現場を知っていることが自分の強みに。新たな領域で変わる価値観と変わらないもの
約7年半のエンジニア生活を経て、2025年10月に人事部門にキャリアチェンジした古谷。人事部門の採用チームに所属し、採用全般の業務を担当しています。
「チームには私を含めて3名のメンバーが在籍し、採用業務を役割分担して進めています。新卒採用では目標人数を達成するために、現在は母集団形成として学校訪問や会社説明会を実施。
中途採用に関しても、中堅社員の獲得をめざし、さまざまな取り組みを行っています。チームメンバーそれぞれのメイン担当は決まっているものの、他で手が回らなければ誰かがサポートに入るなど、みんなで助け合いながらONE TEAMで日々の業務にあたっています」
エンジニア時代のミッションは、お客さまに満足してもらえる機能やサービスをつくること。それが現在は「人のための組織づくり」に変化し、異なる領域や環境に最初は戸惑いもありました。
「今では社員の皆さんがお客さまとなり、まだ日は浅いものの価値観や物事の考え方は大きく変化したように思います。
また、今までは人事部門の表面的な業務しか見えていなかったのですが、社員一人ひとりの成長を考え抜いた緻密な研修計画や、働きやすい環境を作るための目に見えない細かな配慮など、これまでは見えてこなかった『たくさんのこと』が見えるようになりました。面接一つとっても準備や調整に多くの時間をかけていることがわかりました。
見えないところで地道に取り組んでいることを知れたのは、良い意味でのギャップでした」
一方、領域が変わっても変わらず大切にしているのは「人との関わり」です。
「エンジニア時代から、私は多くの方々と積極的に関わりながら仕事を進めてきました。とくに後輩に対しては、雑談を交え、気軽に声をかけられる雰囲気づくりを大切にしてきました。こうした日々のコミュニケーションこそが、私にとって知識を吸収する場であり、独自のノウハウを築く源泉だと考えています」
社内公募制度を利用してキャリアチェンジ。自らつかみとった新しい領域への本気の挑戦
大学で情報系を学び、就職活動ではSIer企業を中心に探していた古谷。最終的にANAシステムズを選んだ当時の気持ちを振り返ります。
「就職活動の軸は、『チームでの目標達成』と、好きな『飛行機×IT』の融合でした。ANAシステムズを選んだ決め手は、皆で作り上げる風土と、『航空系システム』への純粋な憧れ。ここなら熱意を持って働ける、と直感しました」
入社後は「ANA SKY WEB」の開発チームに配属されます。
「航空券の予約や購入ができるサイトで、最初はシステムが正しく動くかどうかのテスト業務を担当。入社から半年後、プログラミングスキルを向上させるため、プログラマーとしてビジネスパートナーの会社で新規プロジェクト開発に携わりました。
そこでは、飛行機が欠航や遅延した際に、お客さまにスピーディーに情報を届けるコミュニケーションプラットフォームの基盤構築に携わり、高度な専門スキルを持つエンジニアの方のもとで、コーディングについて学ばせてもらえたのは貴重な経験です」
2020年になると、今度はANAアプリの開発に携わることに。アジャイル開発の専門チームで着実に実績を重ね、やりがいのある仕事におもしろさを感じていました。
「順番に工程を進めるウォーターフォール開発から、機能単位で開発を繰り返すアジャイル開発へと変わり、『小さい部分でもいいから、まずは世の中に出してみる』というスタンスになりました。自分が作ったものがお客さまに届くスピードが劇的に速くなりました。
お客さまのご要望に応えるために日頃から情報収集を行い、さまざまなチャネルに寄せられたフィードバックをもとに課題を洗い出す。そうやって改善に向けたPDCAサイクルを回せたのが楽しかったです」
開発から運用まで一通り経験し、これからのキャリアを考えたときに、専門性をより磨いていく選択肢もありました。それでも古谷が選んだのは新たな領域への挑戦です。
「社内公募で人事部門を選んだのは、会社全体を俯瞰し、未来の組織づくりに挑戦したかったからです。また、かつての採用担当者のように、社員のキャリアに寄り添える存在になりたいという想いも、転身の大きな動機になりました」
開発と運用を経験したことで広がった視野。後輩の成長が人事部門をめざすきっかけに
これまでで印象に残っているのは入社3年目のときのこと。ANAアプリの保守・運用業務を経験したことで、より広い視野で物事を捉えられるようになります。
