情報を伝えるだけではなく、ファンをつくる──前職での学びを原点に広報として奮闘
2020年に入社した原田。現在、所属しているグローバル戦略本部 コーポレートコミュニケーション室には19名が在籍し、積極的な広報活動を展開しています。
「私たちの主な目的は、社内外でのコミュニケーションを通じて当社の認知度を高め、理解を深めることです。具体的には、国内外向けの広告やパブリックリレーションズ(PR)、社内向けのインターナルコミュニケーションなどの施策を展開しています」
原田がとくに注力しているのは、メディアを通じた情報発信です。
「メディアは公序良俗に基づいた中立的立場から情報を発信するため、受け手からの信頼性が高い情報と捉えられる傾向があります。そのため、メディアの方々に当社を正しく理解していただき、適時・適切な情報を適切な対象に伝えることを意識しています」
原田の仕事に対する姿勢は、単なる情報発信にとどまりません。より深い次元で、企業と社会をつなぐ架け橋になることをめざしています。
「“Niterraグループ 日本特殊陶業のファンを増やす”ことを根底に置いたコミュニケーション活動を行っています。まずは当社のことを認知してもらい、さらに好感や共感を得てファンになってもらうことを目標としています。
この価値観は、私が前職広報時代の上司から学んだものです。広報の役割は、ただ情報を伝えるだけではなく、ファンをつくることだと教えられ、とても感銘を受けました。ステークホルダーに深く自社を理解してもらえるよう心がけて、業務に取り組んでいます」
企業価値にイメージが追いついていない。だからこそギャップを埋めたい
原田は前職の鉄道会社に16年間勤め、不動産開発や財務、広報、人事、新規事業立ち上げなどさまざまな業務を経験しました。その中で広報の仕事により深く携わりたいという想いが芽生え、転職を決意します。
「広報を突き詰めたいと思ったのは、世の中への影響力の大きさでした。大変なことも多い役割ですが、自分が発したひと言やプレスリリースが状況を好転させたり、多くの人に伝えたい情報を知ってもらえたりする点に、大きな魅力を感じました」
転職先を探す中で、原田の目に留まったのが日本特殊陶業でした。
「当時、外から見た日本特殊陶業は、規模や業界シェア、グローバル展開、優れた製品力と高い利益率に比べ、会社のイメージがそれに追いついていないと感じていました。会社を知ってもらい、ファンを増やすという点で大きな成長の余地がある。この『伸びしろ』が、当社を選んだ最大の理由です」
入社後、原田は広報部(現在のコーポレートコミュニケーション室)に配属され、主にPR業務を担当。しかしコロナ禍と重なり、メディア対応の制限が出たことなどから、一旦は視野を広げるべく前職での人事経験を活かせる人事部門へ異動します。
「再びコーポレートコミュニケーション室に戻るまでの3年間、派遣社員や障がい者採用、キャリア採用者のオンボーディング支援(組織に慣れてもらうためのサポート)など、幅広い業務に取り組みました。
また、当社のユニークな取り組みである社内公募制度の運営にも携わりました。これは従業員の希望と部署が求めるスキル・人財をマッチングさせる制度で、社内での転職活動・採用活動のようなものです。
この業務では、人財を求める部門との対話を通じて、あらゆる部門の業務内容や実態、将来ビジョンをうかがい知ることができ、社内の見識も拡がりました。ここでの経験が、今の広報業務にも活かされています」
この社内公募制度にも使われる、従業員それぞれが職歴、資格・スキル、将来描きたいキャリアなどを登録するタレントマネジメントシステムに、自らのキャリアプランとして広報職を記していた原田。会社が広報部門の強化を図るタイミングとも重なり、広報経験者である原田に白羽の矢が立ちます。
「当社は事業ポートフォリオ転換の実現をめざすことに伴い、2023年度に英文社名がNiterraに変更されました。さらに『EXPO 2025 大阪・関西万博』の協賛という重要プロジェクトを背景に、広報への期待値・重要性がより大きくなりました」
広報部門への異動の打診を受け、快諾した原田。Niterraグループ 日本特殊陶業での広報のキャリアが、本格的にスタートしました。
大切なのは日頃から築くメディアとの信頼関係。組織力で効果を上げる
原田は「広報部門に異動して間もないため、劇的な成果と呼べるものはまだない」と断りながらも、メディアとの関係構築では一定の手応えを感じていると言います。
