「一緒に働きたい」と思える同期との出会いが、入社の決め手に
大学では情報系を専攻し、無線通信技術を用いた位置情報検出の研究に取り組んでいました。Bluetoothやビーコンを活用し、災害時の捜索活動などに応用できないかをテーマにした研究です。当時は現在のようなAirTagなどのデバイスもなく、限られた技術や情報の中で試行錯誤を重ねていました。
研究を進める過程では、英語論文を読み解く必要があり、専門用語の理解に苦労することも多くありました。また、生成AIがなかった時代だったため、分からないことは一つひとつ調べながら理解を深めていく必要がありました。じっくり腰を据えて課題と向き合うこの経験は、技術的な知識だけでなく、粘り強く学び続ける姿勢を身につける貴重な機会だったと感じています。
一方で、大学1年生から4年間、家電量販店でのアルバイトにも力を入れていました。接客や販売だけでなく、返金処理や締め作業といった責任のある業務にも早い段階から携わることができたのが印象に残っています。通常は長く勤めたスタッフしか任されない業務でしたが、「やりたい」と自ら声を上げ、日々の仕事に真摯に向き合ってきたことで、入社2年目には任せてもらえるようになりました。
渋谷という立地柄、外国人のお客さまと接する機会も多くありました。英語は得意ではありませんでしたが、接客英語を独学し、身振り手振りも交えながら対応することで、感謝の言葉をいただくこともありました。一緒に写真を撮ってほしいと言われた経験は、今でも強く印象に残っています。これらの経験を通して、相手の話を丁寧に聞く姿勢や、分かりやすく伝える工夫、そして最後までやりきる力が身につきました。現在の業務におけるお客さま対応や関係者との調整の場面でも、この経験が活きていると感じています。
就職活動では、両親が会社員として安定した生活を送っていたこともあり、「将来、家族に苦労をかけたくない」という思いから、安定性のある大手企業を中心に見ていました。特に、通信やインフラといった、普段は意識されにくいものの社会の当たり前を支えている仕事に魅力を感じていました。ベンチャー企業よりも、社会基盤を長期的に支える企業で、腰を据えて技術に向き合える環境を重視していました。
また、お客さまを身近に感じられる会社であることも大切にしていました。J:COMは、サービスの上流から下流までを担い、直接お客さまと接する機会がある点に魅力を感じました。学生時代はプログラミングへの興味から情報系を選びましたが、挫折を経験したこともあり、プログラミング中心の企業ではなく、通信インフラ系の企業を中心に受けていました。
J:COMについては、祖父が契約していたこともあり、小さい頃から親しみのある存在でした。チューナーを通して多くの番組が映し出される様子を見て、「魔法の箱」のようにワクワクした記憶があります。業界No.1という点から安定した会社という印象もあり、入社前は事業の裏側まで深く理解していたわけではありませんが、「楽しい体験を裏で支えている会社」という良いイメージを持っていました。
入社の決め手となったのは、採用過程の懇親会で出会った同期の存在です。人数が多く、人柄の良い方が多かったため、「この人たちと一緒に働きたい」と自然に思えました。グループに分かれて行ったゲームでは、全員が一生懸命取り組み、一体感が生まれました。そこで1位を取ってざっくぅグッズをもらえたことも良い思い出です。
さらに、入社後の研修が非常に充実していた点も魅力でした。最初の数か月間は、すぐに戦力になることを求められるのではなく、社会人としての基礎や業務の考え方をクラス形式で丁寧に学ぶ期間があり、無理なく学生から社会人へと切り替えることができました。所定労働時間が7時間15分であることや、残業代が1分単位で支給される点など、働きやすさの面でも安心して長く働ける環境だと感じ、入社を決めました。他社と比べて特に魅力を感じたのは、現場作業をすべて外注せず、社員が対応している点です。多くの先輩が現場経験を積んでおり、現場・お客さま第一の考え方が根付いているところに強く惹かれました。
段階的な研修とジョブローテーション。現場で学び本部へ、段階的に広がったキャリア
入社後は、社会人としての基礎から専門的な技術まで、段階的に学べる研修が用意されていました。 4月は全体研修として、ビジネスマナーや仕事の進め方など、社会人として必要な基礎を学びました。5月からは技術採用社員向けの研修が始まり、通信の基礎となるRF技術、つまり無線技術について、座学を中心に基礎から学びました。
