製造課と密に連携。すべてはお客様に届ける製品の品質を守るために
中澤が勤務している茨木工場が製造するのは、飲料缶の缶と蓋。TULC(タルク)とDI缶の2種類の缶があるうち、中澤は品質課の一員として後者を担当しています。
品質課の主たる仕事は、製造した製品の出荷判定です。毎朝、製造課と品質課で工程検討会を行い、前日の生産状況を確認した上で、マシンの影響で起こったトラブル報告を共有します。
中澤 「トラブルの内容によっては、不良缶を取り除く選別作業が必要になるため、選別範囲が正しいかどうかも議論します。たとえば、缶の外面側の印刷部分に塵埃の痕が付くことがありますが、これが目立つような場合、デザインを阻害し品質を損ねてしまうので選別が必要です。問題がない製品については、検討会が終了した段階で出荷OKになります」
毎日携わっている出荷判定だけでなく、品質課の業務は実にさまざまです。異物が発見された際、何が原因で付着した異物なのかを分析するほか、お客様から調査のご依頼があった場合は対応を行います。
また、取引先が新製品を出すタイミングなど、茨木工場で初めて製造する製品については、色合いが取引先の要望と合っているかどうかをチェックするのも大切な仕事です。
中澤 「たとえば、色見本を見ながら、製造課の方と相談して『この色を濃くしてください』といった指示出しをすることも。また、取引先の設備で実際に中身を充填してみて、蓋を巻締めた缶が規格値に収まっているかなど、異常がないかを評価する仕事もときどき依頼されます。評価した結果、何か傾向が見つかれば、報告すると同時に『この設備の設定を修正してください』といった依頼も行います」
2022年9月現在、品質課は11人体制。蓋を担当する4名、缶を担当する5名に加え、パートの方と課長で構成されています。
中澤 「男女比は半々ほどで、相談しやすい環境があります。とくに入社13年目の先輩には色の評価や分析面で迷ったときによくアドバイスをもらっています」
勇気を出して生産ラインを止められなかった経験が糧に。後悔の末に身につけた決断力
新卒で東洋製罐に入社した中澤は、大学・大学院時代を通じて食品関係の研究室に所属し、食品添加物の研究をしていました。
中澤 「研究と関連する食品関連企業を中心に就職活動をしていましたが、さまざまな企業について調べるうち、飲料や食品メーカーにとってなくてはならない食品容器に興味が湧くようになっていったんです。幅広い食品に関われると感じ、東洋製罐に入社を決めました」
入社して1年目、茨木工場の製造第二課に配属されて製造現場を学んだ中澤。主に測定業務や検缶業務に携わりました。
中澤 「製造課では、扱っている機械の部品一つひとつに重さがあるなど、重労働が多いです。また、当時は製造課に女性が少なかったこともあり、周りの方も私に何を任せるべきか困っているように見えました。そこで、自分にできることを積極的に見つけていこうという気持ちで測定や検缶業務と向き合い、工程担当の方が見逃しがちなところも拾っていくつもりで取り組むようにしたんです。現場の清掃にも力を入れていました」
2年目を迎えたところで、中澤は現在も所属する品質課に配属されます。
中澤 「入社前は、容器の開発に携わりたいと思っていたのですが、品質課に配属されてみると、分析機器を使って分析するなど、大学でやっていた研究と近い業務もあることを知りました。学生時代に培った経験を活かすことができていることもあり、前向きに仕事に取り組めています」
1年目に職場を共にした製造課のメンバーと連携する場面が多く、今では周りとコミュニケーションを取りながら仕事を円滑に進められていると話す中澤。品質課に配属された当初は、失敗も多かったといいます。
中澤 「機械は稼働が安定するまでに時間がかかるので、スタートして少し経ったタイミングで急に特定の色がうすくなってしまうようなこともあるんです。ところが、最初のころは自分の判断に自信がもてず、『生産ラインを止めてください』と言えなかったばかりに、不良缶を作ってしまったことがありました。
