育児・介護休業法の改正により、男性による子育てを後押しする仕組みが整いつつある日本。ホンダロジスティクスでも年々、育休を取得する男性が増えていて、2022年の男性育休取得率は45.5%でした。そこで、育休を取得したことのあるF.R、H.D、N.Tが、育休を取ったきっかけや育休期間の過ごし方、不安に思ったことなどを語り合います。
▲写真左からF.R(新建屋プロジェクト 主任)、H.D(日本事業本部 管理課 総務係 係長)、N.T(製品物流部 製品管理係)
仕事への不安はあったものの、上の子の面倒を見るために育休を取得
──まずは、皆さんが育休を取得しようと思った理由を教えてください。
F:私は第2子が生まれる際に育休を取得しました。当時、上の子が保育園に通っていたこともあり、産後のつらい時期に妻と子どもが遠い実家に戻るよりも、自分が家にいてサポートする方が良いと考えたのです。そこで家族とも相談して、1カ月の育休を取得することにしました。
H:私も育休を取得したのは第2子が生まれたときです。上の子はまだ幼稚園に通っていたので、1カ月は親に手伝いに来てもらっていたのですが、親も働いているため、これ以上負担をかけるわけにはいかないと、私が育休をとることにしました。
実は、有給休暇で対応するか、休職するか悩んでいたのですが、私自身、事業所の統括部門で育休を推奨する立場。妻からも「自分から率先して取るべきだよ」と言ってもらえたことが決め手となりました。
N:お2人と同じで、私も第2子が生まれたときに、上の子が寂しくないようにと育休を取りました。最初は有給休暇で良いのではないかと感じましたが、子育てが大変な時期に有給休暇が減ってしまうことに不安もあり、育休を取ることにしました。
──パパ育休が推奨されているとはいえ、仕事や職場に対しての不安はありませんでしたか?
H:育休を取得した当時も係長でしたから、自分の業務を引き継ぐことになる部下や同僚には最後まで申し訳ない気持ちがありました。実際、育休の最初の1週間は仕事のことが気になってソワソワしていました(笑)。
でも、上司が「自分も今の時代だったら育休を取っていたよ」と言ってくれたんです。それが、ありがたかったですね。
N:やっぱり、仕事のことは気がかりでしたね。職場のみんなは快く受け入れてくれたのですが、製品物流部は月初が忙しいのと、「これは自分でやったほうがいいかな」と思う仕事もあったので、月初を避けた上で2週間ずつに分けて育休を取りました。
F:育休に入る前の業務調整は、一番のネックかもしれませんね。育休取得時は間接部門にいたということもあり、どちらかというと業務の調整がしやすかったです。職場に負担をかけずに育休を取れるかどうかは、育休取得推進における核心になる気がします。
職場のサポートのおかげで、スムーズに仕事復帰。「また頑張ろう!」と思えた
──育休中の過ごし方について教えてください。
H:下の子の面倒は妻が見て、私は上の子を見ると役割分担しました。幼稚園への送り迎えをしたり、公園に行って遊び相手になったりしていましたね。
N:私も、上の子が寂しい想いをしないように、上の子に寄り添うことに徹していました。「育児のための休業」ということを常に頭に置きながら、妻の負担を増やさないように頑張ったつもりです。
F:私は、上の子の面倒を見つつ、洗濯や掃除、得意ではありませんが、料理もしていました。妻の出産後のダメージを考え、「とにかく妻が体を動かさなくていいようにカバーしなければ」という気持ちでした。
H・N:素晴らしいですね。奥様からの反応はどうでしたか?
F:自分なりに頑張ったのですが、妻からの評価はまだもらっていません(笑)。
──皆さん、育休前の仕事の引継ぎへの不安があったとのことですが、育休明けの仕事復帰はスムーズでしたか?
N:スムーズでした。部署のみんなが、私がすぐに業務に入れるように準備しておいてくれたので、ありがたかったですね。おかげで、気持ちもすぐに切り替えられました。
上の子も、パパがいない状況にすぐ慣れたようで、育休明けの初日は帰宅すると玄関まで迎えに来てくれたのに、2日目には来てくれなくなりました(笑)。
F:たまったメールをチェックするのが大変でしたが、私もスムーズに業務に入れました。サポートしてくれた職場の人たちへの感謝の気持ちが湧いてきましたし、自然と「また頑張ろう!」という気持ちになりました。
H:私も同じです。総務係長で育休を取った人が初めてだったこともあり、同僚から「すごく話題になっていたよ!」と電話がきたときは嬉しかったですね。
会社として、育休を取りやすい風土や仕組みを作っていくことが必要
──育休を取得して良かったと感じていますか?
F:妻の負担を少しでも軽くすることができたので、良かったと思います。個人的にも貴重な経験ができたと思っていますし、仕事のことは任せて、育児と家事に専念できたことが楽しかったですね。
N:私も、取れて良かったです。上の子もまだ自分の気持ちを言葉にできない年齢なので、その気持ちをサポートできたのではないかと思います。
育休が取れたのは、職場の皆さんの理解があってこそ。感謝していますし、「もっと頑張ろう!」と仕事へのモチベーションも上がりました。
H:そうですね。周りのサポートがあったおかげで育児に集中することができて、取って良かったなと思います。今後は、皆が取りやすいように自分の経験をどう伝えていくかを考えたいですね。
──経験者の目線から、育休を取得しやすい風土になるには何が必要だと思いますか?
H:会社として取得を呼びかけることは簡単ですが、職場や仕事内容によって取得のハードルは異なると思います。たとえば、育休を取得する従業員がいる場合はスポットで応援がくるなど、実情に即したサポートができる仕組みづくりも必要だと思います。
F:自分が休んでいる間の仕事のコントロールを誰がするのかというのは、育休を取得する上でハードルの一つ。本人だけではなく、チーム全体で考える風土があると良いですよね。
あとは、気軽に相談できるように、普段のコミュニケーションが大切だと感じます。部署によっては管理職との距離が遠いところもあると思うので、上司以外にも相談できる場を設けるのも良いかもしれません。
N:給与が減ってしまうのではないかとか、漠然としたマイナスイメージで踏みとどまっている人もいると思います。育休取得のタイミングによっては社会保険料が免除になるなど、さまざまな制度があると周知することも必要です。
F:こういった情報は当社のポータルサイトにも載っていますが、会社から積極的に情報発信していくことも必要ですよね。
H:もちろん、取得する、しないの選択は個人が決めることですが、会社が積極的に「育休取得を推奨します」と掲げることは大切です。こういった記事や社内報で発信することも効果的だと思いますし、私も事業所の統括部門として、取得しやすい風土を作っていきたいと思います。
──まだ課題はありつつも、お話を聞いていると、ホンダロジスティクスで男性の育休取得率が上がっている理由がわかりますね。そのほかの部分でも、これまで以上にさまざまな選択ができるような環境が整い、誰もが働きやすい会社になることが期待できそうです。
本日は、ありがとうございました!
