データ活用を、もっと身近で、もっと実践的なものにしたかった
代表取締役CEO 網野 知博(以下、網野):この3人であらためて「ギックス」について話すのも、なんだか不思議な感じですね。
代表取締役COO 花谷 慎太郎(以下、花谷):そうですね。経営・事業運営に関するディスカッションをする機会は毎週ありますし、個別のトピックで議論する場も多いのですが、3人揃って「ギックス」という会社、チームについてあれこれ話す機会はないですよね。
(* 2023年9月28日より代表取締役COOに就任)
取締役Chief Strategist 田中 耕比古(以下、田中):創業間もないころは、3人で熱海合宿とかしましたよね。駅前の貸会議室を丸2日借りて、ホワイトボードにあれこれ書いて整理しましたね。
網野:あったねー。あのころは、案件が取れるたびに3人でお祝いだと言ってご飯を食べに行ったりもしていたし、コミュニケーションの余白が多かった。だけど、最近はどうしてもトピックを定めて集中討議をすることが多くなった。それだけ、会社になってきたということだと思うのだけど。
花谷:会社が大きくなって組織ができてきて、案件も多いし、提供サービスも多様になって。そうすると、どうしても事業に直結する部分の話が増えてしまいます。こういう振り返りの機会を設けるのは大切だなと思います。たまにやりましょう。
田中:そう言って、次やるのは3年後とかになりそう(笑)。
網野:もう少し早くやりたいので、この会議が終わったらスケジュール入れちゃおう。さて、そんな創業直後からもう10年経ったわけですが、この10年を振り返ってみてどうですか。
花谷:大変は大変でしたよね。そもそも、最初の数年は上場するなんて思っていなかったですよね。とにかく、目の前のお客さんの課題を解決することに注力して過ごしていました。
田中:HARD THINGS を語りだすと、それだけで対談時間が終わっちゃうので、ほどほどにしておきましょう(笑)。創業当初からクライアントがついていて、そこの売上で経営を回しながら新しいお客さんを探すという形になっていたのは良かったですよね。
網野:お金がなくなっていくのは、本当に精神的にキツいですね。田中さんがよく言うけど「貧すれば鈍する。だから、貧さない。」は、理想形だなと思うんですよ。まぁ、それが実現できたら誰も苦労しないんですけどね(笑)。最初の半年で、長期契約につながる大きなクライアントさんと2社契約できたのは、本当に助かりました。
花谷:今だから言える話ですが、役員報酬を止めたこともありましたね。3カ月くらいだったか。創業からは3年くらい経っていましたかね。
田中:そうですね。従業員の給与を止めるわけにはいかないので、キャッシュに余裕があるうちに、役員報酬を止めてバーンレートを下げにいきました。
網野:実際のところ、止めなくてもキャッシュは回っていたんですよね。ただ、万が一パイプライン上の案件が何一つ取れなかった場合には数カ月で資金が枯渇するという状況で、われわれ役員の生活よりも事業運営の安定性の方を優先すべきという意思決定だった。あの意思決定は、大きなターニングポイントだったと思います。
花谷:経営の本気度が変わった感じがしました。社員も2桁くらいになって、オフィスも移転したところでしたし、固定費が大きくなっているのは頭ではわかっていたんですが、骨身に染みて理解したのはあのタイミングでした。
田中:それがきっかけで最初の資金調達に動きましたよね。SBIインベストメントさんからの出資。
網野:そう、1億円。当時の僕らからするとかなり大きな金額でした。最初は5,000万円くらいって話だったところを、社内で「経営基盤を安定させるためなので、ランウェイ1年とみてざっくり1億円をめざそう」というかなり思い切った意思決定をしたんだよね。
それで、担当者さんや担当役員さんのご尽力もあって無事出資が決まって、北尾さんにご挨拶に行ったら「1億円で足りるの?」と言われてかなりショックを受けた。田中さん、ずっと言っているよね。この話。
