入社5年目で海外勤務を志願。現在の自分にも活かされている貴重な経験
自分が思い描く理想のキャリア。それは努力でつかみ取れることもあれば、ライフイベントや人事異動などにより、思いがけず方向転換を迫られることもあります。
そんなとき、新しい分野に挑戦するチャンスだと前向きにとらえるか、自分には難しいのではないかと後ろ向きにとらえるかで、その後の成長は左右されるものです。
現在、業務監査部IT・システム監査室に所属する日置も、予期していなかったキャリアを歩むことになった一人です。
日置 「私としては、過去の経験を活かしてステップアップしていくキャリアをイメージしていました。それが異動により、まったく経験のなかったITと監査の仕事に携わることになったのです。最初はとまどいましたが、今では監査業務に大きなやりがいを感じています」
日置が〈みずほ〉でのキャリアをスタートしたのは、1994年のこと。入社後に配属されたのは都内の支店でした。
日置 「個人のお客さまを対象に、預金の入出金や振込、支払いなどをサポートする窓口業務を担当していました。その後は営業として、個人事業主から上場企業まで幅広いお客さまに金融サービスをご提供していました」
そして入社5年目には、海外トレーニーとしてシンガポール支店で勤務することになります。
日置 「学生時代から海外で働くことに興味があり、海外での勤務を志望しました。シンガポール支店で任されたのは、バックオフィス業務。日本では学べない銀行の仕組みを一から知っておくことが、将来のキャリアに役立つと当時の支店長が考えてくれたのです。ローテーションを組みながらバックオフィスの一連の業務を経験できたことは、銀行業への理解を深める貴重な機会となりました。
そして赴任して4年目の2002年には、〈みずほ〉が誕生しました。それを機に担当することになったのが、アジア・オセアニア地域の支店におけるバックオフィス業務の合理化です。シンガポール支店は数ある海外拠点の中でもとくに規模が大きく、そこでまだ20代ながら影響力のある仕事を任せてもらったことが成長につながりました。
2005年、日置は新天地である上海に異動となり、そこでは、新しい拠点の立ち上げ支援に携わります。コミュニケーションの本質を学んだのもこの時期です。育ってきた環境や教育、文化も価値観も異なる現地で採用された社員と、日本で生まれ育った私が本当の意味でお互いを理解するというのはとても難しいことでした。それでも会話を重ねて目的を共有し、力を合わせながら成果を出していく。その経験は現在でも役に立っていると感じます」
ITも監査も未経験からのスタート。資格取得に挑戦することでステップアップ
帰国後は事務統括部・事務企画部・国際事務部で、一貫してリスク管理業務を約9年にわたり担当。その中でも印象に残っているのが、業務上発生した事務過誤の検証対応です。
日置 「本来どうあるべきだったのか、なぜ実際にはそうならなかったのか。要因を一つひとつ確認していくことが、事務過誤の検証プロセスです。今考えると、そうやって『なぜ?』を追求していくことは、組織がめざす姿と現状とのずれを丁寧に確認していく監査の業務に通じていると感じます」
そして2017年、日置は業務監査部IT・システム監査室への異動辞令を受けます。
日置 「異動後に私が担当したのは、〈みずほ〉の勘定系システム開発プロジェクトの監査。プログラミング後のテストや移行リハーサルの評価検証を行いました。ITの知見がまったくない上、監査には銀行業務全般に深く精通している必要があると考えていたため、最初はとまどいました。
監査に必要なヒアリングに参加しても、話の内容が一向に理解できない。そんな状況がしばらく続いたのですが、周囲に聞いたり自分で調べたりしているうち、ふと、あることに気づきました。
大勢の人が関わって大規模システムを構築している様子は、一見、非常に難易度が高いですが、その業務に求められる知識や言葉は標準化されており、難解に思えるのは業務や言葉の理解不足があるからだということ、そして、システム構築は人と人との協業であって、発生する問題の多くは、協業における仕事の進め方等に起因するものであるということです。その明快さに気づいてからは、とにかく基礎から順に知識や用語を学べばいいのだと考えるようになりました」
そこで日置はITの基礎知識が身につく資格を調べ、ITパスポート試験を受験。取得後は段階的にレベルを上げていき、情報処理安全確保支援士試験、さらに難易度が高くセキュリティ関連資格として国際的にも権威があるCISSP(セキュリティ プロフェッショナル認定資格制度)にも合格しました。
日置 「最初は業務に必要だからという理由で取得していましたが、徐々にレベルアップしていくことが楽しくなっていきました。監査では資格取得などで得られる専門知識だけでなく、経営的な視点も求められます。それは突き詰めると常識と照らし合わせて判断するということです。その意味では、ITの知見がまったくなかったことは不利ではなく、わからないからこそ他者の意見も大切にすることができ、バランスを取りながら考える上でかえって良かったと感じます」
