市場の変化と向き合い、地域経済を支え抜く「真の伴走者」としての使命
──地方銀行を取り巻く環境変化をどのように捉えているかお聞かせください。
支店長時代は目の前の課題に目がいきがちでしたが、人事部長として新潟県全体を俯瞰すると、人口減少や、創業する企業より廃業する企業の方が多いという現実がより鮮明に見えてきました。お客さまの事業をどう存続・発展させていくかという根本的な課題に、銀行全体で向き合う必要があると強い使命感を抱いています。
──地域の企業やお客さまが求めるものにも、変化は感じますか?
コロナ禍を経て、人手不足や物価の上昇といった課題が顕著になっています。長らく続いたデフレ経済から新しい経済環境へと移行する中で、お客さまのビジネスモデルにも変革が求められています。この新しい時代にどう適応し成長していくか、お客さま目線で全力で考え、手を携えながら挑戦していく重要な局面だと捉えています。
──そうした中で、大光銀行はどのような存在でありたいとお考えでしょうか。
地域やお客さまにとって、身近で頼りがいのある存在でありたいです。当行は、お客さまのめざす「なりたい姿」の実現に貢献することをミッションとしており、ご融資などにより資金を供給するだけでなく、お客さまが10年後に会社をどうしていきたいかといった深い想いを共有し、その実現に向けて伴走しています。
事業承継の準備なのか、業務効率化なのか。あらゆる手段を使って、お客さまの思い描く未来を一緒に創り上げていきたいと考えています。
──その実現のために、どのような経営戦略を描いていますか?
当行の経営戦略の根幹となるのが、顧客接点の強化です。お客さまと対面でしっかりと対話し、お客さま自身も気づいていない課題を浮かび上がらせる。漠然としたなりたい姿を、対話を通じて明確にしていくことが重要です。お客さまが思い描くゴールを共有することがすべての出発点になります。
従来の銀行員像を超えて。あらゆる課題解決に向けた「ハブ」としての新たな役割
──経営戦略の中で、これから入行する世代にはどのような役割を期待していますか?
まずは、地域のお客さまにしっかりと向き合い、対話の中から潜在的な課題を的確に把握することです。そして、当行グループや提携する外部の専門機関等の商品・サービスを比較検討し、ニーズにマッチした商品・サービスをご提案するなど、お客さまの課題解決のための「ハブ」として活躍してほしいと考えています。そのためには、幅広い視野で柔軟に動ける姿勢が求められます。
──従来の銀行員像と比べて、業務の幅も大きく変わってきていますか?
従来は、集めた預金を設備投資や運転資金として必要な方に資金を供給するという伝統的な預貸業務が中心でした。現在もそれがベースであることには変わりありませんが、その後の低成長・低金利時代には、投資信託や保険といった資産運用のご提案業務が加わり、最近では、M&Aなどの事業承継支援業務や、人手不足解消のための人材紹介業務、DX導入のサポート、それらに活用できる国や自治体の補助金・助成金の活用支援など、さまざまなソリューションが提供できるようになっており、お客さまの成長を支援するコンサルティング業へと業務の幅が広がっています。
──そうした中で活躍するためには、何が重要になるのでしょうか。
すべての分野を1人で完璧にできるようになる必要はありません。当行には本部の専門部署によるサポート体制や、提携する外部専門機関などとの協力体制が整っています。活躍するために最も重要なことは、自社の商品を売り込むことではなく、お客さまの話に真摯に耳を傾け、本質的な課題をすくい上げる「対話力」です。課題さえ的確につかめれば、あとは組織の力を使って最適な解決策へ導くことができます。
──今後、若手行員にはどのようなステップで専門性を磨いていってほしいとお考えですか?
