若手社員の多様な価値観に寄り添い、仕事の楽しさを伝える
アデコ株式会社(以下、アデコ)の首都圏西事業本部 戦略営業部 戦略東京西第1支社で支社長を務める源川。32歳という若さでチームマネジメントに日々奮闘しています。
「現在、私が所属している戦略営業部の役割は、新規のお客さまの開拓と、新卒や中途で入社した若手社員の育成です。その中でも、私たちの支社は新宿エリアを中心に活動しています」
源川は自身を含む8人の営業メンバーを率いており、人財派遣、アウトソーシング、人財紹介といった幅広いサービスを提供しています。
「最年長の私が32歳で、メンバーは新卒1年目から3年目までの若い社員が中心です。積極的に挑戦していこうという雰囲気のある組織ですね。
以前は創業から90年ほど続く老舗メーカーに勤めていたのですが、年功序列で近しい価値観の人が多くいわゆる昔ながらの日系企業という感じで、当時の私は会社とはそういうものだと思っていました。
アデコに入社した時は、社員一人ひとりの主体性を重視するアデコのカルチャーにギャップを感じ、その違いに当初は驚きもありましたが、今では、アデコの企業カルチャーを理解し強く共感していますし、私自身もそのカルチャーを体現できているかなと思います」
しかし、若手社員の価値観の多様性に驚かされることもあります。
「私自身もほかの世代からすれば若いと思いますが、いわゆるZ世代と言われる20代の若いメンバーは、まったく異なる価値観を持っていると思うことがあります。
たとえば、成約したことにあまり喜びを感じない社員もいます。そこで、本人にとっての喜びが何かを探っていくと、社内の人に感謝された時や、協力し合えた時に喜びを感じると話してくれました。『では、社内の人に感謝される瞬間ってどんな時だと思う?』と問いかけて、さらにどんな時に自身が喜びを感じるのかを一緒に考えていきます。
自分が何に対してやりがいを感じたり原動力になるのかを一緒に探求していくことで、メンバー一人ひとりに対する理解を深めるとともにそれぞれの価値観を大切にしながら、メンバーの仕事のパフォーマンスや成果にもつなげていくための方向性を見出していくように心がけています。
また、月に1回はメンバー全員と1on1ミーティングの時間を設けて、しっかりとコミュニケーションを取るようにしていますね」
源川のマネジメントスタイルの根底には、こんな想いがありました。
「私の好きな言葉に『いい先生は勉強の教え方がうまいんじゃなくて、勉強の楽しさを教えるのがうまい』というものがあります。これを仕事に置き換え、仕事のハウツーを教えるというよりも、自身が担当している仕事が何につながっているのか、そのおもしろさを感じてもらうことを個人的なミッションにしています」
転職で見出した“自分の色”と、初めての育休がもたらしてくれた大きな気づき
源川のキャリアは、アデコへの転職を機に大きく変化したと言います。
「新入社員として入社した前職は、メーカーでのルート営業でした。提案できる商財が限られていたこともあり、営業としてより自分のスタイルを見出していきたいと考え、転職することを決意しました。
実は前職の会社にはアデコのLHH就活エージェント経由で入社したんです。そのため、「アデコ」の存在は学生時代から知っていました」
転職を決意した源川は、転職活動中のコンサルタントとのやり取りを通じて、人財業界に興味を持ちました。
「複数の転職エージェントに相談した時に、コンサルタントの皆さんが言ってくださる内容がそれぞれ違うのに、すべての内容が的を射ていて。人財業界は営業担当者によって、それぞれの“色”が出る仕事だということを感じたんです。
同時に、自身のなりたい姿をイメージすることができました。その後、学生時代からのご縁もあってアデコに入社しました」
入社後、働き方に関して周囲とギャップを感じたと言います。
「いわゆる昭和気質を持ったまま入社したので、もう『初日からいくらでも飛び込み営業します!』みたいな感じだったんです。アデコはそういう雰囲気ではないのですが(笑)。けれども、当時のリーダーが私をよく理解してくれていて、『無理に周りの温度感に合わせるより、前職の感じで突っ走ってくれて構わない』と言ってもらえて。
入社当初、私は「営業成績で全国1位になる」と公言していましたが、その当時の上司からは、同じ年に入社した全国の中途入社社員には、私より営業成績の良い社員がまだまだいると言われていました。『全国で見るとまだまだだから頑張ろう』と言われて。
ですが、気づいたらなんと年末には全国トップの営業成績になっていたんです。非常に私のことを理解した上でうまく泳がせてくれていたわけです。そのおかげで仕事へのマインドと結果の出し方みたいなものの両方を手に入れることができたと思っています。
以前の会社では、営業成績は落ちこぼれだったんです。今は、自分が頑張れば頑張るだけ成果につなげることができますし、営業としても自分の色が出せるようになり、その上で成果も出せるようになりました。営業という仕事が自分に合っていることに気づけたのも大きな収穫でした」
その後、2021年からは自身も支社長としてマネジメント経験を積む中で、変化があったと言います。
「以前の私だったら、メンバーは上司の行動を見て学び、それを踏襲してほしいと考えていたと思うんです。ですが今はまったくそんなことを考えていないですし、実際に管理職としてマネジメントを行っていくことで、自分の価値観が大きく変わったように思います」
また、源川は2021年に1カ月間の育休を取得しました。
「当時はまだ男性の育休取得推進の義務化前で、社内でも男性の育休取得者がそれほど多くはありませんでしたが、上司が『育休取ってみたら?』と自然な感じで言ってくれたことが一番大きかったです。それまでは仕事優先だった私にも子育てを通じて変化が起きました。『プライベートが上手くいっていると、仕事も楽しい』と話すメンバーの気持ちが理解できるようになりました。
