注力領域の担い手としてデータ戦略を推進
藤咲と佐藤が所属するデジタル戦略統括部は、デジタル基盤整備・施策支援などを通じて全社のデジタル活用を推進しています。データマネジメントグループは、CDO(チーフ・データ・オフィサー)のもと、MUFG全体のデータ戦略を牽引してきました。
藤咲:データマネジメントグループのミッションは大きく2つあります。1つは、グローバルの各金融当局が定めるデータガバナンスに沿ってしっかりとデータ統制を行うこと。もう1つが、近年注力しているデータの利活用です。
蓄積したデータを現場で活用するため、データをクラウドに移管したり不足しているデータを集めたり、またデータリテラシー教育を実施したりしながら、データ利活用を行内全体に浸透させる取り組みを進めています。
藤咲が副部長を務めるデータマネジメントグループは、ITアーキテクト、データエンジニアリング、データガバナンスの3チームから構成されます。約180名いる同部のメンバーのうち、データマネジメントグループには40名ほどが在籍。このことは、三菱UFJ銀行がいかにデータ利活用に注力しているかを表しています。
藤咲:データ戦略は3つの機能に分かれています。1つめは、BIツール「Tableau」などの利活用を推進して、行員のBIスキル底上げを担う機能。2つめは、データの基盤整備を行うデータエンジニアリング。3つめは、必要なシステムを企画検討して構築するシステムアーキテクチャです。この3つの機能が一体となって、データ基盤の改革を進めています。
藤咲が率いるデータマネジメントグループに所属する佐藤は、次長としてデータエンジニアリングチームをリードしています。
佐藤:私たちのチームは、行内にある複数のデータを一元化し、データ基盤を整備して利用可能な状態にすることをめざしています。また、データを最大限に活用するためには、複数のデータセットを組み合わせてインサイトを得る必要があるため、データ間の連携を強化し、効率的にインサイトを抽出できる環境の構築にも取り組んでいます。
そうやってデータ環境を整備することで、行員らがデータを処理する作業から解放され、データに基づいた議論や意思決定に多くの時間を費やせるようサポートしています。
こうしたデータ利活用の一例として挙げられるのが、2050年までに投融資ポートフォリオの温室効果ガス排出量のネットゼロをめざすカーボンニュートラル関連のプロジェクトです。
佐藤:2021年に「MUFGカーボンニュートラル宣言」を公表しました。融資先のお客さまが温室効果ガスを排出している場合、私たちは間接的に温室効果ガス排出に寄与していることになります。そのため、カーボンニュートラルを達成するためには融資先の温室効果ガス排出量をモニタリングし、必要に応じて改善を働きかけていかなくてはなりません。
これを実現する上で欠かせないのがデータの活用です。当行が保有する融資データ、融資先企業が公表する排出量データ、調査会社の報告データ、そしてお客さまの属性データなどを統合することで、温室効果ガスの排出にどのくらい寄与しているのかが数値化され、それを今後改善するにはどうしたらいいか?を議論できるようになります。
近年、ますます広がるデータ利活用の動き。藤咲は取り組みに確かな効果を感じていると言います。
藤咲:各拠点での業務推進にデータが活用されるようになっただけでなく、頭取から「こういうデータをダッシュボード化してほしい」とリクエストされるなど、現場から経営までの全行員にデータ利活用が浸透しつつあります。
SEから金融×ITのプロフェッショナルへ。転身と成長の道のり
2006年に三菱UFJ銀行に入行した藤咲。以前はSIerで7年ほどシステムエンジニアを務めていました。
藤咲:システムエンジニアの仕事にやりがいは感じていたものの、提供したシステムでお客さまの業務をどれほど効率化できたのか、適切なリスク管理ができているのかが直接見えないというもどかしさがありました。
やがて、自分自身でビジネスを考えてものづくりをしたいと転職を考えるように。折よくIT人材を募集する三菱UFJ銀行と出会い、入行を決めました。
藤咲が入行したのは市場企画部。市場部門全体のシステム企画に携わりました。
藤咲:当時はシステム開発を外注するのが主流でしたが、「システム戦略を自分事として捉え、実際の業務やビジネスに合った開発を進めていくべき」との考えから、行内でユーザーが自律的に開発できる基盤の設計や体制の整備に取り組みました。
その後、2013年に藤咲は金融市場部へ。新たな為替のアルゴリズムトレーディング業務開始にともなう、システムの企画と設計をリードしました。
藤咲:トレーダー、セールス、システム設計開発チーム、高度な数理統計を駆使するクオンツ、AIモデルをつくるチームなど……実に多種多様なメンバーを束ねながら戦略を考え、システム開発を行って最終的に収益を上げるところまでをヘッドとして担いました。
ビジネスとものづくりを同時に主導できる環境を求めて三菱UFJ銀行にやってきた藤咲にとって、このプロジェクトには大きな達成感があったと振り返ります。
藤咲:ビジネスモデルを考え、システムを開発し、それを成果へとつなげていく。このプロセスに一貫して携わることは前職時代からの念願でした。また、SIer時代とは比べ物にならないほどの巨額の資金を動かしたのも、このときが初めて。とてもダイナミックな仕事ができたと感じています。
藤咲は、IT人材が同行で働く魅力についてこう話します。
