お笑いと洋服が好きだった学生時代、安定を求めて選んだインフラの道
大学では政治経済学部の政治学科に在籍していました。勉強以外で特に熱中していたのは、趣味で取り組んでいたお笑い活動です。人を笑わせることが好きで、自分なりに表現することの楽しさを感じていた時期でした。一方で、もう一つ私が夢中になっていたのが洋服、特にデニムでした。洋服が本当に好きで、ファッションに関わる仕事ができたらいいなという思いが、就職活動の軸の一つになっていきました。
就職活動では、その好きという気持ちを大切にして、アパレル業界やブライダル業界を視野に入れて企業を探していました。実際にいくつかの企業から内定もいただくことができました。ただ、同時に私の中には安定性を重視したいという気持ちも強くありました。土日休みであることや年間休日数、そして企業としての安定感。これらも譲れない条件として考えていたんです。当時の心情を振り返ると、とにかく一社でも内定をもらえるかどうか、卒業後にちゃんと働く場所があるかどうか、その不安がとても大きかったことを覚えています。
就職活動の中では印象的な出来事もありました。ある企業では9回も面接を重ねた結果、最終的に落ちてしまったこともありました。また別の面接では「ヘラヘラしているように見えるけど、ちゃんと状況に応じて表情を変えられますか」と質問されたことがあります。私は笑顔が大切だと思っていたのですが、相手の受け取り方によって印象が変わるんだなと、その時初めて気づかされました。
そうした就職活動を経て、最終的に前職への入社を決めました。決め手となったのは、インフラに携われるという点でした。インフラ業界であれば安定して仕事が入ってきそうだというイメージがあり、私が求めていた安定性という軸にも合致していたんです。好きなことと安定、その両方を天秤にかけた結果、私は安定という選択肢を選びました。
購買から営業へ、そして家族を想う転職の決断
1社目では配管材の卸商社で購買とルート営業の仕事に従事していました。入社当初は営業として活躍したいという思いを抱いていたのですが、人員構成の事情もあり購買部への配置転換を打診されたのです。当時は自分の希望とは異なる道でしたが、配属された購買部で全社の仕入価格交渉という重要な業務を任されることになりました。
この仕入価格交渉では、まず全拠点の最安仕入価格を徹底的に調べ上げました。なぜその価格で購入できているのか、仕入価格を低減するためにはどれくらいの購買量が必要なのかを詳細に分析したのです。その結果、価格低減が実現し在庫の簿価が下がりました。これが営業部の利益確保につながり、さらに価格が下がったことで販路拡大にも貢献できたのです。この成果が実を結んだときには、大きなやりがいを感じました。
しかし、やはり営業として活躍したいという思いは消えませんでした。そこで2社目では、製造業界で使用される流量計とカメラを使用した外観検査装置の提案・販売に携わることになったのです。
2社目で特に印象に残っているのは、流量計の故障トラブル対応です。船舶に取り付けた流量計が、引き渡し後のタイミングで故障したという連絡を受けました。嵐の中、ボートに乗り込んですでに沖に出ている顧客の船に向かい、現場で状況確認と故障要因を突き止めました。破損部品を特定し、生産現場との調整を早期に対応した結果、納期に間に合わせることができたのです。お客様にも満足いただけ、感謝の言葉をいただいたときは本当に嬉しかったですね。この経験を通じて、お客様目線に立って最短ルートで解決することの重要性を学びました。
そんな中、転勤の打診を受けました。しかし単身赴任となると家族への負荷が高くなると考え、転職を決意したのです。愛知県で働けること、年収を維持できること、そしてこれまでの経験を活かせることを軸に転職活動を進めました。
お客様の想いを形に――営業として活きる前職の経験と挑戦
現在私は第三営業部営業二課で、お客様の自働化・省人化のニーズを解決するための提案営業を担当しています。若手社員とベテラン社員のつなぎ役として、チームの中でコミュニケーションを円滑にする役割も担っています。
とくに印象に残っているのは、事業開発に携わっている部門での自動化案件を受注できたことです。この案件では、営業単独ではなく、設計課や同じ課のメンバーと情報をすり合わせながら進めました。的確なメーカー選定ができ、デモを中心とした提案を実施したことで、お客様から高い評価をいただけました。仕様検討フェーズの段階でデモを実施することで、お客様に「実際に使った場合の姿」を具体的にイメージしていただける環境を整えたのです。お客様が社内で説明・判断しやすい材料を提供できたことが、最終的な受注につながったと考えています。
また、いままで受注実績が無かったお客様に対して猛アプローチをかけ、競合他社が納入している商材を切替受注することができたことも、大きな達成感を感じた出来事でした。
一方で、失敗から学んだこともあります。図面の寸法の読み取りの考え方を勘違いしたまま発注してしまい、納入後に組付けできないことが判明したのです。メーカーに即座に修正をお願いし、納期影響を最小限に抑えるよう調整しましたが、この経験から「読めたつもり」にならず、社内外のメンバーへのダブルチェックを心掛け、同様のミスを抑えるようにしています。
前職での経験は、現在の仕事にも確実に活きています。お客様の無茶な要望に対しても、何が一番重要なニーズなのかをキャッチしようとする姿勢は、いまでも私の営業活動の根幹になっています。お客様の言葉の裏側にある本質的な課題を見抜き、最適な提案につなげることが、私の役割だと感じています。
顧客目線の提案力を磨き、次世代の商社営業へ
短期的な目標としては、まず担当顧客との関係構築、製品知識の早期習得をし、自立して案件対応ができる状態になることを掲げています。メーカーや社内メンバーと連携しながら、スピード感のある対応で「この人に任せたい」と思われる存在になりたいと考えています。そのために現在は、取扱製品や業界知識について、メーカー資料や過去実績を確認しながら理解を深めるようにしています。分からない点は早めに周囲に相談し、スピード感を持って業務を進めることを心がけています。
中長期的には、メーカーと商社営業の視点を理解できる強みを活かし、単なる仲介ではなく、提案力と調整力で付加価値を出せる営業として成果を出していきたいと考えています。表面的な要望への対応だけでなく、顧客の依頼背景や課題を踏まえた提案ができる営業力を高めていく必要があると感じています。お客様に貢献するためには、指示待ちではなく「どう進めるのが一番良いか」を自分で判断し、動けることが重要です。「このお客様はいま何に困っているのか」「次に何が起きそうか」まで想像することで、プラスアルファの提案ができると考えています。
採用候補者の皆さんには、ぜひこの会社の魅力を知っていただきたいと思います。私自身、前職はメーカー営業でしたが、商社営業は扱う商材や選択肢が一気に広がり、より顧客目線で提案できる場面が増えました。幅広い商材に触れることができ、各商材に特化したサポートメンバーも充実しています。自動車業界を牽引するビッグユーザーを任せてもらえることも大きな魅力です。難しい調整やトラブル対応もありますが、その分、無事に案件をまとめられたときの達成感や、お客様から「助かった」「任せてよかった」と言ってもらえる瞬間は、何にも代えがたいやりがいです。
この会社で活躍できるのは、自分で考えて動ける主体性と、相手の立場で考えることのできる人だと思います。分からないことをそのままにせず、まずは自分で調べ、必要に応じて周囲に相談できる人。言われた仕事をこなすだけでなく、「次に何が必要か」「どうすればより良くなるか」を考えられる人と一緒に働きたいと感じています。商社営業は多くの人と関わる仕事です。お客様・メーカー・社内メンバーなど、それぞれ立場や考え方が異なる中で仕事を進めるため、相手を尊重しながらコミュニケーションを取れる方と、ぜひ一緒に働きたいです。

