お客さまと専門部署の橋渡し。技術の進歩を、肌で感じられる仕事
2018年、日産自動車に中途入社した依田 勝寛。初任配属から2023年3月現在まで、トータルカスタマーサティスファクション本部 品質保証部に在籍し、車の不具合に対する調査・対応を行っています。
品質保証部の中でも、依田が所属しているのは「電装チーム」。メーターやランプ、そして運転支援技術など、動力以外の電気系統の不具合を一手に引き受けます。
依田 「私たち品質保証部は、車を作る部署とお客さまの間に立つ身。お客さまからお困りごとをお預かりしたら、まずは解決のために、どの部署にどうつなげばいいかを考えます。開発や製造の部署にいる専門家に、どんな不具合が起きているのかを、技術的なデータを用いて“通訳”する立場であり、お客さまと専門部署の橋渡し的な存在ですね」
専門的な視点で橋渡しをするためには、知識面のキャッチアップが重要です。
依田 「ADAS(先進運転支援システム)をはじめ、車に搭載されている技術はどんどん新しくなります。特に自動運転の分野はまだまだ発展途上。技術、法規も、随時変わります。変化が激しい分、キャッチアップが大変で判断も難しいのですが、独特のおもしろさがありますね。研究開発が進んでいるのを肌で感じられるので、特別なやりがいがあります」
常に新しい情報を仕入れ、知識をアップデートする日々であるがゆえ、中途入社であっても、むしろ何の問題もなく活躍できると言います。
依田 「新しい知識を追う世界なので、知識の蓄積量は、そこまで重要ではありません。それより大事なのは、データに基づいて話すとか、相手の立場でモノを頼むとか、いわゆる三現主義であるとか。基本的な仕事の進め方が身についていることが大切です。
とはいえ、重要不具合に向き合う仕事だからこそ、入社前は不安もありました。でも、仮に失敗しても個人を責めず、組織としてリカバリーしてくれる環境が日産には十分にありますし、安心して働けています」
軸にあるのは「自分がハブになって、たくさんの人を動かしたい」という想い
学生時代は、農学部修士課程を修了した依田。遺伝子のメカニズムを研究していたため、新卒では、バイオテクノロジーの研究開発ができる高機能材メーカーを選んで入社しました。ただ、実際の配属先は、自身の専門分野とはまったく違う製品を扱う部署。当初の希望とは異なる仕事でしたが、依田はある楽しさを見出します。
依田 「当時は、ある新製品を量産するための研究開発と、その新製品について新しく工程を立ち上げる仕事を担当していました。工場に出向し、関係各所の人と話をしながら調整を重ねます。そこで感じたのは、たくさんの人を巻き込む仕事のおもしろさ。ダイナミックな仕事において自分がハブになる。結果、多くの人が動き、物事が進んでいく。その感覚に、大きなやりがいを覚えたんです」
自信が物事のインターフェイスとなることに楽しさを感じた依田は「もっと新しい挑戦をしてみたい」と考えます。そこで、自動車業界への転職も視野に入れ始めました。
依田 「自動車業界に興味を絞った理由は、車が“技術の塊”だからです。多くの人の知見が結集してできたものであり、しかもその技術は、日々進化している。なんておもしろそうな業界なのだろうと思ったんです」
こうして、自動車部品サプライヤーへと転職。転職後は、海外工場の支援プロジェクトに従事し、ヨーロッパをはじめ、3カ国の工場の現地に入り、生産性向上を手がけました。
依田 「希望通り、多くの人を巻き込んで、自分がインターフェイスとしての役割を果たせていたので、やりたいことに沿った仕事でした。学生時代に想像していたキャリアとは全然違う道だったわけですが、すごくおもしろい業界にたどりつけたなと感じました」
グローバルに活躍していた依田。そんなとき、家族の都合で勤務地を変更する必要が生じます。希望のエリアで働ける可能性がないか模索していたときに目にしたのが、日産自動車の求人でした。
依田 「求人を見つけたのは、正直なところ、偶然のようなものだったかもしれません。そして運よくご縁があって、入社に至りました。人と人とのハブになるような仕事がしたいという一貫した想いがあったので、日産自動車の面接の際にもお伝えしました。結果、初任配属で品質保証の部署に入ることになりました」
世界中にお客さまがいる。扱えるフィールドの広さは、自動車業界ならでは
日産自動車の品質保証部は、さまざまな人に動いてもらうためのインターフェイスになりたい、というビジョンをまさに実現できる部署でした。入社して約5年。依田には、印象深い仕事があります。
