空港を止めない。24時間体制で空港の運営を支える
羽田空港をはじめとする国内8つの空港拠点で、約5,000台以上の端末を管理・保守するフィールドITサービス部。ITシステムの安定稼働を支え、ANAグループの航空サービスの円滑な運営に貢献しています。
「フィールドITサービス部の中でも、私たちフィールドサポートチームが担当するのは、主に空港に設置されているシステムです。自動手荷物預け機、セルフチェックイン機、フライト情報表示システムなどの保守を行っています。
羽田空港では、1日に20件以上の対応が発生することも珍しくありません。たとえば、自動手荷物預け機の中にお客さまのキャリーバッグが挟まってしまったり、預け入れが禁止されている荷物によって機械が停止したりした際には、すぐに現場へ駆けつけて対応しています。
フィールドITサービス部のモットーは、『安全・スピード・正確・信頼』です。各システムにはSLA(Service Level Agreement)によって復旧時間や現地到着時間が定められているため、常に迅速な対応が求められます。
だからこそ、この4つの理念を常に意識し、空港の運営を止めないよう、一つひとつの作業に使命感を持って取り組んでいます」
フィールドサポートチームは、日勤が9時〜18時、夜勤が16時30分〜翌日10時30分のシフト制。365日24時間体制で空港システムを見守っています。
「朝は夜勤者からの引き継ぎから始まります。工具チェックを行った後は、メールや電話での障害申告に対応し、夜間にお客さまの動線に影響が出る作業や定期点検、サーバーの再起動など、日中にはできない作業を進めます」
フィールドサポートチームのメンバーは、プロパー社員と派遣社員を含む約20名。密にコミュニケーションを取りながら業務に当たっています。
「チームには20年以上の保守経験を持つベテランも在籍しています。和気あいあいとした雰囲気の中で、先輩から現場で機械の扱い方を丁寧に教えてもらいながら、実践を通じてスキルを磨いています」
システム保守を通じて空港の運営を支える永田。現場に立つフィールドエンジニアとして、大切にしている信念があります。
「私たちの主な業務はシステムの保守ですが、現場に立つ以上、空港スタッフの一員でもあります。ANAを利用される方に対して、最大限のサービスを提供する責任があります。
お客さまからの問い合わせに対応するのはもちろん、AEDの設置場所を把握し、万が一の事態にも備えるなど、あらゆる面から『空港を支える』ことを意識してきました。
初めて空港を利用するお客さまにシステムの使い方を説明したり、障害対応を行った後に、感謝の言葉をいただけることが、やりがいにつながっています」
航空技術を学んでANAシステムズへ。現場から得られる成長
永田が航空業界に興味を持ったのは中学1年生の頃。初めて飛行機に搭乗した経験が、その後の人生を大きく変えるきっかけとなりました。
「『なぜ飛行機は飛ぶのだろう』と疑問を持ったことが始まりでした。また、空港の雰囲気や機内サービスにも魅力を感じたのを覚えています。
さらに、修学旅行でANAの整備工場を見学する機会があり、実際に大きな飛行機を整備している方の話を聞いて感動し、航空業界を志すようになりました」
その後、永田は航空整備科のある専門学校へ進学。本格的に航空技術を学び始めます。
「学校には訓練機が設置されていて、エンジンの試運転や機体の動作チェック、部品の取り外しと内部点検などを実践的に身につけることができます。航空機の基本原理から無線技術まで幅広く学び、ヘリコプターの整備についても勉強しました」
授業でコンピューターのプログラミングやホームページ制作を学ぶうちに、しだいにITへの関心を深めていった永田。進路を決定づけたのが、ANAシステムズから出向していた教員との出会いでした。
「その先生の話を聞いて、ANAシステムズがANAグループのシステム開発や空港システムの保守・展開を一手に担っていることを知ったんです。航空だけでなくITにも興味を持ち始めていた自分にとって、まさに理想の環境だと感じ、強く惹かれました」
こうして永田は、2020年にANAシステムズへ入社。半年間に及ぶ研修期間の中で、プログラミング言語やシステム開発について集中的に学びます。
「非常に充実した研修内容でした。とくにプログラミング研修は数カ月にわたって徹底的に行われ、基礎から実践的な内容までしっかり学ぶことができたと思います」