田中:いや、ほんとにガツンと頭を殴られた気がしたんですよね。僕らは5,000万円か1億円かという話でかんかんがくがくの議論をしていたのに、「そんなんで足りるの?」と言われて「ああ、なんて視座が低かったんだ」と。
もちろん、当時の僕たちは10億円、20億円を出してもらえるような会社じゃなかったんですけど、仮に10億円あったら似たような規模の未上場企業を時価総額2億円くらいで5社買収して、一気に事業規模を拡大するみたいな選択肢が生まれていた。実際にそうするかは別として、そういう選択肢を思いつきもしなかったことに自分の小ささを痛感しましたね。
網野:そういういろいろな経験が、私たちを成長させてくれたってことだよね。クライアントにも、取引先にも、出資者にも恵まれていた。本当にありがたいことです。
花谷:いろいろなご縁をいただいてここまで来たわけですけど、やっぱり「データ分析(Analytics)」と「戦略コンサルティング(Strategy)」の掛け合わせという部分に特化したからこそ、成長のチャンスを得られたなと思うんですよ。
網野:私たち3人が所属していた日本アイ・ビー・エム(以下、IBM)のBusiness Analytics & Optimization、通称BAO(バオ)での経験が、その領域の大切さに気づかせてくれたと思います。
私たちがIBMにいた2011年当時は、クラウド技術が脚光を浴び始めていました。ただ、当時はガジェット、おもちゃみたいな位置づけだったんですよ。Enterprise向けのサービスで使おうなんて感じではなく、ハードを持たずにクイックに環境を用意して実験してみる、みたいな位置づけでの活用が多かった。IBMも10円クラウドと言う名称のサービスを立ち上げたけど、いかんせん契約書が利用料課金的に即した契約書にまで洗練されてなくて、製本したら縦に立てられるくらいの分厚い契約書だった(笑)。
確か、国内のクラウドサービスが600億円とかそれくらいの市場規模だったんですよね。今だと3.5兆円くらいなので、10年ちょっとで58倍まで膨れ上がった。
花谷:AWS(Amazon Web Service)のアジアパシフィック東京リージョンが利用可能になった、といった時期でしたよね。日本円支払いが可能になるとか、そういう話をしていたような。
網野:そんな中で、われわれが何か新しい仕事をしようとすると、クライアントはまだまだオンプレミスで分析の仕組みを作っている。実験するにもオンプレの環境構築から始める必要があるので、そこで4週間とか、8週間とか。日本に在庫がなく、ハードウェアの到着を待つときは船便で3カ月コース。とてもじゃないけど、まずはデータ分析のPoCをやってみましょうよ、なんて軽々しく言えない。
実際に本番環境を作るとなると時間と金が半端なくかかるので、失敗は許されないから事前に時間をかけてダッシュボードの設計を入念に始めるのだけど、仕組みが完成するのは1年後とか2年後になる。その間にクライアントの環境も代わり、分析により見たい内容も変化していく。完成したときには、「こんなことを見たいと言ったっけ?」と言うクライアントの一言。そこから、デスマーチが始まり、チームメンバーが疲弊していく。
であれば、データ分析や可視化の仕組み構築ではなく、そもそも、分析結果をタイムリーに提供するサービスを提供したい。そう思ったのがギックスを創業したきっかけでしたね。
花谷:そうして、IBMから3人でスピンアウトして、大量データを廉価で高速に扱おうとAWSを活用して独自の分析基盤をつくりました。その際に、今も使われている「分析の基本思想」もセットでできあがった。こうして思うと、かなり初期の段階から、独自路線を突き進んでいましたね。
田中:ギックスの差別性は、テクノロジーでの実装能力とかそういうところもあると思うんですけど、やっぱり根底に流れる「思想」の部分だと思うんですよね。
データインフォームド、つまりデータによって人間の思考が強化されていくことをめざす。そのために、どういう形でデータを持って、どういう形で情報提供をしていくのが良いのかという人間中心での考え方が、極めて特異性が高いと僕は思ってます。