また、育休期間がどれほど貴重なものかを実際に痛感しているので、現在育休中の人には本当に最低限の連絡しか取らないよう配慮するなど、考え方も変わったと思います。私のチームの男性メンバーにも育休を勧めましたし、実際に取得しています」
APACでのトレーニングで培った、グローバルな視点とリーダーシップスキル
源川は、アデコでのキャリアを通じてさまざまな経験を積んできました。その中でもとくに印象的だったのが、APAC(アジア太平洋地域)エリアでの新任マネージャーを対象にしたトレーニングへの参加です。
「新任マネージャー向けのトレーニングは、2023年の年初から約6カ月間にわたり受講しました。正式名称は『FTPL(ファーストタイムリーダーシップ)プログラム』です。APACエリアで直近1年以内にマネージャーになった人を対象としていて、プログラムはすべて英語で実施されました」
トレーニングはオンラインで行われ、月に1回、3時間程度のセッションがありました。Adecco GroupのAPACのリーダー陣がオムニバス形式で講義を行い、メンバーのマネジメントやリーダーとしての心構えといった、マネージャー向けの内容が中心でした。
「参加者は20名強で、各国から2〜3名が参加していました。個人ワークの宿題も課され、他国のマネージャーとなったばかりの同僚たちとディスカッションする機会も多くありました」
源川にとって、こういった形式のトレーニングプログラムは初めてでしたが、過去の経験が生かされたと言います。
「大学時代、国際日本学部というところに在籍していました。日本文化を世界各国の留学生と一緒に英語で学ぶのですが、とくにアニメーション研究の授業では、私以外みんな外国人という環境でした。そこで1年間学び、英語で学ぶことへの熱意を認めてもらって単位を取得できたんです。
ただ、英語から10年ほど離れていたのでトレーニング前は不安もあり、事前準備はしました。毎日の通勤時に海外のラジオを聞いて耳を慣らし、会議前の事前学習にも力を入れました」
トレーニングを通じて、源川は自身の「目立ちたがり屋」という特性が、このような場面でプラスに働くことに気づきました。
「APACのトップリーダーと直接話す機会などもあり、普段の業務では得られない貴重な経験でしたので、質問する機会があれば、積極的に手を挙げるようにしていました。
また、海外の同僚とのコミュニケーションを通じて、各国の違いよりも共通点が多いことに気づきました。たとえば質問の際の、手の挙げ方一つをとっても、欧米とは異なり、アジアの面々は意外と周囲の様子をうかがったり遠慮する人も多いのかな、といったような。日本と大きな違いはないんだな、とか。そんな気づきはとても貴重でしたね」
このトレーニングは、源川のキャリアにとって大きな転換点となりました。
「トレーニングはリーダーとしての心構えやあり方、実践的なマネジメントスキルなど、現在の業務に直接生かせるものが多く有意義な内容でした。このトレーニングを通じて、多様な価値観や働き方があることをあらためて実感しましたし、現在のチームマネジメントにも生かされていると思います」
人前に立つのが好きな自身の特性を武器に、未来を切り拓く
現在支社長として活躍する源川は、組織全体の成長も視野に入れています。
「新入社員には仕事のベースとおもしろさを理解してもらい、2〜3年目の社員には先輩としての自覚を持ってもらえるようなマネジメントを心掛けています。理想は、私がいなくても一人ひとりが主体的に行動し、ハイパフォーマンスを発揮できる組織を作ることです」
また、自身もさらなる高みを目指したいと語ります。
「キャリアアップをしたい、という気持ちがありますし、将来的には社長を目指したいと考えています。以前はそんな気持ちはありませんでしたし、前職では周りの優秀な同僚と比べてコンプレックスを感じることさえもありました。
ですがアデコに転職してから、グロースマインドセット(人は努力次第で成長できるという考え)を育む企業カルチャーの中で徐々に自分の可能性を感じるようになり、より成長したいという気持ちが強くなってきたんです」
大きな目標に向けて、目の前にある自身の仕事に向き合い日々努力を積み重ねています。
「先日、代表取締役社長の平野と話す機会があったんです。平野は40代中盤で、私が32歳なので、『あと10年くらいで僕が社長になるとしたら何が必要ですか』と聞いたら、『運も必要』って言われたんですよ。『すごい、これが社長だな』と思いました。というのも、そこには本当のラックもあれば、自分で引き寄せられる運もあるということで。
同時に、「『この人のもとで働いてよかった』と思ってもらえるようなリーダーになることが大切」と言われました。まずは自分の組織に所属しているメンバーの皆に、『この人のもとで働いてよかったな』と思ってもらえるようになれたら嬉しいですね。その積み重ねによって、自身のキャリアップも実現していけたらと思います」
自身の「目立ちたがり屋」という性格が、この目標の実現に向けて大きな武器となっています。
「小学校6年生で応援団長を務めたり、中学校3年生で生徒会長として全校生徒の前で話したりと、人前に立つことが楽しかったんです。
アデコに入社後、とくに今は支社長として支社のビジョンを説明したり、Adecco Groupのトップリーダーとのコミュニケーションの機会などを通じて、この特性がビジネスの場でも役立てることができることに気づきました。自分の特性を理解し、それを楽しみながら生かしていくことで、仕事への意欲や成長につながっていると感じています」
価値観の多様性を尊重し、メンバーと共に成長し続ける源川。目標までは長い道のりかもしれませんが、「Making the future work for everyone」というAdecco Groupが掲げるパーパスの実現ととともに、源川自身、楽しみながら確実に未来への道を切り拓いていきます。
※ 記載内容は2025年6月時点のものです
