商品部法人担当は自給自足の部署。常にアンテナを張り、お客様に届ける
商品部法人担当は簡単に言うと、自給自足の部署です。
自分たちの手で市場から仕入れをし、普段お付き合いのあるお取引先様だけでなく催事で出会うお取引先様への販売もしています。部内での仕事について、神谷は以下のように話します。
神谷 「販売チャネルに関して、コメ兵には店舗や市場で買取した商品をお店で販売したり、オークションに出したりと、いろいろな販売経路があります。商品部法人担当の社員は店舗に立ちませんので、自分で仕入れたものを催事などで販売するという業務をメインで行っていますね」
販売する物は、宝石、時計、バッグの3部門でわかれています。
神谷 「普段は2名体制で仕事にあたっています。私はバックの担当で、上司と共に市場へ行ったり、お取引先様に会って販売したりしますので、部下と上司で業務が大きくわかれているという事はありません」
商品部法人担当が販売をしているお取引先様は、基本的にコメ兵と同じようにブランドの中古品を扱っているところが対象です。最近では、つながりがあった別業態の法人様から「うちも中古品の取り扱いを始めたいのですが」という話があり、お手伝いすることも増えていると神谷はいいます。
神谷 「国内外問わず、大手の法人様からオファーがあった際に、その会社と取引を始めるかについて上長が判断し、進めています。初回の取引で、両者間の金額が合いそうだったら来月も継続して取引をするという流れになります」
本来、市場での仕入れはオークションに出向いて行っています。
ただ、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が出た際には買付けに行くことができませんでした。そんな状況の中、神谷はネット上に掲載された商品に対して、入力して競りを行うというオンライン中心のスタイルに変えていったと話します。
神谷 「経済が止まってしまうと、先月仕入れた物の相場が下がることで想定していた売価で売れなくなってしまったりします。逆に相場が上昇し、高値で売れることもあります。
そのため、商品部法人担当は常に相場やトレンド情報にはアンテナを張っていないと成り立たなくなってしまう部署です。今年はコロナ禍という環境下で特に情報が手に入りにくかったため、大変でした」
店頭と市場の違いへの戸惑い。実直な努力で仕事の感覚を掴む
2014年にコメ兵に新卒入社した神谷。
最初の配属先は名古屋本店のブランドバッグ売り場でした。1年目は売り場の業務と買取りの勉強、そして2年目に入り、後輩の教育と買取り業務のデビューをしました。
神谷 「当時、店頭で接客していたころは、法被を着てブランドバッグのワゴンセールで声出しなどを行っていました。その時にたまたま見ていた役員の方が、よく声が通るからオークションもやってみないか、と言ってくださいました。それがきっかけなのかはわかりませんが、3年目の時に商品管理部(法人担当)に異動することになりました。
コメ兵では、ひとつの商材を担当することから始まり、ある程度買取りの期間が経過してひとりでできるようになってくると、次の商材に取り組むのが一般的です。たとえば、バッグを経験すると、次は衣料を担当することが多いです。私も3年目はてっきり衣料を担当するものだと思い込んでいましたので、正直、戸惑いがありましたね」
2016年に商品管理部へ異動。2019年まで3年間は、外部の市場に買い付けに行ったり、自社オークションの運営に携わったりしていました。
神谷 「最初に上司に付いて市場に行った時の衝撃は、大きかったです。店頭で買取業務を行っていたころは、パソコンのデータを見ながら、偽物を買わないように、金額を間違えないようにと一点一点時間を掛けて査定を行っていました。しかし、市場へ行くと秒単位で下見していく方ばかりです。正直、自分にできるのか不安でしたね」
鑑定士として買取業務を行っていたものの、市場でのスピード感や適性相場についていく為に、神谷はひたすら勉強したといいます。
神谷 「『流行ブランド帳』のようなものをたくさんつくって、毎日それを見て勉強していました。単語帳の表面に商品名、裏面に市場でのトッププライスを書いて、そこから逆算して『Aランク商品10万円のものがBランクだと7~8万円なのではないか』といったように、買取りの感覚を養っていったんです」
できるようになってきたという感覚が芽生えたのは、商品部に来て3年目になったときだったと神谷はいいます。
神谷 「当時は市場に行くと出品点数が600箱ほどあり、上司と半分にわけて競りを行っていました。その中で、数千円単位で他の業者様と競りができているという相場感覚が生まれた時が、仕事としての感覚を掴んできた時だったのではないかと思います」