依田 「入社して2、3年目のころのことです。ある新技術について、お客さまから不具合の指摘をいただいたものの、何が起きているのかわからない、ということがありました。
そこで私は、起きていることを定量的なデータに変換し、情報として可視化する仕組みを考案します。いろいろな人の協力のもとで、情報の可視化に成功。整理した情報をもとに開発チームに動いてもらった結果、お客さまの声を適切にフィードバックすることができました。
多くの人を動かし、いい仕事ができたなと、うれしく思ったのを今も覚えています。人が動くダイナミックさを実感できた、印象深い仕事のひとつです」
前職で培ったスキルを武器に、グローバル案件でも活躍中です。
依田 「海外の不具合案件を担当したこともありました。世界各国の市場を対象に、お客さまにご迷惑をかける可能性のある車を呼び込んで、修理をすることになって。私はその旗振りを担当しました。
南極以外の全大陸が対象、という大規模な仕事だったので、効率良く進めるために工夫をこらしました。国際会議を設定する際には、地球儀を眺めながら時間帯の近い拠点同士をグループ化して同時開催するなど、まさに地球を股にかけた仕事でしたね。
このフィールドの広さは、日産自動車ならではだと思います。世界中にお客さまがいるからこそ、幅広い人と関われる。日産自動車の仕事っておもしろいなと感じました」
随時アップデートされる技術や法規を追いかけながら、安心・安全のために尽力する日々。
依田 「進化の途中なので、判断の正解というものが、世の中にまだないんです。正解がない中で情報を集めて、お客さまにとってベストの解を探る。道のないところに道を作っているような感覚ですね。こんな楽しい仕事に当事者として関われるのは、そうそうない幸運なことだと思っています」
車の知識がなくてもOK。多様なバックグラウンドを持つ人と仲間になりたい
依田はこれからも、品質保証の腕を磨いていきたいと考えています。
依田「限られた時間の中で、安全や法規に直結するような重要不具合を扱います。ですから、いかにスピード勝負で対応できるのかが大切。時間と質のバランスを見て、うまくトリアージして、最善の策を探る必要があります。チームでの仕事にはなりますが、担当ひとりの判断でも最終的なアウトプットがシビアに変わるので、緊張感を持って続けていきたいです。
もっともっと腕を磨きたいし、スキルアップのために、さまざまな切り口の仕事を経験していけたらと思います」
他業界を長らく経験してから入社した依田。今、中途入社を検討している方に伝えたいことがあります。
依田 「バックグラウンドにとらわれずに、ぜひ日産自動車に来てほしいなと思います。私はもともと車の知識がなかったので、正直、ここでやっていけるのかなと思いながら入社しました。でも、周囲の方から本当にいろいろな面でサポートをいただいた結果、なんとかやってくることができました。
自動車の知識があるならそれに越したことはないですが、仕事をする上で大切なことは、やはりどこの会社にいても変わらないものと感じています。たとえば、人に何かを依頼するときは相手の立場にあった言葉で背景を正しく伝え、事実に基づいて話すこととか、そういったところを押さえれば、知識面のギャップはあとからでも埋めていくことはできると考えています。
また、ほかの業種を知っているからこそ、自動車業界のおもしろさに気づける面もあると思います。だからこそ、今後もぜひいろいろな方に仲間になっていただき、お客さまのために、一緒に働けたらうれしいです。また、働き方に関しても周囲から多くのサポートをいただいており、そのおかげもあって近々、育休を取得予定です。仕事そのもののやりがいに加え、働きやすさの面でも充実した環境だと感じています」
そんな依田が考える、日産自動車ならではのおもしろさとは。
依田 「ひとつは、グローバルで仕事ができるところです。そしてもうひとつは、運転支援技術の量販車種への適用など、技術面で日産ならではの取り組みがあるところですね。また当社は、外資メーカーとの協業関係など、経営のレベルでも業界内で少し独特の立ち位置を持っていると思います。だからこそ、日産だからできる仕事が、今後もたくさん出てくるのではないかと思っています」
誠実な姿勢で、より良い車を追求する依田。彼の“橋渡し”が、日産自動車の安心・安全を守っています。

