銀行の本業である融資と独自の情報網を活かし、経営全般の課題解決に寄与
私は現在、北海道銀行第7法人営業部で法人営業を担当しています。当部署では、主に札幌市の中央区・東区エリアを担当し、法人のお客さまへの提案や融資相談を行っています。
当部署は3つのチームから構成されており、私は東区エリアのお客さまを担当するチームに所属。上司を含め6名のチームで、私自身は約60社のお客さまを担当しています。担当エリアは、車で20分から30分ほどの場所に位置しており、日々お客さまのもとへ訪問しています。
業務内容は主に外回りと事務作業とで大きく分かれるため、外回りの日は、午前に2件、午後に2件の計4件のお客さまを訪問するパターンや、午前中に1件訪問して午後は店内で事務作業を行うといったパターンで仕事をしています。基本的に担当のお客さまは責任を持って自分で回っていますが、案件の内容次第では上司と同行することもあり、より説得力のある提案ができるよう工夫しています。
また現在は、新人の教育担当という役割も任されており、後輩と一緒に営業に同行し、お客さまとの商談の進め方や提案手法を指導する機会も設けています。これは自身の経験を活かしながら、次世代の営業担当者の育成にも貢献できる重要な役割だと感じていますね。
また、私たちが行う提案は、融資だけにとどまりません。たとえば、銀行が提携している企業の請求書電子化システムの提案や、企業同士のビジネスマッチングなど、経営全般に関わる幅広い領域をカバーしています。銀行が持つさまざまな商品や情報を活用することで、お客さまが抱える多様な経営課題に対して多様なソリューションを提供することができます。
こういった仕事を進めていく上で私が最も大切にしているのは、なんといっても「相手の立場に立って考える」という姿勢です。これは対お客さまだけでなく、銀行内の上司や後輩に対しても同様です。お客さまに対しては、何を求めているのか、何を必要としているのかを十分に考えた上で提案を行います。
銀行内での業務においても、たとえば上司への相談は、相手のスケジュールや業務状況を考慮し、余裕を持って行うように心がけています。また、周りで困っている人や行き詰まっている人がいれば積極的に声をかけ、サポートすることも意識しています。
特に最近は、所属部署の年齢構成が若返り、私が比較的上の立場となってきたことから、チームを引っ張っていく責任や自覚も大きくなってきています。これまでの経験を活かしながら、後輩たちの成長をサポートし、部署全体の業績向上に貢献していきたいと考えています。
総合職への転換が自分を変えた──守りの姿勢だった私が挑戦を決意するまで
入行当初の私は、エリア職として店舗での窓口業務や個人営業を担当していました。しかし、3年目からプライベートバンキングセンターで個人のお客さま向けに投資信託や保険の販売、相続対策の提案などを行う中で、大きな転機が訪れます。所長から「総合職になってみないか」という声をかけてもらったのです。
最初にその話をいただいた時は、全道転勤の可能性や法人業務への従事など、未経験の分野に対する不安が大きく、すぐには決断できませんでした。当時の私は新しいことに挑戦するよりも、保守的に現状を維持する方を選ぶタイプでした。しかし、個人営業を続ける中で、ある課題に直面するようになります。
個人のお客さまを担当しているとはいえ、企業経営者であるお客さまとの商談時には、会社自体の話題になることも多くありました。しかし、私には法人業務の知識がなく、十分な会話ができないもどかしさを感じていたのです。そんな経験を重ねる中で、「銀行員として特定の業務だけでなく、もっと幅広い分野に携わりたい」という思いが芽生えてきました。
そのため、転換への提案を受けてから約1年の時間をかけて考えを熟成させ、同期や先輩にも相談しながら、最終的に総合職への転換を決意しました。後悔するよりも、まずは挑戦してみて、その上で自分に合わないと感じたら考え直せばよいと思い至ったのです。
2020年10月に総合職に転換し、旭川支店で法人営業を担当することになりました。しかし、銀行員として5年目を迎えていたにもかかわらず、1〜2年目の行員ができるような基本的な法人業務すらままならない状態でした。半年後に30社ほどの担当先を任されましたが、基礎知識もないまま外回りの担当となり、書類作成に戸惑ったり、なかなか実績が上がらなかったりと、苦労の連続でした。
そんな中で心の支えになったのが、同期の職員でした。顧客訪問にも同行させてもらったり、時には私の訪問に付き添ってくれたりと、手厚くサポートしてくれました。また、個人営業で培ったコミュニケーション力を活かしながら、自ら本を購入して勉強するなど、知識の習得にも励みました。
