企業の未来を見極める目を育てる。若手行員が挑む「審査のプロフェッショナル」への道
七十七銀行の審査部審査課。銀行本部にあり、企業からの借入申し込みに対して、企業分析や与信判断を行う20名ほどの部署です。伊藤は2023年からこの部署で案件審査業務を担当しています。
「案件審査とは、支店で企業から『このような使い道でいくら借りたい』という申し込みを受けた際に、その企業に対する貸出の可否を判断する業務です。決算書の内容や過去の業績推移、経営者のビジョンなどを調査し、企業の本質を見極めていきます。
私は担当者として、実際に案件審査をして与信判断を行います。決裁権限はまだ持っていませんが、支店の行員が作成した書類を見て自分なりに情報を整え、支店と決裁者の架け橋になれるよう努めています。
審査部の先輩方は皆ベテランなので、配属された当初は『なぜ私が?』という驚きもありました。しかし今は若手として、将来支店などで融資のスペシャリストとして活躍できる人材になるための育成段階として配属されたと捉えています」
専門性の高い部署で働く中で、伊藤は2つの価値観を大切にしています。
「1つめは責任感です。銀行の仕事は複数の行員が協力して行いますが、かといって一人ひとりが人任せに仕事をしていると、どこかでミスが生じてしまいます。自身のできることを増やし、お客さまにご迷惑をおかけしないためにも『自分の手元で完璧にするんだ』という意識を持つことが大切です。
2つめは探究心です。とくに今は専門性が高い部署にいるので、日々自分の知らない用語が飛び交っています。そういった用語を拾い集めて、わからないことは徹底的に調べ、人に説明できるレベルまで理解を深めることを意識しています」
「銀行の顔」としてお客さまと向き合う覚悟。銀行全体の印象を左右する責任と向き合う
仙台で生まれ育った伊藤は、就職活動時に地域への貢献を強く意識していました。金融業界の中でも七十七銀行を選んだ理由について、こう語ります。
「金融業に絞った理由は銀行独自の『融資』という特殊な業務を通じて、直接お客さまの成長に関われると思ったからです。また、幅広い業務内容の中で自分のやりたいことが見つけられるのではないかとも考えました。
その中でも七十七銀行を選んだ決め手は、東北地域での預金残高や貸出残高、過去の業績推移などの数字面から見える信頼度の高さでした。地域貢献という思いを実現できる場所として、最適だと判断しました」
入行後、支店に配属された伊藤はまず窓口業務からキャリアをスタートさせます。
「最初は振込や現金の入出金などの基本的な事務処理を担当し、その後、相続や資産運用などの窓口相談業務も任されるようになりました。業務のかたわら、銀行業務検定の法務、財務、税務など、資格取得に向けて集中的に勉強もしました」
入行当時の思いについて、こう振り返ります。
「新入行員の頃は業務の幅広さや必要な知識量の多さに戸惑い、自分に務まるのか不安でした。とくに入行半年ほどの時期はどうしても同期や先輩と自分を比べてしまい、悩みましたね。でも業務内容や経験の違いは当然あるものだと理解し、できることから着実に積み上げていく姿勢を大切にしました。
業務をスムーズに覚えていくために私が活用したのは、行内の学習ツール。その日の業務でわからなかったことは自宅で学習ツールを開き、復習する日々を続けました。日々の努力の積み重ねから徐々にお客さまへの提案ができるようになり、知識が実務に活かせていることを実感できた時は、大きな自信になりました」
入行前から銀行業務の中心である融資業務に興味を持っていた伊藤は、消費者ローン、融資プロパー業務も担当。中でも印象に残っている出来事があると言います。
「融資業務を任されたばかりの頃に担当させていただいた案件が印象的です。まずはお客さま自身に興味を持とうと思い、お客さまの業界について詳しく調べて面談に臨みました。また融資に対する知識もまだまだ足りていなかったので、面談前に上司のサポートを受けながら業界知識や決算書の内容を徹底的に勉強し、わからないことはお客さまに正直に質問させていただきました。
結果時間はかかりましたが、無事に融資を実行できた時はほっとしました。一生懸命お客さまのことを知ろうとする姿勢が評価されたのか、お客さまからも『伊藤さんに担当してもらってよかった』『これからもよろしくね』というお言葉をいただけて、当にうれしかったです」
後にそのお客さまが、もともとは七十七銀行に対してマイナスイメージを持っていたことを知り、大きな気づきを得ます。