まずはお客さまのところに足を運び、お客さまの現場を五感で感じてほしいと思います。私が営業店で勤務していた際には、お客さまから工場や倉庫をよく案内していただきました。そこはお客さまの商流が一目瞭然であり、熱気、振動、においも含めて、一番お客さまを理解できる場所です。そうした感じたお客さまのリアルを出発点としてこそ、お客さまのための専門的な知識を身につけることができると思います。
現在は、事業承継やDX支援などの教育メニューをそろていますが、時代とともにお客さまの課題も変わっていきます。その時々のお客さまの課題やニーズを捉え、必要な専門性を磨いていってほしいですね。
経営戦略と個人の目標をつなぐ。行員の自律的なキャリア形成を後押しする支援体制
──会社がめざす方向と個人の「やりたいこと」は、どのように結びついていくのでしょうか。
経営戦略の一つに人事戦略があり、そこには採用、育成、配置が含まれます。これまでの銀行員キャリアパスは選択肢がそれほど多くなく、営業店のいくつかの部門を歩むのが一般的でした。
しかし現在はお客さまの課題が多様化し、銀行業務そのものが大きく広がっています。だからこそ、これからの大光銀行は、行員一人ひとりが「自分は将来どうなりたいか」を自律的に考え、会社がそれを全力で支援する枠組みへと、人事戦略を大きく進化させています。
たとえば、お客さまの課題解決に必要な専門性の高い分野について、外部の企業などに数カ月から数年程度出向して学んだ上で、当行のサービスとして取り込んでいくといった取り組みを行っていますが、出向する人材は公募制により決定しており、自身の描くキャリアに合わせ、多様なキャリアパスが選択できる仕組みとしています。
──行員のキャリア形成を後押しするサポートには、どのようなものがありますか?
経営戦略と個人のキャリアを連動させるための第一歩として、昨年から「まずは自身のキャリアをどう描きたいか考えてみてください」という取り組みを始めました。行員自身が「将来挑戦したい業務」や「身につけたい専門スキル」を「キャリアデザインシート」に具体的に描き、上司との定期的な面談ですり合わせる取り組みです。経営戦略が示す方向性と、個人のやりたいことをどうリンクさせるか、上司によるサポートに加え、人事部が希望に合った研修や配置を検討するなど、会社全体でキャリア実現をバックアップしています。
また、キャリア面接では働き方についての価値観もヒアリングしていますので、価値観に合わせた働き方や、それに合わせた配置なども今後は検討していきたいと考えています。
──実際に現場で活躍している若手行員には、どのような特徴があるか教えてください。
お客さまをよく知ろうと考えて行動できる行員です。さまざまな情報から、「もしかしてこういう課題があるのでは」と仮説を立て、対話を通じてお客さまも気づいていない課題を浮かび上がらせる。そこに必要なソリューションを当てはめることができる行員は、お客さまのめざす「なりたい姿」の実現に貢献するというミッションが深く浸透しており、そうした行動の積み重ねが、お客さまからの厚い信頼を勝ち得ることにつながっています。
想像を超えるキャリアの広がり。地域の未来と共に、多様な専門性へ挑戦できる環境
──学生の皆さんにとって、大光銀行で働くことでどのようなキャリアの広がりがありますか?
若手のうちは多様なお客さまと出会い対話をすることで、見聞を広げながら地域貢献の実感を味わうことができます。その先には、学生の皆さんがイメージしている以上のキャリアが待っています。
最前線の営業店以外にも、新商品の企画やブランド戦略などを担う営業企画部門、当行全体のITインフラを支えるシステム部門、金融市場で資産運用や資金調達などを行う市場部門など、銀行には多様な機能が存在します。予想を超えるおもしろさと可能性が広がっていると思います。
──就職活動中の学生に伝えたい、大光銀行ならではの環境の魅力を教えてください。
地域貢献ができる基盤がそろっていることはもちろんですが、ワークライフバランスの面でも、当行は充実した制度を整えています。女性の管理職比率も高く、育児支援などの制度や仕組みは地元企業の中でもトップクラスだと自負しています。
そのため、ライフステージに合わせて働き続けられる安心感があります。そうした環境のもとで、地域の新しい課題に対してビジネスとして柔軟に挑戦できるのが当行の魅力です。
──最後に、これからの大光銀行を共につくっていく学生へ、一番伝えたいことは何ですか?
一番大切にしてほしいのは、地域のお客さまのことを考えて行動する気持ちです。お客さまを知り、目の前の仕事に真摯に取り組むことが、おのずと次のキャリアを拓きます。今は高度なスキルがなくても大丈夫です。私たちが組織全体で背中を押しますので、安心して飛び込んできてください。皆さんと一緒に大光銀行の未来をつくれることを楽しみにしています。
※ 記載内容は2026年3月時点のものです
