実はお客様とのコミュニケーションこそが肝。試験職の仕事の実際とは
北海道支店苫小牧合材工場に所属する木谷の主な業務は、アスファルト混合物の品質を保証すること。工場から出荷したアスファルトが規格値から外れていないかの確認や、現場確認を行いながら合材の仕上がり具合を確認します。また、お客様からのフィードバックを受け、さらに品質向上をめざしていくことがミッションとなります。
「北海道の厳しい気候の中で、温度管理をはじめとする品質の確保は、日々の業務の中で最も注力しているポイントです。工場から出荷したアスファルト合材は、季節や気温の変化に応じて変化しやすいため、出荷温度の調整、密度や安定度の確認は、その先の完成した道路の安全性を保つ上で欠かせない工程です。
とくに温度管理が重要になるのは、北海道という地域ならではかもしれません。季節や気温によって出荷時点での適切な温度もかなり変わるため、状況に合わせた調整を行っています」
アスファルト合材の出荷先は苫小牧市をはじめとしてその他の周辺都市にも及びます。北海道の広大な土地を前提として、出荷作業では品質と共に物流面での課題も考慮しながら、地域特性を理解してそれに合わせた対応をとりながら進めることが必要とされているのです。
「品質管理を担当する試験職としては、お客様とのコミュニケーションが非常に重要です。何か少しでも問題が発生した場合には迅速な対応が求められますね。出荷する前のプラント全体の管理から配達先まで気を配るべきポイントは多数あります。私の場合、去年からはさらに多くの業務をこなすことが増え、責任もこれまでより大きくなりました」
1年目の研修を終え、木谷の試験職としてのキャリアは東札幌での勤務からスタートしました。そして2022年から現在までは苫小牧での業務に就いています。
「最初の配属でお世話になった東札幌工場時代の先輩たちとの連携は今も続いています。たとえば工場が違っても会議で話をすることもあります。わからないことがあれば現在の工場長にもよく相談しますね」
木谷が日々の仕事においてもっとも重視しているのは、お客様からの要望を真摯に受け止め、それに基づいた改善を行うこと。出荷したアスファルト混合物に関する指摘を受けた際には、出荷時の温度調整など調整を重ね、問題解決に取り組んでいます。
一人の試験職として、多岐にわたる業務に携わりながら、品質管理の重要性を日々実感している木谷。アスファルトの品質を保つことは、社会の安全と快適な移動を支える社会的使命に直結し、前田道路での仕事でそれを実感できている、と話します。
インフラ業界の仕事の興味深さへの気づきと人柄に惹かれ、前田道路へ
就職活動時、木谷が自身の軸としていたのはインフラ事業でした。
「学生時代は水環境に関する研究をしていたため、最初はその知識を生かせる企業を探していました。やがて、空調設備や道路など、社会の基盤を支える事業にも関心が高まっていきましたね。水環境に限らず、幅広いインフラ企業に目を向け、多くの選択肢を検討していました」
木谷は内定を10社ほどから得たと言いますが、その中から前田道路を選んだのには、決定的な理由がありました。
「面接を通じて、会社の雰囲気や人柄の良さを感じ取れました。また、インフラというのは今後も世の中に変化があったとしても必要不可欠であることにも魅力を感じましたし、一生続けられる仕事だと思えたんです。
そしてもう一つの大きな理由は、東日本大震災や北海道での地震の際、地面が割れて不通になってしまった際に、まず前田道路の名前が出ることがあります。生活になくてはならない道路というものの復旧に携わることが直接できるなんて、とてもやりがいのある仕事だと感じました。
だからといって、私は元々、土木関連の知識があったわけではないです。けれども入社後に研修を経て、日々当たり前にあるものが、どんなプロセスを経て作られているのかを学び、さらにおもしろさを感じました」
また、学生時代の研究が仕事に関連していることに気づく機会もあり、嬉しさを覚えたとも。まったく関係ないと思っていた学生時代の研究が、実は現在の仕事にも役立っていた、という発見により、仕事のおもしろさが一段と感じられるようになった瞬間でした。