パーパス「あらゆる判断を、Data-Informedに。」に込めた思い
網野:今、言葉として出た「データインフォームド」は、私たちの経営理念において非常に重要な言葉ですね。
私たちは、パーパスとして「あらゆる判断を、Data-Informedに。」を掲げています。データを使うことで、物事を客観的にとらえることができる。客観的事実に基づいて考えると、判断を合理的なものにすることができます。
論理的に考えて、合理的に判断する。これにより、再現性高く物事を推し進めることができ、いろいろなことが効率的に回るようになります。“あらゆる判断”という言葉を使っているように、ビジネス上の判断に限らず社会全体の判断・意思決定が、データインフォームドなものになっていくことが理想だと思っています。
田中:僕たちが好んで使うのは、データ“も”使って考えるという表現です。データだけで勝手に物事は決まらないと思うんです。かといって、データをまったく使わないのも極端すぎる。ちょうどよいミックス具合がありますよね。
網野:私は勘も経験も否定しません。だって、勘も経験も、ある意味統計だし。
ただ、個人の限られた統計である勘と経験に、データも大量のビッグデータの分析結果も用いて判断した方が圧倒的に合理的なことは自明。だから、データを使って実態を確認して、勘・経験をアップデートする。それが、データ “も” 使って考えるということです。
花谷:それを実現しようとすると、テクノロジーを使っていくことが必須になります。どういうデータ構造で持つのか、どれくらいのタイミングでデータ連携を受けて、どういうスピード感で処理しておく必要があるか。
判断の瞬間、意思決定の瞬間に間に合わないと、いくらきれいな分析をしても意味がありません。クライアントが業務判断を行う上で必要な情報を、適切な形で、適切なタイミングでお届けすることが大切です。
網野:ギックスは、DIコンサルティング、DIプラットフォーム、DIプロダクトの3つのサービスを提供していますが、上記はDIコンサルティングとDIプラットフォームのお話です。
DIコンサルティングで、クライアントの業務を理解し、クライアントの判断の瞬間に寄り添った「データ分析」を定義する。これを怠ると、どれだけ素晴らしい分析アウトプットを出しても、それがうまく業務に組み込まれません。そうなると、クライアントの優良顧客育成とか、メンテナンス作業の工数削減とか、そういう私たちがクライアントに提供したい価値が実現されなくなってしまいます。
反対に、そこまでクリアになっていれば、どんな仕組みを作ればいいのかはおのずと明らかになります。必要な仕組みがわかる、つまり要件定義がしっかりできていれば、その先は「どういう形で作るのが最適か」に注力することができます。
この、「必要なものを、いい感じで作る」という部分がDIプラットフォームというサービスです。
花谷:DIコンサルティングで何が必要なのかを定義し、DIプラットフォームでそれを最適な形で実装する。そういう役割分担ですね。
田中:DI、すなわち、データインフォームドという考え方が先にあって、それをクライアントに浸透させるためにサービスを提供している。データインフォームドという行動様式になることが、ギックスの日々の活動になっています。
網野:そうした取り組みの中で、さっき花谷さんが言っていたような分析の思想ができたり、いろいろと共通利用が可能なコンポーネントができたり、分析ツールができたりしてきたわけですが、それらを使ってDIコンサルティング、DIプロダクトを効率的に進めるだけではなく、新しいサービスを生み出したいと考えて取り組んできたのがDIプロダクトなんですよね。
花谷:ギックスは、どうしてもコンサルティングファーム、もしくは、データ分析屋さんの色が強く見えていると思うんです。経営陣がコンサル出身だということもありますし、データ分析領域のお仕事が多いので、それは仕方のないことなのかなと思います。ただ、そこに加えて、DIプロダクトというまったく違ったビジネスモデルのサービスを組み合わせているのは特徴的だと思っています。