その後、フィールドサポート部門に配属されると、現場での実践的な学びが始まりました。
「先輩と現場に同行し、実際の業務を見て学びながら、少しずつ仕事を覚えていきました。とりわけ難しかったのが、ユーザーからの障害に関するヒアリングスキルの習得です。
私たちは障害が発生した瞬間を直接見ることができないため、状況を正確に把握するには、高いコミュニケーション能力が求められます。必要な情報を引き出す話し方や、さまざまな可能性を考慮したヒアリングの手法を、先輩から学びました。
現在も、新しいシステムへの対応など、日々学びを深めながら業務に取り組んでいます。とくにいまは次期国内端末搭乗プロジェクトが進められているため、これまでとは異なる保守作業に対応しながら、知識を取り入れています」
理念を体現し、グループの一員として貢献できるやりがい
次期国内搭乗端末プロジェクトでは、実際に各拠点を訪れ、展開業務にも携わった永田。チーム全体で新システムの導入に取り組みました。
「今回のプロジェクトでは、搭乗ゲートから保安検査通過機、搭乗カウンターの機器もANAとJALの共用システムへと変更されました。千歳空港や石垣空港など、国内のさまざまな空港に足を運び、展開チームとともに施工作業の流れを確認し、そこで得た知見を保守作業に活かしています。
国内のフラッグキャリア2社が初めて共同利用するシステムということで、利用者にとってより利便性の高いものになりました。新システムの保守要領書の確認や、各拠点での障害対応など、フィールドサポートチームの全員が保守業務に関わる大規模なプロジェクトに携われたことに、大きな手ごたえを感じています」
入社以来、業務を通じてさまざまなシステムに関わってきた永田。エンジニアとして、ANAシステムズならではの醍醐味を実感していると言います。
「障害の申告があった際、ユーザーとのやり取りを通じて『実はこんなところにも課題がある』『こういう方法を試してみたらどうだろう』と、意見を出し合えるのは、同じグループ会社だからこそです。ユーザーとの距離が近く、各社との横のつながりを持てることが、仕事のやりがいにつながっています。
また、搭乗関連のシステムでは、機械が1台ダウンしただけで、飛行機の運航に支障をきたす可能性があります。社会インフラを支えるという大きな責任を感じながら働ける点も、この仕事ならではの魅力です。
さらに、国内最大級のハブ空港である羽田空港で働いていること、そしてANAグループの一員として『安全・スピード・正確・信頼』の理念を体現し、お客さまの安全・快適な旅に貢献できていることが、何より大きなモチベーションになっています」
現場とシステムをつなぎ、空港、そして業界の未来を支えるエンジニアへ
空港ITインフラの最前線で活躍してきた永田。ANAシステムズで働く魅力について、次のように語ります。
「システムの開発業務から保守展開まで、あらゆるシステム領域で活躍できることが当社の大きな特徴です。また、グループ会社の一員としてANAのITを支えるだけでなく、航空業界全体をITの力で発展させていけることにも魅力を感じています」
そんな永田が考える、同社にふさわしい人材とは。自身の経験を踏まえながら、こう続けます。
「航空機が好きな人に最適な環境です。それに加えて、航空機を利用するお客さまだけでなく、システムを通じてユーザーに幸せを提供したいと思える人、またコミュニケーションを取るのが好きな人が活躍できる職場だと思います」
現在、メンバーに業務を振り分ける統制業務も担当している永田。エンジニアとして、そしてANAシステムズの一員として、めざす姿があります。
「入社3年目から統制業務を任されるようになり、俯瞰的な視点が身につきました。その結果、日々の保守業務においても、事前準備や現場でのヒアリングの精度が向上し、より効率的に業務を進められるようになったと実感しています。
将来的には、羽田空港だけでなく、国内の各拠点を統括し、マネジメントができる人材になりたいですね。そのためには、各拠点で何が起きているのかを正確に把握する力が欠かせません。常駐スタッフからのヒアリング能力を高め、障害の認識力を向上させることが、当面の目標です」
少年時代の憧れを原点に、空港システムの最前線で成長を遂げてきた永田。空の旅をより安全に、より快適にするために──ANAグループ、そして航空業界全体を支えるITプロフェッショナルとしての挑戦は、これからも続きます。
※ 記載内容は2025年3月時点のものです
