思い出の詰まったお品物だからこそ、心の通った接客で向き合いたい
2023年3月25日に開業した複合施設「プラティ多治見」の1階にオープンした「KOMEHYO買取センター プラティ多治見」店長に就任した長縄。買取専門店なので販売を行いません。お客様のお品物をお預かりし、お品物のことを伺ってから査定。その後査定金額をお伝えし、ご納得いただいた際にお支払いを行うまでが一連の業務です。
「基本的には店長ひとり体制での運営しているため、買取予約を活用していただくことで、ご来店が重なることや、お待たせすることがないよう心がけています」
オープンから3カ月が過ぎ、ようやくペースがつかめてきたと言います。
「1日に平均して5組程度ですが、多いときでは17組のお客様がいらっしゃいました。数字だけをみると、少なく感じるかもしれませんが、さまざまなジャンルのお品物を複数持ち込まれる場合も多く、一つひとつお話を伺いながら進めていくと、お客様お一人あたり1時間くらいかかってしまうことも少なくありません。
常に同じエリアで働く従業員とオンラインでコミュニケーションできる環境が整っているので、ひとりで働いている意識はほぼありません。イレギュラーな対応が発生したときなどにも、すぐにアドバイスをもらえるのでとても心強いです」
買取を行う際、大切なのはお客様との信頼関係だと長縄は語ります。
「事務的に査定して金額をお伝えすることもできますが、それならAIでもできると思っています。せっかくご来店くださったお客様の想いをきちんと受け止めたい。お売りいただく理由の一つには買取金額もあると思いますが、お客様にとって思い出の詰まった大事なお品物を『この人になら売ってもいいかな』と思っていただけることも重要だと考えています。お客様に信頼していただけるように、話すこと、聴くことを大事にしています。
たとえば、お客様はお持ち込みになるお品物それぞれに思い出をお持ちです。『初任給で買った』『新婚旅行先で見つけた』など、お話を伺っているうちに、徐々に表情がすっきり晴れやかになっていくことが多いんです。お支払いの際にも『これで新作バッグが買えますね』『旅行の資金になりますね』など、お客様がワクワクした気持ちになれる言葉を添えるよう心がけています。 思い出の品物を手放すことで、また新しい思い出を作ってもらえるように、お手伝いできたらと思って働いています」
リユースのイメージが一変。生涯楽しく働けそうだと感じたことが決め手に
就職活動では、さまざまな仕事を見てみたいとの想いから、長縄は幅広い業種のインターンを経験しました。
「さまざまな人と関わり、生涯を通じて楽しく働ける仕事に就こうと決めていました。そのため、まずはいろんな職業について知りたいと考え、業種を絞らず、気になった会社のインターンに参加しました。50社ほど参加して、『私は接客が好きなんだ』と気づくことができました」
お客様と直接向き合うことができる仕事がしたい。そこから接客業に業種を絞った長縄は、合同説明会でコメ兵に出会います。
「鑑定士体験ができるというコメ兵のインターンに興味を持ちました。もともと古着やリユースにも興味があったため、好奇心から参加してみたんです。
インターンでは、クイズ形式で楽しく真贋のポイントを学ぶことができました。ポイントを知らなければ、判別が難しい品物も多く、あらためて『鑑定士の仕事ってすごい!おもしろそう!』と感じました。
また、対面式のインターンだったので、店舗の見学もありました。当時の私には、ブランド品やジュエリーは縁遠い世界でしたから、KOMEHYOに入店したのはインターンが初めて。まるで美術館のようなキラキラした空間で、スタッフもパリっとかっこいいスーツを着こなしていました。国籍や年齢関係なく幅広い層のお客様がいらっしゃっていて、ここで働いたら楽しそうだな、と率直に思いました。
リユースのイメージもガラッと変わりましたね。『古いものを安く仕入れて売っている』のではなく、ラグジュアリーなものやキレイなもの、貴重なものがあることを知りました。お客様も一点ものを探しに来てるんだ、と感じました」
また、社員の仲のよさが印象に残ったと言います。
「インターン中に、コメ兵の従業員同士が冗談を言い合っている場面をよく見かけました。非常に和気あいあいとした雰囲気でやりとりしていたので、『普段からこういう雰囲気なんだろうな、すてきだな』と感じたことを覚えています」
また、長縄がコメ兵を選ぶ大きな決め手となったのは「生涯飽きずに働き続けられそう」と思えたこと。
「結婚や出産などのライフステージの変化に柔軟に対応してくれる環境なのはもちろん、飽きることなくやりがいを持ち続けることができる仕事を求めていました。
コメ兵には販売だけでなく、買取りもあります。販売だけに携わるよりさらに奥深く、ずっと勉強しながら働き続けられるのではと考えました。鑑定士の育成制度が確立されており、コメ兵独自の試験も受けられると聞いていたのも、入社の大きな決め手となりました」
