車載インフォテインメントシステムの仕様策定から開発プロセスまでを牽引
──現在所属されている部署のミッションと具体的な業務内容を教えてください。
私が所属している JP事業・商品開発本部 IVISBU SE・全体設計部 では、次世代のクルマに搭載されるIVI「車載インフォテインメントシステム」の仕様策定や、ソフトウェア開発におけるマネジメント全般を広く担っています。
IVI(In-Vehicle-Infotainment)とは、情報と娯楽を融合させた車載システムの総称。具体的には、カーナビゲーション機能をはじめ、音楽・動画などのマルチメディア再生、スマートフォンとの連携機能など、ドライバーや同乗者に快適な移動空間を提供するシステム全般を指しています。
具体的な業務としては、これらシステムの一部の機能開発に関わる仕様づくりから、開発プロセス全体の進行管理、さらにはクオリティコントロールにいたるまで多岐にわたります。
──職場の雰囲気や、メンバーの年齢構成を教えてください。
組織の規模としては、全体設計部には100名近くが在籍しており、その中で私の所属する 2課は20~30名ほどのメンバーで構成されています。2課は、もともとは比較的ベテラン社員が多かったのですが、最近はキャリア・新卒の両面から積極的に人員を拡大しているため若手が増えており、非常に活気のある職場です。
──本多さんの現在の役割や、業務の中で感じるやりがいは何でしょうか。
現在は大手自動車メーカーのプロジェクトにおいて、2027年頃に販売予定の重要車種やすでに販売されたモデルのアップデートに向けたソフトウェア開発チームを牽引。技術・進捗・品質のすべてに責任を持つ、裁量の大きいポジションです。
とくに注力しているのは「OTA(Over the Air)」と呼ばれる、無線通信を経由してソフトウェアをアップデートする技術。スマートフォンのOS更新と同じように車の価値を継続的に向上させることができるため、SDV(Software Defined Vehicle:ソフトウェアによって定義されるクルマ)になくてはならない先進的な取り組みです。
私は数十種類にも及ぶ既販車へのアップデート用ソフトの提供に向けて自動車メーカーとの窓口となり、更新ソフトの作成/評価の計画策定や進捗管理などを担当しています。
やりがいは、自分の仕事が自動車メーカーやその先にいるエンドユーザーへダイレクトに影響を与える点です。責任がありますが、自分で手を動かす形ではなく、社内外の多様な人たちとコミュニケーションを重ねて調整し、自らの手でプロジェクトを推進しているという強い実感が得られます。
また、前職では開発している製品が世に出るまでに5年ほどかかる時もありましたが、現在のOTA開発では、作ったソフトが数カ月後には配信されるという圧倒的なスピード感があります。アップデートの進捗データも身近に確認できるため、担当した仕事が確実に市場へ届いていることを実感でき、エンジニアとしてのモチベーションになっています。
ハードからソフトへ。変革期の自動車業界で挑戦したかったこと
──入社する前の経歴を教えてください。
前職では、自動車部品メーカーのエンジニアとして、主にハード系の部品開発に携わっていました。先行開発を担い、機械部品の機構設計などに没頭する毎日でしたね。ものづくりの土台となる技術を磨けたことは、エンジニアとしての財産になっています。
しかし、ハードウェアの開発を突き詰めていく中で、部品単体の進化よりも、自動車業界の大きな潮流であるCASE、自動運転やIVIといった最新技術の重要性を強く感じるようになっていきました。業界全体の投資やリソースがそちらに大きく傾いているのを肌で感じ、自分もより変化が激しく、お客さまからのニーズも尽きない「ホットな領域」に身を置きたい、そこで挑戦したい、という想いが強くなっていったのです。
──転職活動を始めたきっかけと、その中で当社を選んだ理由は何ですか。
自動車業界がソフト中心の時代へとシフトしていく中で、「キャリアチェンジを果たすなら今自分ができる最大の挑戦に挑みたい」と決意したことがきっかけです。もちろん、未経験のソフトウェア分野へ飛び込む不安は大きかったのですが、前職でお客さまと仕様のやり取りや進行管理をしていた経験があり、「ソフトは未経験でも、これまでのハード開発の知見を活かして挑戦してみないか」と面接で背中を押してもらえたことが大きな転機となりました。
数ある企業の中で当社を選んだのは、最先端の技術を用いてこれからの自動運転社会の基盤となる製品に深く関わることができる、ビジネススケールの大きさに惹かれたからです。
──入社後、専門知識や業務をどのようにキャッチアップしていきましたか。
入社当初は、車載特有の複雑な仕様や大規模な開発プロセスに圧倒され、さらに専門用語や独自のルールも多く、最初は戸惑うことばかりだったのを覚えています。
しかし、配属された部署には新しい仲間を温かく迎え入れ、チーム全体で育てていこうという体制がしっかりと根づいていました。周囲のベテラン社員の方々がどんな些細な疑問に対してもいつでもフランクに応じてくれたため、孤立することなく安心して知識を吸収することができました。
