「豊かな明日へ、信頼の架け橋を」──北國FHD社員組合がめざす組織の姿
北國FHD社員組合の執行部は、執行委員長と書記長の専従2名と本業に携わりながら活動する非専従執行委員10名で構成されています。野崎は2024年8月から書記長になり、2025年3月から執行委員長を務めます。
「社員組合は、組合員のキャリア自律支援やエンゲージメント向上、職場環境をよりよくするためのセミナーやレクリエーションの企画運営を行っています。また、人事制度改定に関する説明や組合員からの意見集約、労使協議を通して経営陣との対話も実施しています。
セミナーやレクリエーションは、さまざまな考え方の層にアプローチができるように組合員の意見を取り入れながら企画を進めています。気軽に参加できて楽しめるだけでなく、社員同士の交流が生まれ、学びやリスキリングのきっかけにつながることをめざしています」
組合活動において大切にしている価値観について、野崎は次のように語ります。
「多くの組合員の意見や価値観を企画に取り入れることで、幅広い層に向けた活動にしたいと思っています。たとえば、企画を考える際にアプローチしたいターゲット層がいても、こちらの思い込みで参加者を絞らないようにしています。今後も、誰でも参加できる雰囲気を大切にしていきたいです。
私自身、組織としては女性初の執行委員長という立場ではありますが、必要以上に女性の立場に捉われることなく活動をしていきたいと考えています。会社の中にはいろんな立場の方がいて、一人ひとりが違和感なく選択をできるような活動を進めていくことが大切だと思います」
会社を深く知り、もっと好きになる──組合活動が変えた視点と未来への想い
もともと人と話をすることが好きで、地域や人の役に立つことがしたいという想いがあったと振り返ります。
「就職活動をする中で、誰かの人生に良い影響を与えるような仕事をしたいと思っていました。その中で、銀行であればお客さまのために幅広い分野で貢献できると考え、地元である北國銀行で働きたいと思いました」
入社後は銀行の窓口業務を担当。異動で働く場所を変えながら、さまざまなお客さまと関わる中でスキルを磨き経験を積んでいきます。
「お客さまのライフプランを考える中で、将来に向けた選択肢を一緒に考えていくことができました。お客さまとの対話を通じてさまざまな考え方や選択肢があることに気づき、自分自身も学びながら成長することができました」
2021年、当時の組合執行委員からのオファーをきっかけに、野崎は組合活動への参加を決意します。入社3年目のタイミングで、窓口業務だけでなく、自分の可能性を広げる新しい選択肢として組合活動に魅力を感じたと野崎は言います。
「それまでは職場を代表する代議員という立場で関わっていましたが、執行委員としての具体的な活動内容についてはあまり認識していませんでした。実際に組合執行部の活動に参加する中で、とくに組合員向けのアンケートの分野に興味が湧きました。組合としてアンケートを実施し、組合員の方からの声が直接活動につながっていくことにやりがいを感じました。
執行委員会に参加するようになり最初は初対面の方ばかりで緊張していましたが、話をする中で自分自身の意見が伝えやすい場であると思ったのと、さまざまな部署の方がいらっしゃることで多様な意見が出ているのは組合ならではの環境だと思いました。
組合活動での学びは、業務にも活きたと話します。
「先輩方の話し方を聞いたり、異なる考え方の視点に触れたりしたことで『もっと自分も成長したい!』とより思うようになりました。活動の中で説明する機会が増え、どうすれば相手に伝わるのかを今まで以上に考えるようになり、自分自身の話し方や意見の伝え方に改善の余地があることに気づきました。そこで、人前で話す機会を自主的に増やし、先輩方の話し方を見て学んで。より良くしたい一心で実践を重ねました。
また、組合活動を通して今まで以上に会社のことを考えるようになり、身の回りで起きることをより自分事として捉えられるようになりました」
「今の自分がしたいこと」を考えて選んだ、専従への決断
組合活動3年目を迎えた2024年。野崎は区切りをつけて卒業しようと考えていましたが、自身のキャリアに対する固定観念に気づきます。
