちんと受け止めたうえで働き続けられるか。その選択肢の一つが、育児休職の取得でした。
「ある制度」ではなく「使える制度」にするということ
― 不安と向き合い、現実的な選択肢へ ―
NTTデータフィナンシャルテクノロジー には、以前から育児休職の制度が整っています。ただ、制度は“あるかどうか”だけでなく、“実際に使うイメージが持てるかどうか”が重要だと感じていました。
自分自身が制度を利用し、その経験をオープンにすることで、同じように悩む人が「これは現実的な選択肢なんだ」と感じられるようになればいい。そんな思いもあり、育休取得を決断しました。
実際に取得してみると、働き方や業務の引き継ぎについて相談を受ける機会が増え、制度を知識として理解する段階から「自分の場合はどうだろう」と具体的に考えるきっかけにつながっていることを実感しています。
一方で、育休取得を具体的に検討する中で感じたのは、仕事そのものだけでなく、収入や制度の仕組みといった「分からないこと」への不安でした。
調べても不安が完全になくなるわけではありませんでしたが、制度を正しく理解し、「一時的な変化」と捉えられたことで、不安を必要以上に大きく感じずに済んだと思います。
家庭を優先できる組織文化と、個人に依存しない現場
― チームで支えるセキュリティの仕事 ―
育児休職の取得を決めるうえで、最も大きな安心材料になったのは、周囲の反応でした。
制度について丁寧な説明を受けただけでなく、直属の上司から「ぜひ家庭を優先してほしい」と声をかけてもらえたことで、休むこと自体に対する心理的な負担はほとんどありませんでした。
私が担当している業務は、お客さまである金融系企業におけるセキュリティ業務支援です。
設定や運用状況が適切かを確認し、リスクがあれば改善策を検討する。あわせて、ログを分析して異常の兆候がないかをチェックし、必要に応じて対策案をまとめるといった業務を日常的に行ってきました。こうした仕事は、経験や判断が求められる分、個人にノウハウが集まりやすい側面があります。
そのため、育休に入る前には、自分が担っていた作業や判断のポイントを整理し、手順や考え方をチームで共有することを意識しました。作業を効率化する仕組みを整えたり、結果を複数人で確認する体制に切り替えたりすることで、特定の人がいなくても業務が回る状態をめざしました。
育休中も、こうした形で整えた仕組みのおかげで、業務が滞ることはありませんでした。
そして復職後は、以前と同じ作業を担うだけでなく、全体を見渡しながら、点検業務の進め方や品質をより良くすること、メンバー同士でフォローし合える体制づくりにも関わるようになっていきました。チームの状況を見ながら役割を調整することも、今の自分の大切な仕事の一つになっています。
実際、突発的な家庭の事情でスケジュール調整が必要になることもありますが、そのようなときでも状況を共有していれば、周囲が自然にサポートに回ってくれます。制度が形だけのものではなく、現場レベルで無理なく機能していることを、日々の業務を通じて実感しています。
サイバーセキュリティは常に高い緊張感が求められる分野ですが、その責任を一人で抱え込む必要はありません。業務や判断をオープンにし、チームで支え合う文化があるからこそ、ライフイベントを経ても、安心して専門性を積み重ねていけるのだと思います。
採用候補者の方へ ― セキュリティの仕事に興味を持つあなたへ
― ライフイベントとともに、専門性を育て続けるために ―
私が伝えたいのは、私生活の安定と、高い専門性への挑戦は十分に両立できるということです。むしろ、生活が安定しているからこそ、サイバーセキュリティのような責任の重い仕事にも、冷静かつ継続的に向き合えるのだと思います。
NTTデータフィナンシャルテクノロジーには、制度面が整っているためライフイベントが訪れたときにはそれを受け止め、仕事に集中できるタイミングでは思いきり挑戦できる環境があります。働き方や勤務時間を柔軟に調整しながら、専門性を積み上げていくことができる点は、大きな魅力です。
サイバーセキュリティの仕事は、特定の技術だけで完結するものではありません。ネットワークやサーバー、OSといったITの基盤を理解し、技術・運用・リスクをバランスよく捉える力が求められます。私自身、短期的な成果だけでなく、中長期的な視点で専門性を磨くことを大切にしてきました。
すべてが完璧にできているわけではありませんが、生活や価値観が変わっていく中でも「ここでなら続けられる」と感じています。セキュリティの分野で、長く、深く、価値を出し続けたいと考える方にとって、非常にやりがいのある職場だと思います。
※ 記載内容は2026年3月時点のものです

