情報を発信することで情報を得る、知の循環を回す
コンサルタント業務をはじめ、研修講師やイベント登壇など活躍の幅を広げるエル・ティー・エスのビジネスアナリスト、大井悠。ビジネスアナリシスの定義の浸透と共に、大井が携わる領域の需要は高まっています。
大井 「ビジネスアナリストとは、主にシステム開発などの業務変革プロジェクトにおいて、関係者のコミュニケーションを仲立ちする専門職です。
最近ではお客様先のプロジェクトを支援するだけではなく、ビジネスアナリストという仕事の認知を広げるべく、講演やコラム執筆といった発信活動も行っています」
2019年末、大井は執行役員の山本政樹と共にビジネスアナリストをテーマとした書籍『Process Visionary デジタル時代のプロセス変革リーダー』を出版しました。
大井 「私にとって情報発信は、自分自身が新しい情報を得るためのきっかけと考えています。情報を発信していると、情報を共有してもらえる。自分よりも専門領域に詳しい人との出会いにも恵まれます。
共に学び合う循環は、私がキャリアの中で大切にしてきたテーマです。会社を越えてお互いのナレッジをシェアできることで、知らなかったことを共有してもらえるのがすごく楽しいんです」
また、大井にとって、ナレッジシェアは課題解決のための手法でもあります。自分の持つ専門性を積極的にシェアすることは、他者のアイデアや挑戦のきっかけを生み出す可能性を秘めています。
大井 「専門領域の知識を各自にとどめておくのはもったいないと思います。異なる領域の専門家に話を聞いてそれぞれの課題意識を集約していくと、本質的な問題が浮き彫りになることがあります。まるでパズルのピースがはまるような感覚ですね」
国際交流で気付いた、異なる背景の人々が平等に学べることの尊さ
大井 「私がこうした知の共有に関心を抱いたきっかけは、幼少期の国際交流体験でした。国籍が異なることで福祉やコミュニケーションに悩みを抱える友人の姿を見て、さまざまなバックグラウンドを持つ人々が、等しく学び合える社会の重要性を感じました。
そうした課題意識から、大学では多文化共生を専攻しました。異なる文化の方々の生活を調査し、価値観の違いを理解したり、共に生きていくためにどうしたらいいのかを考えたりする領域です。就職先選びも、業界より理念を重要視して、学び合い、成長し合えることを重んじる企業を探していました」
業界を絞らず企業理念に焦点をあてた大井の就職活動は、さまざまな企業の内面を見る機会となりました。説明会や面接を繰り返すうち、表で描かれた企業像だけが判断基準ではないことを悟ります。
大井 「たとえ企業理念に共感しても、実際に働く方々と話してみるとギャップを感じることもありました。きれいな文章とは違う内面も見えてくると、しっくりくる企業はなかなか見つかりませんでした。
その折に出会ったエル・ティー・エスは、企業の指針や価値観と社員の感覚が非常に近く、理念が浸透している企業だという印象を受けたんです。どの社員も、学び合うこと、共に生きていくことを尊重していると感じられました。その信頼が、就職先としてエル・ティー・エスを選んだ決め手です」
幼いころから大井の胸にあった異なるバックグラウンドを持つ人々への想いは、エル・ティー・エスへの就職に結び付きました。個々の社員の自由を重んじるエル・ティー・エスで、大井は自身の知的好奇心や課題意識の方向性を重視しながら、学び合う場の醸成につながる業務に携わっています。
変わり続ける企業の業務改善は、知の共有を経て社員主体のプロジェクトへ
企業の業務を可視化し、そこにある課題を分析、解決策を設計する。大井は入社以降10年間、さまざまな企業の業務改善に携わってきました。とくに、研修やプロジェクトを通じて取引先を育てることが、大井の強みとする領域です。
大井 「コンサルとして外部の人間ができることには限界があります。業務を改善していくということは、日々の社員の行いそのものを変えるということです。
外からのアドバイスで一気にシステムを変えたからといって、すべてがうまくいくわけではありません。ですから、お客様自身がスキルを育て、主体的に考えて調整しながら変化し続けられる環境を整えることが大切です。アドバイスするのではなく育てることに重きをおいて、お客様とやりとりしています」
相手の主体的な変化や思考を促すスタイルを大切にしているからこそ、大井はプロジェクトの進行管理が適切に行われていることを大切にしています。これは、取引先と共に学びながら進んでいくための礎ともなる意識です。
大井 「たとえば、お互いの価値観の違いで議論が堂々巡りしてしまったりするときは、選択肢をいくつか提案して打開策を検討します。問題の渦中でも、ひとつ駒を進めるためにどうするのか、常に考えています。プロジェクト型の仕事に携わる以上、期限は必ずついてきます。だからこそ、こういった仕事のスタイルが身に付いているんだと思います」
ビジネスアナリストの領域は、決してリーダーシップを発揮するポジションではありません。しかし、その影響力は企業全体に浸透するものです。すこやかに企業が前進しながら改善を進めていくための地盤づくりをサポートするのが、ビジネスアナリストの役割なのです。
成長は目的ではなくプロセス──さらに大きな学び合いの輪を描くために
大井は顧客やパートナーの成長を促し、自分自身にもその価値が返ってくることを理解しています。一方で、大井の原動力になっているのは成長すること自体ではありません。
大井 「私自身に成長志向が強くあるわけではありません。課題の解決や周囲がハッピーになることが第一です。
ただ、私が関わることでより相手の状況が改善されればいいなと願って行動した結果として、新しいことにチャレンジできたり、今まで難しく感じていたことに容易に取り組めるようになったりと自身も成長できたなと感じています。
目的化させず、あくまでプロセスとして成長を捉える大井。だからこそ、より良くするための次のステップを常に思い描き、その歩みを止めることはありません。エル・ティー・エスには、そんな大井の進み方にフィットする企業文化がありました。
エル・ティー・エスでは、社員が関心があることに挑戦できる文化が根付いています。また、何かに取り組む中でわからないことがあれば、周囲の社員にどんどん訊きに行ける雰囲気があり、仲間の挑戦を応援する温かさもあると思っています」
こうした文化が根付いたエル・ティー・エスでは、知的好奇心を抱いて深堀りしていける姿勢がより多くの実りをもたらします。ビジネスアナリストの仕事もまた、単に相手への貢献度だけをモチベーションにすると、継続は難しいかもしれません。
大井 「変えることそのものを楽しみ、好奇心を持ちながら進められる人は、エル・ティー・エスに向いていると思います」
社内のナレッジマネジメントにも取り組んでいる大井は、社内外を問わず、知の共有の輪を広げながら、自らも変化の中途を歩んでいます。その道のりの先には、大井の関わる人々が有意義に、楽しく仕事をし続けられる組織の姿があるのでしょう。