「メディアに対して月4回程度当社のニュースを提供していますが、問い合わせに備えた回答を用意するほか、個別の記者からのQ&Aも想定し備えています。また、当社からの情報発信だけでなく、メディアからの問い合わせにも、スピード感を持って対応し、プラスアルファの情報も添えるように心がけています。
そうした努力の甲斐があって、先日は為替変動に関する問合せ取材を受けました。これは当社特有のものではなく、他のメーカーの取材でも記事になりうる内容でしたが、日頃から信頼関係を築けていたからこそ最初に声をかけてもらえたのだと思います」
広報という立場から、原田は将来的な危機管理の重要性も認識しています。現在、原田が中心となり危機管理の具体的な準備を始めている段階です。
「当社も将来的には不祥事などの危機管理が必要となる局面が出てくるかもしれません。不祥事は予測ができず、完全に防ぐことはできませんが、発生時の被害最小化に注力しています。前職で危機発生から謝罪会見まで対応したことがある自分だからこそ担える役割だと考えています」
原田は、Niterraグループ 日本特殊陶業で働く中で、広報の魅力を日々感じていると語ります。
「広報は一人では決して完結しない業務であり、チームワークがとても大切です。まず、価値ある製品や取り組みを生み出す部署があります。われわれ広報部門は、その情報を丁寧に確認し、整理します。
そして、メディアに効果的に伝えるため、さまざまな専門性を持つメンバーが協力して情報を発信しています。その発信が受け手にどう伝わり、どのような結果をもたらしたかを検証し、さらに次の機会に活かす。
このチームワークによって、1+1が2ではなく3や5になるような相乗効果を感じる瞬間があります。組織力を発揮できたときに、やりがいを感じますね」
心理的安全性と挑戦が共存する風土。意志を持つ人が成長できる会社
ファンづくりを掲げる原田は、「自分が好きじゃないものを、人に好きになってもらうのは難しいですよね。だから、まず自分が会社を好きになることが大切だと考えています。」と語ります。そんな原田に、Niterraグループ 日本特殊陶業の魅力について聞きました。
「当社の大きな魅力は、心理的安全性と挑戦する風土が両立していることですね。ただ仲良くするだけじゃなくて、みんながどうすればもっと良い仕事ができるかを考えています。会社も変化を歓迎していて、新しいことへの挑戦を応援してくれる雰囲気があります。そういう環境が自然とできあがっているのが、本当に素晴らしいと思います」
そんなNiterraグループ 日本特殊陶業に合うのは、どのような人財なのか。人事部門の時に採用面接官として新卒の学生によく聞かれたこの問いに、原田は次のように答えます。
「このスキル、あの経験といった特定の人物像はありません。むしろ、それぞれの経験や考えに裏付けされた個性が際立っていて、自分の意志をしっかり持っている人の方が活躍できるのではないでしょうか。
変化の激しい現代において、将来の予測はできません。だからこそ、特定のスキルがあれば大丈夫というより、『自分はこうありたい』というマインドを持っている人の方が、どんな困難も乗り越えられると信じています」
バックオフィス希望の人にとっても、成長のチャンスがたくさんあると原田は語ります。
「専門性を高めたい人なら、さまざまな部署に活躍の場が用意されており経験を通じた成長ができますし、幅広く経験やスキルを積み重ねてきた人なら、それらを組み合わせ極めることで新しい分野の第一人者になることもできます。
ゆえに、自分のスキルと『これを成し遂げたい』という強い意志があれば、それに応える環境は整っていると思います」
原田自身の意志は明確です。それは入社時から変わらず、“Niterraグループ 日本特殊陶業のファンを増やす”こと。
「ファンをつくるというのは、人と人との間において最上級の関係性だと思っています。このアプローチは、広報の仕事だけでなく、どの業務・役割・立場においても自分の気構え次第でかなえることができると信じています。
さらには、家族や友人、地域との付き合いにも活かせる普遍的なものだとも思っています。会社にいる間はもちろん、退職後も町内会でファンづくりをしているかもしれません(笑)。
これらを続けていき、いつか『ファンづくりは、私の人生のモットーです』と胸を張って語れる日が来たら嬉しいですね」
そう言ってほほ笑む原田の眼差しに、揺るぎない決意が感じられます。その熱意が、これからもNiterraグループ 日本特殊陶業のファンを増やしていくことでしょう。
※ 記載内容は2024年6月時点のものです
