健康支援をもっと身近に。薬局から広がる新たな役割
健ナビ推進グループでマネジャーを務める中村。患者様に寄り添う薬局づくりをめざし、健康支援サービスの企画立案を担当しています。
「健ナビ推進グループには大きく3つの部署があります。サービス運営チーム、サービス開発チーム、商品チームです。私はサービス運営チームをマネジメントしながら、店舗の支援を行っています」
健ナビ推進グループが注力している施策の中に、患者様の健康に関する気づきを提供する健康イベントや、薬局に所属する管理栄養士の専門性を活かした食事のサポートサービスがあります。
「薬局はまだまだ、処方せんの薬を取りに行く場所というイメージが強いのですが、お薬に関する情報を通して患者様の生活習慣を把握できる私たちだからこそ、より深い健康支援ができると考えています。健康について気軽に相談できる場所として認知・活用していただくことを目標としています」
イベントの中でもとくに人気があるのは、健康測定です。体組成計や血管年齢、骨の健康度などの測定を500円で実施。薬局内だけでなく、商店街やショッピングモール、自治体のお祭りなど、地域と連携して街頭でのイベントも行っています。
「講座形式のイベントは患者様にとって最初に参加してみるにはハードルが高く感じられることもあるので、まずは自分の健康状態を知るきっかけとして測定イベントを実施しています。
また管理栄養士による食事サポートサービスについては、とくに30代の方は健康診断で気になる点が出始める時期。病院受診や服薬の前に、食事から改善したいというニーズで来局される方も多いです」
中村は現場との密なコミュニケーションを大切にしています。
「本部だけで企画を進めると的が外れてしまう可能性があります。現場の管理栄養士や薬剤師の皆さんと、どういうニーズがありそうか、このイベントはどうだったかなど、コミュニケーションを密に取りながら進めています。
現場から『こういうイベントのニーズがあった』という声があれば、一緒にサービスを作り上げていくこともあります」
病院か薬局か──実習での経験から見えた理想の薬局像
あらゆる患者様に寄り添いたいという思いを胸に、健康支援サービスの企画立案を担当する中村。実は学生時代には自身の進むべき道を探す時期もありました。
「大学時代は内向的な性格で、就職先の選択にも迷いがありました。そんな中で大きな転機となったのが実務実習での経験です。実習では病院と薬局の両方を経験しました」
病院での実習では、高度な専門性を持つスペシャリストとしての薬剤師の姿に魅力を感じた一方、入院患者の方々との関わりは一時的で、退院後の生活まで把握することは難しい環境でした。
「実習中に一度退院された患者様が具合を悪くして戻ってこられるケースがありました。その後、まちの薬局で実習を経験した際、普段のお散歩がてらに立ち寄ってくださる患者様もいらして、一人ひとりの生活に深く入り込んで会話ができることをうれしく感じました。薬局だからこそできることがある。そういった環境こそが、私のめざしたい場所だと思いました」
この経験から、より生活に寄り添える環境で働きたいという思いを強くし、薬局への就職を決意。従来の薬局の枠を超えて顧客の健康をサポートしようとする薬樹の姿勢に惹かれ、入社を決めます。
「薬樹は『クスリ屋』ではなく『健康屋』をめざし、地域の未病・予防の拠点になることを掲げていました。健康支援に関する取り組みを知り、従来の処方せんという範囲を超えて患者様と関わることができる環境に魅力を感じたんです」
入社後は薬剤師として5〜6店舗を経験した中村。3年目に大きな転機が訪れます。
店長との出会いから培われた視点。薬局だからできる健康支援の形
「入社後3年目に出会った店長との出会いが、私の考え方を大きく変えました。その店長は学術的な面で健康支援に注力されている方でした。患者様の第一のニーズである、早く薬を受け取りたいというニーズに応えるオペレーションから、その方の疾患に対してどういう支援ができるかまで含め、幅広く捉えて店舗でいろいろな取り組みをしている店舗でした」
その店長の下で、より深い健康支援のあり方を学んでいった中村。とくに印象に残っているのは、糖尿病の患者様への取り組みです。