6月から9月にかけては、技術センターでのOJTが始まり、実際の業務に携わりながら知識を身につけていきました。10月には技術系社員の集合研修があり、本部各部から直接説明を受けることで、会社全体の技術領域や組織の役割を理解する機会がありました。その後、11月から12月にかけて再び技術センターでOJTを行い、12月には部長向けの最終報告会で研修成果を発表し、約1年にわたる研修が終了しました。
中でも特に印象に残っているのが、技術センターでのOJTです。グループやチーム単位で研修を行うため、拠点内に多くのつながりができ、その後の本配属後も相談しやすく、仕事を進めやすい関係性が築けました。この研修で身につけた技術的な基礎知識は、現在の業務にも確実に活かされています。本社へ異動した後も、技術センターで経験した現場を統括する部署に関わることになり、現場を理解したうえで業務に取り組めていると感じています。
研修後、最初に配属されたのは九州技術センターでした。1年目から3年目まではSEとして、お客さま宅を訪問し、機器の設置・撤去や、宅内の通信・放送トラブル対応といったTS業務を担当しました。 3年目にはTS業務を行うSEのサポート業務を担当し、4年目にはSHE、つまりヘッドエンドとお客さま宅をつなぐ地域ごとの中継拠点となる局舎設備において、FTTH導入に向けた設備工事や検証業務に携わりました。同時に、幹線メンテナンスとして、幹線設備の移設工事や、回線に混入するノイズを除去・改善する工事の管理業務も経験しました。
5年目にはアクセスネットワーク企画部へ異動し、約3か月間、長期間運用されてきた技術基準の見直しや調整業務を担当しました。その後、5年目から6年目にかけてはヘッドエンド運用部にて、トラヒック分析業務やFTTH構築、設備の資産管理業務に従事しました。 そして7年目から現在は、RFソリューション推進部に所属し、宅内の通信・放送トラブルに関する品質や障害傾向の分析、そして分析結果をもとにした改善施策の検討・推進を行っています。
入社後に感じたギャップの一つは、技術センターに思っていたより若い社員が少なかったことです。当時はジョブローテーションで数年後に本社へ異動する先輩が多く、技術センターに残っている若手が少ない印象でした。配属初日は若い社員がほとんどおらず、総務の方も母親くらいの年齢で、まさに「九州のお母さん」という存在でした。この点は、良くも悪くも想像と違っていた部分ですね。
一方で、良い意味でのギャップもありました。職場は想像以上に明るく、ワイワイした雰囲気でした。大企業ということで、挑戦の機会が限られているのではないかと思っていましたが、実際には「やりたい」と声を上げると、挑戦させてもらえる柔軟な環境がありました。その自由度の高さは、良い意味でイメージと異なり、魅力に感じています。
「現場と同じ目線で」トラブル削減を支える分析業務
現在は、RFソリューション推進部に所属しています。部署のミッションは、お客さまトラブルの削減と、お客さま満足度の向上です。通信品質やトラブルの傾向を技術的に分析し、再発防止や品質改善につながる施策の立案・推進を行っています。
私自身は、宅内の通信・放送トラブル対応に関する分析業務を主に担当しており、業務全体の約半分を占めています。トラブルデータや品質データをもとに原因や傾向を分析し、トラブル削減につながる施策を検討し、実際に現場で活用できる形に落とし込むための調整を行っています。また、現場から寄せられる意見や課題を受け取り、それを施策へ反映させる役割も担っています。「お客さま満足度を上げたい」という想いは現場と共通しており、分析という立場でありながら、現場と同じ目線で仕事ができていると感じています。
チームには、現場経験が豊富なプロフェッショナルなメンバーが多く、年齢も離れた先輩方が中心です。現時点では一メンバーとして業務に取り組みながら、日々多くのことを学ばせてもらっています。技術的な考え方や課題の捉え方、分析結果をどのように施策につなげるかといった点を、実務を通して吸収しています。
一方で、業務の前提となる知識や基準が非常に高く、分からない点をそのままにしてしまうと理解が追いつかなくなる場面もありました。会議の流れを止めないよう確認するタイミングを工夫したり、専門用語を一つひとつ整理して理解したりと、最初は苦労することも多かったです。それでも、意識して質問し、学び続ける姿勢を大切にしてきました。
特に印象に残っているのは、分析業務を通じて障害やトラブルの早期解決に貢献できた経験です。現場から寄せられた複数の情報を整理し、関係部署と調整を重ねながら原因や対応方針をまとめたことで、トラブルの収束が早まり、現場の負担軽減につながりました。分析結果をそのまま渡すのではなく、関係者をつなぐ「橋渡し役」として、分かりやすく整理・調整することが自分の役割だと感じています。その役割を果たせたときに、大きなやりがいを感じます。