法人営業の特徴は、お客さまによって課題の個別性が高く、担当する者にも幅広い知識が必要となることです。個人営業のようにある程度、一連の流れの中だけで進められるものではないのですが、その分、やりがいも大きいと感じています。
振り返ってみると、総合職への転換は私にとって大きな転機となりました。保守的だった性格も、新しいことに挑戦する積極性へと変化しましたね。この経験から、少しでもやってみたいと思うことがあれば、恐れずにチャレンジすることの大切さを学びました。
「また取引したい」と思っていただくには──コロナ禍で途切れた関係を紡ぎ直した経験
法人営業の仕事に携わり始めてから3年半が経ち、イレギュラーな業務にも独力で対応できるようになってきたかなと思います。その中で、特に印象に残っているのは、コロナ禍で取引が減少していたお客さまとの関係を再構築できた経験です。
このお客さまは、もともと北海道銀行との取引があったものの、コロナ禍の影響で担当者の訪問頻度が下がってしまい、他行に取引を移されていました。私が担当になった当初は「全然来なくなったよね」と皮肉っぽく仰ることもありましたが、よくお話をしてくださる経営者の方だと感じていたため、まずは再びこまめな訪問を心がけました。
次第にお客さまとの関係が深まっていく中で、ある時、先行き不透明なこの時代、業績が好調で利益を出している今だからこそ、できることをしておきたいという意向を伺うことができました。
そこで私は、当行が提携している会社と連携し、すぐに具体的な提案を行うことに。それによってお客さまからは「動きが早くて正直驚いた」とまで評価していただき、提案した内容を採用いただくことができたのです。
この経験を通じて、相手の立場に立って考えることの大切さを改めて実感しました。お客さまが何を求めているのか、何を必要としているのかを考えた上で会話をし、提案を行うことを常に心がけています。その結果、それまで薄くなっていた取引関係は復活し、現在では多くのお取引をしていただけるようになりました。
また、法人営業の仕事では、融資だけでなく経営に関わる幅広い相談に対応することも求められます。繰り返しになりますが、それぞれのお客さまによって課題や必要としているものが異なりますから、そのため、より喜んでいただけるニーズに合った提案ができるよう、常に新しい知識を吸収し、自己研鑽に努める必要がある職務だと痛感します。
女性総合職の道を拓き、その先に見据えたいのはオールラウンダーとしての未来
これまで個人業務と法人業務の両方を経験してきましたが、これから新たな挑戦が待っています。実はこれから産休に入る予定で、率直に言えば仕事と家庭の両立については未知の領域ですから、不安もあります。子どもを育てながら私がこれまでと同様の仕事をしているイメージが、現時点では具体的に描けていないというのが正直なところなんです。
けれども北海道銀行の福利厚生制度はしっかりと整備・活用されていますし、出産・育児に関する制度面での不安は特にありません。出産後に復職し、そのまま働く女性職員がとても多いです。法人担当の女性職員が増えたことで、子育てをしながら法人業務を続けられる環境も整ってきました。
そうした中で、個人業務担当者から法人業務へのチャレンジを希望する方が今年度だけでも6〜7名ほど出てきました。その際、私自身の経験を共有する機会をいただき、座談会で後輩の女性職員たちに話をする機会があったことは私自身の励みにもなりました。
その会で私からは「全く異なる業務に挑戦することへの不安は誰にでもある」「実際に業務を始めて半年や1年では、まだまだできるようになりません」という経験を率直に伝えました。私自身、法人業務に携わって3年半が経ち、ようやく一通りの業務をこなせるようになってきたところです。だからこそ「諦めないでほしい」「自分はできないと早い段階で決めつけないでほしい」という思いを強く持っています。
今後は、産休から職場に戻り、これまでの経験を活かしながら、さらなるキャリアを築いていきたいと考えています。部署内でも上の立場になってきているので、個人・法人業務の両方の知識を持つオールラウンダーとして、後輩たちの相談にも乗れる存在になりたいです。
後輩たちからは「必ず戻ってきてくださいね」と言われることもあり、その期待に応えていきたいという思いもあります。私の経験が、これから結婚や出産を考える女性職員たちにとって、一つのロールモデルになれば幸いです。
最初にもお話ししたように、入行当初は保守的で挑戦を避けるタイプでしたが、周囲のサポートもあり、ここまで変化・成長することができました。これからも新しいことにチャレンジする姿勢を大切にしながら、仕事と家庭の両立という新たな挑戦に取り組んでいきたいと思います。
※ 記載内容は2025年4月時点のものです