田中:DIプロダクトも、「DI」を冠していることからわかるように「データインフォームドを推進する」ことを前提としていますよね。
網野:まさにそうで、クライアントがデータインフォームドになるために、どういうプロダクトがあれば役に立つかを考えています。現時点では、マイグルが一番多くのエンドユーザーにご活用いただいていますけど、あのサービスも単なるデジタル・スタンプラリー・サービスではなくて、マイグルのデータを使ってクライアントがデータインフォームドな判断ができることをめざしています。
スタンプラリーに参加したエンドユーザーがどういう行動をしたのかを理解すれば、そのエンドユーザーに対してどういうご提案をすれば良いのか考えることができます。どういうルートで回って、達成したのか。その際、どれくらいの時間がかかったのか。反対に、途中でスタンプ集めをやめた人は、どういうルートで回り、どのタイミングで断念したのか。人によって行動はまったく違うはずです。
そうしたことがわかると、その人に適した割引サービスなどをご提案することも可能になりますよね。マイグルを使ってクライアントがデータインフォームドになれば、エンドユーザーもクライアントも同時に幸せな状態をつくることができる。そういうサービスをめざしています。
花谷:それを可能にするためには、ログーデータの作り方などに工夫が必要です。また、クライアントが自分でスタンプを設定できるような仕組みも欲しくなりますし、基本的な分析結果は自動的に出力しておいた方が効率的です。
さらには、スタンプの押印処理もQRコードを読むものもあれば、NFCを使ったりGPSでチェックインしたりするものもあります。あるいは、ポイントシステムと連携してポイント付与情報から自動的に押印するというケースもあります。
これらに対応できる仕組みをつくるわけですから、いわゆる「コンサルティング」とか「データ分析」とは、また違ったケイパビリティが必要になってきます。
田中:事業を拡大し、会社が大きくなる過程でこういう新しいケイパビリティを持った人材が必要になってきたわけですが、これっていつごろから「ああ、変わったなー」って思いました?
網野:最初に感じたのは、2017年くらいかなぁ……DIコンサルをしたクライアントからの要望で仕組みを作ることになり、現在当社のChief Architect 兼 Chief Technologistを務める岡の支援などもあって、当時としてはかなり最先端のテクノロジーを用いたデータ計算基盤の構築ができた。
また、同時期に採用で優秀なメンバーがDIコンサルティング部門に入り始めてデリバリーを回せる体制になったので、当社の思想をしっかり保有している古株のメンバーを新たな取り組みに配置展開できるようになった。
そして、2019年夏に構想したマイグルの開発が秋から始まり、2020年春にローンチして実際にDIプロダクトとして顧客が付いた。ああ、自分たちが作ったソフトウェアサービスを使ってくれる方々がいるんだ、と。
花谷:2019年の夏くらいから、開発を始めましたよね。新しいメンバーを採用するというところまでは行ってなかったかもしれないけれど、既存メンバーのリソースをプロダクト領域に振り分けていきましたよね。
田中:ちょうどそのころは、上場準備という意味でも新しいケイパビリティの人材が求められるタイミングでしたよね。
網野:上場準備に向けて上場経験のある経理部長が参画するなどもありつつ、既存メンバーを中心に新たに数名が加わるという構成で上場準備チームを作れたこともあり、カルチャーギャップがないまま上場に向けて走れたことは良かったと思っています。
みんなが上場のためのチームではなく、上場を手段としてギックスを成長させていくチームとして動けたことが、上場後も変わらずスピード感を持って成長できていることにつながっていると思います。
創業者が率いる会社から、組織経営の会社へ
網野:会社の成長が続く中で、経営陣の役割も変わってきたなと感じてるんだけど、みなさんはどうですか?
