異業種からマネジメントのプロへ。自らの可能性を広げるために選んだ環境
──現在のプロジェクトと、SVという仕事にたどり着くまでのこれまでの歩みを教えてください。
現在は、旅行業界のクライアントのプロジェクトに携わっていて、事務手続き部分のサポートやオペレーション全般を担っています。その中で、私の主な役割は、SVとしてのオペレーションサポートと品質管理です。また、後輩SVが独り立ちできるよう、成長を支援することも大きなミッションです。
これまで約20年、旅行業界や小売業界にて長年営業に従事してきましたが、SVに興味を持った理由は、大きく分けて3つあります。 まず、SVであれば、プロジェクトを通じてさまざまな業界の知見を広げられる点に、大きな可能性を感じたからです。これまでのキャリアで長く特定の業界に身を置いていたからこそ、多種多様な業界の仕組みに触れてみたいと考えました。
次に、これまでの営業中心のキャリアとは異なる職種の視点を身につけたいと考えたことです。これまではフロントに立つ営業の立場が中心でしたが、 SVとしてオペレーション業務に携わることで、バックオフィス領域の視点を加え、ビジネスパーソンとしての幅も広がると考えました。
最後が、今後のキャリアを見据え、マネジメントスキルを磨きたいという思いです。SVであれば、様々な観点でのマネジメントの経験が積めると考えていました。 そして最終的にリクルートスタッフィングを選んだのは、会社の風土に惹かれたからです。面接の場では、私の経験や能力を自然と引き出そうとする対等な対話の姿勢を感じましたし、「幅広い業務をお任せしますが、どのように進めるかは自分自身の主体性次第です」という言葉をかけてもらったことで、大きな裁量と責任を持たせてくれる環境だと確信できました。そうした環境なら、やりがいを持って働けると感じたことが大きかったですね。
周囲の支援にも支えられ、体制構築の途上にあったプロジェクトを安定運用へ
──未経験からSV職に挑戦する中で、入社後にぶつかった壁や大変だったことはありましたか?
チームには、年齢や経歴など、多種多様なバックグラウンドを持つスタッフがいます。一人ひとりの価値観や強みを尊重しながら、どのように連携し、最高のパフォーマンスを引き出すサポートをすべきか。初めは最適な方法を模索する日々でした。
さらに、配属されたプロジェクトは私が入社する約4カ月前に始まったばかりで、私が参画した時点では、まだ運用体制が構築途上の段階でした。クライアントの期待に応えるためには、早急に運用体制を構築する必要がありました。
──困難な状況を、どのように乗り越えていったのでしょうか?
課題を解決するために、主に3つのアプローチで体制の立て直しを図りました。
1つめは、実務の習得です。まずは自分自身が業務のスペシャリストになるべきだと考え、配属から約1年間は現場でスタッフと同じ目線で実務の習得に励みました。自分が業務を深く理解していなければ、スタッフへの説明や仕組み作りに説得力が伴わないと考えたからです。
2つめは、業務の可視化とタスクの細分化です。当時のPM(*1)からの助言を受け、業務の「可視化」に着手しました。課題の所在が不明確な状態を打破するため、業務一覧を作成し、すべてのタスクを作業レベルまで細分化しました。誰がどの業務に責任を持つのかを徹底的に整理し、運用の土台を整えたのです。
*1.PM(プロジェクトマネジャー): 複数プロジェクトの全体管理やSVのマネジメントを担う
3つめは、周囲のサポート体制と知見の活用です。SVはクライアント先に常駐するため、物理的な距離から横のつながりが持ちにくいと想像されるかもしれません。しかし実際には、PMや先輩SV、支援SVの方々が丁寧に並走してくれる環境がありました。
加えて、チャットツールを活用して知見を共有できる環境があります。プロジェクト単位のグループ、同じクライアントの別プロジェクトを担当するSVも集まるグループ、さらには旅行業界を担当する複数のSVが集まるグループと、3つのコミュニティが機能しています。 業界知識の勉強会なども開催されており、こうした多角的なネットワークを通じてリアルタイムに相談し合えたことは、プロジェクトを軌道に乗せる上で非常に大きな支えになりました。
クライアントの声が自身の喜びに。現場の声を仕組みに変える、SVならではの介在価値
──課題を乗り越えたことで、どのような成果やご自身の変化につながりましたか?
