制度改革から文化醸成まで。人に寄り添うプロフェッショナル集団
──現在お二人が所属するPX Practice(※)の特徴や規模を教えてください。
※ Practice:専門領域(業界・ビジネステーマ・技術)ごとに組成されるプロフェッショナルコミュニティのことで、従来の組織体よりも組織間の壁が低いことが特徴。したがって、業務内容が限定されることがなく、様々なテーマのプロジェクトに携わることができ、Practice間のコラボレーションもしやすく、柔軟な仕事の進め方が可能となっています
Koki.H:PXでは組織・人事領域の幅広いテーマのコンサルティングを担っています。私が現在関わっている制度改定をはじめ、以前担当した採用戦略の立案や高度化、さらに文化醸成の取り組みまで、組織・人に関わることであれば何でもお客様のパートナーとして伴走しながらご支援しています。
プロジェクト体制としては、クライアントの課題テーマに対して適したメンバーがアサインされ、それぞれの専門性を発揮して価値提供を行い、またナレッジとして共有しながら推進する体制になっています。
Atsushi.S:私たちの強みである競合他社との大きな違いは、「人起点」という思想を本気で貫いていることです。私たちは単に制度や仕組みといった「箱」を作ることをゴールとするのではなく、その組織で働く一人ひとりの価値観、思考、そして時には言葉にならない想いにまで深く向き合います。
どれほど優れた戦略や制度も、そこで働く「人」のリアルな共感や納得感がなければ決して実行されず、組織に根付くことはないと考えているからです。人材ポートフォリオ策定や新規事業立ち上げなどに取り組む際も、お客様の社員の方々はどのような価値観を持っているのか、何を大切にしているのかなど、人にフォーカスしたうえでプロジェクトを推進します。
──それぞれ、チームの中でどのような役割を担っているのでしょうか。
Koki.H:直近では、電気通信機器メーカーのお客様に対して成長戦略実現に向けた採用戦略の高度化をご支援しました。マネージャーと私、ジュニアメンバーの3人体制で、私はジュニアメンバーをリードしながら成果物を作成し、お客様との合意を取るコミュニケーションを担当しています。
具体的には、プロジェクトマネージャーと相談しながら、タスク計画や課題リスクの予見、工程管理を行い、お客様とのミーティングではプレゼンやファシリテートを行うなど、お客様とのコミュニケーションの中心的役割を担っています。
Atsushi.S:私は、これまでに大きく4つのプロジェクトを経験してきました。入社後半年間は富士通グループの事業ポートフォリオ変革に携わり、ナレッジマネジメントとタレントマネジメントを推進するチームをリードしました。直近では化学メーカーのお客様に対する人材ポートフォリオ策定のプロジェクトをリードしています。
プロジェクト推進にあたっては、お客様はこの変革を通じて5年後、10年後にどういう状態でありたいのか?という中長期的な成功に向けて、お客様へ伴走しています。
──Practiceや社内の雰囲気について教えてください。
Koki.H:各人が自立しながらも非常に協力的な雰囲気です。専門性を持つプロフェッショナルが集まる中で、わからないことがあると親身になって教えてくれますし、Practice内での情報共有も活発です。ただし、この協働は誰もがすぐに手を差し伸べてくれるというものではなく、メンバーが各々自立していることを大前提としています。
例えば、わからないことがある際には何を目的に知りたいのかを自ら発信するなど、各々が自律的に成長やプロジェクト推進に向けてチャレンジする中で周りのサポートがあるという環境です。
Atsushi.S:一言でいえば「大人の集団」だと感じています。一人ひとりがお互いを対等なプロフェッショナルとしてリスペクトしており、メンバーを子ども扱いしない組織です。成果を出すためのプロセスや働き方は、個々のメンバーの大きな裁量に委ねられています。
その裁量には「プロフェッショナルとしての成果」に対する厳しさが伴いますが、決して個人商店というわけではなく、互いの専門性をリスペクトしながら協働しており、そこが当社の魅力だと思います。
「活き活きとした人・組織」への情熱。異業種からRidgelinezを選んだ理由
──お二人ともファーストキャリアはコンサルタントではないとのことですが、コンサルタントを目指すことになったきっかけを教えてください。
Koki.H:大学時代に工学部であったことから、専攻を活かすことを考え、新卒で鉄道会社を選びました。キャリアを歩む中で組織人事の仕事を担当する機会が多く、人や組織を変革して活き活きさせたいという軸が定まったのです。
そうして人事制度改定や育成体系見直しなど様々なプロジェクトを手がけましたが、振り返ってみると、「組織や人が本当に活き活きしたのか」という問いに対して、理想と現実の間にギャップがあると感じていました。そこで、組織や人の行動変容を実践的に起こすことができる人になりたいと思い、コンサルタントへとキャリアチェンジしたのです。
