ウェブサイトやアプリのデザインを手掛けながら、デザインTipsも社内に積極発信
デジタル部のデザインチームに所属する福久と柴田。福久は2022年、柴田は2023年の入社です。2021年に社内初となるインハウスデザイナーを迎え入れてから3年、北國FHDとして現在7名のデザイナーが所属しています。
柴田:デジタル部は、お客さまに対する発信のほか、インスタグラムやウェブサイトによる社会全体へのアピールなど、デジタルを使ってプロモーションや課題解決を図る部署です。「デザインチーム」として、各々が培ってきたスキルを活かして、社内で発生するデザイン業務に対して制作・提案を行っています。
チームとしてまだまだ人員が足りないと感じているので、こういった機会を通じて、地域のデザイナーの方々にも興味を持っていただけるといいなと考えています。
福久:私が主に担当しているのは、銀行やグループ会社のホームページの新規作成やリニューアルです。現在は初動のところから関わって、最初の送り出しまでを受け持っています。これまでに、グループ会社のBPOマネジメントや、北國総合リースのサイトを制作しました。
柴田:私は、プロジェクトのコンセプトやネーミング・ロゴをはじめ、ホームページのデザインやワイヤーフレームの提案、そこからコーディングまでといった幅広い業務に携わっています。
現在注力しているのは、地域のキャッシュレス化を促進するデジタル地域通貨サービス「トチツーカ」というアプリの制作です。プロジェクトの上流から関与して、デザインのアウトプットまで関わっています。
もう一つの業務が、社内に向けての発信です。社内チャットツールの中に「デザイン温泉」というチャネルを作り、デザインに関するさまざまな秘訣や考え方などを書き込んで興味のある方に読んでもらえるようにしています。
福久:2年前に私が入社して、社内のデザイナーが3人に増えたことから、何かチャレンジしてみようということで、デザインチームのメンバーが交代で投稿しています。脳のコリをほぐして良いデザインを出していこう、というコンセプトから「デザイン温泉」というネーミングにしました。
デザイナーでなくても使えるデザインの知識など、業務に役立つテーマを取り上げ、社内の人にデザインの敷居を下げてもらうための取り組みです。
柴田:センスなどは関係なく、誰もがある程度同じレベルのものをアウトプットできるようになると考えており、その手助けができればと記事を書いています。社内で好評だったパワーポイント編という記事は、感覚的なことではなく、見やすい文字・行間のサイズを数値で示すなど、どんな人でも実践できる内容にしました。実務にすぐ使える話題ほど反応が大きいので、そこに需要があると感じています。
北國FHDでインハウスデザインを手掛ける魅力とは
福久と柴田は2人ともデザイン会社出身で、北國FHDへは中途入社しました。
福久:大学卒業後、10人程度のデザイン事務所に就職してデザイナーとしての仕事をスタートしました。当時はWebサイトのデザインをメインで行っており、それに付随したロゴマーク・名刺など、基本的にオーダーがあった制作物に合わせて、デザインを行っていました。ただ、納品後もずっと関わることが難しく、長く関われたらよかったな……と思うこともありました。
そのため、プロジェクトに長期にわたって関わりたいと思いはじめ、インハウスデザイナーなら一つのサービスをディレクションから手掛けて、長くアップデートしていけるのではと考えたのです。
インハウスデザイナーの職を探している中で出会えたのが北國FHDでした。北國銀行といえば北陸では誰もが知る企業というイメージがありましたが、業務内容からはもともとイメージしていた銀行らしからぬ自由な社風が垣間見え、自分のやりたいことができるかもしれないと感じました。
柴田:私も福久さんと、よく似た部分があります。学校卒業後にデザイン事務所に就職して、グラフィックデザインや撮影を手掛けていました。当時はスキル的にグラフィックデザインしかできない状態でしたが、小学生のころからコードを書いていたという点と、業務範囲を広げたいという思いから、Webデザイナーを志しコーディングを勉強し、仕事の幅を広げていきました。
その技術を活かして、2社目はブランディングを手掛ける会社へ転職し、Webデザインとコーディングだけでなくディレクションまで手掛けられるようになりました。企画からコーディングまでをトータルに手掛けたいなと思っていましたし、私も福久さん同様、デザインは一度やって終わりではなく育てていくものだと考えていたので、企業のインハウスデザイナーなら長い目でコンテンツに関われるのではと考えていました。
北國銀行の求人を見つけたときは、こんなお堅い企業でインハウスデザイナーを募集するのかと、意外に感じましたね。採用サイトをはじめディスクロージャー誌などで企業について調べたところ、おもしろい制度をどんどん取り入れており興味が湧いたのが転職の決め手となりました」
転職では、これまでの自身のワークライフバランスの改善も課題だったと2人とも声をそろえて話します。
福久:デザイン会社で勤務していた時は、自分が納得できるまでひとつの制作物に注力することが多くありました。一方で、いまは限られた時間の中で、求められている水準を見つけてクリアすることが要求されるので、タイムパフォーマンスがかなり上がったように感じています。