『もっと早く止めるべきだった』と後悔したことは何度もあります。しかも、長年プリンタを担当されている方に比べて自分の経験が浅いことから気後れし、『私はこう思いますが、どう思いますか』といった控えめな指摘しかできませんでした」
今も迷ったときは、先輩や上司に相談しながら自分の判断基準を確立できるように格闘中だという中澤。製造課の担当者とのコミュニケーションにもさらに磨きをかけます。
中澤 「基準をはっきり持つことに加えて、勇気をもって行動しようと決めたことで、いざというときはすぐに『止めてください』とはっきり言えるようになりました。止める理由について説明する際、『ダメだと思います』といった伝え方では担当の方が迷ってしまうので、何がどう良くないかをきちんと整理して共有するように心がけています。製造課とは良い関係性が築けていて、信頼関係を構築できてきていると感じています」
身近な製品に携われていることがやりがいにつながる
品質課に配属されて2年目、取引先の工場に足を運んだ経験がとくに印象的な出来事として刻まれているという中澤は、当時をこう振り返ります。
中澤 「取引先に新しい缶型を採用してもらった際、先方の製造ラインで問題が起こらないかを確認するため、私たち品質課のメンバーも製造に立ち会ったことがありました。飲料メーカーの設備を見たのはそれが初めてのこと。私たちが出荷したものがお店に並ぶ製品へと仕上がっていく過程を間近で見られたのは、とても新鮮な経験でした。
また、取引先の製造担当者と情報交換できたことも有意義でした。近年はコロナ禍の影響でこうした場面は減っていますが、今後、品質課の一員として経験を重ね、立ち会いの場に同席できる機会が増えていくといいですね」
普段の生活の中で自身が関わった製品を目にすることが多いと話す中澤。そうやって身近な製品に携われていること自体が、自身のやりがいにもつながっていると言います。
中澤 「スーパーやコンビニなどに行って自分が製造に関わった商品を見かけるたびに、『これは大変だったな……』『苦労したけど、無事に店頭に並んで良かった』としみじみ思うんです。苦労して作った製品がそうやって消費者の手に渡るところまで見届けられるところに、東洋製罐で働く醍醐味を感じています」
与えられた環境を最大限活用し、成長あるのみ。幅広い製品に関わることが今の目標
社会人5年目を迎えた中澤。2021年からは、品質課でDI缶を担当するメンバーに後輩が加わりました。
中澤 「 質問や相談を受けることが多いのですが、まだまだ先輩らしく的確な回答ができないこともしばしば。今後、良き先輩であるためにも、さらに経験と知識を身につけていきたいと思っています」
また、現場業務を通して知識を修得するだけでなく、社内勉強会も積極的に活用しているという中澤。
中澤 「社内では、拠点の枠を超えてさまざまな工場の品質課のメンバーが参加できる勉強会が開催されています。これまで、分析機器の使い方を学ぶ勉強会や、素材に応じた最適な分析方法を学ぶ勉強会などに参加してきました。こうした機会を活用しながら、分析スキルも向上させていきたいですね」
入社以来ずっと茨木工場で勤務してきた中澤ですが、自身のキャリアの幅を広げるため、新たな環境に身を置くことにも前向きです。
中澤 「工場によって製造している製品も違いますし、製品の特性に応じて品質管理や出荷判定の方法も変わります。今後はさまざまな製品に携わっていくことが目標です。また、私の入社当時に比べると、製造課にも女性メンバーが増えてきました。みんながどのように活躍されているのか、私も楽しみなんです。
さまざまな食品容器の製造に携わっている東洋製罐には豊富なノウハウがあり、それがお客様から信頼される一番の理由です。食品容器に興味があり、幅広い経験を積みたい方にとって、またとない成長環境がここにはあると思いますよ」
中澤がイキイキいきいきとキャリアビジョンを語れるのは、性別に関係なくすべての社員が活躍できる環境が整っているからこそ。より幅広く、さまざまなバックグラウンドを持った方とともに働くことを中澤も楽しみにしています。
