店舗運営、経営支援、地域医療連携を通じて、持続可能な薬局経営を推進
健ナビ事業本部 東京グループと経営支援事業室のマネジャーを兼務している峰岸。このうち東京グループでは、生活者と薬局の新たな関係性を築くための支援や、ナレッジの収集・展開に取り組んでいます。
「店舗が正常に稼働し、さらに良くしていくための施策の立案と実行、業績改善が私の主なミッションです。たとえば、薬を提供する待ち時間の短縮、店舗レイアウトや導線の最適化、人員配置などについて、店舗のメンバーと話し合いながら改善を進めています」
また、ストアマネジャーや一般職員のキャリア形成支援も、重要な責務です。
「一緒に働いている皆さんが本来の力を存分に発揮できるよう、面談を通じて目標設定を行い、それを実現する方法を考えています。さらに、店舗の中にいると見えにくい業界動向を共有したり、これから生まれる仕事を予測したりしながら、未来に向けて具体的な行動を示すことも私の大切な役割です」
一方、経営支援事業室のマネジャーとしては、グループ内の保険薬局に向けた支援業務を担ってきました。
「当社は2023年に住友商事グループの一員となりました。現在までで約3社のグループ企業に対して、薬樹株式会社(以下、薬樹)が培ってきたノウハウを提供しています。
たとえば、処方せんを受け付けてから患者様に薬をお渡しし、次の受診までにどのような対応を取るかといった業務フローの設計や、誰がいつ何をどのように担当するかの組み立て、実導入までを担当しています」
さらに、地域連携に向けた取り組みも進めています。
「1人の患者様に適切に対応するためには、地域の医療関係者など多くの方々との協力が欠かせません。診察、医薬品提供、在宅訪問がそれぞれ独立したかたちで機能するのではなく、一貫性を持たせることが非常に重要です。
それぞれの患者様の生活状況についても細かくヒアリングし、医療に必要な情報を適切に医師へフィードバックするなど、連携強化を進めています」
新人店長時代に赤字店舗を黒字転換。周囲に支えられ磨かれた、新たな視点
学生時代、有機化学の合成研究に興味を持っていた峰岸。組織と共に成長できる環境を探していて出会ったのが、薬樹でした。
入社後、峰岸は薬剤師として店舗配属となりました。
「処方せんにもとづいて薬を調剤し、患者様にお渡しするという保険薬局の業務を担いました。入社直後は、薬局業務を覚えるのに精一杯でした。 その後、もっと良くしていくためには何かできるか?を意識し始め、店舗で働くことの次の景色を見たいと思いました」
峰岸に転機が訪れたのは、入社して2年半ほど経ったころ。店長になることで、状況が大きく変わりました。
「店長に就任した当時、店舗は赤字でした。しかし、収益性を改善するためにさまざまな施策を考え、実行した結果、黒字化することができたんです。新人店長がいきなり業績を回復させたことに、当時の上司も驚いたことと思います」
その後、峰岸は東京の大型店舗へ異動することに。ここでも、従来の枠にとらわれない改革を実行します。
「オフィス街に位置するその店舗は、1日に約5万もの人が目の前を通る好立地。しかし、当時の運営は保険調剤が中心で、それでは機会を活かしきれないと考え、マネジャーに売り場の半分以上をドラッグストア化する提案をしたんです。商品棚を3本から12本に増やし、商品売り上げを大きく改善させました」
こうした積極的な取り組みが評価され、入社から4年半後に本部への異動が決まった峰岸。それ以来、約13年にわたり、業務効率や品質、安全性の向上に努めてきました。
「保険薬局の枠を超え、一般小売業の視点で店舗構造を考えるようになり、視野が大きく広がりました。とくに、チェーンオペレーション部門の上司の影響は大きかったですね。本当に、周りの方々に恵まれてきました。以前は、結果が出ていることで自信を持ち、調子に乗って自分はできる人間だと勘違いしていました。
しかし、振り返ってみると、多くの方の支えがあってこそ今の自分があるのだと実感しています。 また、『世の中の仕組みが成長すれば、人も成長する』という考え方も、この時期に培われました」
マネジャーに就任して広がった視野と責任。仕事を楽しむ力が成長の原動力に
2024年にマネジャーに就任した峰岸。新たな挑戦が始まっています。