「近隣の医療機関に糖尿病の専門の先生がいらっしゃったので、必然的に薬局にも糖尿病の方が多く来られました。疾患が悪化しないように、患者様ご自身で理解を進めていただくために何ができるかを考え、糖尿病患者様の会のような場を設けました。薬局とは別の場所を借り、患者様と管理栄養士と薬剤師がお話をしながらコミュニケーションを取っていきました。
薬局という場所から離れて、新たなコミュニケーションの場を作ることは、なかなかできることではありません。この経験が、一人ひとりに向き合う健康支援とは何だろうと考えるきっかけになりました」
その後、中村自身も総合病院の近隣の店舗で店長を務めることになります。処方せん業務が多忙を極める環境でしたが、かつての店長から学んだ経験を活かし、新たな挑戦を始めました。
「総合病院の前の店舗だったので、複雑な処方も多く、患者様一人ひとりとお話しする時間を確保することにハードルがありました。しかしその中でもコミュニケーションの取り方や時間の作り方を工夫すれば、何か役に立てることがあるのではないかと考えました」
店舗のスタッフとともに、限られた時間の中でも患者様の声に耳を傾ける方針と体制づくりに取り組みました。
「実は診察室では言えなかったけれど、こういうことで困っているという声を聞き取れるようになり、それを医師と連携することで、『それは聞いていなかったので、次の診察で確認してみます』という連携も生まれました。
患者様からも『ここで相談してよかった』『ここでこういう話をしてもいいんですね』という声をいただけるようになりました」
この経験を通じて、中村は薬局における健康支援の可能性を改めて実感します。
「私たちだからこそ、健康についてお話しできること、サポートできることがあるのではないかと考えています。もっと気軽に薬局という場所を使っていただきたい。健康について遠慮なく相談できる場所として認知を広げていきながら、より深い支援やサポートができるようにしていきたいと思います」
現場から生まれるアイデアとチームの力で健康作りを支援する
薬局での経験を積んだ後、現在では本部・健ナビ推進グループのマネジャーとして、現場と本部の連携を重視している中村。
「本部と現場は動き方が違いますから、なかなか本部の人が言っていることを薬局側では理解できない、という状況はある程度は仕方のないものと私もよく理解しています。
だからこそ、そこは患者様とのコミュニケーションと同様に、私たちも店舗の現場の方々とコミュニケーションを取りながら進んでいくことが一番大切だと考えています」
そのため、チームメンバーには積極的に現場に出向くよう促しています。中村自身も月1回は現場に出て、薬剤師として店舗業務のヘルプに入ったり、イベントの支援をしたりしています。
「薬樹にはチャレンジできる環境が用意されていて、やりたいと言ったらそれを拾ってくれる先輩方がいる。この規模の会社だからこそ、まずはやってみることが叶えられる環境だと思います。自分で領域を狭めずにチャレンジすることを大切にしています」
今後の展望として、薬局での管理栄養士の存在価値を高めていくことに注力したいと中村は続けます。
「管理栄養士は病気になる前から患者様に関わり健康支援ができる、素晴らしい職種だと思っています。薬局にいる管理栄養士という存在を、どう『まち』の皆さまに知っていただいてうまく活用していただくか。そこを成果として出していきたいと考えています。
健ナビ推進グループには困っている人のためにどうしたらいいのか、真剣に考えてくれるメンバーが揃っています。私が何か言わなくても『こうしたらいいと思うんですけど、どうですか』と意見を上げてくれるのですごく助かっていますし、一緒にチャレンジしていきたいですね」
そして、これから薬剤師をめざす未来の仲間に向けて、こんなメッセージを送ります。
「こんなことをやってみたいという想いを言葉にできる方、患者様とより深い関係を築いていきたいと思っている方は、ぜひ当社で働いていただきたいです。それが実践できる環境が整っていますし、私たちも注力していきたい部分ですので、ぜひお力添えいただきたいと思っています」
※ 記載内容は2025年3月時点のものです

