ITで社会インフラを変革する日立で見つけた、環境×グローバルという調達の仕事
大学時代、国際人間科学部で環境共生学を専攻していた向山。文系でありながら理系研究室に所属し、環境領域に向き合い続けた日々が、社会貢献という視点を育んだと振り返ります。
「ペットボトルなど日常に溢れる製品が生産から廃棄に至るまでに排出するCO2量や、それをリサイクルした場合にどれくらいCO2排出量が削減できるかなどを算出する研究に取り組んでいました。入学当時は『環境』というものにそこまで意識が向いていたわけではなかったのですが、自分の研究が少しでも世の中の役に立つかもしれないという手応えが得られたことがおもしろく、勉強していくうちに興味が深まっていったんです」
就職活動では、インフラなど社会の根本的な部分から課題解決に貢献できることを軸に掲げた向山。エネルギー業界や化学業界なども含めたサプライチェーンの上流領域を見渡す中で、ひときわ惹かれたのが日立でした。
「インターンシップや座談会に参加する中で、『生活の根底を支える分野をたどれば必ず日立がいるな』とその存在感を実感したんです。社会インフラ領域にITというテクノロジーで変革を起こせる点が唯一無二だと感じました。
また、OB訪問や選考中に会った社員の皆さんがとても優しく、いち学生の私に時間をかけて親身に寄り添ってくれたことも、すごく印象に残りました」
応募にあたっては、事業や職種を絞り込める選考枠を活用し、「水・環境事業部 調達本部」を志望しました。
「文系職の中でも、国内・海外を問わずさまざまな人とやり取りの機会がある点に魅力を感じました。専攻とも関連がある水・環境という領域で、得意な英語を生かしてグローバルに働きたいと、ピンポイントで志望したんです。うまく自分の興味にマッチした仕事に就けて本当に良かったなと思っています」
2025年に入社し、志望通り水・環境調達本部 調達部に配属された向山。この部では、全国の上下水道設備の更新から海外の水処理プラント、自治体の防災システムや空港の警備システムまで、多岐にわたる案件を手がけています。
「その中で調達の役割は、単に物品を購入することにとどまりません。案件に必要となるサーバーや産業用パソコンといったIT機器の調達はもちろん、システム設定や開発を行うSEなどの『人』の手配まで行います。フィリピンの下水処理場の更新案件では、大きなブロワーやコンプレッサーなどのプラント設備を買うこともあり、取り扱う品目は本当に幅広いですね。
それらを確実に手配するため、入札段階から調達や工事のパートナー企業と価格や納期を調整し、プロジェクトがしっかりと完走できるように支えることが私たちのミッションです」
英語を駆使した交渉から自発的な業務改善まで。実務を通じてつかんだ成長の手応え
配属後はまず、調達業務で重要となるコンプライアンスを理解することから始まりました。
「取引先とやり取りを行う際に必須の知識となる取適法(旧下請法)や建設業法などについて徹底的に学びました。その後はシステムを使って注文書を発行するといった基本業務から実際の案件に入り、徐々に見積もり依頼や調達パートナーとの折衝などを経験していきました。
覚える法律やルールが多く、理解が不十分なまま進めてしまうと、後工程で手戻りが発生することもあります。それによって納期に影響することがないよう、すぐに上司や先輩に相談して判断を仰ぐことを心がけ、一つひとつ業務を乗り越えていきました」
配属2〜3か月目には、海外案件の大型入札に、メイン担当である上長の右腕となるサブ担当として参画しました。
「英語での見積調整や価格交渉などの実務を全面的に任されることになりました。そしてある日、取引先から英語で電話がかかってきたんです。一瞬焦りましたが、拙いながらも必死に英語を話すことで、意図を伝えることができました。
就活時に憧れていた『英語を使って海外と仕事をする』という目標が叶った嬉しさと同時に、完璧な文法よりも、本質を伝えようとする姿勢こそが大切なんだと学びました」
秋口には、空港警備システム構築という重要案件で、若手ながら調達のメイン担当に抜擢されます。
「ネットワーク機器やソフトウェアの発注・調達について、連日多くの取引先と折衝を行いました。その中で心がけていたのは、相手との対等なパートナーシップです。単に価格を安くしてほしいとお願いするのではなく、『この案件を実現させるために、ぜひ御社と一緒に入札を勝ち取りたいんです』という姿勢で、同じゴールをめざすパートナーとして協力を呼びかけました」
プロジェクト全体を統括する事業部とも密に連携しながら、取引先と粘り強く交渉を重ねて挑んだ入札の結果、技術点と価格点を合わせた総合評価で1位を獲得。見事受注へと結実しました。
「もちろんプロジェクトチーム全員で勝ち取った受注ですが、自身が交渉を重ねた努力が目に見える数字と成果として返ってきたことは感無量でした」