花谷:そうですね。最初のうちは、自分たちが中心で回しているという意識が強かったけれど、だんだん、役員であるわれわれにはできないことをやってくれる人が増えてきて、いまではいろいろなケイパビリティを持った人が集まって、それぞれの人が得意な分野で成果を出して引っ張っていってくれています。
田中:創業時は「役員だけ」の会社だったところに、役員を機能補完する人たちが加わって、より多くの仕事を受注し、より多くの価値をクライアントに提供できるようになってきましたよね。
そして、最近はわれわれとはまったく違うケイパビリティ、スペシャリティを持った人材がたくさんいて、その人たちがギックスの中心になっていると思います。
網野:もちろん、「データインフォームド事業の運営」に関しては花谷さんが引っ張ってくれているのだけど、実際に案件を回してクライアントとの信頼関係を築き、しっかりと価値提供をしていくのは社員の皆さんだよね。創業期とはまったく違う。あのころは、全部役員陣でやっていたからね……。
田中:そういえば、網野さんは創業から数年間「社員が30%成長するよりも、役員が5%成長する方が会社としてのインパクトは大きい」と僕たち取締役に成長のプレッシャーをかけていましたよね(笑)。いつからか言わなくなりましたけど。
網野:今でも、役員が成長しないと企業の成長が止まるという危機感はありますよ。ただ、その一方で、ギックスの未来は、社員の皆さんの肩にかかっているという感覚は、どんどん強まっています。
田中:きっかけになっているのは、やはりDIプロダクトとしてマイグルを開発・提供したことと、上場プロセスを経たことですかね。
花谷:まさに、大きな転換点の一つはマイグルですね。マイグルを社内のリソースでくみ上げて、サービス提供しながら改善していく濃い取り組みは、創業役員だけでは絶対にできない仕事でしたからね。
それまでも、内部ツールの開発だったり、システム構築だったり、いろいろとトライしてきていたけれど、ローンチ後も機能強化を続けながらプロダクトとして進化させていくプロセスはマイグルが初めてだったので、大きな一歩を踏み出したなと感じました。
チームメンバーが自律性を持ち、自分事として取り組んでいるからこそ、ビジネスとして拡大していると思います。
網野:花谷さんがサービスの話をしてくれたので、私は上場プロセスの話をしましょう。
よく「上場準備は大変でした?」と聞かれるのですが、全然大変じゃなかった記憶です(笑)。のど元過ぎれば……みたいなこともあるでしょうが、上場準備チームがしっかりやってくれたので、社長としての私はほぼ判断業務だけに専念できました。
主幹事証券会社や監査法人にギックスは手間がかからない会社だと何度となく言っていただきましたので、それくらい上場準備チームはイケてたのだと思います。うちのチームで上場サポートサービスを開始したいくらい(笑)。
田中:制度やルールを上場に資するレベルまで整備して、運用フローに落とし込み、さらにはそれを滞りなく運用する。これは、創業時の「案件を取ってきて、しっかり価値を提供する」という活動とはまったく異なるレベルでの「経営」ですよね。
網野:今思うと、起業当時の10年前の自分は経営者ではなかった。登記上は創業経営者だけど、本物の経営者ではなかった。もちろん、自分では経営者をやっているつもりだったけど、どうしようもない(笑)。何も見えていなかった。
当時は、各メンバーの自律性とか自主性、そして成長意欲が大切だと思っていて、各個人の勝利がプロジェクトの勝利になり、その積み重ねが会社としての勝利と捉えていた。今は、チームが勝つだけでなく、そもそも会社として勝つとはどういうことか、という考えになってきている。
花谷:わかります。個々人の能力は今も昔も変わらず大切だけど、チーム全体で継続的に勝ち続けることが大事になってきていますね。そういう意味では、データサイエンスチームがノウハウを蓄積して、アセット化していったことで、プロジェクト運営が円滑になるのみならず、人材育成を組織として再現可能な状態にしたのも大きなポイントです。