定例の打ち合わせだけでなく、日常的なちょっとした意思疎通の場が豊富に用意されていたことも、早い段階で業務に馴染むことができた大きな要因です。個人のチャレンジを組織全体で支援し、チーム全体でフォローし合うウェルカムな風土に背中を押されながら、一歩ずつ確実に業務の範囲を広げていくことができました。
次世代IVI開発を、チームで前に進める
──入社後に経験したことで印象に残っていることを教えてください。
現在も主担当として向き合っている、次世代インフォテインメントシステムのソフト開発プロジェクトが最も印象的です。関わる人やシステムの影響範囲が大きく、常に高い品質とスピード感が求められます。
開発の過程では、予期せぬ不具合や急な仕様の変更など、数多くの壁にぶつかりました。しかし、決してひとりで抱え込んで解決しようとするのでなく、チームのメンバーや関係各所と緊密に連携しながら、課題を実直にクリアしていきました。前職で培った「機械部品の開発で問題を根本から突き止め、解決に向けてアプローチするスキル」は、この大規模なプロジェクトでも大いに活きていると実感しています。
──入社3年目という短期間で昇格されていますが、ご自身の成長についてどう捉えていますか。
昇格の機会をいただけたのは、先輩から複雑な業務を引き継ぎ、周囲の強力なバックアップのもとでやり切れたからだと考えています。開発中は多くの不具合に直面しましたが、「自分がフラフラしては周囲に迷惑がかかる」と責任感を持ち、実直にトラブル対応に取り組みました。技術的に未熟な部分は、先輩方が察して技術面の段取りをフォローしてくれるなど、誠意を持って向き合えば必ず助けてくれる温かい風土に救われました。
当社には、次世代へのバトンタッチを見据えて、若手や中堅であっても自ら手を挙げて、重要な役割を任せてもらえるチャンスがあり、その成果を正当に評価する風土が息づいています。この恵まれた環境でプロジェクトを回し切ったことで、チームを動かしていくためのマネジメントスキルが飛躍的に向上したことが、結果的に昇格につながったのだと思います。
──今後はどのようなエンジニアをめざしていきたいですか。
まずは仕事のクオリティをさらに高め、社内外を問わずよりスムーズにやり取りをして、確実な意思疎通ができるようになりたいと考えています。日々の業務のなかでミスを発生・流出させない仕組みづくりをする、相手に伝わるように表現するといった基本を徹底し、手戻りのない連携を心がけていくことが今の目標です。
将来的には、自分自身や先輩社員が持っている大切なノウハウを部署内できちんと共有し、全員が一緒にスキルアップしていけるような循環を、組織の文化として根づかせたいと思っています。
私自身、入社当初は先輩方から話を必死に聞いて情報を吸収することに苦労した経験があります。だからこそ、新しく入ってきた人たちが時間を取られることなく、調べればすぐにわかるような環境を整えていきたいです。そうした仕組みづくりを通じて、チーム全体の成長を支えられる存在をめざしていきます。
挑戦を支えるカルチャーが、キャリア採用の若手をリーダーへと育てる
──入社前と入社後で、会社に対する印象の変化はありましたか。
入社後にプロジェクトへ参画して一番驚いたのは、想像をはるかに超える開発規模の大きさでした。前職の感覚からすると、10倍、20倍、あるいはそれ以上ともいう、本当に数え切れないほど多くの人がかかわっているスケールの大きさに圧倒され、そこは良い意味でイメージと違った部分です。
逆にイメージ通りだったのは、ワークライフバランスを重視した先進的な働き方や、スムーズな情報共有のカルチャーです。実際にきちんと休みが取れますし、仕事とプライベートのメリハリをつけて働けています。また、職場懇親会や部門間の交流イベントも頻繁に開催されており、業務で直接かかわりのない他部署の方とも知り合える機会が多く、非常に風通しの良い会社だと実感しています。
──現在、本多さんが感じる当社の強みや魅力は何ですか。
車載業界における圧倒的なシェアと、長年培ってきた最先端の技術力に基づいた強固な事業基盤こそが最大の強みです。世界的な自動車メーカーのパートナーとして、未来のモビリティ社会のコアとなる部分を自分たちの手で形作っていけるやりがいは、ほかでは味わえません。失敗を恐れずに新しい提案ができる環境が、若手の成長を強力に後押ししてくれています。
──最後に、当社への転職を考えている方へメッセージをお願いします。
当社は、入社年次や採用区分に関係なく、これまで培った経験とスキルを存分に発揮してステップアップできる場所です。
私自身、ハードからソフトへの転職であり、最初はわからないことばかりでしたが、周囲の手厚いサポートを受けながら成長し、今ではリーダーとしての役割を任せてもらえるようになりました。最先端のソフト開発に挑戦し、エンジニアとして自らを大きく成長させたいと考えている方と一緒に働けることを、心から楽しみにしています。
※ 記載内容は2026年5月時点のものです