上司に支えられて成長できた。法人事業部で自ら行動することの大切さ
その後、2019年から法人事業部に配属されます。新たな業務へ奮闘する中で、神谷は自身が成長するためにはどうしたらいいか考えるようになります。
神谷 「入社してから2年間は店舗で与えられたカリキュラムに乗って業務の習得をしていましたが、法人事業部へ異動してからは、自分から何かを行動してみることが大切だと感じました。
自分で何かを始めないとそのままのレベルで時間だけ過ぎてしまう……。それは自分も苦しいですし、周りにも迷惑をかけてしまいます。大切なのは、新たな業務に挑戦することを楽しいと思えるか、また、できないことに対して悔しいと思えるかです。私の場合は、『これがひとつできるようになるまでは頑張る』という小さいゴールを自分の中に設けていました」
神谷はこの時が、今までで一番大変で、一番成長できる時期であったと振り返ります。
神谷 「私は負けず嫌いな性格のため、中途半端に終わることが嫌なんです。法人事業部の仕事はプロの法人様を相手にしていますので、見当違いの金額を言い続けるとお取引先様は離れて行ってしまいます。店舗のときよりも、相場感を詰めて考えていかなければなりませんでした。
そのため、市場に出入りする頻度や、勉強する時間も更に増えました。理想は『お客様の需要が高い商品を、適正な金額で数多く買い取り、多くの利益を生み出す』というのがミッションですから、よりプロフェッショナルでなければいけないという意識が芽生えましたね」
成長するまでの過程では、上司の存在が大きかったといいます。
いつも厳しく指導されていた神谷ですが、厳しさだけではなく上司の優しさも感じていたのです。
神谷 「コロナ禍前の忘年会などでオークションの方々と飲みに行かせていただいたときに、遠くの席にいる上司から、何となく私の話をしているのが聞こえてきて。『彼(神谷)もすごく頑張っているので、私が支えていくので今後もよろしくお願いします』と言ってくださっていたんです。
また、出品されたお取引先様からのクレームに近い意見が、上司に届いていたこともあったと思います。思った金額に行かなかった、なんであんな金額からスタートしたのかなど。ただ、そういったことも私の見えないところでフォローしてくださっていたことに、本当に感謝しています」
自分の判断が結果に直結する、刺激的な環境
2021年4月現在、商品部法人担当(組織改編で名称変更)へ配属されてから2年がたち、お取引先様との関係性にも変化がありました。
神谷 「商品管理部で市場の仕入れと準備の手伝いをしていたころは、他の市場に出入りしている業者様からのオファーは私にはまず来ませんでした。
しかし現在の部署に移り努力していった結果、お取引先様から『うちと商談やってくれないか』という話を私個人に言われるようになったんです。そんな経験から、自分のやってきたことが周りにも伝わったという達成感を感じることが出来ました。今はそのお取引先様に1年間を通じて販売を行い、メインの担当をさせていただいています」
神谷は、仕事の楽しさを感じるようになったと言います。
神谷 「この仕事は性分に合っていると思います。現在の部署に移ってからは、自分で買取りしてきたものを自分でお取引先様に売るので、すぐその場で自分の結果が成果として分かりやすく出ます。これこそが商売の楽しみですね。やりがいを感じるようになりました。
どこの部署にいても自分で何かを始めて成長する楽しさを知ってほしいと思っています。間違っていたとしても上司や仲間がいるので、修正のアドバイスをしてくれますし、やるべきことは全力で背中を押してくれる会社です。周りに流されず、やってみたいことがあったら、それをやるために今できることを考えて、働いてみてほしいなと思います」
そして、自身の今後のビジョンをこう語ります。
神谷 「5年間オークションに携わらせていただいておりますので、ここで得た経験や知識を活かしていきたいと思っています。現在ヴィンテージ商品や海外の人気ラインは、あまり相場に反映されていない店舗が多いです。今後ヴィンテージないしは海外の商品を取り扱うことがあれば、自分が得た商品知識であったり、お取引先様との関係性であったりそういったノウハウを活かして相場管理をしたい思っております。
店舗にヴィンテージ商品を並べるときに自分で価格を設定するですとか、ラインアップを決める際に携わらせていただいたり、挑戦したいことはたくさんありますね」
商品部の中で着実に力を伸ばしてきた神谷。
積み上げてきた経験を活かしながら、これからもお取引先様やお客様の信頼に応えていきます。