こうして入社後の研修では、アスファルト混合物に関する基礎知識から学び、仮配属として実際の施工現場も経験してきました。しかし、ちょうど木谷の入社時はコロナウイルスの影響で自宅待機となることも多かった時期。入社当時は予期せぬ困難も経験したと振り返ります。
「研修時はアスファルト混合物について学ぶなど、基礎的なことから学んで来ることができました。しかし、コロナ禍により実際の現場を見に行く機会が少なくなっている部分もあり、多少、このままで大丈夫だろうかと不安も当初は感じていました」
コロナ禍で経験した仮配属時代。そこでの出会いが以降の大きなモチベーションに
本配属となる前に1年間の研修期間を経験した木谷が、とくに印象深いと話すのは静岡合材工場での仮配属の経験です。
「仮配属でお世話になっただけなので短い期間ではありましたが、最初に経験したアスファルトプラントでの仕事は、私にとって大きな転機となりました。
当時そこで学ばせてもらった先輩社員さんが、日々変化する材料の管理や良い品質のアスファルト混合物を提供することの重要性を教えてくれたんです。その経験でモチベーションが上がり、自分の本配属前までに、より多くを学びたいという意欲が強くなりましたね」
研修で学んだことを基礎として、現場に配属となってからは、知識だけではないお客様との実際のコミュニケーションや日々の確認作業の重要性を痛感し、さらに成長してこれたと木谷は話します。
「研修では得られなかった、お客様との直接のやりとりがプラントにはあり、問題発生時には、ただ解決するだけでなく、再発防止やより良い対応を考えることが求められますから。現場での経験から思考が深まり、お客様との信頼関係を築いてこれたと思います。
『また何かわからないことがあったら木谷さんに聞くね』とお客様から言ってもらえた時の喜びは、自分にとって大きな自信となっていますね。今後も、お客様から自分に直接お問い合わせのお電話が来るような状況を作ることが理想なんです。頼りにされる存在になるためには、まだまだ勉強が必要ですが、その努力を惜しまないつもりです」
いずれは、お客様から自分の名前を指して頼ってもらえるような存在に
5年目を迎えた木谷の今後の目標は、やはりお客様から信頼され、頼ってもらえる試験職であること。
「そのためには、問題が起こった時に解決策を見つけるというだけでなく、これからの自分はその問題を未然に防ぐための行動や、より効果的に対応できる方法を考えることが重要だと感じています。
まずはお客様にも名前を覚えていただき、信頼される存在になるために、知識もまだまだたくさん身につけなくてはなりませんね」
言葉の端々にさらなる成長への強い意欲が感じられる木谷ですが、大事にしている価値観は、「後悔のないように生きること」。
高校時代に他界した父親の教えを受け継ぎ、“愉快に”生きることを心がけている木谷は、プライベートでは、音楽を愛する一面も。年に最低でも1回は必ずライブコンサートに行くことを自分と約束し、今年もすでに一度、来日したアーティストのライブを札幌ドームで堪能してきたと嬉しそうに話します。音楽から得るエネルギーは、仕事の忙しさや責任の中も自分をリフレッシュさせる源泉となっていると嬉しそうに話します。
また、生活の支えとなっているのは、妻の存在。結婚してからは守るべきものが増えたと感じていると言います。
「自分の趣味も大事ですが、結婚してからは、妻のものを買うことが増えました。大学時代に知り合い、現在では妻となった彼女との生活は、私にとって大きな支えです」
将来的には、工場長や経営者としての経験を積みたいという木谷。支店長の役職が、まずは当面の目標です。
「自身をさらに上のポジションに押し上げていきたいですね。いつかは、会社を経営する立場にも興味があります」
木谷の持つ情熱と、前田道路での仕事への愛着は確かなもの。北海道での道路を安全に保つべく、これからも試験職としてさまざまな人と関わりながら経験を積んでいく未来が見えました。
※ 記載内容は2024年4月時点のものです