「前任の委員長と1on1をする中で、私自身キャリアはこうあるべきという思い込みに囚われていたことに気づきました。今の自分がしたいことは何かを考えた時に、今まで携わってきた窓口業務だけでなく、組合専従という選択肢が浮かんできたんです。
なぜ、これまで女性が組合専従のキャリアを選択することがなかったのだろうと思い、今後、組合が誰にとってもキャリアの選択肢の1つになるといいなと思いました」
こうして、新たなキャリアに進むことを決意した野崎。周囲からはたくさんの温かい言葉があったと言います。
「皆さん『頑張ってね』と背中を押してくれて、とても嬉しく感じました。ただ、女性初という立場に対して『すごい』と言われた際に、嬉しい気持ちがある一方でそれには違和感がありました。無意識とはいえ、組合活動は男性がメインというイメージがあったからこその驚きだと思うからです。
私は、性別や年齢に関係なく自分らしいキャリアの選択をできることが大切だと考えています。性別や年齢が理由でキャリアの選択やチャレンジができない。そうした固定観念が根付いたままにならないよう少しでも変えていくことに貢献したいと思えた出来事でした」
こうして、2024年から組合専従となった野崎。組合活動を続ける中でとくに印象に残っているのは、社内のキャリアサポートチームの活性化をテーマに取り組んだ社員組合のコラボレーション制度(社内副業制度)の活動だと振り返ります。
「コラボレーション制度では組合員がしたいことをベースに、組合執行委員が一緒に企画から実現まで取り組みます。その1つがキャリアサポートチームの活性化でした。どうすればキャリアサポートチームの取り組みをより活性化できるか考えるのは難しく感じつつも、とても楽しかったです。
実際にtalentbookの記事として情報を発信し、現在はキャリアサポートチームと社員組合が一緒になってキャリアに関する取り組みをしていこうという動きにつながっています。こういった組合員の声を実現できたり、他の部署と連携した取り組みができたりすることは組合の良さであると実感しました」
多様性を支える組合へ──すべての社員が自分らしくいられる環境づくり
組合の存在意義について、野崎はこうした想いを持っています。
「組合は性別や立場に関係なく、幅広い課題に対応できる存在でありたいと考えています。多様な社員がいる中で、社員一人ひとりが働きやすく、自分らしくいられる環境づくりにつながるような活動を進めていきたいと思います」
すべての社員が働きやすく、自分らしくいられるために。野崎は引き続き、組合活動に力を注ぎます。
「社員がどのような課題を持っていて、組合としてどう解決できるかを考えながら活動しています 。そのために、社員組合として一人ひとりの強みを活かしながらより高いパフォーマンスが発揮されるような体制づくりや、執行委員を経験する上で課題や壁があるのならそれを取り除いて、当たり前のように入ってこられる組織づくりをしていきたいです。
また、組合員の皆さんが参加するイベントに、異業種企業や地域との交流を通じて新しい気づきが創出できるようこれからも力を入れていきたいです。さまざまな業界の方々との関わりを持つ機会を作ることで、新しい視点から自分の大切にしたい価値観を見つめなおすことができると考えています。
自分から交流の輪を広げることにハードルを感じる方もいらっしゃると思うので、そうした越境体験につながる機会を参加しやすく提供することでキャリアの可能性を広げるサポートをしていきたいです」
最後に、社員に向けて野崎が抱いている想いを伝えます
「私はキャリアの選択肢の1つとして組合専従を選びました。人それぞれいろんな選択肢があって、それを違和感なく選択できる企業文化の醸成に貢献していきたいです。この選択が少しでも他の誰かのキャリアを考えるきっかけとなれば嬉しいです。
リーダーシップにはさまざまな形があり、前に立って引っ張っていくスタイルだけではないと思います。私は、メンバーの強みを活かしながら、みんなで作り上げていくことを大切にするサポートタイプのリーダーシップを発揮していきたいと思っています。
組合活動において、執行委員や執行委員長という立場についても、誰もがキャリアとして持てる1つの選択肢として捉えていただけたら嬉しいですし、そう思ってもらえるような活動をこれからもしていきたいと考えています」
※ 記載内容は2025年2月時点のものです
