形だけで終わらせない。ダイバーシティ推進室が取り組む、意識改革と風土づくり
北海道銀行は2019年、職員一人ひとりの能力を最大限に発揮できる組織づくりをめざし、ダイバーシティ推進室を設立しました。当初は兼職での組織体制でしたが、2025年7月からは3人の専任体制へと移行し、女性活躍や障がい者雇用の推進、自律的なキャリア形成の支援など、全員活躍に向けた取り組みを加速させています。
その中で私たちが大切にしているのは、単に制度という形を整えるだけでなく、組織の意識を根底からアップデートすることです。具体的には、アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)に気づくための研修や、階層別のキャリアアップ研修を通じてマインドチェンジを図り、誰もが挑戦できる風土づくりを推進しています。
一般的に銀行業界は、保守的なイメージで語られることが少なくありません。しかし北海道銀行の現場では、多様なバックグラウンドを持つ職員がそれぞれの専門性を発揮して活躍しています。実際に職員の男女比はほぼ半々であり、全体の4分の1を20代が占めるなど、性別や世代を問わず多様な人材が組織の活力を生み出しています。
こうしたさまざまな個性を尊重するだけでなく、一人ひとりのウェルビーイングを支える文化が以前から根付いています。たとえば20年以上前から週2日の「定時退行日」 を設けるなど、職員のワークライフバランスを重視してきました。
現在は男性の育児休業取得を含め、性別に関わらず誰もが当たり前に制度を活用できる環境づくりを推進中です。職員同士の対話などを通じ、制度を活用することへの心理的なハードルをなくす取り組みにも力を入れています。
特定の属性に対する限定的な支援に留まるのではなく、すべての職員が自分らしく輝ける環境を整えていくこと。そうして「全員活躍」を実現することが、ダイバーシティ推進室の役割だと考えています。
多彩なキャリアが築ける北海道銀行。挑戦を後押しする風土が、多様性を推進する原動力
北海道銀行には、多彩な挑戦のフィールドが広がっています。私自身の歩みを振り返っても、キャリアの可能性を広げるさまざまな機会をいただきました。2010年の入行以来、法人・個人双方のお客さまへの渉外活動から、海外派遣、そして外部への出向と、1つの企業に身を置きながら実に多様なキャリアを築いてきました。
中でもシンガポールでの海外研修は、私が強く志望して実現したため印象に残っています。国際部付け出向で北海道庁職員として派遣され、貴重な経験をさせてもらいました。この時、やりたいことを後押ししてくれる北海道銀行の姿勢があったからこそ、未知の領域にも臆せず挑戦できたと思っています。
2021年から2年間、ほくほくTT証券に出向したこともその1つです。そこでは4社から集まったメンバーとの協働を通じ、多様な価値観を尊重する大切さを学びました。こうした経験は、現在のダイバーシティ推進業務において私の礎となっています。
その中で、北海道銀行を客観的に見る視点も養われたと感じます。異業種や海外といった異なる文化に揉まれたことにより、組織の「当たり前」を疑い、新しい風を取り入れることの重要性にあらためて気づく機会となりました。
私がこれまで実際に歩んできたように、北海道銀行は若手のうちから主体的にキャリアを切り拓くことができる会社です。職員一人ひとりの「やってみたい」を尊重し、自ら手を挙げて挑戦できる組織風土が醸成されています。
その土壌を支える立場として、ダイバーシティ推進室では現場の声にしっかりと寄り添うことを大切にしています。職員と定期的な対話の場を設けていることも取り組みの1つです。フラットなコミュニケーションを心がけ、現場で働く職員が、今どういうことに課題を感じていて、どういう支援を求めているのか。本音を直接聞きながら、制度や施策に活かしています。
職員の「長く働きたい」に応えるために。多彩な制度を整備し、根付かせる
当行では、職員がライフスタイルに応じた働き方を選択し、長く働き続けられるように制度の充実化を図っています。出産・育児などの理由で退職した職員が、以前と同様の条件で復職できる「アルムナイ制度」もその1つです。ほかにも配偶者の勤務地に合わせた異動を可能とする「夫婦同一地勤務制度」や、育児休業からのスムーズな復職をサポートする体制も整えられています。
また、職員一人ひとりの自律的なチャレンジを後押しするための制度も整備してきました。一例として、他部署の仕事を数日間体験できる「お試しインターンシップ」や、本業と並行して一定期間の社内兼業ができる「ワークサイドジョブ」があります。職員が自らの意思で新しい領域にチャレンジできるように支援し、職員自身の成長を促しています。
お試しインターンシップやワークサイドジョブを通してダイバーシティ推進業務を体験した職員と共に、社内制度の活用を促すための情報発信にも取り組んでいます。現場を知る職員から意見をもらうことで、より共感を得やすいメッセージが発信される好循環が生まれています。制度への理解を深めてもらうことは、誰もが気兼ねなくサポートを活用できる風土を創るために大切なプロセスです。挑戦の場が周知の場へと波及し、組織全体の意識を変える大きな原動力となっています。
個々の主体性を重んじる姿勢は、女性のキャリア支援においても大切にされています。キャリアを築く中で、管理職として働くことに心理的なハードルを感じる女性職員もいるはずです。そうした想いに寄り添い、管理職に向けたマネジメントスキルを学ぶ「Women’s Do研修会」を行うなど、人材育成にも力を入れています。取り組みの成果は徐々に表れていて、2026年3月時点で女性管理職の比率は29.4%まで上昇しています。今後も引き上げていきたいと考えています。
障がい者雇用においても、法定雇用率の達成以上に、心地よく働き続けられる「定着」の環境づくりを重視しています。また男性の育児休業についても職場の理解が浸透し、取得率はほぼ100%となっています。現在は取得日数を増やせるよう、対象者本人だけでなく、所属長や上司に対する声かけを強化し、誰もが安心して長期の育休を選択できる風土づくりを推進しています。
「銀行は堅い」を払拭したい。風通しの良さを強みに、時代と共に進化する組織へ
ダイバーシティ推進室はこれからも、多様な人材の能力が最大限に発揮される「全員活躍」をめざして取り組みを続けていきます。性別や障がいの有無、国籍に関わらず、すべての職員が「この会社で働けて良かった」と思える環境を築くこと。そのための施策や制度をより充実化させていきたいと思います。
数値目標の達成も重要ですが、それ以上に私たちが大切にしたいのは、一人ひとりが働きやすさと働きがいを感じられる職場づくりです。職員から湧き上がる「こんな会社にしたい」という想いに寄り添い、現場の声を施策に反映していきたいと思います。
そして、「銀行は堅い」という一般的なイメージも変えていきたいです。私は北海道銀行で勤続して15年以上になりますが、実際に感じるのは風通しの良い組織だということです。若手職員が役員に対してもフラットに意見を伝えられる環境があります。そうした雰囲気の良さや親しみやすさを面接などで感じていただき、当行へ入行を決めてくださる方は非常に多いです。時代に合わせてさらに進化していきたいと思います。
これから入行される皆様には、ぜひ変わっていく北海道銀行に期待していただきたいです。新卒採用やキャリア採用の方々の新たな視点は、組織を同質化させないためにも欠かせません。「ここを変えたほうがいい」という意見を柔軟に取り入れ、より良い組織をつくっていきたいと思います。地域に根差した金融機関として、北海道の発展に貢献したい。そうした想いに共感していただける方と、一緒に働けることを楽しみにしています。
※ 記載内容は2026年6月時点のものです