また、現場からの困りごとに対して、分析結果をもとに解決策を提示できたときや、障害の早期解決につながったときには、自分の仕事が最終的にお客さまのトラブル削減やサービス品質の向上につながっていることを実感できます。その点が、この仕事の一番の魅力だと思います。
分析力を磨き、人の成長を支えるエンジニアへ
今後の目標として短期的には、分析スキルのさらなる向上を目指しています。現在は日々100万件を超えるデータを扱っており、従来の手作業による分析には限界を感じています。そのため、AIを活用した分析手法の導入に挑戦したいと考えています。人の目では気づきにくい傾向や新たな切り口を見つけることで、お客さま満足度の向上につながる施策を、より精度高く打ち出していきたいです。
あわせて、TS(宅内トラブル対応)に関する課題解決に向けた検証環境の構築にも関わっています。検証を行うには、RF技術(無線周波数に関する技術)だけでなく、ネットワークやIPなど、幅広い技術知識が求められます。今後はこれらの領域についても理解を深め、技術の引き出しを増やしていきたいと考えています。将来的には、誰かのサブとして支える立場ではなく、主担当として業務を任せてもらえる存在になることが目標です。
中長期的には、マネジメントの立場で人の成長を支える役割に挑戦したいと考えています。技術センターに所属していた頃、複数名の後輩をサポートする経験をしました。新人SEに対して、現場作業への同行によるOJTやトラブル対応時の相談対応を行い、単に作業手順を教えるだけでなく、「どう考えて切り分けるか」といった思考面のフォローも意識してきました。また、失敗したときや不安を感じているときには、声かけを行うなど、メンタル面のサポートも大切にしていました。これまでに3名の後輩をそれぞれ約1年間サポートしてきましたが、「答えを与える」のではなく、一緒に考えながら成長を後押しする姿勢を大切にしてきました。
後輩が成長し、現場で活躍していると聞いたときは、自分のことのように嬉しく感じます。最初は不安そうだった後輩が、自信を持って対応できるようになり、「ありがとうございました」「あのときのアドバイスが役に立ちました」と言ってもらえたときには、大きなやりがいを感じました。自分自身が前に出て成果を出すだけでなく、誰かの成長を支えることでチーム全体の力が高まる。その実感が、将来マネジメントの立場で人を支えたいと思うようになったきっかけです。
もちろん、後輩をサポートする中で難しさを感じることもありました。伝えたつもりでも意図が十分に伝わらなかったり、注意や指摘の仕方に悩んだりする場面です。そこで、「なぜその対応をするのか」「どう考えれば判断できるのか」と、考え方の背景を丁寧に説明するよう心がけました。また、成功体験を積んでもらうために、あえて任せて見守ることや、後輩の性格や状況に合わせて伝え方やタイミングを工夫することも意識しました。その結果、自分で判断できるようになる姿を見ることができ、教える側としても多くの学びがありました。
部下の活躍を後押しできる存在になるためには、自身の技術理解を深め続けることが不可欠だと感じています。技術と人の両面からチームを支えられるマネージャーを目指し、日々の業務の中ではチーム全体の動きや役割分担にも目を向けるようにしています。自分の担当業務だけで完結させるのではなく、「今、誰がどこで困っていそうか」「全体として滞りはないか」といった視点を持つことを意識しています。また、業務を進めやすくするために、事前の情報整理や共有、相談や巻き込みも大切にしています。現在は、マネージャーや先輩の立ち振る舞いを観察しながら、「どのタイミングで、どのような判断をしているのか」を学んでいる段階です。
J:COMの魅力は、研修の充実度と事業・業務の幅広さにあると思います。「まだやりたいことがはっきりしていない」「漠然と技術に関わりたい」という方でも、異動やさまざまな業務経験を通じて視野を広げることができます。その一方で、特定分野を極めたいという思いも尊重され、専門性を深めていける環境があります。成長意欲があれば、飽きることなく長く挑戦し続けられる会社だと感じています。
最後に学生の皆さんへ。J:COMには、学びたいという姿勢があれば、先輩が丁寧に教えてくれる風土があります。これまでの経験や知識以上に、前向きに取り組む姿勢やコミュニケーションを大切にできる人と一緒に働きたいと思っています。視野やスキルは、働く中で自然と身についていきます。何事にも前向きに挑戦できる方であれば、必ず成長できる環境です。皆さんと一緒に働ける日を、心から楽しみにしています。

