一度興味を持つととことん熱中する性格が仕事にも活きている
―まずは現在までのキャリアについて教えてください。
子どもの頃から一度ハマるとのめり込むタイプで、マンガから影響を受けてテニスをはじめ、ひたすら打ち込んでいたり、高校時代には考え続けるとしっかりと答えに結び付くという部分に惹かれて物理が好きになり、その中でもとくに電気に興味を持ちました。世の中で絶対に必要なインフラでもあり、将来のことも踏まえて大学では工学部で電力システムを学びました。大学院を卒業した後は、重電メーカーに就職しました。電力会社向けの電力需給の制御システム開発に関わっていましたが、モデルベース開発をより極めたいと思い転職を決意、2024年にアイシンに入社しました。
―現在の「解析技術部 第3モデルベース開発室」でどのようなことに取り組んでいますか?
「シフトバイワイヤー」のアプリケーション開発に従事しています。従来はシフトレバーがワイヤー等を通じて物理的に変速機(ミッション)と接続され、ギアを切り替える仕組みでしたが、シフトバイワイヤーはシフトレバーの動きを電気信号に変換して変速機に伝える仕組みになります。この仕組みにより、レバーの小型化が可能となり、自由なデザイン設計ができるはもちろん、電子制御のため誤動作を防止できるといった安全性の向上、また他システムと連携しやすいため、将来の自動運転にも向いているというメリットがあります。私はこのシフトバイワイヤーのアプリ開発において「モデルベース開発(MBD)」を活用した制御設計および評価を担当しています。モデルベース開発とは、システムの動作を数式やブロック図で表現した「モデル」を基盤にシミュレーションによる検証を行いながら設計を進める開発手法です。このモデルはパソコン上で実行可能であり、実物を作る前に問題を発見することができるため、試作回数を減らすことでコスト削減もでき、机上シミュレーションにより開発スピードもアップします。さらに、危険な状況もバーチャルでテスト可能なため、安全性の確保もできるなどさまざまなメリットがあります。解析技術部は、横串しでいろいろな組織と連携しながら支援する部署になりますので、製品開発の人と密にやり取りしないと意味のある仕事ができないセクションだと思います。
面接では、同じ志を持った仲間を探しているような気持ちにさせてもらえた
―異業界からどのような理由でアイシンへの転職を検討されたのですか?
吉浦:前職の電力業界ではモデルベース開発がそこまで浸透しておらず、少人数で粛々と業務を進めている状況でした。30歳になった頃、モデルベース技術者ですと胸を張って言えるのか?と自問自答しまして、よりスキルアップをめざして突き詰めたいと思いました。モデルベース開発は、自動車業界で一番活用されて進んでいましたので、自動車業界の4社の面接を受けました。
―自動車業界4社の中からアイシンを選んだ理由を教えてください。
吉浦:他社は1対5ぐらいの面接でしたが、アイシンでは技術者同士による1対2の少人数面接だったこともあり、将来のキャリアを一緒に考えてくれる面接だと感じました。他社の面接では、「何ができる?」というやり取りが多い中、アイシンでは業界違いにも関わらず、私の具体的な技術や力量も踏まえ、今後どのような技術者になりたいかという悩みまで深く対話することができました。儀式的な形式ばった面接ではなく、心の中まで受け止めてもらえたお陰で、感じていることを正直に話すことができた貴重な体験でした。同じ志を持った仲間を探しているような気持ちにさせてもらい、アイシンの社風を感じるだけでなく、自分が働いているイメージもできました。こうした面接でのコミュニケーションが入社を決める大きな要因となりました。
スペシャリストがたくさん集まっている集団だからこそ仕事に熱中できる
―転職されて感じた前職と異なる部分を教えてください。
ひとつの製品に関わっている人数の多さに驚きました。前職では他社を含めて20人程度の関わりでしたが、アイシンでは100人以上で、良いモノを作ることへの力の入れ方がすごいと感じましたね。また、前職では、海外輸送や客先への技術営業などの業務といったモデルベースに関わらない業務も兼務していましたが、アイシンでは役割分担されているので、自分の担当業務に集中することができ、求めている仕事の形になりました。
―やりがいやアイシンの魅力について教えてください。
そもそもプログラムやモデルを作るのが好きなので、業務そのものがやりがいなのですが、自分の作ったモデルの実機が思い通りに動いたということにも喜びを感じられています。また、もっとレベルアップ、より良くしていこうという向上心を持った若い技術者が多く、その点にも刺激を受けています。前職では自分で調べながら手探りで進めるような独りよがりのモデルベース開発だったのですが、自分より年下でも知識豊富な人が周りにもいて、切磋琢磨できる状況が有難いと思っています。同僚や会社という枠組みでなく、仲間という印象があり自然とディスカッションができる環境もありますね。モデルベース開発に特化したスペシャリストがたくさん集まっている集団なので、仕事に熱中できていますが、在宅勤務など自由度もあるフレキシブルな働き方もできるため、心身ともに仕事に没頭できる環境が整っています。前職が東京勤務だったこともあり、雨の日も暑い日も満員電車に揺られて通勤していたことを思うと、今の快適な車通勤にも満足しています。
―これから取り組みたいことや目標などはありますか?
入社してすぐはインプットばかりでしたが、2年目になり後輩もできてアウトプットする機会が増えてきました。アウトプットできてはじめて習得できたと言い切れると思っていますので、インプットとアウトプットを繰り返していきたいと思っています。また、モデルベースをより突き詰めながら、未来を見据えながらAIなども組み合わせ業務効率化をもっと自分の手で形にできたらと思います。グループの中でも技術交流会があり、いろいろな製品に関わっている方も参加されるので、進め方や考え方、技術情報なども共有されます。未来の技術につながるアイデアが生まれていくと思います。
一緒に切磋琢磨しながら成長できる向上心のある仲間と仕事がしたい
―アイシンで活躍できる方、これから出会いたい人材について教えてください。
社内には向上心をもった人が多いので、現状に満足せず新しいことにどんどん取り組んでいける人がマッチしていると思います。まだまだ私も知識が足りない部分もあるので、レベルの高い技術者に来てもらい、一緒に切磋琢磨しながら成長できればと思っています。先ほどの入社理由でもお伝えしたように、4社から絞り込んで実際にアイシンに転職してみた結果は100点満点でした。さらに120点、150点と言えるよう自分の頑張りで点数を上げていきたいのですが、これから入社される方にも私と同じように100点だと思ってもらえるようにしていきたいとも思っていますね。
※ 記載内容は2025年10月時点のものです