柴田:デザイナーも勉強する時間が必要ですよね。それに加えて、クライアントワークではできないグラフィカルな表現を個人で作り続けたいという欲求もありました。
ワークライフバランスを実現するためには、終着点のないデザインを限られた時間でどうこなすか考えなければいけないという悩みはありますが、今は自分の時間を充実させることができるようになり、学びたいスキルも学べるようになりました。
フワッとした内容を具体化していくという工程そのものが「デザイン」
金融系のインハウスデザイナーという特色ある立ち位置での仕事は、さまざまなおもしろさや苦労があると2人は言います。
柴田:入社してすぐに地域通貨アプリの制作に携わり、自分はデザインを担当し、プログラムは外部の会社と協力しながら制作することになりました。これまで働いていた事務所では、ほぼすべて自分で行っており、制作の協力をお願いした経験がなかったので、どのようにして依頼すると伝わりやすいのか、最初は戸惑いましたね。
加えて、金融業界の常識がまったくわからず、何度も担当部署に走って聞きに行きました。今までは、自分の考えを自分で作業すればできたのですが、リーガルチェックなど業務内容によっては細かく確認を挟み承認を受けていく工程は大変だと思う一方で、かなり勉強になると感じています」
福久:勉強になる、というのは私も同感ですね。ウェブサイトで銀行のサービスページを作る際には、対象商品について知る必要があるので、担当部署に聞きに行くことも少なくありません。
みなさん非常に優しく熱のこもった説明をしてくれますし、むしろ知りすぎて一般の方の目線がなくなってもいけないので、どこまで専門知識に自分自身が踏み込むべきか、線引きが難しいのが悩みです。
これまでの業務から見えてきた、インハウスデザイナーという立場の特徴とはどのような点にあるものでしょうか。
福久:プロジェクトは企画初期段階からアサインされることが多いように感じます。たとえば、ロゴを作ってほしいというリクエストが来て、詳しく話を聞くと、ロゴだけ作るのではなくその後の訴求方法も考えるべきケースが多々あります。目的に対して本質的に何が必要なのかという判断が求められると感じています。
その上でスケジュールを組み、何をどこにお願いするかなど、ディレクションを含めた関わり方をしています。そのため、デザインだけにとどまらない能力が必要です。持っているスキルが多いほど仕事の幅を広げられるような気がしています。
柴田:前の事務所では制作とディレクションが8:2の割合でしたが、今は4:6といった感じです。その分、自分の考えで自由に動けるので、たとえば意見を募りたいからアンケートを取るといったように、業務のやり方自体を自分の好きにデザインして仕事をしています。自分としては、まだ要件が固まりきっていない段階から案件に携われるところが、現在の仕事や立場の一番の醍醐味です。
「北國FHDらしさ」を感じられるデザインルールを創出していきたい
現在、デザインチームは、冒頭でも触れた「デザイン温泉」の発信にも力を入れています。
福久:お客さまの目に触れる内容は企業としても積極的にデザインしますが、社内で共有する資料やコンテンツなどに関しては現状残念ながら、私たちは関わりきれていません。それをカバーするためにも、社員一人ひとりのデザインに関わる知識や意識が向上するといいな、というのが発信の一番の目的です。
柴田:デザインと聞くと敷居が高い感じがあるかもしれないですが、決して個人のセンスだけでなく、誰もが理論を知り知識を身につけることで、一定のレベルでアウトプットできるようになる技術だと私たちは考えています。そういった意図が伝わるように記事を書いています。
また、デザイナーとして、単にモノを制作するだけでなく、さまざまなシーンで社内から頼ってもらいたいと2人は語ります。
柴田:課題を見つけること自体もデザイナーの仕事だと思うので、何か悩んでいたらぜひ相談に来てもらいたいですね。以前、「こういうイラストがあるけれどももっと効果的に見せたい」という相談に対して、アニメーション化を提案したら驚かれたこともありました。もっと気軽にコミュニケーションをとって、課題に対する解決策の可能性を見つけていきたいと考えています。
福久:過去に、制作会社にバナー作成を依頼したが、何か違和感を抱いているけれども、うまく指摘できないから見てほしい、と相談を受けたことがありました。話し合いながら具体的な言葉に落し込み、フィードバックの仕方をお伝えしました。みなさんが考えている以外にも打ち手を提案できることもあるので、違和感のようなものを抱いた時の相談相手になれれば嬉しいです。
これまでのプロジェクトから、さらにデザイナーとして手掛けていきたい範囲は広がってきています。
柴田:各部署で制作している広告物などは現状デザインチームではあまり関われていないと感じています。より北國FHDらしさが感じられる統一感のあるデザインルールを制作することが、直近の目標です。
福久:自分が手掛けた制作物を世に送り出した後も、フィードバックを受けながら案件に関われることがインハウスデザイナーの良さだと感じます。また、デザインチームのメンバーそれぞれ得意なスキルが異なるので、お互いの知見を共有しながらより良いアウトプットにつなげていきたいと思います。
さまざまな業務にデザインの考え方をプラスしたいと意欲をみせるデザインチーム。北國FHDのブランディングに、いっそうの価値を与えることが期待されます。
※ 記載内容は2024年3月時点のものです
