競技人生のその先で出会った、もう一つのラグビーとの関わり方
私は大学4年生まで、体育会ラグビー部に所属していました。高校時代には花園(全国大会)に2度出場し、まさにラグビーにすべてを捧げてきた学生生活でした。就職活動が始まる時期になっても、私の夢は変わらず「ラグビー選手になること」。そのため、企業への就職活動ではなく、ラグビーチームに自分を売り込みに行く日々を送っていました。
しかし、現実は厳しく、トップリーグに所属するチームから声がかかることはありませんでした。最終的には競技の道を断念し、一般的な就職活動に切り替えることになります。正直なところ、当時は「とにかく内定が欲しい」という気持ちが先行していました。スタートが遅れた焦りもあり、目の前の選択肢だけを見ることで精一杯だったと思います。今振り返ると、視野が狭く、もっと多くの可能性があることに気づけていなかったと感じます。
一般企業への就職活動では、大学のOBが在籍している企業を中心に応募を進めました。その中で出会ったのが、J SPORTSです。入社前は、ラグビー中継やスポーツ番組を制作している会社だということは知っていましたが、具体的にどのような仕事をしているのかまでは、正直よく理解できていませんでした。
それでも、小さい頃から当たり前のように見てきたJ SPORTSのラグビー中継に、自分が携われるかもしれない。そのことに、純粋に心が動きました。「スポーツに関わり続けられる」というワクワク感が、最終的に入社を決めた一番の理由です。選手としての道は叶いませんでしたが、ラグビーと別の形で向き合える可能性を、この会社に感じていました。
現場で学び、任される側から作る側へ
入社後は、いわゆる研修といったものは特にありませんでした。現場に出て、実際の制作を見ながら、先輩社員に教えてもらう。そんな形で、実践を通じて仕事を学んでいくスタイルでした。最初は分からないことだらけで、毎日が勉強の連続でしたが、だからこそ吸収することも多く、非常に濃い時間だったと感じています。
入社前後でギャップがあったかと聞かれれば、特にありません。むしろ「これから学ぶことが山ほどある」という前提で入社していましたし、新しいことに向き合える日々を新鮮な気持ちで楽しんでいました。
配属先の先輩や同期の雰囲気は、良い意味で“体育会そのもの”でした。自分がこれまでラグビー部で過ごしてきた環境に近く、上下関係やチームワークを大切にする文化が根付いていたので、すぐになじむことができました。そうした環境のおかげで、精神的な不安を感じることなく、スムーズに社会人生活をスタートできたと思います。
入社してから現在まで、部署自体は変わっていません。ただし、任される役割や仕事内容は大きく変化してきました。最初の頃は、振られた仕事を一つひとつこなしていく立場でしたが、経験を重ねる中で、少しずつ「仕事を作る側」として関わるようになってきました。
この変化は、意識して狙ったというよりも、日々の積み重ねの中で自然と訪れたものだと感じています。その分、自分の判断や考えが番組や中継の内容に影響を与える場面も増え、責任の重さを実感するようになりました。一つひとつの現場経験を積み上げることで、確実にプロデューサーとしての視点が育ってきていると感じています。
選手目線を武器に、大学ラグビーの魅力を伝える
現在、私はJ SPORTS企画制作部に所属し、大学ラグビーコンテンツのプロデューサーを務めています。部署全体のミッションは、新規加入者数の拡大と解約率の低下に寄与するコンテンツを制作することです。その中で私は、大学ラグビーに関する中継や番組制作を担当し、主に予算管理や番組クオリティーの担保を担っています。
昨年から本格的に大学ラグビーのプロデューサーとして関わり、シーズンを通して一つの競技を盛り上げられたことは、大きなやりがいを感じる成功体験でした。中でも特に印象に残っているのが、長い歴史を持つ早明戦です。技術、制作、出演者、運営など、さまざまなチームと連携しながら、J SPORTSならではの演出や中継を形にすることができました。多くの関係者と力を合わせて一つの中継を作り上げ、大学ラグビーの魅力を視聴者の皆さんに届けられたことは、プロデューサーとしての大きな達成感につながっています。
振り返ると、学生時代の体育会ラグビー部での経験が、現在の仕事に大きく活きていると感じます。競技に対する理解や、ラグビーに関わる人脈は、制作を進める上で大きな強みになっています。選手や関係者の気持ちが分かるからこそ、番組で何を伝えるべきか、どの部分を丁寧に届けたいかを考えられる場面も多くあります。
一方で、反省点もあります。大きな失敗をしたわけではありませんが、もっと早い段階から主体的に行動し、自分から仕事を取りにいく姿勢を持てていればよかったと感じています。その反省を踏まえ、現在は自分から動くことを意識し、より良いコンテンツづくりに主体的に関われるよう努めています。
競技経験を武器に、自分の名前で仕事をするプロデューサーへ
今後の短期的な目標として掲げているのは、「自分の名前で仕事が取れるようになること」です。中継や番組制作といった既存の枠にとらわれることなく、スポーツを通じてJ SPORTSの新たな価値を模索していきたいと考えています。誰が担当したのかではなく、「桑山に任せたい」と言ってもらえるような存在になることが、今の大きな目標です。
中長期的には、より本格的にプロデューサーとして案件を牽引できるようになることを目指しています。そのためには、人脈づくりが非常に重要だと考えており、社内外を問わず、積極的にコミュニケーションを取っていくつもりです。ディレクターやプロデューサーとして評価される人は、最後まで物事を突き詰められる人だと感じています。一定のレベルまでは多くの人が到達できますが、その先の細部までこだわれるかどうかで、大きな差が生まれる。そうした部分に本気で向き合える人間になりたいです。
これから入社する皆さんには、ぜひスポーツ中継や番組制作に興味を持ってJ SPORTSにジョインしてほしいと思います。J SPORTSはスポーツ専門のテレビ局なので、スポーツが好きな人にとっては、好きなことに情熱を持って仕事に向き合える環境だと感じられると思います。実際には責任も大きく、決して簡単な仕事ではありませんが、その分やりがいも非常に大きいです。
働き方の柔軟さもあり、「何かを極めたい」「スポーツに本気で向き合いたい」という人にとっては、とても恵まれた環境だと思います。選手としての夢は叶いませんでしたが、今は別の形でラグビーと向き合い、スポーツの魅力を伝える仕事ができています。スポーツが好きで、その熱量を仕事にしたい方と、ぜひ一緒に働けることを楽しみにしています。