チーム全体で知識レベルを向上。より良い成果をめざしてフィードバックを重視
現在はIT・システム監査室サイバー統制監査チームで、次長としてチームメンバーを束ねる日置。学び続ける日置の姿は周囲にも刺激を与えていると、チームメンバーの南 圭祐は語ります。
南 「私は日置さんと同じくITも監査業務もまったくの未経験でした。忙しい中でも誰よりも貪欲に学ぶ日置さんの姿を見習い、私も知識を増やすために資格取得に励んでいます。日置さんをお手本にしながら、〈みずほ〉におけるサイバーセキュリティの監査態勢をいっそう強化するべく研鑽を積む日々です」
2022年にキャリア採用で入社した星野 未来は、日置の探求心に鼓舞されていると話します。
星野 「ITやサイバーセキュリティにとどまらず、英語や中国語まで。業務に必要であれば未知の分野でも果敢に取り組むところが、日置さんの長所だと思います。また海外出張した際、アクシデントにも動じず対応するなど、常に冷静沈着な面もチームで仕事をする上でとても頼りになると感じています」
星野と同じく2022年にキャリア採用で入社した飯島 葉子。ITの知見はあるものの、金融業界も監査業務も初めてだった飯島は、日置に自身の成長を支えられたと言います。
飯島 「私の理解度や得意分野を見ながら徐々に業務を任せてもらっているので、着実にステップアップできています。世の中の変化をとらえ、絶えずアップデートしている日置さんと一緒に、監査業務を通じて経営課題としてのサイバーセキュリティ対策に関われていることに充実感を覚えています」
そんなチームメンバーに対して日置が常に伝えているのは、生産性を上げること、そして成果にこだわること。そのために必要な取り組みについて、日置は次のように語ります。
日置 「生産性を上げるには、チーム一人ひとりの知識レベルを上げることが必須です。また成果を出すには難題を一つずつ乗り越え、形として仕上げることが求められます。そして形にした成果に対して一人よがりにならず、必ず周囲からフィードバックをもらい、それを次に生かすこと。そのサイクルを継続していくことが欠かせません。そのためにもチームはもちろん監査先のさまざまな立場の人と会話し、多様な視点から考えることが大切です」
監査の仕事と向き合い見つけたやりがい。流れに身を任せてキャリアを開く
日置が業務監査部に異動して約5年。最初はとまどいながらも懸命に仕事と向き合ううちに、やりがいに気づいたと言います。
日置 「監査を進める中で、なぜうまく機能してないのか、なぜこういう結果になったのかなど、たくさんの『なぜ?』が見えてきます。その中で本質的な要因はどこにあるのかを、監査先の意見もしっかり聞きながら議論して突き詰めていきます。そうしてようやく、みんなが納得し得る答えにたどりつく。そこに監査のやりがいを感じます。
私はいつも、楽しく仕事をしたいと考えているのですが、楽しいと笑顔になりますよね。『なぜ?』の要因を発見し、解決に向けての取り組みが周囲に評価してもらえたときは、みんなが笑顔になっています。その笑顔を見ると、この仕事をやって良かったと思えるのです」
思い描いていたキャリアとは異なる異動に最初はとまどいを覚えたものの、業務監査部でやりがいを見つけた日置。今後は自分の志向や目標を持ちつつも、転機や環境の変化にも柔軟に適応していきたいと話します。
日置 「主体的に自分のキャリアを切り開いていくことも大切ですが、私自身はそれがすべてではないと思っています。〈みずほ〉で働き始めて30年近くになりますが、自ら手を挙げて海外勤務に挑戦する一方で、異動により思いがけず監査に取り組むことになることも。流れに身を任せてみることで、自分の可能性を引き出す新たなキャリアが見つかることもあるのだと実感しました。
私が今取り組んでいるサイバーセキュリティの業務も日進月歩の世界なので、この先どう変化していくかはわかりません。だからこそ流れに乗りながら、その中でやりがいを見つけて楽しみたいと思っています」
これからのキャリアのなかで、監査に挑戦することになるかもしれない未来の仲間へ、日置から伝えたい想いがあります。
日置 「監査業務は長年経験を積んだベテランがやる仕事だというイメージを持っている人も多いかもしれません。でも30代前半で活躍しているメンバーがいるように、自ら意欲的に学ぶ姿勢で取り組めば、年齢やキャリアに関係なく着実にスキルアップできる業務です。チャレンジしがいのある仕事ですので、ぜひトライしてほしいと思います」
どんな仕事でも、興味を持ってまっすぐに向き合えば、やがて新たな扉が開く。それを知っている日置は、これからも目の前の仕事に全力で取り組み、仲間とともに笑顔になれる瞬間を増やしていくはずです。
※ 記載内容は2023年10月時点のものです