「ANAアプリには、旅の予定を作れる『旅のしおり』という機能があります。しかし、しおり作成の導線や削除方法がわかりづらいという課題があったため、利用率やタップ率、画面遷移フローなどを検証した後にチームメンバーに共有し改善策を提案。その結果、自分のアイデアや意見が改善のきっかけを作ることができました。
ほかにもiOSの開発担当として、「Siri」や「カレンダー連携」といった当時の新機能をアプリに取り入れられないかと自ら提案し、実装までつなげたこともあります。自分が提案した技術が機能として世の中に出せた時には、大きな達成感がありました。もちろん厳しい声もありますが、そういったお客さまの声というのも、今後の改善に活かせるヒントになるので貴重です。
また、保守・運用業務では、問い合わせ対応や障害対応に直面し、現場の緊張感を肌で感じることで、技術者として大きく成長できました。開発と運用の両面を経験し、システム全体を俯瞰して細部まで気を配れる視座を持てたことが、現在の私の強みになっています」
ANAシステムズは、働きがいのある会社調査(Great Place to Work)による調査で4年連続で認定されています。 これは実際の現場で働く古谷自身も実感しています。
「テレワークと在宅を選択できるため、仕事の状況に合わせて柔軟な働き方ができ、ワークライフバランスを重視できるところがANAシステムズの特徴です。私がいる天空橋オフィスは、壁がない開放的な空間になっています。周りを見渡せば上司や先輩がいて、話しかけやすい環境というのはありがたいですし、風通しの良さを肌で感じています」
エンジニアとして、古谷は後輩育成に積極的に取り組みました。それは単に役割を果たすだけでなく、若手が成長し、活躍する姿を見ることが、古谷の喜びにつながっているからです。
「もともと人のために動くことは好きなので、それが人事部門を志すきっかけの一つになったかもしれません。よく後輩に伝えていたのは、誰かに相談する際はただ聞くのではなく、相手の立場に立って質問をすること。そして、自らの背中を見せていくことで、後輩たちが意思を持って行動できるようになった時はうれしかったですね。
保守・運用業務でもペアを組んで問い合わせやシステムエラー・障害原因の調査を行った結果、後輩が自らの力で問い合わせの回答やシステムエラー・障害原因を見つけ出せた時には、『成長したんだな』と自分のモチベーションにもなりました」
自分にしかできないことを追い求めて。部門の垣根を超えた交流で相互理解を深めていく
現場を知るからこそ見えてきた課題。古谷が人事部門として実現したいことを語ります。
「人事部門のメンバーは人財活用のプロフェッショナルですが、システムの詳細までは把握しきれていないのが現状です。しかし、私たちが担うのは『空の安全』に関わるシステム。その開発現場にある緊張感や、実際に経験しないと理解しづらい部分があります。だからこそ、その溝を埋めることが私の役割だと感じています。
エンジニア時代に培った経験は私の強みですから、まずは人事部門のITリテラシーを高めていきたいですね。一方、システム部門ともコミュニケーションをとり、人事制度に関する意図をかしこまらず伝えていく。そうやって相互理解を深めることで、私のようなキャリアを歩みたいと思ってもらえる方が増えればうれしいです」
ANAシステムズで働く上で、古谷には大事にしている価値観があります。それはANAグループの行動指針として掲げている「努力と挑戦」です。
「スキルを身につけるために、地道な努力を続けていくのは簡単なことではありません。
それでも経験値が蓄積されていくと、少しずつできることが増えていきますし、諦めずに粘り強く続けられる人がANAシステムズでは活躍できるのではないかと思います。
私自身も継続的な努力とチャレンジ精神を持ち続けていきたいと考えています」
最後に、これから共に働く仲間に向けてメッセージを送ります。
「中途入社の方に対しては、一緒に組織の中核を担える存在になっていければと思います。自分と同年代という方も多いですから、同期のような感覚で気軽に話しかけてもらいたいですね。新卒入社の方は後輩にはなるのですが、長い目で見れば年次に大きな違いはありません。対等な立場で、新しい価値の創出に向けて共に挑戦していきたいです」
人事部門という新たなフィールドで、独自の視点と経験を活かしながら古谷は挑戦を続けていきます。
※ 記載内容は2025年12月時点のものです