Atsushi.S:前職は新卒で入社した大手電機メーカーで、営業を経験した後、人事部に異動し、自社の企業変革を推進していました。その中で、当事者として企業変革のプロセスを経験し、「組織や人は変われる」という実感を得たことが、私のキャリアを考えるうえでの転機となりました。前職でのミッションは、当然ながら「自社をどう変えるか」が中心でした。
しかし、この変革の経験やノウハウは、自社内だけにとどまらず、社外の組織にも応用できるのではないかと考えるようになりました。1つの会社の変革を支援することが、他の会社、ひいては社会全体にも良い影響を及ぼしていく。「自社を変える」という視点だけでなく、より広い視野で「変革の担い手」として多くの組織に貢献していきたい。その想いが、コンサルタントというキャリアを選択した動機です。
──数あるコンサルファームの中でRidgelinezを選ばれた理由は何ですか。
Koki.H:コンサルタントへのキャリアチェンジを考えるようになったときにRidgelinezに出会いました。深く話を聞くと、面接官が語る人起点のアプローチや、PXが組織・人の観点から行動変容にどう着目しているかという話が私の価値観と非常に近いと感じましたので、この場所でキャリアを積んでいきたいと、入社を決意しました。
Atsushi.S:きっかけは同じPXで働いている人からの紹介でした。特に魅力を感じたのは、そのユニークな立ち位置です。当社は富士通という巨大なグループ企業自身の変革をリードするというミッションを担っています。
それと同時に、グループが持つアセットや実践的な知見を深く理解しながらも、外部のお客様には完全に中立なコンサルタントとして最適なソリューションを提案できる強みがあります。「自らを変革する当事者」としての顔と、そこで得た「生きた知見」を武器に、日本企業や社会の変革を支援するというコンサルタントとしての顔。
この両面を併せ持つ企業は他にありませんでした。自らの変革経験を広く伝播させたいという、私が実現したかったことと一致しており、入社を決意する最大の理由となりました。
──仕事をするうえで大事にしている価値観を教えてください。
Koki.H:すべての物事において根本には「人」がいるということです。前職で働いた経験で考えても、電車を動かすのも、線路や橋を作るのも人ですし、また、運行ルールを作るのも人です。
このように、すべての物事の起点が人であるという発想に基づくと、人の価値を最大化することが企業価値を上げる根本的な重要ポイントだと思います。組織や人をどうやって活き活きさせるかということ。それが、前職時代から続く、今も私のキャリアの軸となっている部分です。
Atsushi.S:「評論家で終わらない」ことです。プロジェクトでは、様々な立場の方と協働しますが、「こうあるべきだ」という正論や理想を提示するだけでは、誰も、何も動かすことはできません。お客様と向き合うときも同様です。
私は「あるべき姿」を提示するだけでなく、それを「いかにして実現するか」という具体的な実行プロセスまで含めて設計し、伴走することにこそ価値があると考えています。
「組織効力感」が変革を推進する。PXが実践する現場を動かす仕組みづくり
──Ridgelinezに入ってから印象に残っているプロジェクトや体験を教えてください。
Koki.H:採用戦略の高度化プロジェクトが強く印象に残っています。電気通信機器メーカーのお客様で、旧来型の採用からDX人材採用への転換が課題でした。ただ戦略やプロセスを作るだけでなく、人起点のアプローチを重視し、採用担当者が自律的に運用し続けられることも重要なテーマの1つと位置付けていました。そのため、戦略を作る際は作るまでのプロセスがナレッジ化されるように丁寧に伝え、運用時のガイドラインも成果物として残しました。結果的に現在も順調に回っており、持続的な変革の推進を実現できたと感じています。
一方、制度改定のプロジェクトでは、目の前の事象に対する課題解決に集中し過ぎ、本当に大事にすべき人の行動変容という視点が抜けてしまうことがありました。周りのメンバーから「それで組織・人は何が変わるの?」と問いかけられてハッと気がつき、人起点のアプローチを常に持ち続けることの難しさと重要性を感じました。
Atsushi.S:最も印象深いのは、社員の「価値観」を起点とした組織文化醸成プロジェクトです。一般的なエンゲージメント調査は組織の状態を問いますが、このプロジェクトで私たちが向き合ったのは、あくまで社員一人ひとりです。「あなたはどうしたいのか」「何を大事にしているのか」を深く問いかけ、社員自身がそれを言語化するプロセスを徹底的に支援しました。
なぜなら、多くの組織で「個人としてはAと思っているのに、集団の暗黙の了解の中では、なぜかBと答えてしまう」という事象が起こりがちだからです。組織の視点だけで物事を見ると、そうした個人の本音や価値観はなかなか見えてきません。
だからこそ、私たちはまず「個」にフォーカスしました。そうして可視化された「個の総意」を起点に会社の未来を展望した結果、お客様からも「社員の本当の想いを聞けて良かった」と高く評価いただけました。