業務の可視化と整理を進めた結果、プロジェクトが抱える課題が明確に見えるようになりました。人員体制の課題については、客観的なデータをもとにクライアントと率直に協議を重ね、体制の拡充についてご賛同をいただくことができました。
その結果、業務の円滑化と品質向上を実現できただけでなく、スタッフの適切な労働環境の構築にもつながっています。 専門性が高く責任の所在が曖昧だった状況から、ビジョンと役割が明確なチームへと変貌を遂げ、クライアントから「今はもうリクルートスタッフィングさんがなくてはならない存在です。」と言っていただけるまでになりました。 自らプロセスを設計し、それが明確な成果に結びつく過程は非常にやりがいに感じ、スタッフやクライアントの満足度が上がり、自分の仕事が役に立っているという実感が自信につながりました。
──SVをしている中で、やりがいを感じたエピソードがあれば教えてください。
とくに印象に残っているのが、繁忙期にのみ就業いただく「ピークスタッフ(*2)」の教育に携わったときのことです。
*2.ピークスタッフ:繁忙期などに限定的に就業するスタッフ
まず、繁忙期での課題を洗い出すため、現場のスタッフから丁寧にヒアリングを行いました。その際に出た「特定の業務が集中し、フォローが追いつかない」といった声を反映し、閑散期のうちに独自の教育プログラムを自作したのです。 具体的には、短期で習得可能な業務を「ピークスタッフ業務」として明確に切り出しました。さらに採用面談の段階で「この業務に専念できるか」を一人ひとりと確認した上で、3週間で確実に独り立ちできる育成計画を実行に移しました。
結果として、現場の声とともに築いたこの仕組みによって、既存スタッフの負担が軽減されただけでなく、新しく入った方々も早期に活躍できるという良い相乗効果が生まれ、プロジェクト全体の品質向上という大きな成果につながりました。スタッフと一緒にチームの成長や働きやすさを大きく変えられたことで、すごくやりがいを感じました。
また、こうした経験から学んだのは、現場の小さな気づきを拾い上げ、主体的に仕組みへと変えていくことの重要性です。そのため、私が日々の業務において最も大切にしているのは、「常にアンテナを高く張る」ことです。スタッフの状況やクライアントの要望は日々変化します。潜在的な課題を未然に予測して防ぎ、変化が起きた際には迅速かつ的確に対応することが私のミッションです。 クライアントから安心してプロジェクトをお任せいただける状態を維持するため、そしてスタッフが働きやすい環境を用意し続けるため、常に改善することを意識するようになりました。
業界経験に「リクルートスタッフィングの視点」を加え、価値をつくる
──リクルートスタッフィングに入って感じる魅力と、今後の展望について教えてください。
魅力はまず、周囲とのつながりの深さです。中途入社ですが、同期との結びつきが非常に強く、実務の課題からキャリアの展望まで率直に相談できるコミュニティがあることは心強いですね。グループチャットで助けを求めればすぐに誰かが手を差し伸べてくれる安心感があります。 加えて、役職に関わらず「さん」付けや下の名前で呼び合うフラットな社風で、部長やマネジャーとも距離が近く、意見が言いやすい文化が根付いています。
また、過去の経験を活かせることも、リクルートスタッフィングで働く魅力の1つです。私自身、長く旅行業界に携わってきましたが、当時は「当たり前」として受け入れていた習慣や複雑な業務工程が多くありました。しかし、リクルートスタッフィングに入社し、オペレーションのプロという客観的な視点で見直すと、実は多くの改善のヒントが隠れていることに気づかされました。これまでの知見を土台にしながら、新たな価値を提案できることは、リクルートスタッフィングのSVだからこそ味わえる醍醐味だと感じています。
今後の目標としては、単に依頼された業務を遂行するだけでなく、一歩踏み込んだ改善提案を通じて、クライアントの事業成長に貢献できる存在を目指しています。とくに、潜在的な課題を解決することで、共に成長していける真のビジネスパートナーとしての関係をさらに深めていきたいと考えています。
個人としては、中長期的にはマネジメントの精度をさらに高め、より経営目線に近いPMへのステップアップを果たしたいです。さらには、これまでの経験やスキルを活かし、他のSVの支援や教育にも貢献していける存在を目指していきます。