田中:その部分は執行役員の山田さんの功績が大きいんですが、もちろん一緒にアセット化を推進してきたメンバーがいるからこそ実現できていることです。創業役員の僕たちにとって、一世代下である執行役員クラスの力だけじゃなくて、さらにその一世代下のメンバーが活躍している。良いチームになっていますよね。
花谷:世代って言っているけど、実際は入社タイミングが2~3年違うってくらいだけどね(笑)。
網野:データ活用の領域は、ドッグイヤーどころか、マウスイヤーが当たり前の世界なので、2~3年違えばリアルに「一世代」違う。そう考えれば、世代という表現もあながち間違ってはいないのかもしれないけどね(笑)。
そうなってくると、われわれ創業役員は成長の足かせにならないことを、とにかく強く意識していかないといけない。
田中:身が引き締まりますね。
これからの10年、20年を見据えて
田中:ここまでの10年を振り返ってみると、本当にいろいろあったわけですが、今後の10年20年は、ギックスはどういう道を進んでいくんですかね。
網野:いきなり客観的になって司会進行しないでよ(笑)。でも、そうですね。未来の話は本当に大切ですよね。
ギックスは、年40%のペースで成長していくことをめざしてきたし、今後もそれを続けていきたいと思っている。もちろん簡単に達成できるものではないけれど、達成可能な現実的な目標と捉えています。
そこに向かってどういう道筋で進むべきかを考えるのは経営陣の仕事だから、これは今まで通り、いや、今まで以上に真剣に取り組むし、脳みそのリソースをもっともっと割り当てていかないといけないと思っています。
一方で、それを実現しようとすると、人を採用し、育成していくことが、極めて重要な経営課題になってくる。
花谷:人材採用は、とても大きな課題であると同時に、とても大きなチャンスでもあると思っているんですよ。なんというか「勝負所」という感じですね。
先ほども述べたように、データサイエンス領域では、すでに実績のある人材育成プログラムが存在し、効率的かつ効果的な人材育成が可能になっている。これは、とても大きなアドバンテージです。
さらに、ギックスの中には祖業であるコンサルティングプロジェクトに始まり、プロダクトの開発や新規事業の企画・立ち上げなど、多種多様な仕事が日々生まれています。こうした「おもしろい仕事」「刺激的な仕事」がたくさんあることを世の中に伝えていくことで、優秀な方に「ギックスで働きたい」と思っていただけるんじゃないかなと思っています。そうして入ってきた皆さんと、現在のギックス社員が、お互いの得意な部分を組み合わせて、未来のギックスを作っていっていただく。そういうタイミングですよね。
田中:DIプロダクトの領域も、すでにあるマイグルの機能強化・拡大提供だけではなくて、いろいろと新しいサービスを企画・検討していますね。
ギックスは、「データインフォームドに寄与する」ものであればどんなサービスでも事業範囲に含むことができるので、柔軟な発想で「データインフォームドの浸透・社会実装」について考える人が入ってきてくれると僕たちも刺激になります。
それによって、データインフォームドが浸透するならスマホゲームを作ってもいいし、漫画を描いてもいい……ですよね?(笑)
網野:いい。もちろんいい。むしろやっちゃおうよ(笑)。パーパスである「あらゆる判断を、データインフォームドに。」を実現するために何をすべきか。もちろん、上場企業として公序良俗に反することはやらないし、ROIの観点で明らかに勝ち目のないものもやらない。だけど、勝てそうなネタは死ぬほど思いついているので、全力でトライしていきたい。ドント・ヘジテート!
田中:カタカナ発音で、しかも、ドヤ顔で言うのやめてください(笑)。
花谷:上場もして、事業領域も着実に広がってきて、どんどんおもしろい環境になってきているので、ぜひいろいろな人に参画してもらって会社として挑戦し続けたいですね。
網野:上場して1年経ち、まさに新たな挑戦を始めたフェーズです。スピード感を持って成長していきたいと考える人は、当社のカルチャーにも合うと思います。
これからのギックスを共に作り上げていくために、社員のみんなやパートナーに加えて、新しい仲間が参画してきてくれるとうれしいですね。
