目標達成から見えた次の課題。新たなステージは「持続的な進化」
JA三井リースは、2025年から2028年までの3年間を対象とする中期経営計画「Sustainable Evolution 2028」を始動させました。前回の中期経営計画では、大きな目標を達成し、その確かな手応えを自信に変え、次なるステージへと歩みを進める今、新たな計画はどのような想いで策定されたのか。前田は語ります。
「前回の中期経営計画を振り返ると、 営業資産や収益を倍増させるなど、大きな事業拡大を果たしました。全社を挙げて尽力してきた結果であり、目標達成は事実として、社員は十分自信を持っていいことだと考えています。
一方で、収益や事業規模拡大だけを追い求めたことによる歪みのようなものも出てきました。たとえば、バランスシートの肥大化や収益率の低下に加え、各部門がそれぞれの営業目標を達成することに集中した結果、縦割り意識が強まり、横のつながりが薄れてきたり、人材不足といった課題も生じてきたのです。
こうした課題に一つひとつ手当てをし、持続可能な会社にしていくためにはどうすべきか。そこを議論して作られたのが、今回の『Sustainable Evolution 2028』です」
顕在化した課題を解消するために、さまざまな施策が盛り込まれています。
「たとえば、収益性の課題に対しては、PAT(当期純利益)目標に加え、新たにROA(総資産利益率)や自己資本比率を財務目標に加えました。それによって、財務戦略やポートフォリオマネジメントをより強化していくこととなります。さらには格付をもっと上げて資金調達コストを下げたり、調達の選択肢を増やしたりすることも大事です。
連結ベースでのガバナンスも強化します。グループガバナンス委員会を立ち上げ、内部統制にも力を入れていきます。組織の問題については、当社の強みであるJAグループやパートナー企業とのリレーションを活かし、顧客に最適なソリューションを提供できる体制へ移行するため、一部改組を実施しました」
そしてタイトルにもなっている「Sustainable Evolution(持続的な進化)」という言葉には、未来に向けた強い意志が込められています。
「会社は継続していくものですから、その年度だけ結果が良ければいいというわけではありません。中長期的な目線を持つことが不可欠です。そのためには、人材はもちろん、組織、システムといったさまざまな仕組み作りが大事で、持続可能な会社にするために必要不可欠な取り組みだと考えています」
失敗を恐れず、挑戦する人を応援していきたい。「Go for it!」に込めた想い
今回の「Sustainable Evolution 2028」で大きな柱として掲げられているのが「人的資本経営」です。数ある経営課題の中で、今、JA三井リースが「人」への投資を最重要視する背景には、会社と社員の関係性をアップデートし、共に成長していこうという考え方があります。
「今回の大きなテーマは、会社と社員の“相互成長”です。これからは、会社と社員がお互いに信頼関係を醸成し、双方向で成長していくことをめざします。
会社側は研修や教育への投資を行い、挑戦するための「場」と「機会」を提供し、環境も整えていく。一方で社員は、ビジョン実現に向けて自らの価値を高め、自律した人材へと成長していく。その双方向の関係性を築いていきたいのです」
その実現に向けたスローガンが、「Go for it!」です。この言葉には、社員一人ひとりの背中を押し、挑戦を文化として根付かせたいというメッセージが込められています。
「『チャレンジすることが当たり前』という社風を作っていきたい。今までも言葉では言ってきましたが、スローガンを掲げることで、そのマインドセットを全社に浸透させたいと考えています。
失敗を許さないような雰囲気ではなく、むしろ、挑戦する人をみんなで応援していけるような会社にしたい。自ら『これをやりたいんだ』と信念を持って言える人に対して、周りがしっかりとサポートしていく。それがわれわれが考える『Go for it!』です」
会社として「場と機会を提供する」という考えは、働く環境の整備にも表れています。2025年度に予定されている本社移転もその一つ。
「移転の理由はいくつかあります。まず、事業規模の拡大に伴って社員が増え、オフィスが手狭になってきたこと。そして、ビジネスの中心地である日本橋エリアに移ることで、新たなビジネスチャンスを創出したいという狙いもあります。デジタルインフラの刷新も行います。
新しいオフィスでは、通信環境はもちろん、AV機器などを充実させ、地方の拠点や海外ともスムーズにつながれるように、しっかりと整備をしていきます」
求めるのは広い視野と専門性。挑戦できる環境は整っている
「人的資本経営」を推進する上で、核となるのはやはり「人材」です。前田は求める人物像について語ります。