藤咲:銀行には金融のスペシャリスト、パートナー企業にはITのスペシャリストが多くいますが、金融とITの両方のスキルと知識を兼ね備えた人材はとても希少です。キャリア入行者がその架け橋のような存在となれば、新たなビジネスをつくり出したり、カルチャーを変革したりすることも可能だと思っています。
最初の一歩を踏み出すのは勇気が要りますし、擦り傷も絶えませんが、一歩進むごとに、応援してくれる人や挑戦する仲間が増えてきたのも事実。そんな環境で働けていることがやりがいにつながっています。
新天地で待っていたのは、想像以上に大規模なプロジェクト
2013年にキャリア入行した佐藤。前職では、SIerでシステムエンジニアとしてパッケージソフトの導入に携わっていました。
佐藤:前職で海外拠点にパッケージソフトを導入する案件に参画した際、メンバーのバックグラウンドも母国語も異なるなか、丁寧に意思疎通を図りながらプロジェクトを遂行できたことがありました。その経験で自信を得て、グローバルなプロジェクトにもっと携われる環境に身を置きたいと考えるように。そんなときに出会ったのが三菱UFJ銀行でした。
入行後、国内のプロジェクトを通じて銀行のシステム環境について理解を深めた佐藤。次に携わったのが、三菱UFJ銀行バンコク支店と、子会社化したタイのアユタヤ銀行(通称・クルンシィ)の統合プロジェクトでした。
佐藤:バンコク支店のデータをクルンシィ側に連携し、クルンシィとして業務を行えるようにするための基盤づくりを担当しました。クルンシィ側とデータを詳細に定義し、それに基づいてデータ変換や転送のプログラムを開発していくのです。
データに不整合やズレがあれば調査し、その結果に基づいて具体的な手順を決めて対応するという地道な作業の積み重ね。長期間タイに出張して、クルンシィや東京のメンバーと密に連携を取りながら作業を進めました。
前職時代にも海外出張経験があった佐藤ですが、数百名のメンバーが携わるこのプロジェクトは、規模が桁違い。貴重な体験になったと振り返ります。
佐藤:このような超巨大プロジェクトを牽引していく経験は、想像もしていなかったこと。各所とうまくコミュニケーションを取りながら、1つずつマイルストーンをクリアしていくプロセスは、大変ながらも大きなやりがいがありました。
この規模の案件になると、PMが細部まですべて把握することはできません。トラブルに対処しながらプロジェクトをコントロールしていく必要があります。この経験でプロジェクトを推進する力がついたと思います。
その後も、世界数十カ国で利用されるシステム開発のプロジェクトなどにPMとして携わった佐藤。金融機関のシステムに携わるからこその、ものづくりの手法を体得したと言います。
佐藤:入行前に想像していた通り、金融機関のシステムの品質へのこだわりは段違いでした。1つの小さな綻びが、大きな綻びにつながるリスクがある以上、品質の粗は絶対に見逃しません。品質を確保しつつ、一方ではスピード感を持ってプロジェクトを進めるためのバランス感覚が身につきました。
ビジョンを共有する新たな仲間と共に、ビジネスの変革へ
金融×ITでのビジネス変革に向けて、藤咲は今後も力強く組織を率いていくつもりです。
藤咲:ビジネスの変化とITの進化がますます加速するなか、組織変革を実現していく上で、行員が新しい能力や技術を習得するリスキリングやキャリアディベロップメントが非常に重要だと考えています。加えて、意思決定のスピードを速めるためには、行員一人ひとりがデータをもとに成功確率の高い選択肢を取るアクションが欠かせません。このような行員の行動変革をわれわれのミッションと捉えて、しっかり取り組んでいきたいです。
データエンジニアリングチームを束ねる佐藤も、データ利活用の基盤を支える存在でありたいと意欲を見せます。
佐藤:これからますますデータを活用する行員が増え、必要とされるデータが増大していくことが予想されます。そうなると、現在の延長線上で基盤整備を行っていては間に合いません。行員が手軽にデータを活用できる環境を、どこまで効率的に整えていけるかが問われていると思っています。
また、ITとビジネスをつなぐ最前線に立つトップランナーとして、ITの進化をキャッチアップし続け、貪欲に取り入れていきたいです。
ビジョンを実現するために、デジタル戦略統括部がいま必要としているのが新たなメンバーの力。想像していた以上に豊富な挑戦機会を享受し、成長を遂げてきた藤咲と佐藤は、キャリア入行の立場から三菱UFJ銀行の環境の魅力に触れつつ、未来の仲間に向けてこう呼びかけます。
佐藤:専門性を備えたキャリア入行組と、銀行業務や銀行のデータに詳しいプロパー組が、互いの強みを活かしながら先進的な取り組みに挑む、多様性のあるチーム構成はとても魅力です。大規模な組織ゆえに幅広いことに挑戦できますし、データマネジメントなどデータを軸にダイナミックな挑戦がしたいと考えている方にとって、これほどふさわしい環境はそうないと思っています。
藤咲:経営から現場まで全社を挙げてデータ戦略に取り組んでいますので、いまの職場で組織の方針や周囲の思惑に阻まれ、実現したいデータ戦略に取り組めずに悩んでいる……という方にこそ来ていただきたいですね。
また、私自身もリソースの半分をメンバーのキャリアディベロップメントに充てるなど、行員一人ひとりのキャリアプランを支援する環境があるのも当行ならでは。実現したいことへの強い意志を持った方と出会えるのを楽しみにしています。
デジタルトランスフォーメーションを推進し、金融サービスのプロ集団としてお客さまからますます頼られる存在となるために──2人はこれからも歩みを止めることなく、組織とビジネスの変革に挑み続けます。
※ 記載内容は2023年12月時点のものです

