エネルギーの最前線へ飛び込んだ決断
学生時代は、ボランティアサークルと研究活動の二つに力を注いでいました。サークル活動では、チームメンバーと一緒に企画を考え、それを実行に移していく日々。常に人と一緒に活動する環境だったからこそ、円滑な人間関係を築くために試行錯誤を重ねていました。一方、研究では実験ベースの取り組みにおいて、計画から実行、分析、そして改善というサイクルを繰り返し、実験の精度を高めていくことに注力していました。得られたデータを分析して整理する作業では、常にデータベースで考えることを心掛けていました。
就職活動では明確な軸がありました。それは、石油ガスなどのエネルギーに最も近い場所で働きたいというものでした。そのため、石油ガス開発業界やプラント業界を中心に企業を探していました。エネルギー業界そのものを知ったのは、大学で受講したエネルギー業界を紹介する講義がきっかけでした。その講義を通じて、人が生きていく上で欠かせないエネルギーを地下から取り出すという仕事に、やりがいや誇り高さを感じたのです。また、オフィスではなく現場において多種多様な人達と協働するという働き方も、非日常的な業務という点で魅力的に映りました。
出光に対しては、当初少し堅いイメージを持っていました。しかし、会社説明会などを通して実際に社員の方々と接するうちに、その印象は大きく変わっていきました。社員の皆さんから感じられる雰囲気の良さに惹かれ、入社を志すようになったのです。加えて、石油ガスおよび地熱開発を自分たちで主導して実行している点も非常に魅力的でした。採用選考の中で特に印象的だったのは、「とにかく人や家族を大切に考える」という企業の考え方です。その精神が出会う社員の方々からも感じられ、さらに福利厚生といった制度にも落とし込まれている点が印象的で、この会社で働きたいという思いを強くしました。
実践的な研修から始まった8年間のエンジニア生活
入社直後は、まずエネルギー業界の全体像を把握するための座学研修からスタートしました。石油やガスといったエネルギー資源の基礎知識から、業界の動向まで幅広く学ぶことができました。その後、私の専門である井戸を掘る業務について、より実践的な知識を身につけるための現場研修が始まりました。山の中にある地熱開発の現場や、海上の石油ガス開発現場など、実際の作業現場に身を置きながら学ぶことで、座学では得られない実務的な感覚を掴むことができました。
研修を終えた後は、ベトナムに配属となり、石油ガスのための井戸設計から掘削実行までを担当するエンジニアリング業務に携わりました。この部署で7年間、自身の専門性を活かしながら経験を積んでいきました。井戸の設計段階から現場での掘削作業まで、一連のプロセスに携わることで、エンジニアとしての基礎を幅広く固めることができたと思います。その後、自身の視野や幅を広げたいという思いから、事業運営・検討業務を行う課へと異動しました。現在は、これまで培ってきた専門性を軸としながらも、プロジェクトの経済性検討や投資管理、油ガス田の生産管理など、より広い視野で事業全体を見る業務を担当しています。
入社前は、エネルギー業界というと厳しくて堅いイメージを持っていました。しかし、実際に働き始めてみると、想像していたよりも自由で柔軟な環境であることに驚きました。部内には海外駐在を経験している人が多く、固定観念にとらわれない自由な発想や働き方をしている人が多いと感じています。この働きやすい環境が、自分自身の成長を後押ししてくれていると実感しています。
粘り強く挑んだ新規案件取得
現在、私は資源部事業統括課に所属し、ノルウェーでの生産管理・収益計算、そして新規事業獲得に向けた事業化検討業務に携わっています。エネルギー資源開発という、日本のエネルギー安定供給を支える仕事に、日々やりがいを感じています。
この仕事で最も印象に残っているのは、新規案件を取得できた時の達成感です。もちろん自分一人の力ではありません。チームメンバーと協力して技術評価や事業性評価を行い、粘り強く取り組みました。正直なところ、採算性などの理由でなかなか案件を獲得することができず、苦しい時期が続きました。それでも諦めずに検討を重ね、ようやく新規案件取得に至った時は、チームメンバーと一緒に大きな達成感とやりがいを共有することができました。この経験は、困難な状況でも諦めずに取り組むことの重要性を教えてくれました。
一方で、大きな失敗から学んだこともあります。ある新規案件検討業務において、担当する分野では自信と責任感を持って取り組んでいました。しかし、その自信が過信となり、他者にレビューを依頼することもなく社内審議を進めてしまったのです。この経験から、いくら担当分野で自信があったとしても、謙虚に受け止め、同じ分野の専門家にレビューしてもらい、抜け漏れを防ぐことの重要性を痛感しました。その後の検討業務では、社内審議前には関係者を依頼して詳細にレビューする会議を実施するようにしています。様々な視点からのコメントや指摘をもらうことで、より精度の高い検討ができるようになりました。
学生時代と比べて大きく成長したと感じるのは、英会話力です。海外駐在を経験する機会に恵まれ、実務を通じて英語でのコミュニケーション能力を身に付けることができました。グローバルに展開するエネルギー資源開発の現場では、この経験が大きな財産となっています。
視座を上げ、人を尊重し、成長し続けるエンジニアとして
今後1、2年の短期的な目標としては、引き続き事業運営・検討業務を担当していきたいと考えています。現在はまだ自身の担当業務範囲内でしか働けていないですが、今後は視座を一段上げて、事業運営・検討全体を進めていく業務にも携わってみたいという思いがあります。そのためには、自分の担当分野だけでなく、事業全体の流れを理解し、関係者と円滑にコミュニケーションを取りながらプロジェクトを前に進めていく力が必要だと感じています。
中長期的には、掘削という専門分野を軸として、スペシャリストであれジェネラリストであれ、エンジニアであることに誇りを持って仕事をしていきたいと考えています。掘削の専門技師として技術を極めていく道もあれば、事業運営等を行うプロジェクトエンジニアとして幅広い視点で活躍する道もある。どちらの道を選んだとしても、エンジニアとしての専門性と誇りを持ち続けることが私にとって大切なのです。
エネルギーを取り巻く環境が大きく変わる中で、私たちの業界も新たな挑戦を続けています。化石燃料は依然として社会に必要なものだと考えているので、引き続き石油ガス開発事業を続けつつ、一方で低炭素化社会実現に向けての責務を果たすために、クリーンエネルギーについても取り組んでいく。変化の大きいこの時代だからこそ、この両輪で進んでいくことが、これからのエネルギー業界の責任だと思っています。
最後に、未来の後輩たちに伝えたいことがあります。妥協せずに自分に合う会社を選んで欲しいということです。事業内容はもちろんのこと、会社の方針や仕事のやり方、福利厚生、社員の雰囲気など、会社によって本当に違ってきます。「どの会社が自分に合うのか」を就活を通してしっかりと分析してください。理論的な分析はもちろん大事ですが、会社を訪問したり社員と会ったりした際の自分のフィーリング・感情も是非大事にして欲しいと思います。その上で最終的に出光を選んでくれて、将来一緒に誇りを持って働けたら嬉しいなと思います。出光資源部でお待ちしています。