組織という集団の視点と、一人ひとりの社員という個の視点。その両方から企業の状態を正しく把握することこそが「人起点」の変革を実現するうえで不可欠だと、このプロジェクトを通じて実感しました。
──メンバーをリードする立場になって感じた心境の変化はありますか。
Koki.H:今までは自分の成長や実行に主眼を置いていましたが、メンバーをリードする立場になってメンバー各々に期待とチャレンジを与え、いかに成長させるかという視点を持つ大切さに気付きました。
プロジェクトを遂行するために、メンバーそれぞれが持てる価値を発揮することが重要ですし、お客様から「自分の組織やチームはどうなの?」と問われて恥をかかぬよう、自分の組織やチームでも人を活き活きした状態にする働きかけが重要だと考えています。
Atsushi.S:特に「組織効力感」の重要性を強く感じるようになりました。個人で動く際は自己効力感が重要ですが、チームとして、お客様を巻き込んで成果を出すには、「このチームならできる」という集団としての自信、すなわち「組織効力感」が不可欠です。
そして、組織効力感を高めるために何より大切にしているのが、メンバー同士がお互いの意図や想いを互いに言語化し、汲み取り、相互理解を深めることです。チーム全員が「いつでも助け合える」というスタンスを持つための土壌づくりに注力しています。
こうした相互信頼の基盤があるからこそ、今のチームには良いサイクルが生まれています。私も含めてメンバーそれぞれが1つ上の役職を意識して取り組んでいます。その結果、チーム全体の責任感とパフォーマンスが向上していると感じています。
お客様の心に火を灯すコンサルタントでありたい。正解のない問いに仲間と挑み続ける
──ご自身の魅力と、今後どのような存在になっていきたいかを教えてください。
Koki.H:明るく、楽しく、前向きに。それが自分自身の魅力だと思っています。元々ポジティブな性格で、前職でも「こんなにポジティブな人は見たことない」と言われるくらいでした。この明るく前向きな姿勢をお客様に伝播しながら、お客様自身が自立的に課題解決をしていける。そんな企業を日本の中でどんどん増やしていきたいと考えています。
私たちの支援は期間が限られているので、変革を持続的につなげていくのはお客様自身です。いかにお客様の心に火を灯すかがとても大事で、お客様自身に行動変容を起こせるような人になりたいと思っています。
Atsushi.S:常に機嫌良くいることを大事にしています。プロジェクトでは困難な課題にも直面しますし、必ずしも気心の知れたメンバーとだけで仕事をするわけではありません。そんな中で、私自身が不安定な態度を見せたり、話しかけにくい雰囲気を出してしまったりしては、チーム全体のモチベーションやパフォーマンスに影響を及ぼします。常にフラットでポジティブな状態を保ち、誰もが意見を言いやすい環境づくりを行うことを大切にしたいです。
そして、地に足の着いた理想主義者でありたいと考えています。高い理想や目標を掲げつつ、それを実現するためのプラクティカルな思考を持ち、評論家で終わることなく、自らも手を動かして形にしていく。そんなコンサルタントでありたいと思っています。
──どういった価値観を持った人と一緒に働きたいと思いますか。
Koki.H:主体的にチャレンジできる人が当社には合っていると思います。人によって価値観は異なりますし、組織には多様な価値観を持つ人が集まることも大切ですが、Ridgelinezにいるメンバーの価値観として人起点のアプローチに共感することと、パーパスに共感していることは共通していると思います。そのうえでのそれぞれの活躍の仕方があると思います。
Atsushi.S:自分なりの理論を持っている人は強いと思います。なぜなら、当社の仕事は、そのほとんどが決まった正解のない問いに挑むことの連続だからです。
それゆえ、自分なりの考えや理論を持ち、その仮説を拠り所にして深く思考し、検証のために行動し、プロジェクトを前に進めることができることは、当社で活躍するための強力な武器になると思います。
──最後に、現在の自身の状況・状態をどのように感じていますか?
Koki.H:当社に入社してからは日々成長を感じられ、昨年の自分自身より一回りも二回りも大きくなっていると実感できています。だからこそ、自己肯定感を持ち、Ridgelinezで働いている自分自身に誇りを持ちながら、これからもより高みを目指したいです。
Atsushi.S:今のチームで最もポジティブに感じているのは、「皆で深く悩みながらも、確実に前に進めている」という実感です。私自身、この「生みの苦しみ」を共有しながら進む取り組み方に大きなやりがいを感じています。そして何より、そうしたプロセスそのものを互いに認め合い、肯定してくれる仲間がいる。こうした環境は非常に恵まれていると思っています。
「チームで悩み、支え合いながら進む」働き方を基盤に、それを強みとして伸ばしながら、当社で確かな成長を重ねていきたいです。
※ 記載内容は2025年10月時点のものです