「担当者1人の対応が銀行全体の印象を左右することを学びました。支店で働いていると、日々さまざまなお客さまと関わりますが、お客さまから信頼される銀行であり続けるためにも常に『銀行の顔』としてふさわしい振る舞いをすることが大切だと実感しました」
想定外の異動が開いた新たな扉──支店と審査部、2つの視点から融資業務の本質に迫る
入社から3年間支店業務に携わった伊藤は、審査部審査課へ異動。この異動は伊藤にとって想定外の出来事でした。
「直接お客さまへの支援を行い、企業の成長を見届けたいという思いから、支店での融資業務をやりたいという希望は持っていました。しかし、まさか銀行本部の審査部という専門的な部署へ配属されるとは思っていなくて。融資と審査は密接に関わり合っているので勉強になることも多いのですが、同世代の行員も少なく、知識や経験が豊富な上司に囲まれることで正直プレッシャーを感じましたね」
一方で、審査部審査課に対するイメージは配属前と配属後で変化したと言います。
「最初は厳しい書類審査などのイメージから、部署の雰囲気も含めて殺伐とした雰囲気なのではないかと思っていました。でも実際はそんなことなく、営業店に寄り添った審査を行っていたり、わからないことがあれば親切に教えてくれたりして、居心地のよい雰囲気でした。
とはいえお客さまとの接点がなく、必要となる知識の数も膨大な審査部での業務にやりがいを見出すまでには時間がかかりました」
しかし、考え方を転換することで新たな目標を見つけます。
「配属後は、自分なりにやりがいを見つけるために何をしようか考えました。そこで辿り着いたのは、持ち前の探究心を胸に日々知識を蓄えて、常に過去より優れた自分でいようとすること。今では融資力向上のための自己研鑽が、私にとってのやりがいの1つになっています。
たとえば、最近では決算書の読み取りについて学んだり、簿記の勉強をしたり、聞き慣れない言葉があれば自分で調べたり、わからないことがあれば先輩に聞くなどの工夫をして、業務に関わる知識の幅を広げています。
また、支店勤務時代の経験も役立っていますね。支店では、実際の審査に必要となる資料を作る側の立場だったので、お客さまとコミュニケーションをとって資料を作る立場とそれを審査する立場の両方が経験できて、知識同士がつながったり、理解が深まったりするのが楽しいです。
このように、日々の業務で得られる気づきを大切にしながら、着実にスキルアップを図っています」
「やりたい業務」への挑戦を後押しする環境。若手行員が描く理想のキャリアパス
七十七銀行全体の印象の変化について、伊藤はこう話します。
「入行前は『同僚とのコミュニケーションが取りづらい』など、銀行に冷たいイメージを持っていました。しかし、実際は想像以上に温かい雰囲気でのびのび成長させてもらえています。先輩や上司にわからないことを聞くと、皆快く手を止めて丁寧に教えてくださいますし、『あの業務どうなってる?』と私の業務の進捗状況も気にかけてくれます。和やかな雰囲気の中で楽しく働けて、成長もできる。そんな環境が私は大好きです」
また、ワークライフバランスも重視されており、働きやすい環境が整備されています。
「9月末と3月末の上半期・下半期の締めは、繁忙期のため多少バタバタします。しかしそれ以外の時期は自分の業務の進捗状況によって、柔軟に働くことができています。有給も取りやすく、通院などの都合もつけやすいので助かっています」
七十七銀行の魅力について、伊藤は自身のキャリアを例に挙げて語ります。
「最大の魅力は自分のやりたい業務や描きたいキャリアに沿って、希望する部署にチャレンジできる制度が整っていることです。銀行は業務内容が幅広いため、一つの仕事に縛られることなく、長く働ける環境があります。
私も初めは予想外でしたが、『融資業務をやりたい』という思いを汲み取ってもらえて、審査部を経験できたことが自身の成長に大きく影響していると思います」
現在は審査部で専門的なスキルを磨いていますが、将来的な展望もしっかりと描いています。
「この経験を活かして、将来的には再び支店でお客さまと直接関わっていきたいと考えています。以前の支店勤務ではできなかったことも、この部署で得た知識や経験を活かすことでできるようになるのではないかと期待しています」
最後に、七十七銀行にはどのような人材が向いているのか、伊藤は自身の経験を踏まえて話します。
「さまざまなことに興味を持ち、それについて追求できる人が活躍している印象です。ただ銀行には多くの部署があって行員の数も多いため、求められる価値観は実際には幅広く、多様な人材が活躍できる環境だと感じています。どんな人にもぜひ挑戦してみてほしいですね」
※ 記載内容は2024年11月時点のものです