「エリアマネジャーの仕事には、人材マネジメントや現場での調整など、実務的な課題への対応が多く含まれています。個人的には、一歩引いた立場で企画を立案していた前の部署のほうが自分には合っていると感じることもありますが、両方の視点を持つことが理想的です。前向きに取り組んでいます。
現在は、待ち時間の長さが深刻な問題となっている、ある店舗の改善プロジェクトを進行中です。成果が出るのはこれからですが、患者様、メンバー、そして自分にとってもプラスになる可能性があり、大きな期待を寄せています。
一方、経営支援事業室のマネジャーとしての業務は、住友商事グループ内の保険薬局への支援が中心です。社外での活動が中心となるため、独特な緊張感がありますね。支援のために費用をいただいている以上、必ず成功させなければならないというプレッシャーもあり、それがやりがいになっています」
そんな峰岸が常に心がけているのは、仕事の中に楽しみを見出すこと。
「会社員である以上、やらなければならない仕事は必ずあります。だからこそ、自分なりにおもしろいポイントを見つけて、上司から求められる以上の付加価値を提供することを意識してきました。
楽しみながら、こだわりを持って仕事に取り組むと、不思議と、苦しいことが続いたときでも楽しめるようになるんです」
また、仕事と向き合う上で大切にしているこんな信念も。
「悩んで答えを模索する中で、『これは自分が主体的に取り組んでいる』という確信が持てれば、それは単なる悩みではなく、課題解決のプロセスになります。
そう考えられるようになると、前を向いて仕事に取り組んでいる実感が湧き、成長につながると考えています。
周囲から、『つらそうにしている』『今日も忙しそうだ』と思われるのが嫌なんです。いつも『楽しそうに仕事をやっていますね』と言われることをめざしています」
グループシナジーでさらなる進化を。組織力を活かし、業界をリードする薬局へ
薬樹が住友商事グループに加入して間もなく2年。強固なグループ体制のもと、さらなる可能性が広がっています。
「当社で働く魅力は、何といっても仕事の幅広さにあります。大きなグループに加わったことで、これからどのように変化していくか、まだ未知数な部分も多いですが、それが逆におもしろさでもあります。
今後、当グループの保険薬局のシェアはますます拡大していくでしょう。それにともない、業界のルールをリードできる立場になり、新たな挑戦が可能になるはずです」
グループへの参加をきっかけに、従業員のキャリアの選択肢も大きく広がりました。
「専門薬剤師をめざす方にとっては、住友商事グループのネットワークを活かし、さまざまな専門医療機関で学べる機会があります。また、会社員としてキャリアを築きたい方には、住友商事への出向という選択肢もありますし、私のようにグループ会社への支援業務に関わる可能性も十分にあります」
だからこそ、いま薬樹が求めるのは、何よりも仕事を楽しめる人材。峰岸はこう続けます。
「私は今年で44歳になります。あと15年もすれば、私たちは次の世代に仕事を譲ることになるでしょう。若い方々にとって、これは大きなチャンスです。どんなパーソナリティの持ち主でも構いません。仕事を楽しめる方と、一緒に働きたいですね」
そして、薬局のあるべき姿について、峰岸には明確なビジョンがあります。
「現在、まち中には数多くの薬局がありますが、この状況が今後も長く続くとは限らないと私は考えています。医療サービスの質を下げることなく、患者様がより良い状態を享受できるためには、どのような形が理想なのか。そして、それを実現するには、どのような仕組みが必要なのか。
以前の薬樹は、業界内で発言力が限られていました。しかし、住友商事グループの一員となったことで、さまざまなグループ内企業との連携や協業により、地域医療に貢献し、人々の健康を支える取り組みを強化できるようになりました。多くの方々と協力しながら、新しい医療サービスの仕組みづくりに取り組んでいきたいと考えています 」
大きな組織の一員として、薬局のより良い未来を創造していく──業界の未来を見据え、新たな仕組みをつくり上げる峰岸の新しい挑戦が、ここから始まります。
※ 記載内容は2025年1月時点のものです