さらに向山は、この時に自身が直面した課題から、自発的な業務改善にも取り組みます。
「1つの調達品について、何社もの取引先へ個別に見積依頼メールを送る業務に追われ、『これをすべて1人の手作業で進めるには限界がある。なんとかするしかない!』と痛感したんです。そこで、AIを活用してPower AutomateとExcel、Outlookを連携し、見積依頼メールの下書きを一括で作成することで、作業負担を軽減するシステムを開発しました。
これを部内にも展開したところ、普段その業務を担当しているメンバーに『すごく楽になりました!ありがとう』と感謝されて、本当に嬉しかったですね」
こうした取り組みの背景には、日立の風土があると向山は語ります。
「社員の自主性を応援するカルチャーがあり、若手でも『やってみたい』と発信すればすぐに任せてもらえますし、AIを活用した業務効率化など新しいアイデアを出し合うミーティングも定期開催されています。そんなオープンな風土があるからこそできた挑戦だと思っています」
「プロジェクト型調達」だから得られるスキルで、社会貢献と利益創出を両立
調達担当として多様な案件に携わる中で、向山は日立の魅力として、事業のスケール感や社会貢献性を挙げます。
「全国の上下水道から海外の水処理プラント、自治体の防災システムまで、どの案件を担当しても、社会インフラの課題解決に直接関わっているという確かな手応えがあります。自分の仕事が、グローバルに世の中の安心や暮らしに役立っていると実感できるのは、日立ならではの醍醐味です」
そして、調達という仕事にも大きなやりがいと誇りを感じています。
「会社に利益をもたらす存在と言うとまず営業職が思い浮かびますが、調達での価格交渉によって削減できたコストも、ダイレクトに利益に直結します。数値として自分の貢献度が明確に見えるおもしろさがありますし、それによってプロジェクトメンバーから感謝の言葉をいただける瞬間が何よりのモチベーションになります」
入社後に仕事を知るにつれて、日立ならではの調達スタイルとその魅力にも気づいたと話します。
「就活生の皆さんがイメージする調達の仕事は、生産を止めないために特定の物品を安定して供給し続ける『メーカー型の調達』の姿が多いかもしれません。こちらのタイプは、取り扱う製品や部品についての専門的な知識をより深めることができるでしょう。
一方で、私たちが担うのは、案件ごとに必要なモノ・人・仕組みをゼロから組み上げる『プロジェクト型の調達』です。この仕事では、どんな案件でも完走させる汎用的なプロジェクト推進力や折衝スキルが身につきます。これは日立の事業形態だからこそ得られる大きな強みだと感じています」
調達を通して日々成長を続ける向山。若手にも大きな裁量を与えるカルチャーもそれを後押しします。
「正直、『ここまで任せてくれるのか』と驚いたほど、1年目から重要案件のメインに立たせてもらいました。2年目からは担当領域が5分野へ広がり責任の大きさを感じていますが、今こそ踏ん張り時だと前向きに挑戦しています。若手を信じて任せてくれる環境があるからこそ、成長し続けられるんです」
周囲の支えを糧にめざす未来。好奇心を力に変え、ともに成長できる仲間と働きたい
事業のスケール感ややりがいに加え、職種の垣根を超えて助け合う「人」の温かさもまた日立の魅力だと、向山は強調します。
「上長をはじめ部署の皆さんは和気あいあいとした雰囲気で、新人としてもすごく働きやすいと感じました。質問しても嫌な顔をせず、必ず手を止めて耳を傾けてくれる和やかな雰囲気があります。調達部内だけでなく事業部や財務担当の人とも、チャットや電話で活発にコミュニケーションしやすい環境です」
温かい仲間に囲まれて2年目を歩む中で、指導員の先輩をロールモデルに掲げています。
「豊富な経験とロジカルな思考で、どんな相談も一発で最短ルートの解決策を示してくれる憧れの存在です。日々アドバイスをいただきながら多くを学び、まずは担当する5分野の業務を1人で円滑に回せるようになりたいです。将来的には海外の大型案件をメインで担い、事業に貢献できるようなバイヤーになることが目標です」
大きなビジョンを描く向山が、ともに働きたいと考えるのは、コミュニケーションを大切にし、学びを楽しむ姿勢を持った人財だと言います。
「調達は社内外の多くの関係者と接します。だからこそ、人と話すのが好きで、新しいことを貪欲に吸収しようとする好奇心のある方が向いていると思います。
私自身も、入社時は覚えることの多さに圧倒されましたが、自作のノートを作り、疑問が出たらすぐに先輩に尋ねることで学びのおもしろさを実感できました。周囲も快く教えてくれますし、いろいろな人と関わりながら学ぶのが好きな方なら、自由に楽しく活躍できるはずです。ぜひ安心して、飛び込んできてください」
※ 記載内容は2026年8月時点のものです