さまざまな挑戦と経験を重ねた2年間
入社時に配属される専門商材として、長縄が第一希望に選んだのは、ブランドバッグ。入社前の販売研修期間にKOMEHYO名古屋本店での販売経験から、ブランドバッグはお客様と会話をすることで幅広い提案ができると気づいたからだと長縄は話します。
「ブランドバッグは目的や用途に合わせて買うアイテムを選ぶ傾向があるため、最初からこれがほしい、と決まっているお客様が少ない印象です。だからこそ、接客を通じてお客様の買い物のお手伝いができるのかなと思いました」
希望通り、ブランドバッグのフロアに配属が決まった長縄は、配属の半年後から買取の勉強も始め、鑑定士の試験に挑戦します。
「入社1年目の冬に、鑑定士の試験に合格することができました。2年目から販売に加え、買取りも行うようになったころ、フロアマネージャーから『買取専門店で新しいチャレンジをしてみない?』と声をかけてもらったのです。そのときはブランドバッグの販売・買取りにようやく慣れてきたぐらいだったので、1人で店を運営することに不安を感じていて。『まだ学びたいです』と伝えたところ、実際に買取専門店へヘルプに行く機会をもらうことができました」
中でも大きな転機となったのが、オープンしてわずか2日目の買取専門店へのヘルプ。
「初めての場所で、行ってみるとたくさんのお客様が来店されていて。対応しきれるか少し不安を抱きながらも、やるしかないと覚悟を決めました。すると、思った以上にお客様と会話をしながらも早く査定することができました。自分の成長を感じることができました」
その後、中部エリアの買取専門店を幅広くサポートする部門に配属され、店舗の店長が休みの場合には代理で店舗運営をするなど、実務を通じて1年程度スキルアップをした長縄は、自信がついたと言います。店舗運営や接客の仕方を学び長縄は「店長になりたい」という想いを抱き始めます。
「さまざまな店舗で働くのももちろん楽しかったのですが、若いうちから店舗の運営や数字の分析ができるようになりたいと思うようになりました。コメ兵は現在出店を強化しているので、私のようにまだ若い年次でも店長を任せてもらえる機会があるのかなと思い、立候補しました」
働きがいのある環境の中、周囲に寄り添い支え合いながら成長していく
そして入社3年目で新規オープン店舗の店長に抜擢された長縄。今は、まず自店舗をしっかりと盛り上げていくことが大切だと力を込めて語ります。
「お客様に寄り添うのはもちろん、店長として店舗に関する数字を分析することが必要です。マーケティング用語などこれまで馴染みのなかった言葉を始め、まだまだ覚えることや新しく始めないといけないことも山積み。たとえば、現在は『小売業計数能力検定』を勉強中です。
目の前の課題を一つずつ超えながら実力をつけ、KOMEHYO買取センター プラティ多治見を育てていきたいですし、どの店舗に異動しても、その店をきちんと盛り上げられる人材でありたいと考えています」
長縄は、店舗運営を通して、分析力や長期的な視点などを身につけたい、そしてより柔軟な人材に成長し、いずれは接客以外の領域にもチャレンジしたいと語ります。
「人材育成も重要だと感じています。私自身、入社当時は来客が重なると焦ってうっかりミスをしてしまうタイプでした。しかし、当時の上司だった石川マネージャーが非常に親身になってくれて……。『長縄さんがダメなのではなく、やり方が合っていないだけだよ』『次からこうしたらどうかな?』と寄り添ってくれました。
一緒に悩んだり提案してくれたりしたことで、くじけることなく、挑戦し続けられたと思います。おかげでミスをすることが減り、ミスをしても冷静に対応できるようになりました。店舗にメンバーを迎えることがあれば、私も同じように共感して寄り添う存在でありたいです」
ほかにも目標にしたいと思う人は、周囲にたくさんいると笑顔で話します。長縄の9名の同期も、大きな存在。研修期間は本社のある名古屋で日々一緒に過ごした仲間たちも、さまざまなキャリアを進んでいます。
「希望のマーケティング部に異動した人、入社1年目からポップアップ企画を担当した人、リメイクジュエリープロジェクトのメンバーに抜擢された人など、一人ひとりそれぞれの場所で活躍しているので、会うたびに刺激をもらっています」
また、長く働きたいと考えている長縄にとって、働きやすい環境が整えられていることも大きな魅力です。
「コメ兵には小さなお子さんがいる女性社員も多く、男性の育休取得者も増えています。転勤についても、転勤の有無を自分で選択することが可能。また、年に2回7連休を取得できるのも、旅行好きの私にとってうれしいポイントです。従業員一人ひとりがやりがいを持って働ける環境が整えられていると実感しています」
働きがいのある環境の中、のびのびと成長を続ける長縄。これからのコメ兵を支えていく存在として、その活躍から目が離せません。
※ 記載内容は2023年8月時点のものです