「人材がすべてだと思っています。良い人材がそろっている会社でなければ、成長はあり得ません。特定の誰かが稼ぐ会社にしたいわけではなく、社員みんなが生き生きと働き、頑張っていける会社にしたい。きれいごとかもしれませんが、そう考えています」
「挑戦するのが当たり前」というマインドを共有し、会社と共に成長していける人材。前田は、これまで出会ってきた「すごい」と感じる社員には、ある共通点があったと語ります。
「活躍されている方々に共通しているのは、惰性で仕事をしない、ということでしょうか。常に問題意識を持って仕事にあたり、周りを巻き込んでいく力がある。一人で旗を振っていても、誰もついてこないこともありますから。もちろん、部署の特性によって活躍の仕方はさまざまですが、信念を持って周りを巻き込んでいけるエネルギーのある人が多いように感じます」
こうしたマインドは、新卒・中途を問わず、これからのJA三井リースを担うすべての人に求められる資質です。
「『Go for it!』を体現できる人というのは、まさに周りを巻き込める人です。そのためには、まず自分が信念を持ち、しっかりと勉強しなければ誰も手伝ってくれません。その上で、『これをやりたい』と自ら手を挙げられる人であってほしい。
財務目標を見て、達成するために何をすべきかを考えられる人に来てほしいですね。自分の部署の仕事しか見ていないと、会社の大きな数字はピンとこないかもしれません。どの部署にいても、会社全体のことを自分事として捉え、考え、語れるような人と一緒に働きたいです。
そしてもう一つは、自分の仕事を極め、プロフェッショナルをめざしていける人。担当する業界や領域について、専門家をめざすくらいの気概で取り組んでほしい。広い視野を持つことと、専門性を深めていくこと。理想を言えば、その両方ができる人が最も必要な人です」
では、もしそのような人が仲間になってくれた場合、どんなことを期待するか。前田はこう表現します。
「おそらく、そういう人は自分から『あれをやりたい』『これをやりたい』と言うはずなんです。私たちはその声に耳を傾け、後押しをします。会社としてのルールはありますが、ちゃんと説明をして納得のいく内容であれば、足を引っ張るようなことはしません。むしろ、しっかりと応援します。そういう意味で、挑戦できる環境は整っていると思います」
挑戦することが当たり前に。 JA三井リースで働くことが誇りとなる会社をめざして
新中期経営計画を達成する2028年、JA三井リースはどのような会社になっているのか。そこには、事業規模の拡大だけではない、質的な変化を期待すると言います。
「2028年というと、あっという間ですよね。現在の営業資産は連結決算で約3兆円を超えますが、3年後には4兆円、5兆円という規模になっているかもしれません。そうなると、次のステージが見えてきます。
社会からもある程度認められ、決算がぶれない安定した会社になっているでしょう。そうなれば、次の成長に向けたさまざまな打ち手を考える“選択肢”が増える。2028年は、そういう年になるのかなと思います」
事業拡大に向けては、農林水産業や地域活性化、カーボンニュートラルといった社会課題の解決につながる領域や、コーポレートベンチャーキャピタルを通じたベンチャー投資などにも、よりいっそう力を入れていく計画です。そこでは、JAグループや三井グループといった強固なパートナーとの連携が、他社にはない価値創造の源泉となります。
そして前田は、人事総務部長として、また一人の社員として、会社の未来に馳せる夢を語ります。
「個人的な目標というよりは、会社をこうしたい、という想いが強いですね。できれば、すべての社員が生き生きと、毎日会社に来るのが楽しいと思えるような、そんな会社にしたい。
そして、『JA三井リースで働いている』と言ったら、周りの人から『すごいね』と言われるような会社にしたいですね。そのためには、会社のプレゼンスを上げていく必要があります。われわれは正々堂々とビジネスをやっているわけですから、もっと世の中に知られるべきですし、会社からの発信も強化していきたい。ビジネス面だけでなく、社員の質も高めて、『あそこの会社の社員はいいね』と言われるようになりたいです」
その理想の姿を実現するために、不可欠なもの。それは、社員一人ひとりのマインドセットの変革に他なりません。
「繰り返しになりますが、『挑戦するのが当たり前』という雰囲気を、全社員が共有しないと会社は変わらないと思っています。社長がよく『1割でも否定的な人間がいたら、それは“変わった”ことにはならない』と言うのですが、まさにその通り。やりたいことは人それぞれ違うでしょうが、挑戦すること自体を当たり前と捉える文化を、みんなで一緒に作っていきたいですね」
大きな目標達成という成功を糧に、次なる「持続的な進化」へと舵を切ったJA三井リース。挑戦を歓迎する風土のもと、社員一人ひとりが主役となって、会社の未来を切り拓いていきます。
※ 記載内容は2025年12月時点のものです
